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ー 「 運ばれるモノ」 と 「運ぶ手段」のバランスが不安定な状態が定常的に続くことを 「物流の変化」と定義した。そして近い未来において発生しうる様々な 「物流の変化」 について述べてきたが、その多くが 「運ばれるモノ」が増えるなかで 「運ぶ手段」 が追い付かないことで発生すると考えられるものであった。 振り返れば、戦後の大量生産・大量消費の時代から現在に至るまで、 「運ぶ手段」と「運ぶ手段」を支えるインフラは、増え続ける 「運ばれるモノ」によって翻弄され続けてきた。 ー
日本型サステナブル・ロジスティクスの考え方とそれを実現するホワイト物流、グリーン物流、レジリエンスのアプローチが重要だという、今日的な課題の入門書。入門向けには纏まっていてちょうど良い。
標準化一つ取っても、コンテナのような圧倒的なデファクトスタンダードがないので、どうすれば利害関係者が受け入れられるようになるのか考えると悩ましい。
そして、プラネタリー・バウンダリーを考えると、消費のこれ以上の拡大は本来は望ましくなく、いかに人間の差異や変化を求める欲望を抑制するのか、というのが重要で、差異や変化への欲望を増長させるSNSやインターネットへのアクセスそのものを…と原理主義的なやばい発想に行かずに解決する方法はないものだろうか。