紙の本
スープは音をたてて飲め
2023/07/03 14:53
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「スープは音を立てて吸ふべし」なんて私のような冴えない初老が叫んでも、世の自分が常識人だと思っている紳士淑女の皆さんは鼻で笑うだろうが、「同じことをかの三島由紀夫先生もおっしゃってます」といえばどう答えるのだろう
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なかには 全然知らない方もいて
え この素晴らしいエッセイはどなたが?
と思い調べてみると
写真家の奥様が書かれた
ネパールの話だったり
三島由紀夫が スープは音を立てて飲むべし
とか書いてたとか
山口カルメル会修道院の豆のスープとか
もう 底本を片っ端から読みたくなりますよ
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小説集だと思って手に取りましたが、スープについてのエッセイ集でした。
この方どなたと思う方も多く、レシピのあるものもあり、ちょっと調べながら読み進みました。
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スープにまつわるエッセイなどの物語。
61人の著名人が書いたスープの記憶はどれも滋味深く、心にじわっと染み渡る。
全体的に第1章がとても良かった。
特に印象的だったのは、次の一文。
「結婚というのはあらゆる恋人から根拠を奪うので、どうしたって疑心暗鬼にならざるを得ない」(p31)
最初、意味が分からなかったのだが、続きを読んで膝を打った。「たとえば一緒に暮らす前ならば、夫が会いにきてくれるととても嬉しかった。会いにくるということは、私に会いたいのだなとわかったから。でもいざ一緒に住みはじめると、夫は毎日ここに帰ってくる。私に会いたくなくても帰ってくるのだ」
これは、江國香織「自動販売機のスープ」の中の一節。
そして本書の61皿の中の1皿である。
さすが作家だなと感心したが、作家だけではなく様々な職業の人の文章が収録されていて、中には作家顔負けの素敵な文書を書く人もいた。
また、その人選に編者の趣味の良さが見て取れ、どこを切り取っても心温まるスープのような一冊だと思う。
彼らの経験が、人生が、出汁としてその文章に旨味を加えているのかもしれない。
もしかしたら、人生はスープのようなものかもしれない。じっくりと煮込まれる肉や野菜のように、長い年月を経て得た経験が、その人の個性になり味になるのではないだろうか。そんなことを思った一冊だ。
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数々の著名人のフードエッセイを集めたもの。
それぞれの文章に個性が出ていてとても面白い。フードエッセイは料理へのモチベーションも上がるし、書き手の意外な一面が見られて面白い。
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スープがテーマのアンソロジーか、おいしそうだし整った気持ちになりそうと読了。料理本の巻頭言、詩、たぶんレシピ本のレシピ抜き部分等々、一部のチョイスがえらく攻めててやや動揺しながらページをめくりました。他に絶対ない編み方という意味では興味深かったけど。
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スープにまつわるアンソロジー。
という紹介文とタイトルが気になっただけで借りてきた本。勝手に小説集かと思っていたら、エッセイやレシピみたいな文章が多かった。魯山人みたいな昔の人から、コロナ禍の時代やもっと未来の話まで、いろいろ。
さらっと流して読んでしまったけれど、野菜の栄養がたっぷりのスープがよく出てきて、美味しそう。寒い冬に読んだら、もっとよかったかな。