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本当に読みながらたくさんのことを考え、
学び、うなずき、たまに意義を感じた。
私はずっとどんな理由であれ
人が人を殺してしまったなら死刑になるべきだと思っている。
いや、思っていた。か
1人殺人で死刑になったら自殺したい人が他人を殺めるかもしれない。
1人殺人で死刑になったら自暴自棄になってその後何人も殺人を犯してしまうかもしれない。
冤罪も怖い。
この作者は死刑反対者なのだろうか。
いろいろ言いたいことも死刑がダメなこともわかった。
それでも私は死刑制度は必要だと思う。
ただ、1人殺して死刑を望むのは間違っていたのはわかったけど。
とても面白かった。
最初、短編だと思い読まずに図書館に返そうかと思ったけど
ちゃんと読んで良かった。
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ひと1人殺したら死刑になる世界。死んだ方がマシと思わせる犯罪、正当防衛の末の殺人、いじめによる自殺にまつわる加害者への暴力、冤罪からくる殺人、そして父親のせいで家族が離散することにまつわる殺人。なかでもいじめの話が一番心に残った。自分で死ねない自殺希望者がいじめの加害者を殺して死刑になるとは。この厳しすぎる世界は命が軽いんだか重いんだか。
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思ったのと違ったけど
ある意味、思った通りでもあった
こういう
まぁ自分でなんか考えてくれや
って感じの話は好みだが
1話目を読んで
挫けそうになった
が
最後まで長い時間かけて読んだから
おもしろくなくはないんだろう
何回も寝落ちしたので
おもしろー!ではないかも知れんが
あれ
今年はなんだか
死刑制度に関わる話が多いな
思うところはいろいろあるけど
人には勇んでオススメはしない
星は3つ
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人1人殺したら死刑になるという制度に賛成か反対かと問われれば、私は反対だ。いかなる理由があっても殺したら死刑と言うのは、あまりにも暴力的だと思う。
ただし、この制度が殺人の抑止力になることも否めない。ひいては自殺の原因となるいじめ等も加害者は止めざるを得ない。(加害者だと断定されれば死刑になるからね。)
怖いと思ったのは、元々自殺したい人の存在。この人たちは死刑なんぞ恐れていないのだ。
この人たちは平気で殺人を犯す。自分の命に重きを置いていない。
本書で描かれる社会の中で、人の命が重いのか軽いのか、途中から分からなくなってきた。
死刑制度賛成派が圧倒的多数を占める世の中で、反対論者の存在は無視もしくは反発されている。
それは、個人の思想を尊重しないということなのではないか。
表題作では、主人公が殺された彼女の過去を巡る。殺された人は決して戻らないのだから、犯人が死刑になろうがならないが主人公には関係ないのだ。
少しでも愛した彼女の本当の気持ちを知りたいと行動する主人公の姿に感動を覚えた。
同時に、何も知らず死刑反対論者というワードだけを取り上げて主人公を罵倒する世間は愚かだと思った。
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【収録作品】見ざる、書かざる、言わざる/籠の中の鳥たち/レミングの群れ/猫は忘れない/紙の梟
表題作の登場人物、ホームレスのヤマさんの言葉に共感する。「世間」の声は、余計なお世話だと思う。人に石を投げるのを正当化できるほど立派な生き方をしている人は、石を投げないだろう。笠間の冷静さが好もしい。
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※
Ⅰ
見ざる、書かざる、言わざる
籠の中の鳥たち
レミングの群れ
猫は忘れない
Ⅱ
紙の梟
人を一人殺したら死刑になる日本が舞台。
命を奪ったら命で償うものなのか。
元の生活ができなくなる程の苦痛を与えても、
命を奪わなかったら死刑にはならないのか。
敵討ちや復讐で人を殺した場合も死刑なのか。
復讐したが冤罪であった場合はどうなのか。
人を殺めた事実を悔やむことなく、
罪を償わす命を奪うだけで良いのか。
非常に重いテーマでしたが、
考える大切な時間をもらった気がします。
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おもしろい設定の話だった
短編それぞれ異なる視点から書かれていて、どの作品に対しても感情移入するし、心に刻みたいフレーズもあって
一番印象的なのは、いじめの話!
最後の一行でそう落とされることは全く想像してなかった。
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人ひとりを殺したら死刑という世界で起こった5つの物語。置かれた立場で都合良く考えを変えるのが人間だ。冤罪の懸念もある。社会問題にミステリ要素を加え、紙の梟に結びつけた着地も良かった。
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ここまで人を殺すことを面々と綴られてしまうとこっちの方がまいってしまう。残念ながら三篇目のレミングの群であえなくドロップアウト。ひとりを殺すと死刑になるといった新しい観点でのお話は興味深いが、私にはハードルが高すぎたようだ。。。。
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貫井徳郎の最新作を読了しました!本編は、貫井作品らしい内容で、人を1人殺せば無条件で死刑になるという制度が成立した仮定での日本で起こる殺人事件を扱った短編集で、どの物語も死刑の是非を問うような微妙な事件を扱った話ばかりで、なかなか深い内容の作品でした!
自分自身も死刑に対して考えさせられる内容の読み応えのある作品でした!
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表題作は 身につまされる部分が多い
共感する とは思わないし
ネット住民の声も 現実社会同様に不思議なくらいの熱量に腰がひけてしまう
設定が極端だから 少し異世界な感じがするけれど 部分 部分では ドキリとゆうか ギクリとさせられる
否定を受け入れることは出来ているだろうか
自分の正しさを疑わず 視野が狭窄していないだろうか
色々と感じることの多い作品だったけれど
表題作以外に あまり心が動かず 星2つ
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ぴギャーー!!シビア!!「人を1人でも殺したら問答無用で死刑」という仮想世界のお話です。現行の死刑制度に対して特に反対派ではなかったので、ふーん...という感じで読んでいたがこれは想像以上にヤバい事態になるんですね。という事例が4編の短編に書かれています。おっそろしい世の中になります。そしてそれに対するファイナルアンサーという形で中短編が最後に収録されています。まぁなんとよく出来た構成。流石ぬっくん。思わず舌を巻きました。どのお話もミステリー部分にもう少しサプライズがあればなお良しですが、面白かったです。
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人ひとり殺したら「死刑」
そんな法律になった日本…
このルールは単純であり日本国民に歓迎された…
「死刑」に賛成、反対と言う感情が揺さぶられる作品ではありました。
「死んで詫びる」「腹切り」「仇討ち」
吉良を討ち入りした赤穂浪士がヒーローだと考えるのは当たり前…悪を成敗して何が悪い?
日本にはそんな感情があるし…復讐する気持ちわかるよね〜とか(u_u)
この作品の世界は、とにかく相手が死んでしまったら死刑です。
殺意のあるなし関係なく、事故だろうが、正当防衛だろうが理由は関係ないのです…恐ろしい。
話が進むにつれてこの「一人殺したら死刑」の弊害が出てくるのですよ。
あ〜そうなるよね〜日本国民ってそう言うとこあるもんね…と冷めた気分になる作品でした。
自分は死刑についてどう考えるか…
ここにはっきりレビューしたらどうなる?
そんな意見に総攻撃し、多数派に属することを是とするのが日本人…
この作品を読んで死刑について考えてみよう!
そんなメッセージ性の強い作品でした。
そんな貫井さんは死刑廃止論者かな?
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短編4編,中編1編
殺人者はどんな理由であっても死刑になる社会.それがどんな風な社会になるかを描いていてる.手の指,舌,目を失わせた犯人の非道さも,自殺した子をいじめた子供たちへの自殺志望者による報復も全ては,人を殺せば死刑という法律から起きている.特に「レミングの群れ」に出てくる田中一郎の不気味さは精神異常だ.
最後の表題作は,許しや後悔といった点にベクトルが変化し,死刑は免れないながらも救いのようなものがあって少し救われた気持ちになった.
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”一人殺せば死刑”という架空の世界で問う、死刑制度の是非。
犯罪者はみな死刑になればいい、と自分も死刑賛成者であるが、この本を読んでいるとなかなかするどいところを突っ込んでくるもんだから死刑反対者の意見も侮れんと思った。
そのうえで、死刑がまったく犯罪の抑止力を持たないことも訴えられておりまさにその通りだなとも思った次第で、「やるな、この小説」って感心していたが、短編の3話あたりからなんだかくどくなってきて、早くも飽きたw
なにより本のタイトルとなる二章に至ってはまったく面白くなく、どこまで話を続けるねんってもう読み終わるだろうと思っているのがだらだら続くもんだから全然ページが進まなくなった。所詮は飲みの席での架空の語り物語であって、じっくり読むような主題じゃないなぁと思うわけで。人情物語は時代小説でおなかがいっぱいです!