紙の本
なるほどなあ
2022/11/30 19:59
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミスなしが当たり前の仕事で、当たり前にしていてもそれが当然と思われる。
厳しい仕事ですね。
それだけにやりがいがあるというのか、すごい仕事です。
当たり前に読ませていただいてありがとうございます。
校正が良い出版会社は良い会社ですね。
著者の関連した作品を読んでみたいです。
紙の本
どこまでも奢らず真摯に取り組んでいる様に好感
2022/08/26 18:07
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投稿者:mufumufu - この投稿者のレビュー一覧を見る
本や印刷物には校閲という工程がありますが、文芸に関する校閲においてのお話が中心です。
著者の仕事への取り組みにとても好感がもてます。
作者と編集者と校閲者が互いの立場を理解しつつ、担当している仕事の範囲でベストを尽くす。
いくら読んでも誤植が拾いきれない、一見間違っているように見える文章や表現があっても決して自身の知識(もしかしたら思い込みや思い違い、作者の諸事情や経緯があるかも)で判断しない、ミスを見つけても相手を傷つけるような指摘はしない。
一冊の本を出すために皆が良い方向でお仕事する。尊く清々しい気持ちになります。
以下は、本書からははずれる内容にはなりますが、
一般の職場では、書類に一文字の誤字があっても酷く怒られたり、陰口や誹謗中傷があったりする会社もあるので、とてもうらやましくも思いました。
皆で良い仕事をしょうという気概があればもっと良い職場になるのだろうか?とも考えました。(3者の立場の住み分けがなく、各々の実績が評価になるので難しいのだろうけど)
紙の本
本好き、活字好きにおすすめ♪
2023/06/07 11:52
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投稿者:kyok. - この投稿者のレビュー一覧を見る
退職するまで20年以上、会社の機関誌やしおり、資料など、印刷物を作っていました。読み進めば進むほど、そうなの、そうなのよ!ということの連続でした。校正する時は最初は文として、次は文字として、次は内容をと、これまでの痛い経験を活かしながら読んでいきますが…何年やっても忘れたころに見落して、次こそは!の繰り返し。間違いがなかったら普通で、校了後、印刷中に落としに気付いた時のショック…また切り替えて。新聞校閲40年の方が、単純な失敗を何年経っても何度も繰り返すという言葉に、あぁ読んで良かった、出会って良かったという気持ちでいっぱいになりました。その他にも興味深い話がたくさんで、そこまでやるの?と言われても調べていく気持ち、気付いた事を作者に伝える正しい心遣い、責任感がとても共感できたし、校正の仕事はすばらしい、でもきつい仕事だと改めて思いました。金額が入った広告チラシはやりたくないというのもとても共感。電話番号や、料理レシピの分量なども怖い。謝ってすまないものは、私にはできない!と思ってやっていました。そんな文字の仕事で、いつまで経っても自信がもてないなぁという方にぜひ!
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校正とは誤字や脱字を正す仕事、とだけぼんやりと認識していたけれどもまったくそうではなかった。あえて直さない(こと小説においては)こともある、と読んで、踏み込む/踏み込まないの塩梅に一生悩み続けるのだろうな、という感想。牟田さんの、どうして拾えなかったんだろうも含めて、そういうことも含めて、真剣に悩みながらも真摯に仕事に向かっていく姿がただただかっこいい。あとがき最後の一文二文に、しゃきっと背筋が伸びました。
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校正という仕事は、ただ誤字脱字などミスを正すということだけではない。
著者の思いを汲み取りながら、文字をひとつひとつ読むことなんだということをこの本を読んで知ることができた。
ロボットや機械ではできない、人間味のあるお仕事だと思った。
私もたびたび本の誤字脱字を見つけることがある。
そのときは、なんだが嬉しい気持ちになる。笑
校正者も、そんな気持ちになったりするのかな。
しかし、校正者も、ベテランでさえ誤植を見落とすことがあるそうだ。
また、驚いたのは、校正をしていない本も多く出回っているということ。
もし自分が著者だったら、絶対に誰かに作品を確認して欲しいと思うけどなぁ。
なくてはならない大切な仕事だと感じた。
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牟田都子「文にあたる」
akishobo.com/book/detail.ht… そうわたしは話題本とは相性悪いんだった、何度繰り返せば学習するんだ自分よ。裏方業を評価されたいという訴えや苦労話はどんな仕事だとしても興ざめする。変化球の承認欲求だな。引用や作家の話はおもしろかったから全部その方向なら良かったなー
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絶賛の書評があまりにも溢れていて、私もそれらを読んでから本書を手に取ったので、ちょっと期待しすぎたかもしれない。著者のジェンダー観に危ういものを感じてしまったのも、ページをめくる手を重くした。ごめんなさい。
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P109
〈失敗は許されないが常に失敗しているという
矛盾した仕事が校正であるともいえるのではないでしょうか〉
P89〈専門職による校正を得ることなく出版されている本もたくさんある〉
これは知らなかった。
スムーズに読み進め、ひとつの誤字で気持ちが離れてしまうこともあるけれど
大きな気持ちで読み進めたらいいのではないかな。
と、本作を読み終え自分に言い聞かせている。
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真摯とか、誠実とか、そういう人間性が滲み出ている。
そこまで謙らなくてもと感じることが多い。
日本語の本であり、文章表現の本でもある。
「お仕事」という軽めの言葉ではなく、「職業」の本と言いたくなる。
目新しい内容は無い。けれど、発見は随所にある。
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牟田さんは真面目で校正に一所懸命な人なんだなあ。
ほんと、世に出る本すべて、校正を通してくれたらいいのにな。
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「山學ノオト」を衝動買いした本屋さんで、こちらもジャケ買いしてしまいました。「校正」をお仕事にされている方。たまに自分も原稿のデータを直していただくことがあり、校正ってどんな方なのだろうと興味がありました。
とても面白かったです。
ただ、読み進めていくうちに気になったのが、「自分はなにも得意でなく」的な謙虚な書き方。。。結構そんな言葉が出てくるので、「いやいや」と思うのがちょっと面倒だと思うこともありました。。。それも読んでる側の気分次第なのかもしれませんが。。
ちょっと装丁がオサレな本って、中身の文章が、ユルい生き方、非合理性を取り戻す、的な立ち位置が多い気がします。。。装丁の趣味は合うのだけど。。。
とにかく「手作業」の良さを「取り戻す」=ノスタルジー愛が凄すぎというか。。「ユルさ原理主義」的な中身だと、せっかく装丁の趣味は合うのに。と思ってしまいます。
牟田さんのお仕事は、もちろんユルくはできないのでしょうけれど、連続する謙虚さが逆に気になりました。
でも、ほのぼの面白く読みました。
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現在はフリーランスの人気校正者として活躍する著者が、校正という仕事に関して自らの思いをゆっくりと綴る好エッセイ。
作家本人や編集者などに比べて校正という仕事は完全な裏方仕事であり、私のように本を愛する人間でもその仕事内容については全く理解しておらず、本書を読みながらその仕事ぶりを知れるのは大変面白い体験だった。
本書ではアメリカの名物文芸誌「ニューヨーカー」における校正の役割として、
・Copy Editor(スペル、文法、誤字脱字等のチェック)
・Fact Chegking(固有名詞や事実関係などのチェック)
の2つに担当者・組織が分かれているという話が紹介されるが、この2つの定義が校正の役割として極めて明快でありわかりやすいと思われる。
一般的に校正というと、前者のような誤字脱字チェックの部分のみが取り上げられやすい。それは、誤字脱字そのものが一種のユーモアを孕んでいる点に起因するのだろうが、後者も重要な校正の役割であり、実際の土地を舞台とする作品では地図とにらめっこしながらその叙述に誤りがないかをチェックする様子など、我々があずかり知らない校正業務の奥深さを知れる。
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日経新聞 2022年10月22日 書評欄 あとがきのあと
烏兎の庭 第七部 1.10.23
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2301.html#0110
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読み始めて数ページで、校正の工程に興味を引かれ、10ページほど読んだあたりで、むむむと心を鷲掴みにされ、20ページに届く前にはもう校正という作業の奥深さに魅入られ、文章の持つ(作者の言葉を借りれば)強靭さに圧倒され、この本が間違いなく今年読んだ本のベスト1になるな、と確信した。
帯の「本を愛するすべての人へ」という謳い文句も、まさにその通り!本好きにはたまらないあれこれが、これでもかと押し寄せるように書き連ねられていて、そのくせ押し付けがましくなく、慎ましいほどの丁寧な語り口で綴られていく。
こんなに静かなのに、こんなにも情熱を感じさせる文章にはなかなか出会ったことがない。
他の著作も、もちろん彼女の手がけた校正による出版物も、ぜひ読んでみたいと思わせられる。
仕事に向ける思いや姿勢も、とても心に響くものがあり、社会人になりたての若い人たちにも、ぜひ読んでもらいたいなあ。
素敵な本に出会えました。
素敵すぎて、図書館で借りて読んだけど、結局買いました!
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1編4〜5ページのエッセイがたくさん収録されています。厚みのわりにサラッと読めました。
いやぁ、本当に、校正(校閲)という仕事がよくわかる、読みやすい。
特にみんなに読んでほしいのは校正というものがそもそもなぜ必要なのか? ということについての著書の考えが綴られる「すべての本に」の項。
これには本当に共感。
時間がなくて拾い読みする方には、ぜひこの項は優先的に読んでいただきたい。
正直、本の後半になってくるとやや重複的な内容も出てくるので、まあとにかく本の厚みに怯まず前半だけ、というつもりでもまずは読み始めてほしい。
そして、校正(校閲)に関して語り尽くす内容でありながら、この本、一カ所明らかな誤りがあります。え? わざと? それとも…重版で直します?