紙の本
『あえてよかった』
2023/06/06 19:25
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
連れ添った妻に先立たれた58歳の小野大地
生きる気力を失って家を売り払い、仕事もやめてしまう
しかし、三日月の夜に現れる“妻”と会話するうちに、「子どもを育ててみてほしい」という彼女の願いを聞いて学童保育のアルバイトに応募する
いずれ死ぬつもりで働きはじめた大地だったが、そこで出会う重荷を抱える子どもたちとかかわるうちに……
《喜び、悲しみ、癒やし、学び……全部が詰まった
10年に一度出会えるかどうかの傑作!!》──内田剛の推薦文
『死にたい、ですか』(2018年)で一般文芸書に新境地を開いた児童書のベストセラー作家が贈る“人生応援本”、2023年4月刊
〈みんなの未来に触れることができたらいいな〉
“昭和のおじさん”共感必至!
本屋大賞ノミネート希望
重要なモチーフになっている“絵本”をほんものの絵本に仕立てて出版してほしい
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妻の遺言(⁈)で、児童放課後クラブで働き始める58歳男性が主人公。
彼には感情移入できなかったが、私と同世代であり、50年前との子どもたちの取り巻く環境の違いを改めて確認できた1冊。
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生きる意味を見出せなくなった主人公の、再生と成長を描いた感動小説。
子供たちとの交流を通じて、心の傷を癒し、自己肯定感を取り戻す姿に勇気をもらいました !
昭和と令和の子供の違いや、教育現場の大変さも描かれており、読者を深く考えさせる一作。
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『死にたい、ですか』を読んで以来、約5年ぶりに手にした村上しいこさんの最新長編。
主人公は、妻に先立たれ、自暴自棄になった58歳の小野大地。
三日月の夜に現れる妻・美月と会話する事だけを愉しみに生きている。
亡き妻の願いで「子どもを育てる」の実践を頼まれてしまった大地は、学童保育所で働く事を決意。
しぶしぶ始めたバイトだったが、様々な特性を持つ子や、親、先輩指導員と触れあう中で、自身の生きる意味を見出していく。
絶賛レビューが多いが、58歳の男性らしからぬ言動に違和感を覚え、予定調和的な結末にも物足りなさを感じた。
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子どもは可能性に満ち溢れている。
その可能性に、どうやって大人が気付いて導いてあげるか、子どもの声を聞き取っていくか、改めて考えさせられました。
そして、可能性があるのは子どもだけじゃない。
大人になってなお、自分自身で気付かずにいることがある。
大切に思われていたり、思いもしていないほどに周囲の支えになっていたり。
きっと誰もがひとりじゃない。
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有名な児童文学作家、村上しいこさんの一般向け作品ということで、読む前から楽しみにしてました。
主人公が58歳の大地、奥さんが美月、という名前であれれ?結構イマドキの名前じゃないかなと。
大地の言動にもちょっと違うよーと思うところ多々ありましたが、さすが村上しいこさん、最後はキレイにまとまったてました。
学校が舞台の小説はよくありますが、学童保育が物語の舞台なのは新鮮でした。
しいこさんの作品は、やっぱり児童文学の方が好きです。
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小学生の相手は大変そうだなあと
読みながらしみじみ思った。
高校生も楽ではないが、
大変さの種類がまた違う。
学童の先生がいろいろなタイプに
描かれているのが良い。
実際、子供はいろいろなタイプの大人に
接して育ったほうがいいと思う。
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妻の美月が亡くなり、生きる希望を失ってしまった58歳の大地。
夜になると美月と会話するのが日課となり、そこで「子どもを育ててみて欲しい」と言われる。
そこで学童保育で働き始めるのだけど、ここに来ている子達が、現代の問題をよく表している。
発達障害、不登校、離婚、愛着障害など、様々な状況の子が登場し、ただ子どもを預かるというわけにはいかない難しさを感じた。
ただ、大地の年齢が58歳っていうのが最後までしっくりこなかった。
還暦前の男性ってこんな感じ?
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最愛の妻を失い、生き甲斐を失った男性が子供たちとの出会いをきっかけに生きる意味を見つける物語。
児童文学の巨匠とも言える村上しいこさんの作品。
読んでいくにつれて心が温まっていく不思議な感覚が味わえた。
是非、読んで欲しい。
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小学校の放課後クラブに昭和のおじさんが働くっていうコンセプトはいいんだけど、死んだ奥さんがでてくる設定いる?っていう感じで入り込めなかった。大地さんが信頼勝ち取っていって成長する話のほうがよかったな。
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タイトルに惹かれて手に取ったものの…良かった!
学童が舞台なのですが、子どもたちと触れ合う職に就いていたこともあり、悩ましいことも嬉しいことも、もどかしいことも楽しいことも、かなり感情移入して読んでしまいました
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大地は、妻に先立たれ、独りになり自暴自棄になっていた。
もう生きていても…という無気力のなか妻の気配を感じて会話をする。
誰のために、なんのために生きているのかわからないと言うと亡き妻は、死ぬ前にひとつだけ頼みを聞いてと。
それは、子どもを育てるのが夢だったから自分の代わりに子どもと関わって話しを聞かせてほしいということだった。
58歳の大地は、学童クラブ〈キッズクラブ・ただいま〉で放課後の子どもたちの指導員の補助として働くことになる。
学校の授業終了後から親の引き取りの時間までの4〜5時間だが、慣れないうちは名前を覚えるのに苦労し、喧嘩を仲裁して、相手をする。
子育て経験のない昭和世代のおじさんだけに何が正しいことなのか、なぜこんなことで諍いをおこすのか日々想定外のことに驚きながらもいろいろ考えて自分の思いを言い、叱られ揉まれつつ子どもたちと向き合っていく。
ここでの先生や子どもたちと出会って、神さまにもできない仕事をしているんだと。未完成な子どもたちのために、不完全な僕たち大人が、笑いながら、怒りながら、泣きながら一緒に成長していくんですと言ったことですでに欠かせない一員になったんだと感じた。
そう、生きる目的があれば妻の気配も無くなった。
妻が遺してくれていた手紙とともに絵本がとても素晴らしくて、その詩に思いがいっぱいつまっていた。
「ともだち」
なぐさめてくれる ともだち
はげましてくれる ともだち
なにもいわずに そばにいてくれる ともだち
「しんせつ」
やさしく だれかと
てをつなぐこと
「ゆめ」
かなうゆめもあれば
かなわないゆめもあるけど
それが いきるということ
あなたに
「あえてよかった」
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妻を亡くした大地が、学童の仕事を始める。
色んな子どもがいて、どう関わっていくか試行錯誤する大人たち。次はどんな子どもが出てくるかな?と楽しみながら読めた。
ただ、大地の年齢設定と、美月と会話している時の大地の雰囲気がなかなか自分の中で腑に落ちず、なんだかすんなりと飲み込めない部分があったので☆3つにさせてもらいました。
でも、終わりはとてもきれいで気持ちいい。
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未完成な子どもと、不完全な大人が一緒に成長していく。心に響きました。子どもと接するとき、自分が不完全であることを自覚していたい。
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展開はきれいに進まないのが納得感ある。現場ってこうなんだろうな。主人公の軽薄なところに共感してしまう。同じ歳だし。淡々と流れつつラストで熱くなる。ここも自然でめちゃ感情移入。読後感、爽やかー。