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事件や推理の情報といった、ミステリー要素以外を徹底的に削ぎ落としたシンプルな推理小説という印象です。氏のこれまでの作品とは違う雰囲気だと感じました。
真相を途中で見破れたもの、そうでないもの両方ありました。5編のうち、『本物か』が良かったです。
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主人公の葛警部が淡々としているからか、物語もそうして進んでいく印象
他の人には見えないものが見えていて、それをきっかけに事件を解決していくというのはすごく優秀なのだろう(上司、部下からは…)
菓子パンとカフェオレで食事をしょっちゅう済ませてるの、ちょっと心配になる〜
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大して刺激のない事件の短編集。(しかし)そのそれぞれの事件が最後一つに絡み合い壮大なミステリーへと発展する。。なんて期待を持ちながら読み進めるものそのまま終了。結論、かなり地味な一冊でした。
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短編集だった。悪くはないが期待しすぎた。「満願」を思い出す。なぜタイトルを「可燃物」としたのだろう。第四話のタイトルではあるが、全体のタイトルとしては相応しくない。かといって「群馬県警葛警部の事件簿」では食いつきが悪いだろう。
第一話「崖の下」は、凶器はつららかと思いつつ、崖の角度がよくわからないので矛盾すると思ったらまさかの骨。可能?
第二話「ねむけ」はタイトルがネタバレなのだが、p97「四人が全く同じ証言をしたとなれば、それを頭から信じることは出来はしない。」が格好良い。
第三話「命の恩」は、肩が上がらないから高枝切り鋏を使ったというのが取ってつけた設定のような気がした。野末家の家宅捜索時に自殺痕は発見できなかったのだろうか。勝が、顔写真を見ても宮田村かわからないと言うが、そんなことあるだろうか。時々来て、父親が顎で使っているといっているのに。野末裕子が「これで勝も安心」という意味が理解できない。宮田村は自分が犯人になるということ以外に考えられなかったのだろうか。自殺隠蔽のため頸部を隠すというアイデアは他の小説にもありそう。
第四話「可燃物」は、放火の動機から犯人を追い詰めるという経過が良いが、起伏のない話。
第五話「本物か」は、一番面白かった。でも、代崎の「こぼした」の説明が、わざとそっけなく書いてあるように思う。久島のシャツに黒い新しいシミができるほどのこぼし具合にしては。ここまでしたならもっと話すと思うが、自分の失敗だからわざとあっさり話したと思えなくもないが。イカスミパスタの調理時間から、犯人が青戸であると推理するのは面白い。実際に無計画に人を殺した後に、偶然やってきた客相手にこれを思いつくなら、青戸の頭脳と度胸は相当なもの。
ほどよい推理が楽しめるそんな作品だった。
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この物語は5編の短編からなる警察本格ミステリー。
特殊設定などはなく緻密な捜査で少しづつ、でも着実に真実に迫っていく葛警部の姿が描かれています。
葛はどんな些細なことでも小さな違和感から事件解決への突破口を開くのがすごい。
上司や部下から疎まれようとも捜査に必要ならばそれを淡々と行動に移す。
その自分の考えに対する自信や考えを貫くところもかっこよかったです。
菓子パンとカフェオレ片手に卓越した推理をする葛警部の頭の中を覗いてみたい |• •๑)"
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葛警部の関わる5つの事件が描かれる米澤穂信さん初の警察小説。葛警部は動機を重視せず、集めた情報を客観的に見ることで推理する。人物描写や状況を極限まで削ぎ落とした結果、こんなにも美しいミステリーになるなんて。
警察物を書きたかったというより、このミステリーにするために警察物を選んだというインタビューを読んだが、納得。
米澤穂信作品は計算され尽くされている。ミステリーを高い次元で描くことにとても長けているだけでなく、とにかく文章がきれいだ。
葛警部の続編に期待してしまう。
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葛刑事を主人公にすえた短編集
個人的に面白かったのは、後半の「可燃物」と「本物か」この2作は⭐︎4をつけたいかな
しかし、主人公としての葛刑事のキャラが弱いかなぁ
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前評判が高く、期待して読んだが、平凡な警察の短編集であった。
帯の文章も仰々しく、実態とかけ離れていると感じた。残念。
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短編集。葛という刑事が主役であり語り部。
葛は捜査班の班長であり集まった情報を元に犯人を探す。どの短編もカタルシスはなく淡々と犯人を追い詰めていくという感じ。
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ストイックなまでに乾燥させた文体は、それこそ捜査資料を読んでいるかのようで潔い。各編の真相は一言で説明できるシンプルさだが、そこに至るまでの葛警部の鋭い眼差しはどこか冷徹な機械を思わせ、部下の不評も買っていそう。
良くも悪くも優秀すぎる探偵役だった。
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「コロンブスの卵」
もう、これしかないな
丁寧な文章で、
謎は一つに集約されて
この謎は
うーん、一体どういうこと
と色々考える
うーん、うーん
???
結果、
えっ、そんなこと…
そんな短編で全て
揃えてくるところがスゴい
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"うめくようなざわめきが起きる。二時半に退勤し、六時半に出勤" のくだりが妙に頭に残りました。菓子パンとカフェオレもそうですが、皆さんお忙しい、、私は「(燃えない)お仕事小説」として読んでいたような気がしますが、ミステリとしてきっちり驚かされ、楽しく読み終えました。
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なんだろ、このスッキリしない感じ。
事件は解決したはずなのに。
作品の纏う雰囲気が妙に暗いのと、葛警部の掴み所の無さが印象に残る連作短編集。
意外な凶器、意外な動機、意外な真相。
意外性のある話ばかりなのにあまりにも淡々と物語が進むので、驚いて良いのか迷う。
でも癖になりそうな予感がする。
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儚い羊たちの祝宴の方が好き。
情報収集、全ての情報を整理していくことで葛が事件を解決していく。良くも悪くも普通に面白い。
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岐阜県立斐太高校出身で直木賞受賞はご存知の通り。その作者が描く警察を舞台にした初ミステリー。5つの短編はどれも本格的で面白い!