アイ、セイ （Ｃａｎｎａ Ｃｏｍｉｃｓ） みんなのレビュー

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投稿者：ひっそりみーたん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

『ディーン』の後に『クラスメイト』が来て『ハレの日』『アイ、セイ』と来たことにぼくは痺れたね！

鞭、鞭、飴、飴と思いきや鞭！

みたいな。

ぼくは『ディーン』を読後、ハピエンでよかったなぁ、ほっこり……と思いつつも、なんか奥歯に物が挟まったような感じを覚えた。

と、そこへ『クラスメイト』ですよ。

『ディーン』も『クラスメイト』も嗜虐癖の話だけど、『ディーン』は最後がハッピーだからそれまでの残虐な描写を受け入れられることが出来た。それに、主人公のコトが自分の性癖に凄く悩んでいたし、ソノに対してはピュアラブを懐いていたからね……そういう緩和材料があったから暴力描写だってへいちゃらなのさ。

……いや、違うんだ。

と、ガツンと頭をぶん殴るようにして気づかせるのが『クラスメイト』だったんだ。

弱い者を苛烈な暴力でもって虐げ屈服させるという描写……それはそれ自体が「癖（へき）」なのであって、そういうのを楽しんでしまう自分自身を守る為というか言い訳をするためのハッピーエンドや、愛や、道理なんだと。

そう……癖が主であり、ハートウォーミングな物語が従なのだ。身も蓋もない事を言えばね。

朝田ねむい先生は「王さまは裸だ！」と人々の前で声高に言ってしまう子供のようだ。

本当は誰もが知っているが黙っていること。

性を貪る言い訳のための愛。

しかし、これは朝田ねむい先生の漫画が大体すごく面白くて、実際『ディーン』はかなりいい漫画で、『クラスメイト』も完成度が高いからといって、手放しですごいとぼくは言ってもいいのだろうか？ と考え込んでしまった。まるで信者のように熱烈に推すことをしなくてもいいのではないかなと……。

というのも、すごく遠回しに言うと、ぼくの今生きる世界というものは、普通の人は言えないような事を平気で言ってのける偉大なる毒舌家達に期待し過ぎたために、彼らによってしっちゃかめっちゃかに引っ掻き回された世界だから。

本当の事を敢えて言う人に期待してはいけないなとぼくは思うのだ。そしてそれは「本当の事を言うな」と言うのとは違うとぼくは思う。

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投稿者：sasanoha　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

朝田ねむい先生の短編がこの一冊に詰まっていてとても楽しく読みました。

特殊性癖をもつキャラクターが出てくる、と言うと、この本のキャッチとしてインパクト大ですが、そこも含め様々な「性」の描き方がされている本だなあと感じました。

最後のお話を読み、愛情ある関わりとセクシャルな関わりが必ずしも結びつくわけではないことがBL作品の中で表現されているところがすごく気に入りました。スリーピングデッドでも思ったことなので、朝田ねむい先生に全信頼を置いております…

あと、いわゆる「ハッピーエンド」とはならないところが現実的でもあり（わたしは『ハレの日』のラストにも「現実…」となりました）、そこが登場人物たちの人生はこれからも続いていくことなどが感じられて、清々しくもなりました。

また短編集が出ることがあれば楽しみに待ってます！

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投稿者：せつこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

常々特殊性癖を持つ人が幸せになるのって難しいよな～と思っていたので、こういう形で作品を描いてくださる朝田さんに感謝です。スリーピングも良かったし、こっちも良かった。

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投稿者：sice556　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

…と、あとがきで作者さんが明言しているのを見て納得

どれも完全なるハッピーエンドではなく、
モヤモヤを抱えながらとか、くすぶりながらとか、
そんなハッピーエンド

ただ、「クラスメイト」だけは、
ハッピーエンドではなく、異常性癖なので注意かも