紙の本
もう少し早く読んでおけば
2023/06/03 08:19
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学校に入る前に「楽隊のうさぎ」に出会いたかったです。「蹴りたい背中」のような1冊があの頃あれば、高校時代ぼっちも怖いもの無しだったでしょう。
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「共同通信社の記者による連載「本の世界へようこそ」を書籍化。「面白い本を読みたいけど何を読めば良いかわからない」「読書って退屈そう」そう思っているあなたに出会ってほしい158冊!」
♡
「本があると退屈しない。
一冊一冊に一つの世界があるから。
本を読むとたくさんの人生を経験できる。
登場するだれかといっしょに生きることになるから。
本を読むとさびしくなくなる。
本はあなたにだけ語りかけてくるから。
本の中の人もきっと、ひとりだから。」
(裏表紙のメッセージ)
田村 文 (タムラ アヤ)
1965年埼玉県生まれ。89年共同通信社に入社。大阪支社社会部、長野支局、本社社会部などを経て97年末より文化部。文芸担当を長く務めた。現在は編集委員室編集委員。共編著書に『マスコミ・セクハラ白書』。
【目次】
はじめに 本には読むべき「とき」がある
第1章 この世界を生きのびろ
1:異端者の孤独な魂──『金閣寺』三島由紀夫
2:魂の声を聞き、刻む──『苦海浄土』石牟礼道子
3:3653日のうちの1日──『イワン・デニーソヴィチの一日』ソルジェニーツィン、木村浩訳
4:自由を求めるすべての人に──『ハックルベリー・フィンの冒険』マーク・トウェイン、土屋京子訳
5:差別の根深さ──『青い眼がほしい』トニ・モリスン、大社淑子訳
6:青春の本質を刻印──『ライ麦畑でつかまえて』J・D・サリンジャー、野崎孝訳
7:故郷捨てて逃げた負い目──『朝鮮と日本に生きる』金時鐘
8:二つの国と言葉のはざまで──『由熙 ナビ・タリョン』李良枝
9:一緒にいたいという願い──『やさしい猫』中島京子
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第2章 私らしい「性」と「生」
1:虐げられた人の側に立つ──『君は永遠にそいつらより若い』津村記久子
2:嫌いな自分との決別──『しろいろの街の、その骨の体温の』村田沙耶香
3:自分を縛る魔法からの解放──『本屋さんのダイアナ』柚木麻子
4:自由奔放な女の子──『長くつ下のピッピ』アストリッド・リンドグレーン、大塚勇三訳
5:故郷の清流に安堵する──『仁淀川』宮尾登美子
6:新たな道を切りひらく──『花埋み』渡辺淳一
7:沈黙の背後にあるもの──『夜の谷を行く』桐野夏生
8:自分を損ない続ける痛み──『生皮』井上荒野
9:差別の本質をあぶりだす──『彼女は頭が悪いから』姫野カオルコ
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●コラム① 声を上げるということ
第3章 今があり明日がある
1:想像という翼で──『野川』長野まゆみ
2:かけがえのない時を生きる──『しずかな日々』椰月美智子
3:魅力の源泉は想像力──『赤毛のアン』モンゴメリ、村岡花子訳
4:大人になることの苦さ──『幕が上がる』平田オリザ
5:命の重さに向き合う──『いとの森の家』東直子
6:「君は、いい子なんだよ」──『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子
7:挫折を乗り越え飛躍する──『向かい風で飛べ!』乾ルカ
8:YESと言って手助けする──『横道世之介』吉田修一
9:人を信じ力を寄せ合う──『あと少し、もう少し』瀬尾まいこ
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第4章 孤独な魂を抱いて歩く
1:大人になることの痛み──『まく子』西加奈子
2:決める力とやりとげる意志──『西の魔女が死んだ』梨木香歩
3:勇気と賢さで乗りこえる──『飛ぶ教室』ケストナー、丘沢静也訳
4:ヒリヒリした2人の関係──『火花』又吉直樹
5:母の孤独と深い愛──『紙の動物園』ケン・リュウ、古沢嘉通編・訳
6:なぜ屋上が好きなのか──『宇宙のみなしご』森絵都
7:みんなのために一歩踏み出す──『かがみの孤城』辻村深月
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第5章 生と死と愛、感動の物語
1:大切な人の死に直面したら──『キッチン』吉本ばなな
2:罪のない人間などいない──『塩狩峠』三浦綾子
3:粉雪降りしきる駅に立つ──『鉄道員(ぽっぽや)』浅田次郎
4:今ここに生きて在ること──『悼む人』天童荒太
5:過去と向き合い、前を向く──『錦繡』宮本輝
6:「帰りたい」という思い──『長いお別れ』中島京子
7:出会いは風とともに──『ミーのいない朝』稲葉真弓
8:すべてを受け入れて流れる──『深い河(ディープ・リバー)』遠藤周作
9:失った多くのもののこと──『ノルウェイの森』村上春樹
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第6章 戦争という名の暴力
1:死後もなお生きつづける──『アンネの日記』アンネ・フランク、深町眞理子訳
2:悲しみの果てにある命──『太陽の子』灰谷健次郎
3:兄と幼い妹の最後の日々──『火垂るの墓』野坂昭如
4:静かで美しい原爆文学──『夏の花』原民喜
5:飢えと孤独の極限状態──『野火』大岡昇平
6:重苦しい土地の記憶──『爆心』青来有一
7:人間とは何かを示す記録──『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル、池田香代子訳
8:「運命の年明く」と元日に──『戦中派不戦日記』山田風太郎
9:痛みに耳をすます──『戦争は女の顔をしていない』スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、三浦みどり訳
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●コラム② 生き残った者の後ろめたさ
第7章 災厄の中で
1:死者の声は聞こえるか──『想像ラジオ』いとうせいこう
2:自己犠牲の意味を問う──『グスコーブドリの伝記』宮沢賢治
3:「今」と格闘する者たち──『クライマーズ・ハイ』横山秀夫
4:「この絶望感を伝えたい」──『詩の礫』和合亮一
5:生き残った者の使命──『そして、星の輝く夜がくる』真山仁
6:命を思い、祈る──『光の山』玄侑宗久
7:「答え」を求め海に潜る──『ムーンナイト・ダイバー』天童荒太
8:唯一の方法は誠実であること──『ペスト』アルベール・カミュ、宮崎嶺雄訳
9:「喪へばうしなふほどに」──『龍宮』照井翠
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●コラム③ 大震災を詠む
おわりに 本の話をしよう
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YA向けのシリーズだから、ある程度はそういうものかもしれないけど、何となく説教くさく感じちゃうところもあるブックガイド。あと気になったのは、各書籍に関する情報の入れ方で、書評された時期もそりゃ必要な情報ではあるけど、それ以上に上梓時期を知りたいかも。秋に本書の続編が予定されているみたいだけど、そっちはどうしようかな、と。とはいえ、下記の書籍はちょっと気になりました。
君は永遠にそいつらより若い
生皮 井上
その名を暴け
生きがいについて
いのちの停車場
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自分では選ばないような本を読みたくて参考に。ますます本が読みたくなった。時間が足りない。もっと読みたい。
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ちょっと硬く背伸びした雰囲気の1章から始まり、きわめて今時な単独章立ての2章や7章、YA的な王道はこのへんだなという3章等、選書を興味深く読みました。読書には「あの日あのとき読むのがベストタイミングだった」本が存在するのには大いに首肯するところ。
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主に中学生向けの本の紹介。さずがにこれは中学生には難しすぎるでしょう、と途中何度も思ったけれど、一冊読み終わって考えが変わった。
紹介されていた本の3.4割は、大人になった今は良い本とわかっていても手が伸びない。思春期だからこそ、その本の持つエネルギーや混沌や前向きさを受け入れ共感できるのかもしれない。
かなり背伸びをしてでも、ちんぷんかんぷんでも、まずは通読してみるのがいいなと感じた。そして、大学生くらいになって、再読してあー、こういうことを言っていたのか、でもまだよくわからん…また大人になって読もう、とまでなる本が、その人にとって必要な本となるのだろうと思った。
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共同通信社の記者による14歳くらいの人に読んでほしい本158冊。中学生には難解と思える本も、それくらいの時期に読んでこそ感じることがきっとあるから、それはそれでいいんだと思う。158冊もをあるので読みごたえあり。興味をそそられるもの多数。ちょいちょい読んでみようと思う。
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古典を含む文芸作品158冊について、テーマごとに分けられ、簡単なあらすじが紹介されています。14歳頃の世代向けのため分かりやすいです。たくさんの選書の中から興味を持った本を、秋の夜長に読んでみるのはいかがでしょうか。
(推薦者:みゆう@サポーター)
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読み返したくなる本が、何冊かあった。新刊に目がいってしまうことが多いけれど、年末年始読み返してみようとおもわせてもらった。
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読みたい本がありすぎる。
本屋にふらっと入って目についた本を買い偶然の良作との出会いも素晴らしいし、ネットで知らぬ人が面白かったと呟いてたものを拾いアクションに起こす(つまり読んでみる)という芋づる式の読書も楽しい。
でもこれは名作だと言われるものもどうしても捨てがたい。人生の中で必ず読みたい・・いや絶対読んでみせる!と決意しながら読み切り、やっぱり名作はすごかったと悦に入るような読書もたまにやりたくなるのよね。