紙の本
乱鴉の空
2023/10/31 09:26
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投稿者:yukko - この投稿者のレビュー一覧を見る
小暮さまがなかなか登場しないのでじれったく感じましたが、最後まで引きこまれるように読みました。
最後の解説で過去の内容を1冊ずつ説明して下さってるのが良かったです。
もう一度読み返してみようかと思います。
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伊佐治が大番屋に連れて行かれるところから物語らはまじまる。
同時に木暮さまが行方不明になる。
何がどうなってるのかまるでわからず、物語に引き込まれる。
木暮様とは違った剣呑さの、平倉が登場してますます気になる展開へ。
ラストはちょっと尻つぼみな気がするけど、それはそれでよし。
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弥勒シリーズ11冊目。後ろの解説で過去の内容を1冊ずつ簡略化して説明があったので、懐かしく思い出す。
今回は冒頭から木暮同心が失踪し、岡っ引きの伊佐治が大番屋に引っ張られるという波乱の展開。清之介は伝手を頼って伊佐治を釈放させるが、二人とも理由が分からず。伊佐治は過去を振り返り、幾つかの事件を追い始める。二人の細い糸を繋ぎ合わせ、何とか不明ながらも本筋に近づいてくる。
あっという場所に潜伏していた木暮同心に会えたのは最後の六章。怒涛の謎解きが始まる。
清之介の推測も含めて全てが解明されるが、最後の解決は幕閣も絡むので有耶無耶に・・
あさのさんの作品は青春物も含めて、心理描写、心象風景が非常に多い。印象として3割ぐらい。このシリーズは死体が幾つも出てくるので、非常に暗く感じる。今作では「鴉」が、その象徴として何度も出てくる。
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木暮信次郎が雲隠れし、岡引きの伊佐治が大番屋に連れて行かれる所から始まり、乱鴉の空「鴉の群れか激しく鳴き交わしながら、西へと飛び去って行く。紅い空に幾つもの黒い影が飛び、乱れ、蠢き、次第に遠く消えていった。鳴き声だけが尾を引いて、残る。」で終わる、
黒い影は、信次郎が巻き込まれた事件を、鳴き声は事件の影響や残滓を指しているのだろうか?
次巻以降どの様な影響が出てくるのか楽しみ。
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久しぶりの「弥勒」シリーズ、ということで、気負って飲み始めた。いつも通りのスピィーディな展開に、ハラハラしながら読み進めたが、話が大きくなり過ぎて、最後は消化不足のような感じがした。1冊には収まらない内容だった、ように思う。
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木暮信次郎が姿を消した…遠野屋・清之介と岡っ引き・伊佐治が信次郎に何があったのか、行方はと捜索する中で次々と人が死に謎が益々深まっていく…
信次郎が好きです!信次郎推しなんです!!
信次郎がいないと謎が解けない(๑•́ ₃ •̀๑)
遠野屋と親分も好きだけど…くそ憎ったらしい信次郎がいないまま後半まで続くってイヤ!
ただイヤなだけで☆が減りました( ̄▽ ̄)
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キーワードは金。人の世というのは、ルールこそあれど、金で融通が効くようになる。ジョジョのストーンオーシャンみたいな場面がちょいちょいあった笑
小暮家、遠野屋、梅屋、それぞれの屋敷にいる登場人物が勢揃いで内容が濃かった。ただ、話の内容が政にも発展していて、難しい。
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「木暮信次郎が居ない」勿論今までに無いスタートと展開、解らない事がしっかり?と伏線になっている事に違いはない、前半懐古から糸口を見つけようとする流れが良くも悪くも少しヤキモキ、しかし二人揃うと流石に人気の弥勒シリーズというべき展開が広がる、後半の醍醐味や展開の早さ伏線の回収は自作を楽しみになること間違い無し!また清之介が前半義母に投げかけられる大きな課題もこれからの展開が楽しみとなる!
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信次郎が消えた!? 清之介と伊佐治は、彼の行方を必死に探すが…。
「弥勒」シリーズの、すでに十一作目。
第一ページ、最初の行から不穏で、剣呑な雰囲気に支配される。
このシリーズは、そんな作品だ。
この作家さんの、他の時代小説とは、少々異質の。
常に、何か、穏やかでないことが起こりそうで、
不安に駆られながらも、先へ先へと、ページを繰る手が止まらない。
信次郎が姿を消した。のっけからだ。
彼の屋敷に捕り方が踏み込んだ。
だが、そこはもぬけの殻。
信次郎はどこに行ったのか。何があったのか。
最初から、これじゃ、もう、最後まで本を閉じずに、
突っ走るしかない。
いつもそうだが、読むごとに、息苦しさが増す。
清之介や、伊佐治の心の内を暴くように、言葉が連なっていく。
その言葉が重い。
ただ、信次郎の心の内は語られない。
いつも、外から、清之介や伊佐治が思う信次郎しか、
見えない。
このシリーズで、真の信次郎が描かれることは、
あるのだろうか。
今回は、信次郎が姿を消した、特殊な設定なので、
清之介と信次郎のやり取りは、少ない。
いつものように、清之介をえぐるような嫌味も、それほど聞かれない。
時々、清之介を、あまりいじめないで、なんて、
思ってしまうが、
二人のやり取り(殆ど、清之介に対する嫌味だが)は、
麻薬のようにクセになってしまい、
ないはないで、寂しい。
ここまで(十一作目)くると、
二人の関係は、「共依存」に近いものがあるんじゃないかと、思ってしまう。
もう、どちらかが欠けても、生きてはいけないんじゃないかと。
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信次郎がいなくなり、伊佐治も捕らわれるという
不穏な始まりから引き込まれました。
鴉のエピソード、切ない。
清之介と私の好きな伊佐治との、信次郎捜索は
信次郎がいないので、ヒリヒリしていなくて読みやすい。
でも…やはり信次郎がいないと、物足りない。
最後は、金や政治の話が出てきて、
何だか現代社会と重ねて読んでしまった…。
この弥勒シリーズ、かなり間が空いたけれど
読み始めると一気に物語の中に入り込めて
やっぱり好きだなぁと実感しました。