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久しぶりに解説を読んだあとまたすぐ頭から読み返してしまった。
誰かを好きになること、それが性愛であろうと友愛であろうと、その事実がどこかで、誰かに、何かしらの犠牲がうまれてしまうことにとても絶望してしまった。持っていたものを失うのは怖いし辛い。
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「名前も呼べない」
〝ただ、伸ばしてくれた手を、伸ばし返すことだけはしなくてはいけないと思った。〟
「お気に召すまま」
理由が欲しい。手っ取り早い方法は、相手に全責任を押しつけるか、ひたすら自分を責めつづけるか、そのどちらか。
見えるもの全部にもっともらしく理由をつけないと安心できない人なんか、放っておきなさい。
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2023年6月
文章がうまい。ストーリーも面白くてグイグイ読んでしまった。
ただこのねちっこい感じは好みではない。メリッサはキャラクター的に都合良すぎ。冷ややかな気持ちに。
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この本を読めて良かった!が読後すぐの感情。
『名前も呼べない』と『お気に召すまま』。
前者は固定観念をやられた。
そして後者が特に好き。
主人公(美波)の心情に共感する。
どちらの作品も表現が好きだったので、
伊藤朱里さんの他の作品を読みたい。