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精神鑑定の第一人者・影山司に導かれ、容疑者たちの心の闇に迫る新人医師の弓削凜。だが、彼女も心の中で重い十字架を背負っていた。
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精神鑑定医が患者の精神状態から事件性、過失責任を問えるかを患者や家族等とのカウンセリングを何度も行い、鑑定をしていく医療リステリー。
精神疾患と言っても色々な症状があり、また、鑑定結果が裁判に大きく影響を与えることを考えれば、慎重な判断が求められるリアルティさに感動しました!
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大学では刑法のゼミでした。そこで、犯罪と認められるのには、①構成要件該当性、②違法性、③責任性、の3段階で考えると習いました。まず①は「人を殺したるものは…」という刑法の条文に合致するか、②は「正当防衛」や「緊急避難」のような場合などで違法性があるか、さらに③で精神状態はどうか、を見るというものです。
この本は、③の責任性が認められるかどうかを判断する「精神鑑定医」のお話。このようなお仕事があると初めて知りました。
メンタル疾患が騒がれていますが、ミステリーを通して実際がどうなのかがわかります。主人公は二人ですが、ストーリーは5つあって各々ほぼ独立。展開は「精神医療版ブラックジャック」という感じです。
『ムゲンのi 』を読んでその筆力には感心したのですが、今回は本業の(?)の医者の知識も交えながらの展開で、また知念ワールドにハマりました。
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作品の本筋では無いストーリーがあり、最後に全てを回収する構成はこの作者のフォーマットの様に思えますが、主人公の心の移り変わりや成長を表現するために必要なものだと感じます。なんて偉そうなことを書きましたが今作も大変面白く読めたので、早く他の作品も文庫本になって読めるようになる事を楽しみにしてます。
あと、今回たまたまサイン本を購入できたので、この本を大切にしようと思います。
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人間の複雑な感情や心理が様々と並べられた文章で、読み進めるうちにどんどん人物像がリアルに想像出来ました。好きな分野なのでスラスラ読めましたが、言葉がなかなか難しかったので勉強にもなりました。精神科医自身も一人の人間。本人も十字架を背負っている。読み応えのある一冊だと思いました。
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1人の精神科の先生の視点を中心に物語が展開。
面白かったです。
最後の乖離性同一性障害のところだけファンタジーめいているけど、本当にある事なのかな?臨床で働くドクターはこんなケースにも当たるのかな?、と思い読んでみた。
天久鷹生先生の世界とリンクすると面白いだろうな。
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深いなー。精神科ってめちゃくちゃ深いな。
鬱や統合失調症て誰でもなりうる病気って書いてたけどマジか?自分は良いけど子供がそうなったら…て思ったらマジ怖い。でもありえるよな。
人間て複雑だわ。もう平穏無事な人生が一番良いわ!
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十字架を背負った弓削凛が精神鑑定医を目指し、様々な精神病の容疑者の心の闇に迫る物語。
刑法三十九法に触れ、現代社会においても問題を突きつけられる。
目を背けたくなるような描写が最終章で出てくるものの、そこからの伏線回収が凄い!!!
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精神鑑定医を目指し、精神鑑定の第一人者である影山の助手となった、弓削凛。
凛には、精神鑑定医を目指す理由があった…
影山と凛が、様々な精神疾患の疑いがある被疑者の心の闇に迫る。
刑法39条、『心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する』
考えさせられる…
それでいいのか⁇
解離性同一性障害。
いわゆる多重人格者。
解離性同一性障害者による犯罪はどう裁かれるべきなのか…
被害者、被害者家族のことを考えるとつらい…
失ったものはかえってこない…
何かすっきりしないものが残る…
あとが見えないからかもしれない…
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複雑な心境。精神疾患になる原因となった虐待を恨む?その虐待を放置する社会が悪い?
友人の死に関わった人の精神鑑定なんて、通常の精神ではできない。弓削凛先生、真実を引き出し立派すぎる。そして犯人の悲惨すぎる生い立ちを思うと何に怒りを向けていいのかわからない。
性虐待は発覚しにくい。でも相談窓口があって、被害者がきちんと傷を癒やして、普通の幸せをつかめる世の中にしていかないといけない。さらに性虐待は重い罪に問われてほしい。
凛先生はもう十字架をおろして、楽になってほしい。
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精神疾患ミステリー。精神疾患は甘えだと思っている人に是非読んでほしい。新人精神鑑定医の学ぶ姿勢に感動。上司の方はちょっと出来すぎていて疑問。でも全然気にならないから大丈夫!
次は機械仕掛けの太陽読むよ〜
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心と向き合うって
こんなにも難しいことなのか。
心が壊れるときって
こんなにもあっけないものなのか。
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精神鑑定医という特殊な分野を題材にした小説でしたが、とても興味深く、ストリーもよくできていて秀作だと思いました。最後まで一気に読んでしまったという印象です。
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人間は我慢が続くと、こんなにも心を壊してしまうのか。
精神科の先生ではあるが、普通の精神科医ではなく、精神鑑定医の物語。とても難しい題材だと思います。心の病気は誰しもがいつ患ってもおかしくない病気なのに、やはり受け入れる事ができない人も多いのか。放置しなければ、起こらなかった事件も沢山あったはず。とても考えされられる一冊です。この本に出会ったお陰で、もし家族が心を病んだとしても、私は恥ずかしがる事なくちゃんと治療をして支えていこうと思える。
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祈りのカルテとは別の主人公ですが、構成は類似しており、5篇からなる医療短編小説。
精神鑑定医が舞台です。
刑法39条がテーマの1つですが、仮に自分が被害者家族の立場となった際、やはり、やり切れない感情を持つと思います。
直近で刑事物の同法をテーマとした小説を読んでいましたが、医者側の視点も考えさせられました。
今後、シリーズ化されるか分かりませんが、知念作品は好きなので、楽しみに待っています。