『タイパの経済学』
2023/11/23 21:31
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2021年の調査で「動画の倍速視聴」経験がある人が34.4%、20代に限れば49.1%と半数にのぼる
曲のイントロは1980年代は平均約20秒だったのが、現在は約5秒に短縮されていて、それでもAメロもBメロもスキップしてサビだけ楽しむ人も増えている
タイパ=タイムパフォーマンス(時間対効果)
日本の“いま”を読み解くキーワードのひとつを定義づけ、それが追求される目的を消費文化の視点から“コスパ”と比較しながら掘り下げて論じる
本書のポイントをタイパで紹介すると……タイパは時間効率など合理性を目的とするだけでなく、その本質は「手間をかずに○○の状態になる」ところにある
ただし、著者はこうも言う
〈本という媒体辞退がタイパに逆行するメディアであり、タイパを学ぶには最もタイパの悪い手段であると思う〉──はじめに
コスパを論じた『映画を早送りで観る人たち』(稲田豊史/光文社新書)とあわせて読めば、Z世代の消費行動が理解できる
知りたいことは書いてない
2023/10/31 18:16
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投稿者:かき - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞広告の見出しに惹かれて買ったが、コスパとか、サブスクの契約数とかどうでもいいことが本の半分。全然ダメ。
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今の若者たちの経済観念は、僕らとはやはり違うな、と感じる。世の中が変わりすぎているのでそれは当たり前。本書を読んで僕の経済観念が影響を受けるか確かめるために読みたい
#タイパの経済学
#廣瀬涼
23/9/27出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/48H2kng
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『タイパの経済学』は時間対効果を追求するZ世代の消費行動を探る一冊。タイパ(時間の効率化と最小の手間での経験)が現代の消費にどう影響しているかを深掘り。評価せず、消費活動の理解を目指す内容。読後は、現代の流れに抗い難く、多くの気づきが得られたと感じた。
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経済学っていうわりには数字が思ったよりなかったのが残念。
Z世代の思考回路を読み解くヒントにはなったので、そこはよかった。
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『タイパの経済学』
時間効率の経済学。コスパとの違いを理解し、ビジネスに活かす。
【購読動機】
タイパ。タイムパフォーマンスの略称です。わたくしは、タイパを「言語」として使う頻度は少ないです。しかしながら、日常生活を送るうえで、タイパを意識することがあります。わたくしは、どんなときにタイパをしているのでしょうか?まったく考えたことがなかった領域の疑問です。
【本書の読みどころ】
著者は大学で教鞭もとっています。その著者が執筆した目的は、バズワード化している「タイパ」という言葉を定義することです。また、なぜ消費者がタイパを意識するのか?の行動、心理を読み解くということです。
このことに関心がある場合は、ぜひ読んでみてください。「あー、なるほど、たしかに!」という共感するケースが少なくありません。
【コスパってなに?】
コストパフォーマンスの略称です。「コスパがいいよね!」とは、支払価格(コスト)以上に便益を感じることです。「安いのに量が多い」「安いのにおいしい」とかです。
コスパには、経済合理性が働いています。消費者がコスパを求める姿勢は、受け身的要素よりも主体的要素が強いです。
【タイパってなに?】
コスパは、費用対効果という具合に経済合理性が働きます。一方、タイパは違います。(経済)合理性が働いていないケースが生じています。それは、時間を効率化して(タイパして)、余剰した時間を別のなにか?を消費しないケースが存在するということです。
たとえば、授業の視聴を考えてみましょう。コロナでウェブ授業が増えました。生徒は、2倍速以上で視聴したあとに、なにか目的をもった時間を消費しているか?と問いた場合、必ずしもそうではない事象が存在しているということです。
合理性があるコスパと合理性がないケースがあるタイパ、決定的に「差異」があります。タイパは、「目的はある。ただし、主体性が無い行為をする場合の時間効率」を指します。
A;楽しみを追求する場合、(例えば推し)タイパを意識するか?
B;楽しみが少ない、義務的要素が強い場合、タイパを意識するか?
前述の授業はBです。観たい映画を視聴するはAとなります。
Aは、タイパ意識が少なく、Bの場合は、タイパ意識が高くなることを理解することができます。
【読みおえて】
タイパをビジネスに置き換えてみました。
企業が外部(投資家、お客様含めたステイクホルダー)に対して情報を発信する場合、相手方(情報の受け手)のタイパを意識して実行することが望ましいと考えました。
なぜならば、受け手は、企業が発信する情報に対して主体的ではないからです。したがって、必然的に受け手はタイパを意識して情報を解釈するはずです。
そのため、企業側は、発信する情報は、可能な限り1)短く2)簡潔に3)理解しやすい仕様にするのが望ましいです。受け手が興味をもった場合、さらに深い情報にたどり着けるような「道」(情報経路)をつくっておくことが肝要では?と考えます。
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1980年代の「記号消費の時代」→コスト重視の消費行動
コスパ:「価格」によってもたらされる心理的な情緒。う評価はあくまでも「主観」
客観的尺度と主観的尺度
コスパ追及:クオリティ・付属サービス・耐久性・必要性
コスパのよさが消費に対する後ろめたさやネガティブな意識を緩和
オタクになりたい=何かを極めている=個性となる
コンテンツが観賞(芸術) 対象から消費(消化) 対象に
動画サブスクの圧倒的コンテンツ量
タイパを追求しやすく進化したプラットフォ—厶
大学生の生活費は30年で4分の1に
画一化と相反する多様性
お金に余裕がないX時間はたくさんあるX情報はたくさんある
少しのスキマも動画視聴やSNSで埋めたい
いつ観るか<どのように観るか
居場所はSNSにあればいい
オタク:自身の感情に「正」にも「負」にも大きな影響を与えるほどの依存性を見出した興味対象に対して、時間やお金を過度に消費し、精神的充足を目指す人
コスパの追求で消費されるモノ:満たしたい欲求を充足するモノ
タイパの追求で消費されるモノ:ある状態を生むために必要な手段
タイパの性質
①時間効率
②消費結果によって、かけた時間が評価される(主に消費後)
③手間をかけずに〇〇の状態になる(主に消費対象を検討するうえでの指標)
マクドナルド化する社会:効率性・計算可能性・予測可能性・統制
「やったつもり」になれる市場の拡大
「リキッド消費」:短命、シェア、脱物質
消費によって実現できる6 つの価値:生理的・道具的・機能的・関係的・精神的・文化的価値
「必要不可欠ではない消費」には、交流的価値の創造を目的と
した①「外部刺激を受けて必要に駆られる消費」と②「消費した使用価値によって精神的充足につながる消費」
モ—メント消費
カーニヴァル化
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コスパだけでなくタイパ(タイムパフォーマンス)が求められている現代は、もしかしたらお金だけでなく時間の貧困化が加速しているといえるかもしれない。
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タイパの定義を、手間をかけずに○○の状態になる、としている。どっちかというと、時間をかけずに○○の状態になる、だと思っていたのでその点は慧眼。合理性の追求ではないことの指摘も激しく同意する。タイパ市場を総括したレポート、読んでみたい。
うーん。タイパとそりの合わない暮らしをしているかも。
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本文にさらっと興味深いことが書かれている箇所が散見される。タイパ重視だと見逃してしまうかも。
明記はされてないが、ボードリヤールっぽい分析もあって面白かった。
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表面的な考察が続き、素人でも考え得るようなことをまとめてる本。
私的にはこの本を読んでいる時間は結果的にタイパが悪かった。
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他の方の感想にもあるが経済学ではなく、筆者の専門分野である社会学や文化論といった類の本であり「経済について知りたい!」とタイトルだけ見て購入すると失敗するだろう。自分もZ世代ではあるが小学生の頃から深夜アニメを見るようなヲタクであり、周りから負のレッテルを貼られ親からも既に当時しっかりとしたアニメやボカロ文化などのヲタクではあったげ「アニメヲタクにはならんといて」と言われることもあった。それがインターネットやスマホの普及により多くの人が『オタ活』『推し活』と呼ばれるものを始めオタクがレッテルからラベル化したという表現がしっくり来た。ヲタクは古からのアニメヲタクなどを表し、昨今の流行りをオタクと線引するために自分はヲとオを使い分けている。また自分は趣味のために青春18で12時間前後かけて移動したことや下道を原付で24時間かけて移動、また過去には映画館で見たいという感情のない映画を片っ端から見ていくといった非常にタイパからかけ離れた生活をしている。そんな自分からするとこのタイパという概念というか文化に興味が湧く、そんな一冊となった。
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経済学というよりは社会学的で、若者論とか消費社会論といった内容。目的化するコスパに対して、手段化するタイパの考察が興味深かった。
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ファスト映画などに見られるタイパという概念について、行動経済学の観点から紐解いた本。
現代消費社会における「必要不可欠ではない消費」は、「外部刺激を受けて必要に駆られる消費」と「消費した使用価値によって精神的充足につながる消費」があるとしたうえで、前者でタイプが追求される傾向にあると背景含め説明されている。筆者も触れている通り、最近では後者にあたるような、自身の唯一無二の価値である精神的充足につながる消費や、大切な人との消費、大事なライフイベントなどもタイパ志向になりがちであり、自身の消費行動の真の目的を見失わないことが大事だと改めて考えさせられる。
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タイパの意義とは、時間を効率化し、ある状態になるための手間を省くこと。
自分が満たされる消費と、他者の目を気にした消費の2種類があるとして、前者のために、後者の時間を効率化することがタイパがいいと考えている。
自分が好きなことには時間を惜しまずに楽しもうという気持ちが感じ取られた。
一方で、1冊の本を読んだわりに、経済学らしい知識は特に得ることができず、誰でも分かることを振り返っている感じだった。