紙の本
追悼記が多い
2023/03/27 19:12
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
その年らしさを出すためだろうか、追悼文が多い印象。編著メンバーが書いたエッセイはさすが。特に町田康さんは良かった。南日本新聞からの転載が多いのが気になった、編者で高度憂くしている人がいるのか、どういうことなのだろうか。
紙の本
今年も楽しい出会いがありました。
2022/08/12 09:56
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎年、楽しみにしています。
いつも読んでいる方、初めて読んで新たな出会いとなる方。
綴られた文章から、昨年あったことを思い出したり。
夏の恒例行事です。
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2022は、個人的に今まで数年間継続購入してきた中で1番読み応えがなかった。もっと読みたいと思える著者が1人しか居らず、その先に繋がらなかった。
時代のせいなのか、世の中の空気のせいなのか。。
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本書の存在を知らなかった。社会情勢を鑑みたエッセイが多いので,毎年読む恒例にしても良いかもしれない。
2022年は相変わらずコロナ禍の中にあり,かつ,著名人たちが亡くなったからか「○○さんを悼む」というエッセイが多く感じられた。
私の知識不足により追悼されている方もエッセイを書いている方もどなたか分からないときもあったが,楽しく,興味深く拝読した。
山本文緒さんの死は記憶に新しく,私も好きな作家であったので,新しい作品が読めなくなるのは悲しい。
角田光代さんは山本さんと20代の頃から親交があったらしく,彼女の作品はずっと読み返すことができるが,彼女の家にお邪魔することはもうできないと綴っている。
角田さんにとって山本さんの本は,ただの作品ではなく,故人を偲ぶものとなるのだろう。
飼っていたインコが亡くなったとき,家族で声を出して泣いたというエピソードを披露してくれた椹木野衣さん。
思わずもらい泣きしそうになった。別に読者の涙腺を刺激しようとして書いたのではないと思うが,奥様の指に止まってから段々弱弱しくなり,終にはくずおれるインコの姿を想像するだけで私はダメだ。
動物が死ぬとき,どのような記憶がその頭の中をめぐるのだろうか。
それとも何も感じず,眠りにつくのだろうか。
酒井順子さんは「ヤバイ」という言葉の汎用性について説いた上で,自らが昔使っていて大人にたしなめられた言葉を書いた。
「すごい」「素敵」がそうだと言う。知らなかった。「すごい」はまだ分かるけれど「素敵」が若者言葉だったなんて。
私は今でも「素敵」を使うが,相手にどう思われているのか少し不安になる。
言葉は時代の変遷とともにどんどん変わっていく。
いつも思うが,流行する言葉は最初は誰が使い始めたのだろうか。もし自分がそうであれば,ちょっと得意になってしまうかもしれない。
田中卓志さんは,母の弁当の話を綴る。当時看護師で多忙だった母が作ってくれた弁当には,冷凍食品が入っていた。人によってはそれを愛がないと捉えることもあるだろう。
しかし,田中さんは母に感謝し,「弁当おいしいよ」と伝えた。とある番組での企画で,田中さんはその場にいる全員の瞳を潤ませたのだった。
感動エピソードのあとに,自分のダメダメエピソードをすかさず入れてくるのが面白い。
謙虚な人だ。
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共感できたり、初めて気付かされたり、そうかなーと疑問も持ったり。
いろんな方のいろんなものの見方、考え方に触れる事ができるエッセイ、とても好きです。
錚々たる面々のエッセイを集めた一冊。
ぜいたくな、良い本だと思いました。
これは毎年読みたい!
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・大人への扉を開けたのは
・我が町の「宝」
・そんな時代
・悪態俳句のススメ
・息子よ安心しなさい、あなたの親指は天国で花となり咲いている
の、5篇が特に好きだった。
ベストエッセイというエッセイ集なので、
好みなのもあれば好みじゃないのもあったけど、
そこを含めて、食わず嫌いをしてきた
自分の新しい好きを発見できるので大好物。
読み切りたい本だったので、消化できてよかった。
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日常をサラサラ書いた(と思しき)ものもあれば,思わず涙が溢れそうになるものまで,2021年に書かれた珠玉のエッセイを集めた短編集.
やっぱり編集委員の人たちは別格だなあ.
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コロナ禍2年目。コロナ対策をした生活にすっかり馴染んだことを作品を通して再度実感。
立花隆さん、瀬戸内寂聴さん、山本文緒さんが亡くなられたからかお悔やみが多かったのが印象に残りました。
ロクな恋/李琴峰
自分の作品の中の恋を「コスパが悪すぎる」とぶった切っていて笑ってしまった
月の沙漠/小池水音
月の砂漠をはるばると…北村薫さんの『月の砂漠をさばさばと』を思い出しました。童謡っていいものですね。
陰のある光/小泉 凡
松江の光は陰のある光。
父と兄の書棚が招いた変な読書/志茂田景樹
家にある本に触れる大切さと懐かしさ。戦後の家庭の雰囲気も感じられました。
関係性の結晶/齋藤陽道
写真が写し取るもの。
珠玉の世界/ブレイディみかこ
世界が珠玉で溢れますように。
神様、世間様/尾崎世界観
ドアを閉めるときに思い出しそう。尾崎さんは初読み、繊細な方なのかな。
そんな時代/海猫沢めろん
「今」を感じたエッセイ。今どきの子供は「スネ夫がいい」らしい、ショックだ。子供から「1分くらいにまとめて」と言われたら私はキレるかもしれない…。
この世の通路/佐々涼子
人体(卵巣)の不思議。普段はこういうエッセイが載っている本を読まないので新鮮です。
忘れがたきご亭主/三浦しをん
市井の人はドラマに満ち溢れている。最近のテレビが面白くないのは昔と違って一般人を映すのが難しくなったからじゃないかな。毎日同じ芸能人ばかり観てもつまらない。
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作家のみならず、幅広い職業の方々のエッセイ集。今回は追悼文が多かった。山本文緒さん、立花隆さん、瀬戸内寂聴さん、田中邦衛さん、田村正和さんなど…寂しい気持ちになった。
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何年ぶりだろう、ベスト・エッセイ。著者それぞれの味があって、美味しく読ませていただきました。
それにしても「〇〇さんを悼む」というエッセイの多いこと。ちょっと寂しくなりました。
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2021年に新聞や雑誌等の媒体に発表された中から厳選した錚々たるメンバーによるエッセイ集。
お気に入りはいくつもあるけれど、先日、田中卓志さんと他界されたお母様を特集した番組を視聴したばかりだった事もあり田中さんの『最高の食事』でまたも涙腺崩壊。
他には夏井いつきさんの『悪態俳句のススメ』はピリリと毒が効いていて面白い。
佐々涼子さんの『この世の通路』は身体の不思議に驚愕。
三浦しをんさんの『忘れがたきご亭主』はひたすら可笑しい。
山本文緒さんとのエピソードを綴った角田光代さんの『それは私の夢だった』もとても好き。
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コロナ禍の2021年だけに、少し鬱々としたものや追悼文が多い気がした。
一つ一つがとても短いので、すき間時間にさらっと読める。
齋藤陽道さん、岸田奈美さん、田中卓志さんのエッセイが特に好きだった。
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2021年版を初めて読んでからすっかりトリコに。図書館で予約して待つこと約1年。今回もとてもよかった!
作家さんなど、約70人分のエッセイ。ひとつひとつは短くてスキマ時間にも読めるけど、1冊読むのはめちゃくちゃ読み応えある。
印象に残ったエッセイはどれだったかなぁー、と読み終わってから目次を見返すと、「あれも、これも」とボロボロでてくる。それに対して、自分なりにどう思ったか、書こうと思ったらいくらでもネタになりそう。残念ながら私は思考と時間が追いつかないのだけど…。
世の中まだまだコロナ禍な2021年に書かれたエッセイを集めて、2022年に出版されていて、私が読んでいる今はやっとコロナがインフルエンザと同じ扱いになった2023年。
私もここ数年で出産したりして自分の生活も変わったし、世の中も大きく変わってしまった2年間。エッセイは旬のものを読んだほうがいいのか、少し置いても読んで何か感じられるのか、悩ましい…。
編纂委員の方たちがどうやって集めてきているのか…新聞や雑誌などいろんなところでいろんな人がエッセイを書いているご時世で、「ベスト」を選ぶのはさぞかし大変だろうな、と編纂プロセスにも興味がわいちゃう。編纂委員の方がどなたかその辺のことをエッセイにしてくれないかなぁ。
しかし世の中、なーんかいろんな人がいるよねぇ。
そんなこと当たり前にわかっているつもりでも、あらためてこうしてモノを書くことをお仕事にしている方たちの考えていることに触れると、心底そう思う。
書いているご本人のみならず、エッセイに登場する人たちもバラエティに富んでいる。みんな、それでも生きてる。そうやって、生きてる。
ひとつひとつのエッセイをバラバラに読んでいたら気づかなかったかもしれないけど。
多感な時期にこういう本に出会っていたかったなぁー。
思えば中学生のあたりはエッセイを毛嫌いしていた気もするから、出会っても手には取らなかったかもしれないけど…惜しいことをした。
死ぬまでに出会えてよかった、と思って次に進もう。
組織の中で浮いちゃうこともあるけれど、それはそれでまぁいっか。
家の中でもいろいろ起きるけど、私は私で自分の思うところを持とう。
それを言葉にする力をつけていこう。
じんわりと物書きの皆さんから学んでいけたらいいなぁ。
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2023.8.26市立図書館
だれかの文章を読みたくてリストに入れていたのだと思うけれど、今になって思い出せなくなった。これは以前よく読んでいた日本エッセイストクラブのベストエッセイ集とはまた別の企画らしい。図書館で蔵書検索してみたら、こちらのシリーズは2001年版から始まったようで、2011年まではエッセイストクラブのものと並行して出ていた模様(そして、2010年までは同じようにサブタイトルがあったが、2011年からはシンプルに「ベスト・エッセイ」だけになった)。
いずれにせよ、その前の年一年間(この本の場合2021年、コロナ禍に明け暮れした三年のちょうど真ん中辺)にさまざまな紙誌に発表されたエッセイ・コラムからのよりすぐりのアンソロジーという趣向は同じとみえる。
さすがにおもしろい文章ばかり並んでいるなか、印象深かったもの:
二宮淳人「特に秘密、ありません」
内田洋子「紙」(←ちょうどたくさんのふしぎ最新号で染色の勉強をしたばかりだったので)
マライ・メントライン「脳内ドイツ」
志茂田景樹「父と兄の書棚が招いた変な読書」(瀧口の入道につながっていくとは)
ブレイディみかこ「珠玉の世界」(磨けば光る・・・)
椹木野衣「最後の飛翔」(鳥の神秘)
田中優子「白土三平さんを悼む」(カムイ伝読みたくなる)
小川さやか「ともに歩けば」(自戒)
万城目学「(笑)わない作家」(ジャックナイフからバターナイフ・・・)
岸本佐知子「雪原」(ちくまの例の)
倉本聰「田中邦衛さんを悼む」(男は真面目にやればやるほど、どこかで必ず矛盾の出てくるものです、を体現した北の国から)
温又柔「「声」分かち合う喜び」
松浦寿輝「写真を撮られるということ」
佐々涼子「この世の通路」(プロムナードで読んだ記憶)
最後の方の大矢鞆音に至ってようやく、この本をマークしたのは安野光雅追悼の新聞記事(南日本新聞)が収められているからだと思い出した。
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エッセイを読むのは好きだけれど、こんな贅沢な本が毎年出ていたとは知らなかった。
岸本佐知子さん目当てで読んだけれど、万城目さんの「(笑)わない作家」は面白かったし(笑)、小泉武夫さんの「佃煮に想う」は知らないことばかりで勉強になったし、まさか彬子女王のエッセイまで読めるとは。
偶然この本の前に山本文緒さんの「無人島の二人」を読んでいたので、角田光代さんが山本さんに贈ったエッセイをこの本で読むことができて運命的なものを感じた。
数々のエッセイを読みながら、こんな風に日々のことを書けたらもう少し毎日が楽しくなるのかもなあと思う。