紙の本
堪能しました
2022/08/08 09:51
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nikobuch - この投稿者のレビュー一覧を見る
魅力的な人ばかりが出てくる小説。
超人的な人が活躍するのを仰ぎ見るような魅力ではなくて、
普通の人が自分に与えられた能力で
自分の居場所で精一杯努力していることが
こんなにも尊く愛おしいものに思える、
そんな読後感でした。
この小説をこんな陳腐な感想でしか伝えられないのが残念。
ぜひ多くの人に読んでみてほしいです。
紙の本
ワクワクする
2022/11/27 14:07
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
50歳を過ぎて、両親を看取って静かに両親と同じように歳を重ねるものと思っていた麻里。
生活習慣病で毎月医師の診察を受けるも「また数値悪くなっています」と冷たく突き放される。
そんな麻里がスイミングスクールに通い始め、少しずつ体が締まって体調も良くなり、泳ぐ歓びも感じられるようになる。
ラストはスクールの仲間たちとレースに出場するまでになる。
いくつになっても、何かにチャレンジして、少しでも成長しているのを感じることは、最高の歓びだ。
電子書籍
勇気づけられる
2022/09/29 01:23
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投稿者:ポワ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読むと人はいつからでもチャレンジすることが出来ると励まされます。勇気が欲しい人に読んでもらいたい一冊です。
電子書籍
51歳のこんなヒトいそう
2022/10/14 00:03
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
実は、自分にも高血圧で、高脂血症の知人にいます、……事情も似ているこういうヒト……。この物語は51歳の女性麻里。独身一人暮らし。20年以上の介護の母を送って……という……。でも、いいなぁこの展開は。
紙の本
どういうこと?
2024/04/05 11:14
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
何がセカンドチャンス?
これまでの考えにとらわれずに、何かに取り組むこと?
恋愛?
祐一くんのほうが気になるな。
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50歳を過ぎても、新しいことは始められる。夢中になれるものがある。
スポーツクラブを舞台に、大人たちがいろんな目的で泳ぐ。単なる趣味、では切り捨てられない、それぞれの目標に向かって泳ぐ。彼らの姿は、傍目にはおじさんおばさんかもしれないけれど、人生の先輩としてキラキラと輝いて見える。
何かを始めるのに年齢は関係ない、とはよく言われることだけど、この話はそれを目の当たりにさせてくれた。
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本当にそこらで起こりそうな話。周りから見ればなんてことない話でも、中に入ってしまえば色々と悩ましいことに振り回される。普通にちょっと良くしたいだけなのに。
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篠田節子さんの作品はずっと気になっていたのだが、なんとなく後回しになっていたのだが、思いがけず読む機会を得た。
自分と同世代の女性が主人公ということもあり、彼女の変化やその先が気になり一気読みだった。
この物語の主人公麻里は、52歳。
一昔前によく言われたいわゆる結婚適齢期に、母の介護に徹していたため婚期を逃したという。
祖母、母の教えをしっかり守るところは立派だが、夫や孫のために自分の時間を捧げる友人の千尋も含め、感覚的にはちょっと上の世代のような気がしてしまう。
とはいえ、何事にも控えめで、ともすればそれは自信のなさの表れのようにも思える麻里の態度が、地元のスイミングスクールで、様々な泳法を覚え、体も心も健康になり変わっていくのは清々しい。
読後に思わず、地元のフィットネスクラブを調べてしまった。
netgalleyにて読了2022.6
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最初は、体験入学のつもりがあれよあれよという間に大会に出るまでになるなんてと思いスルスルと読めました。麻理さんとは同年代の身としては歳関係ないと思うものの、言い訳を理由にしてます。ウンウン笑笑
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主人公がメタボの中年女性というところが親しみを感じる。それも決して綺麗ではない古いスイミングスクールで水泳にはまって行く。必ずしも何かが成功するわけではないけど、日常の中にささやかな幸せを感じる。
中年の方も水泳やりたくなりますよ。(私はカナヅチです)
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読後感が爽やかだ。相性がいいと思える作家の作品はサクサクと一気読みしてしまう。5日ぐらいかけて楽しみたかったが夜に読み始め翌日の夕方に読み切ってしまった。
主人公の麻里は不摂生な生活から抜け出し、スイミングスクールに、通い実に健康的になった、それだけの話。
とは言え当事者にとっては「それだけ」では済まない。流されるままに他者に尽くす人生を送ってきた麻里が、多少流されながらではあるが、その流れを自分の意思で選んで「生きる」と言うことを実感していく。これはまさに”先カンブリア紀”の進化ぐらい、すごいことなのだ。一つ一つ扉を開いていくさまが小気味よい。
読み終わった後はスイミングスクールに通いたくなる人が続出しそうだ。
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親の介護のため結婚もせず、母を看取ったときには51歳になっていた麻里。20年にも及ぶ介護は彼女の心身を痛めつけ、太りすぎた体は高血圧と高脂血症を患っていた。生活習慣病改善のため水泳教室に通うことにした麻里に、これまでやり過ごしてきた人生の“セカンドチャンス”が訪れる──。
もっと軽い話かと思ったが、意外にもスポ根的な話で驚いた。いかにもそっち方面な展開もありそうな感じだが、ほぼ皆無なのも好印象だった。
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映画化もされた三浦しおんさんの箱根駅伝小説「風が強く吹いている」に似た味わい。(とはいえ、あちらは青春真っ只中、こちらは中年過ぎた50歳代で、スケールも全然違うが)
麻里に拍手を送りたくなる。あと、千尋のキャラが素晴らしい。
「仮想儀礼」や直前作の「失われた岬」といったシリアスな作品群と180度違うテイストで、篠田さんの筆幅の広さに脱帽。
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痛快!の一言。スポーツがテーマで言えば「一瞬の風になれ」や「あと少し、もう少し」に通じるものを感じた。
だけど、そこは50代の女性が主人公のお話。経験を重ねたからこその、一生懸命になりすぎない、頑張りすぎないっていう加減ができる。
若い頃みたいにがむしゃらにはなれないけれど、歳を重ねるのも悪くないなぁと思います。
ちょっと毒が効いているところもスパイスとなっていて、クスッと笑える楽しい一冊でした。
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長い介護生活の末母を見送った麻理、51歳、独身に残されたのは肥大した身体と、最悪の検査結果。病院の生活習慣病撲滅プロジェクトでお尻を叩かれ一念発起、スイミングスクールに通うことになった麻理が、カナヅチからタイヤ〜オタマジャクシ〜クマノミ〜金魚を経てカワウソになっていく過程で取り戻していく自分のための人生。泳ぎの上達度がそのまま章のタイトルになっているのが面白い。
麻理の自分に甘く、常に言い訳を用意して自己弁護に終始する姿には正直イライラするが、そんな彼女に言いたい言葉を読者に代わってぶつけてくれる親友・千尋の存在が大きい。
言い訳を準備し、いらない気を回してぐじぐじする麻理に対し、千尋を始めスイミングスクールの伊津野や谷口といった周りの女性が魅力的。
自分を犠牲にして、便利にこき使われて、それを人の役に立つことは自ら望むことと自分に言い聞かせて変わろうとしなかった麻里が、それでも最後には叔母からの電話をシャットダウンすることができるまでに成長。まあ、この後も一悶着あるんだろうけど。
自分とは余りにも性格が違う主人公に共感はなかったものの、中年からでも人生を変えることは出来るというメッセージはしっかりと伝わりました。