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投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
倒錯ミステリのシリーズ第2作。乙姫警部が、細かな証言や証拠を揃えつつ段々と迫ってくる様子は、まさに死神のよう。そこで見破られるのか、という謎解きは毎度面白いのですが、標題作のみ少し出来すぎな気がしました。
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死神の風貌、捜査一課の“乙姫警部“と相棒超イケメン”鈴木刑事“シリーズ ミステリー短編集
乙姫警部にじわじわと追い詰められる犯人視点で描かれていて手に汗握り、続きが気になりサクサク読みました
乙姫警部のインパクトの影で目立ちませんが、鈴木刑事もいい仕事しています
どの作品もタイトルが個性的で素敵だと思います
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【収録作品】愚者の選択/一等星かく輝けり/正義のための闘争/世界の望む静謐
“死神”のような風貌の乙姫警部が、モデルのようなすらりとした二枚目の鈴木刑事を引き連れて、しつこく犯人に迫る。『皇帝と拳銃と』に続く第2作。
「一体私はいつから疑われていたのでしょうか」
「実は、最初から疑っていました」
現場を見て抱いた違和感から容疑者を絞り込むわけで、その解き明かしも楽しい。完全犯罪は難しいものだ。もののはずみならば当然バレるし、計画殺人もまたしかり。
犯行を指摘されて多少の抗弁はするものの、
「プロにアマチュアが勝てるはずがなかった」ということかと、犯人の往生際がいいのもこうしたシリーズの読み心地のよさをもたらしている。
Web東京創元社マガジン http://www.webmysteries.jp/archives/30521157.html
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『死神警部とイケメン部下が暴く、倒叙ミステリー』
刑事コロンボばりの、短編倒叙ミステリー4編。
殺人犯が証拠隠滅を図ったその隙きを見逃さず、現場の違和感から事件を解決していく。初めての倒叙ミステリー、堪能しました!
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あなたのことは、最初から疑っていました――
罪を犯した者たちの前に、
死神めいた風貌の警部が立ちはだかる!
〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ、大人気倒叙ミステリシリーズ
あなたのことは、最初から疑っていました――漫画家を殺してしまった週刊漫画誌の編集者、悪徳芸能プロモーターを手にかけた歌謡界の元・スター、部下の裏切りに報復する人気タレント文化人、過去を掘り返そうとする同僚の口を封じた美大予備校の講師……彼らは果たして、いつ、何を間違えてしまったのか。罪を犯した者たちの前に、死神めいた風貌の警部が立ちはだかる。〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ、大人気倒叙ミステリシリーズ!
古畑任三郎や杉下右京など「自分がもし人を殺してしまったら出会いたくない刑事さん」の中に入るのではないかと思うぐらいの乙姫警部。風貌が「死神」チックだけど、犯罪者の前に現れた乙姫警部さんは本当に「死神」なのかも。
事件的には、うっかり殺してしまったり計画的に殺したりといろいろあったけど、乙姫警部がいなければきっと自分に容疑は向けられずに逃げ切れたのではないかなと思ったり。そんなこともないのかな。
乙姫警部と一緒に行動を共にする鈴木刑事のイケメンぶりも気になるし、不思議なコンビだけどどこかクセになるところがあるな。なんでこの2人が組むことになったんだろう。本当に不思議だ。しかし、なんとなくだけど、鈴木刑事は上司から乙姫警部を押し付けられた感があるような…
2023.4.27 読了
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昨年10月に刊行されたのを見落としていた、『コロンボ』型ミステリシリーズの続編である。倉知淳作品の1ファンとしては、不明を恥じるばかり。
会う人会う人、死神のようだと語る、見た目と裏腹な名前を持つ「乙姫」警部に再会できるとは。ちなみに、コンビを組む鈴木刑事は、平凡な名前だが映画俳優のような超美形。映像化するとしたら、誰がこのコンビを演じるのか見てみたい。
「愚者の選択」。大人気漫画家を、担当編集者が仕事場で殺してしまった。勝手知ったる仕事場だけに、色々と小細工をしたことが、結局は裏目に出た。乙姫警部の観察眼と執念が実を結んだわけだが、偶然に頼りすぎなような気がしないでもない。真犯人に反論の気力はなかったが。天網恢恢疎にして漏らさずということか。
「一等星かく輝けり」とは皮肉だろうか。落ちぶれた“元”人気歌手が、悪徳プロモーターを殺害した。騙された彼の迂闊さに突っ込みたくなるが、乙姫警部が明かした事実が追い打ちをかける。彼自身わかっていたはずだ。この世界で生き残るには甘すぎた。しかし、捜査手法として違法スレスレではないか?
「正義のための闘争」。人気のタレント文化人が、裏切った腹心の部下を殺害した。うーむ、クビにするだけでは気が済まなかったのは、プライドの高さ故か。実在のこういう文化人って、ポジションを守るのに必死なんだろう。しかし、これは「一等星かく輝けり」どころではなく完全に違法捜査なのではないか?
表題作「世界の望む静謐」。とにかく静かに生きたい男が、面倒な相手に絡まれた末に、殺害。文化人タレントよりこちらがより短絡的かもしれない。そして、「愚者の選択」よりも、偶然の要素が強いと言える。たまたま彼の職場に、そんな能力を持つ人がいたとは。彼はある意味、望みを叶えたのだろうか。
前作も動かぬ証拠とは言い難い話が多かったが、今回の方が突っ込みどころが多い印象を受けた。意外性はあったが、「死神」ならスマートに追い込んでほしかった。相手が尻尾を出すまで諦めない「死神」乙姫警部。さらなる続編はあるか?
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よくここまで、姿形、立ち居振る舞いの死神関連描写が豊富に書けるなと感服笑
表題作はあまり納得できない解決だったけど、他の三作は倒叙ミステリーを楽しんで味わえた。
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倒叙ミステリ乙姫警部シリーズ。四つの事件短編。古畑にしてもこのような作品は最初から犯人だと疑うのだけれど、疑う理由に理路整然と解があるので面白い。何度も聞き取りをし着実に追い詰めていく。犯人側の恐怖と焦り…胸中お察しいたします。1話目のコナン君がモデルの作品が好み。