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科学と資本主義の未来 〈せめぎ合いの時代〉を超えて みんなのレビュー
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紙の本
人間についての探求と社会の構想
2023/11/16 12:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:べいろしゃの - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間についての探求と社会の構想が有機的に結びつけられて論じられている、すばらしい著作。スケールがとてつもなく大きく、しかも、細かいところにまで目が行き届き、なおかつ著者の人間的な温かさも感じられる。読み出したら最後のページまで読みやめることができなかった。最近はいささか年を取ったせいか、本を読んでいても、人の話を聞いていても、ちょこちょこ、「えっそれは違うんじゃないかなあ」と思うことが増えたが、本書では、書かれていることのすべて、1から10まで、納得でき、共感できた。もちろん終始、啓発されっぱなしだった。ほんとに読んでよかった。
紙の本
科学とは、資本主義とは、その関係は、未来を切り拓くを思想を問う
2023/05/12 21:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は科学と資本主義の未来と銘打ち、持続可能な福祉社会、死生観を巡るテーマを軸に、無と意識の人類史を架橋する三部作として出版したという。著者は、哲学的で、理解するに難しい迫り方をする。とにかく、産業革命といわれる科学技術の進展と資本主義の発展により、戦争の世紀といわれる20世紀を経て、経済成長の時代を経験してきた。特に、日本の場合、高度成長一本道を歩み、30年にわたる足踏みを経験し現在に至る。AIが脚光を浴びているが、必ずしも未来を切り拓くものともいえない。そもそも、人間が世界をどこまでわかっているのだろうか。絶えず成長する時代、足踏みする時代を経て、移行期に新しい時代を築いてきたが、予測できたであろうか。AIもしかりであろう。SDGSで持続可能性というが、消費を抑えるだけでなく、量的な面だけでなく質的な転換を求められている。これまでの研究等による成果を見返しつつ、新たな時代を構想するということだろうか。科学の発展で、焦点が力、エネルギー、情報と変わってきて、今は生命に当たってきている。本書の目次を見ると、
はじめに
第1章 「火の鳥」2050 -未来を考えるとはどういうことか
第2章 なぜいま「幸福」が社会的テーマとなるのか
第3章 科学と社会の共進化
第4章 ケアとしての科学
第5章 資本主義の論じ方
第6章 鎮守の森と生態都市
第7章 医療・超高齢社会と科学
第8章 生命・情報・エネルギー
第9章 科学予算と世代間配分
おわりに
参考文献 となる。
これまで著者が追い求めてきたテーマで、新型コロナウイルスによるパンデミックを経て、ますます人間が自然の中に置かれ、科学と資本主義の発展と自然との付き合い方というか、思想性を問うことを明確にしている。高齢社会でのケアという考え方を敷衍する押し出し方やグローバルとは、ローカルとはを改めて考えさせられることが多い。具体的にどうすればいいのかという点があるが、テクニカルなことばかり追っていても解決が難しい時代であることは間違いない。商店街をシャッター街にしていった郊外型大規模店舗は、アマゾン等の通信販売に侵食されている。しかし、配送が危機におちいりつつある。矛盾をはらむ世界がある。著者が紹介する地方都市の取り組みが案外重要なことを示しているのだろう。一読してほしい本である。
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