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愉快、愉快
「山羊経」「付喪神」、笑えてしまって外では読めなかった。
ロックの素養があればもっと面白がれただろうものが何編かあり、ちょっと悔しい。
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くせの強い作品ばかり。昔言葉、造語、難読語連発の町田節サク裂。同じノリでも筒井康隆御大がジャズなら、こちらはパンク調。どれも一筋縄ではいかず、ついて行くのが大変だが、比較的分かりやすくて笑える「付喪紳」は普通に楽しめた。
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ぶっ飛んでて良い。
「山羊経」が好きだった。大日如来になったお父さんが変な占い師みたいなこと言うところで笑った。
あと、「少年の改良」の少年の言葉遣いが好き。どこかの方言?つげ義春作品に出てくる方言みたいでかわいい。
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これは何かの暗喩なのか?とか、作者による○○論なのか?みたいなお話も、特に深く考えずに(考えないようにして)不条理ナンセンス作品だなーくらいの気持ちで気軽に読みました
面白かった!
個人的には本なんて読んでて本人が楽しければそれでいいじゃんと、ただそれだけ思っているのだけど、こういった町田康のような作品を読んで、んで深く立ち入った巻末解説を読んでしまうと表面でしか楽しめていない自分がもったいないなとも思ってしまう(笑
例えば『文久二年閏八月の怪異』
自分は「もしも時代劇の主人公がハードボイルド小説の登場人物だったら~」みたいなノリを楽しんで読んでいただけなのだけど、巻末解説を読んだら、過去作からの引用やらなんやらを盛り込んで、細かい描写についてのあれこれへの論を展開していて、素直に「ほあー、すごいなぁ」と感心してしまって
お気に入り……というか、印象に残った作品は
『文久二年閏八月の怪異』
『ずぶ濡れの邦彦』
『狭虫と信彦』
失礼な言い方かもしれないけど『ずぶ濡れの邦彦』は普通にいい話でちょっとじーんとしてしまった
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昔の小説家が書く文章のような雰囲気だった。
内容は果たして自分がちゃんと理解しきれてないのかそれともこういうものなのかわからず、、、不思議な感じ。
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短編集。
町田康さんの小説は久しぶりに読んだけれど、やっぱり面白いな。笑えるし。
この笑いが絶妙で、文章として成立する面白さのような気がする。
テンポもよくて遠い場所まで手を引いて連れて行ってくれる。
「ずぶ濡れの邦彦」はどことなく織田作之助を思い出しながらよんだ。
起承転結が効いていて、視覚的だし、結末は鮮やか。登場人物の内面が端的に表現されている。読後に主人公のその後を想像せずにはいられない。
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好きな作家。
言葉をありがたがらず、キレイなのも汚いのも知的なのもそうでないのも区別なく、思うままに使っている感じがいいんだよな。
解説が「町田作品世界にある楽しさと虚しさ」と言っているが、そこが好きなのかもしれない。
いくつか感想というほどでもないメモ。
「山羊経」
既視感あったのだが、かつて『12星座小説集』(講談社文庫)で読んでいた。なぜこの父の登場を覚えてなかったのか。途中で読むのやめたのか? ここから面白いのに。
さんざん占いを読んできた身としては、父なる大日如来の予言の言い回しがいかにも女性誌の月間占いのようで笑ってしまう。どこでこの口調知るのかな?
それでいうと「狭虫と芳信」に出てくる会話文の「うー、どーかなー」というのも文章では意外と書けないリアルな音の感じで、どこで聞いてくるのかな、とも。やはり全体を通して音の楽しさがある。
「文久二年閏八月の怪異」
落語と時代劇好きにはハマる世界観。主人公の口調は村上春樹かと思った。元ネタ知らず。
「付喪神」
いろんなの出てきてたのしい。エピローグも昔話ぽくて。
「ずぶ濡れの邦彦」
町田康には珍しい、読後ホッコリする一作。町田の小説は、終盤ぐんぐん引き込まれて最後どこへも着かず彼方にぽーんと投げられてそのまま砕け散るみたいな感じが多いのだが(?)、これはなんか現実の今私のところへ返ってきてくれたようだった。