電子書籍
異種のミステリー小説
2024/01/20 17:06
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投稿者:さくら - この投稿者のレビュー一覧を見る
日光に引き寄せられたそれぞれに疑問を持つ人物が自分の抱えた疑問と対峙する。描写が独特で自分の中に落とし込むまでに時間が掛りました。
登場人物が個性的でうらぶれた日光の 登場人物が独特でうらぶれたた日光の裏町が作品の醍醐味になっていました。
面白く拝読しました。
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大好きな京極の最新作で楽しみにしていた。
が、流石に問答集的なものが多すぎストーリー展開もこんなに遅いと流石に読むのに疲れてくる。
作品の内容に心に掴まれないと言うか感情移入出来ない。
僕には少し退屈と言うか読むのに難しかった作品。
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正直感想と評価に迷う。
中盤までのワクワクや満を持しての京極堂登場や、蘊蓄語りの数々はさすがは京極堂シリーズと手放しで喜んだ。
が、現地でリアルタイムで事件がどんどん展開するわけでもなく純粋なミステリとして読めば緊迫感が薄い。鈍器ほどの長編じゃなくてもという気がする。むしろもう少しすっきりした方がとさえ感じる。
とはいえ、蘊蓄や登場人物同士の会話で示される、陰謀論や原子力や戦争やマスコミについての警句を、現代に特化した我々世代への京極先生からの憑き物落としと捉えれば非常に有効だし、最後の最後で語られるファンサービス的な一幕もたまらないファンがいるだろう。
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あえてお値段の高い単行本版で読む。
電車では立ったままでは読めないし、膝の上に置いて読むと首が痛いしで苦労しましたが、読み了った悦びたるや。
さて、これは最早巷で言われる「鈍器本」などではありません。「碑」そのものです。表紙、黒いですし。黒で縁取られ中に向かって染み込むような本文ページ!うっかり職場に持ち運んでしまった時についた傷やうっかりナンを千切った指で触ってしまった時についたと思われる脂汚れが外側に目立って仕舞い易いじゃないですか。いやそんなことはどうでも良いのですが。カバーを外すと小学生の時に使っていた緑蛍光ペンで塗りつぶしたような色合い。仮に本を見失っても、遠くから見てもそれとわかるゴツい色味です。いや、分厚さだけでわかりますねこれ。
内容ですが、レギュラーメンバー&新キャラが回転テーブルに乗っているが如く入れ替わり立ち替わり出てきます。シリーズを通して読んでいる読者は、何時もどおりにちょっとずつ交差し始めるキャラクター達や集積していく情報を存分に愉しめるわけです。ただし、今回も、そう言った「お約束」を守りつつも、巻毎に攻め手を変えてくるトリックスターぶりは健在でして。「あれ?いつもと違って新キャラが〇〇〇〇ぞ?」 そしてある意味期待を裏切るような、それでいて期待以上でもあるような、奇妙なクライマックスへ……
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蛇(一)~(六)
虎(一)~(六)
貍(一)~(六)
猨(一)~(六)
鵺(一)~(六)
鵼
蛇~鵺までの(一)から(六)までが入れ替わりに現れ、鵼に収斂していく。お馴染みの登場人物に新しい人物が関わって、少しずつ明らかになる成り行き。
長くって、蛇って主に誰だったっけ等 うろうろしながら読み終わる。独特な世界観に慣れたつもりがとんでもなかった。ちょっと疲れたけど少し新鮮だった。
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鵼というだけあって、虎の部分から見る人、猿の部分だけ見てる人、蛇の部分を見る人と一つの物事を多方面から見て全体像が見えなくなっている感じがよく出てました。今、この時代だからこそ感じられることもあり、厚さのわりにはスイスイと読み進められ、内容にも満足しました。何より、最後に明かされた他のシリーズとの関連性に興奮冷めやらず、またシリーズ読み返したくなりました。 あと、カバーとカバーを外した中の本の色の差に目がくらみそうでした…。
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今年に入って「姑獲鳥の夏」から電子書籍で再読開始。
「魍魎の匣」が中盤に差し掛かろうとしていた時。
YouTubeで告知動画を見る。
シリーズ17年ぶりの新作。
京極堂はまず紙で読みたい。
即予約。
年齢のせいか、それとも集中力散漫な性格が熟成してきたのか、1日30ページが限界。
ページ数は1273。
約40日かけて読了。
家で読んで、職場にも持って行って休憩時に読んで。
ページ少し折れちゃったり、引っ掻き傷だったり、ちょっと汚れちゃったり。
この本に愛着湧きすぎて、読み終えても机の上に置きっぱなしで1週間経ちます。
とても面白かったです!
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図書館の新刊棚にあるのを見つけてしまったからには、読まなければ。
懐かしい、ああ、こんな感じだった、と思い出す。
何も起こっていない、騒ぎでこれだけの物量。
すでに解っている結果へ向かっての、ものすごい語り。相変わらずだな、京極堂。
榎木津も相変わらず破壊力が絶大だ。
ハードカバーと新書版があるようで、今回はハードカバーだったのだが、ページの端が黒く、段組みがないので読みやすいというか、余白が多いというか。
新書版はもっとみっちりなのかな。
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シリーズを読んだことがなく、この本から読み始めた自分が悪い。
やはりシリーズものは順番に読むことに意味がある
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17年ぶりの長編とか言われると、自分がいつの間にか年取ったことに気づかされて愕然とする…
私の読書記録ノートによると「姑獲鳥の夏」を読んだのは1998年(平成10年)で、なんと26年前でした!
恐ろしいぃ
その後何回も読み返しているし、途中短編も読んでるからそんなに久しぶりな感じはなかったですが
作中の会話に出でくる事件がどんなだったか、すっかり忘れてる部分もあり
あれ~??となりながらも、特にストーリー的には問題ないので、読み進めました
いつもながらに「厚み」が凄い
ちょっとした辞書の厚み(約6cm)だったから笑ったわ
とてもじゃないけど、持ち歩けないし、ゴロゴロしながら読むも不可
厚ければ厚いほど、ワクワクしながら読むからいいんだけどね
内容としては、いつもながらあちこち色々絡まりながら、最終的に京極堂が祓っちゃうパターンです
今回は、ちょっとあっさりしてたかもなぁ
緑川さん(女性)という魅力的なキャラが登場したけれど、あの方は別な話にも出てたのかなぁ?私の記憶には無いんだけれども、自信はない
また続きがあるなら緑川さんの活躍に期待したい
五味太郎さんが、ドキュメンタリーの中で
「男女平等とか人権尊重とか、そんなのあたり前でしょ?
言葉が出来たから不平等に目が行くし、尊重されてないって思うのよ」
みたいな話をしていたと私は記憶してるんだけど、
言葉が出来るということは概念、文化が出来たってことなんだよね多分
みんなの心の中にモヤモヤと形になりきらない「何か」はあったんだけど
それに名前がつけられたことによって、厳然と「ある」ことになっちゃうのよね~
鵼もそんな感じだったのかも知れないね
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過去作については事件があったことが触れられるくらいで主要キャラクタを知っていれば内容的には憶えてなくても問題なし。前半は何を読まされてるんだろうといういつもの感覚。そこを我慢して後半からエピローグに向けて収束していくのは流石。本作の主人公?は誰だったのかな。腐れ縁にもう一人幼馴染みが加わって楽しく読めました。後半は。
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折角この判型を買ったわけだから装丁から記録する。日本人は七センチ以上の厚さの本は持てないのだよセキグチくん。ギリギリだ。ページの周りに向かって黒くなるグラデーションが施されており酩酊感を誘う。カバーを外せば蛍光イエロー。目線よりも高いところに立ててみるのだ。そう。それはあの…崖の上の…神秘…科学…いや化物…
こだわりがすごいです。こうでなくっちゃ!
物語の残りが10分の1になるまで「厚いのに薄いわ。先生、お約束を守るために引き伸ばしたのね」なぁんて考えてましたごめんなさい。さすが17年は短くない。シリーズ過去作のみの読了では掴めないんですね?そっちもちゃんと読まねばならんのですね?からくも読んでいたので終盤「あ?…あぁっ…!!」と違う方向から感動を持ってこられました。なんとまぁ…
科学と不思議と信仰とお化けと陰謀と。似ているものほど要注意。キメラにしてはいけないよ。
お化けや妖怪というものの持っていた役割がやっとぼんやり分かってきました。島国日本の精神的発明。記録になかった、或いは、もはや読み手が読み取れなくなってしまった物事を、多くの文字を費やして現わしてくれて感謝。
ミドリ君ナイスキャラでしたが、どこかで出た事あったっけ?多分あるんだろうなぁ。本腰入れて追い直すかぁ。
幸運にも京極先生の講演会を聴ける機会に恵まれて、結局読了はぜんっぜん間に合わなかったけど、内容はきっちり新作に合ってましたし、マジで時間ピッタリに終わるし、決め台詞ちゃんと言ってくれたし、お声素敵でした。もちろんあのカッコでした。