紙の本
集団って、楽だけど怖さもある
2023/09/06 13:22
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「人ひとりは心優しい人間だとしても、全てのメンバーが互いをよく知っている小規模で親密な集いには、親密で通じ合っているが故に発生してしまう毒がある」か、集団って、楽だけど怖さもあるよね、確かに
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私のようなものにいただきましたありがとうございますありがとうございます。
「ホモソーシャル」がキーワードだけど、サークルや小集団の問題って別の切り口もあると思う。「ホモフォビア」と切り離した「ホモソーシャル」にはあんまり価値がないというか。
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45 「有害な男性性」概念は…来歴をさかのぼってみれば、そもそもは一九九〇年代のアメリカで流行した男たちの運動、堕落した男性像の復権を目指す運動のなかで発明されたものだった
ロバート・ブライ『アイアン・ジョンの魂』
神話形成的男性運動
男たちだけの治療ワークショップ
ネイティブアメリカンに倣った儀式
産業社会では失われてしまった健全な男性像を取り戻そうとする
49
108 伊藤整 西欧の仮面紳士、日本の逃亡奴隷
157
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『在野研究ビギナーズ』で著者の名前に馴染みがあったのと、『なぜ小集団は毒されるのか』という副題に気を引かれて手に取った。姫野カオルコ『彼女は頭が悪いから』を糸口にフェミニズムおよびインターセクショナリティについて述べられるのを、ほうほう、と読んでいくと、いつのまにか鶴見俊輔入門みたいになり、この本の副題は『鶴見俊輔の仕事を振り返りながら』とでもしたほうがよかったんじゃないの?と思いつつ、あとがきにたどりつくと「本書は『すばる』二〇二一年一月号に発表された「円を歪ませるもの—鶴見俊輔とサークルの思想」を大幅に加筆修正したものである」(p205)とあって、やっぱり、となった。オビなりそでなり、どこかに鶴見俊輔の名前くらいいれたほうがいいんじゃないかしら。とはいえ、ただの紹介で終わるのではなく、終章で、著者なりの、鶴見俊輔の思想を現代に活用する方法が示されている。
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「時間と共同体のなかで変わる私」の有意性は認めるが、世の中のサークル全てが探究の共同体を目指しているわけではないし、各人によってサークルに求めているものも違うので、ある種の「有害」化は避けられないように思える。肝心なのは、有害だと感じたら解毒するよりも、さっさと離れることなのかと。そういう意味では1つのサークルにどっぷり漬からないで、複数を掛け持ちするのが有効と言える。
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小難しい。解らない。でも一気読みしちゃった謎の引力。オタサーの姫や、サークルクラッシャーから始まり、サークルの有害性を説く前半。中盤では、サークルの歴史を文学史を中心に紐解く。このあたりで、サークル研究って案外盛り上がってるんだなと。終盤に至っては、サークルの毒性を認めたうえで様々なサークルの形態においても有毒性を見つけていく。ここまでくると小集団に集まること自体が悪なのか、と思いきや、集まりたいは人間の自然欲求のように書かれており、それに違和感がないから不思議。集まりたいけど集まること自体が有毒性あることを知っておこうよ、という結論だな。
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サークルは有害だ、という話なのだが、書いているのはフックとして姫野カオルコの『彼女は頭が悪いから』を使いつつも、単なるホモソーシャルサークルなどにとどまらず、谷川雁のサークル論だったり、ベルクソンやフロムなど、色々なサークル観に深く入り寄っていくので難しい。