投稿元:
レビューを見る
星5つでは足りないぐらいの読み応えとさまざまな感情、感動が味わえる。喜び、哀しさ、好意。
第一話の最後から2ページ目と最終ページへの繋がり、流れ、余韻。
第二話は生きている間ももちろん人生と呼ぶけれど、亡くなった後でも人生は続いているのだなと
思わせてくれる。
第三話はあるアパートの住人たちのかけがえのない日々。日々は続くがその毎日の愛しさ、哀しさ。
そして人が人を想う時の温かさ。
第四話は元上官の人となりが巻き起こす、人々とのあたたかく、可笑しな人間ドラマ。コーヒー一杯がどれだけ人の心をなぐさめるか、というところも共感する。
第五話は第一話から第四話とは違う痛切な哀しさを読後感に感じた。
雑誌掲載時はこれで終わったのだろうか?
読者はどう味わったのだろうか。
エピローグがあり、ホッとした。
そしてまた確認のため第一話から第五話まで読み返した。
やっぱりよしながふみさんはすごい。
「この人と同じ時代に生まれて良かった」と目にするが、本当にこの人と同じ時代に生きている喜び、幸せを感じる。
『愛すべき娘たち』と同じく、大切な一冊になる。
来年からの新連載も楽しみ。
どんな話を、絵を紡いでくれるのだろうか。
投稿元:
レビューを見る
読み始めは、『環』と『周』という名前の人たちが様々な時代に、夫婦や友人、先輩後輩などなど、立場を変えて出てくる短編集かと思った。
が、最終章の最後の最後の一言で全てが覆される。
今まで読んでいた『環』と『周』の物語の意味を知らされる。
また、エピローグが良いし、1話の最後の台詞も感慨深い。
繰り返し読みたい。
投稿元:
レビューを見る
よしながふみさんの本は久しぶりに買った
よしながさんらしいフックが仕掛けられ、
案の定、読みながら揺さぶられる
運命のひと、という、もはや
安売りに出された言葉ではくくれない関係
どの時代においてもめぐりあうふたり
恋愛だけでは語れないもの
いま、わたしのまわりにいる愛おしいひとたちは
そのむかし再会を約束して(しなくとも)
今世にきたひとたちなのか?だといい
そして命を終えた少し先の未来でまた
巡り会えることもあるのかもしれない
最期の日=新しい旅のはじまり
そう捉えたくなるような物語が綴られていた
投稿元:
レビューを見る
素晴らしかった。
大奥、きのう何食べた? などの作品も大変好きだが、そろそろよしなが氏のこういう作品を読みたいと思っていたので、本当に嬉しい。
年末に堪能させていただいた。
こういう作品、がうまく伝わるといいんだけど。
投稿元:
レビューを見る
江戸時代、明治時代、昭和、平成と時代を超えて描かれる「環と周」の物語。
夫婦だったり、女友達だったり、ご近所さんだったり、上官と兵隊だったり、時代と形は違えど、互いに大切な存在である二人の関係。
どの話も哀しくて切なくて優しさに溢れている。「環と周」の因縁が明らかになる最後の江戸時代編では、全ての物語が一つに繋がっていく。
愛する人が亡くなっても残る思い、未来永劫繋がっていく縁の物語は心に温かなものを残してくれました。
投稿元:
レビューを見る
すごく面白かった。
あらゆる時代軸にてさまざまな関係性で織りなされる環と周の強い結びつきに心揺さぶられました。
明治時代編の友情の話、70年代の子育ての話、戦後編の恩人の話を読み、家族や恋愛でなくとも特別な絆はあると思い直しました。
この漫画で一番好きなのが、江戸時代編の環と周が愛と言う名の執着や呪いのような縁を結ぶことになった悲恋、死別という結末です。ここから環と周の繋がりは永遠になったのでしょう。
現代編の、決してドラマチックでないけれど温かな家庭がよしながふみ先生らしいリアルな描写でよかったです。
短編なのにここまで全ての話、登場人物が心に残るのは流石よしながふみ先生としか言いようがない。
投稿元:
レビューを見る
きのう何食べた?の漫画の最後に
PRで載っていた漫画。
面白そうだったので読んでみた。
様々な時代の環と周。
それぞれの物語に感動。。
そして、つながるラスト。
一巻完結なのも読みやすくて嬉しい!
投稿元:
レビューを見る
様々な時代に生まれて、性別も年齢も関係性もバラバラに出逢う、環も周の物語集。
ひとつひとつ単品で読んでも面白いのですが(戦前の女学生大好きな私は、明治時代のエスに近いような二人が好きです。ラストは泣いた…)、最後に載っている江戸時代の最初の二人を読むと、それぞれの物語が繋がり、
激しい愛憎の末に不幸な終わりを迎えた二人、環が絶対に周を見つけると誓ったその想いが、どんな時代の物語でも環が周を見つけた、それに結び付くのです。
恋愛だけではなくて、小さな男の子と、それを大事に可愛がった近所のおばさんという関係もあるし、戦後の戦友同士の話もある、でも環が周を見つけて、そしてどの時代でも別れはやってきた。
その出逢いと別れを繰り返した現代、今の環と周が、平凡な夫婦という関係で、可愛い娘もいる、その平凡さがとても尊く愛おしい。
ドラマチックな恋愛をしたわけでもなく、何となく付き合い始め結婚して、でも円満な家庭を築いて笑っている。
環が周に声をかけて、偶然だねまた会ったねと笑い合った、その穏やかで何の変哲もない出逢い、恋、結婚、生活は、きっと最初の二人が強く望み焦がれて、すべての時代の環と周が叶えられなかった、二人で作り上げる幸せです。
願わくばこの二人は、年老いて死ぬまで共にいて、平凡だけど幸せだったね、一緒にいるのがあなたで良かったよと、温かく思い合いながら天国へと行って欲しい。
これが最後の出逢いと別れになるかはわからないけど、現代の二人が最期まで一緒に幸せでいるならば、最初の二人の苦しみが浄化される気がするのです。
投稿元:
レビューを見る
「環と周」タイトル通り時代を超えて何度も巡り会う二人の物語。と、こう書くと思い浮かべるものとはちょっと違うところが、さすがよしながふみさん。環と周は、年齢や性別、立場を変えながら、出会い、互いを思い合う。悲しい結末になることが多いが、二人の間に通う真情に胸を打たれる。
五話(+エピローグ)にわかれたお話は、江戸時代から現代にまで及ぶ。それぞれその時代を映しつつ、女性の生きる姿、特にままならない人生を懸命に生きる姿が、共感を持って描かれていて、そこにぐっとくる。現代に生きる自分たちにも、もちろん困難は多々あるけれど、それでも前進したものはあるのだと励まされる気がした。
一番好きなのは第2話。女学生の環と周がけなげでいじらしく、泣けてくる。
投稿元:
レビューを見る
実ははじめてのよしながふみ。少し世界とうまくいっていない人への優しい視点と、人とつながることのつらさ、哀しさ、美しさ、などの陳腐な言葉で語りつくせぬ想い。絵も含めて感動。思わず泣いた。
投稿元:
レビューを見る
命懸けで恋した二人の魂がいろんな時代に巡り合わせる。うーん、どの話も刺さらない。友人にせよ隣人にせよ生涯寄り添い合うこともなく別れ唯一夫婦になった環と周は思春期の娘を持つただの夫婦(どの時代の二人より思い入れなさそう)。やっと死ぬまで一緒になれる関係で出会ったのにそこまで劇的ではなくて人生ってそんなもんだしそれが幸せなのかもよ?ってことなのかな。そしてやっと輪廻も終わるのかなと最後にじわっと感慨ふけってしまった
投稿元:
レビューを見る
『大奥』や『きのう何食べた?』のよしながふみさんの一巻読み切り。短編集かと思わせて、時代を超えて何度も巡り会う2人、年齢も性別も時代背景も異なる環と周の物語。
第一話 現代編…中学生の娘のいる夫婦
第二話 明治時代編…女性同士の友情
第三話 70年代編…同じアパートに住む女性と男の子
第四話 戦後編…復員兵の元上官と部下
最終話 江戸時代編…仇討ちのため再会した幼馴染
エピローグ
どのお話もすごく良くて、一つ一つが完成されたお話なんだけれど、最終話を読むと、あぁ、そうだったんだと、ここから始まったのねと、また第一話から読み直すことに…。現代編があまりにも平凡な夫婦だからこそ、エピローグの最後のセリフが沁みます。やっぱりよしながふみさんすごいなぁ。
投稿元:
レビューを見る
どの物語もじんわり心に残る…
どれも甲乙つけがたいけれど、娘を持つ母親の私としては1話目がとても心に残った。
さすがよしながふみ!
私のこの物語を読ませてくれてありがとうございます。
この本は絶対買う。手元に置いて大切に読もうと思う。
投稿元:
レビューを見る
なんかちょっと泣いちゃった。ロマンチックでとっても良かった。短編集ぽさもあるし時代も前後するけど通しで順に読むべし。
投稿元:
レビューを見る
下谷広小路 華族のお嬢様 髪結競争 貝殻節 じょんがら節 純正カストリ酒場で純喫茶 新宿東口のマーケットはすっかり姿を消した