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P236
あとがきより
貧乏だからといって、まずいものしか食べられないということはない。味覚というのは想像力の力を借りさえすれば、いかようにでも美味しさという幸福感を与えてくれる。
イタリアでのド貧乏学生時代は、お金も食べるものも、無くなり絶望的な状況に陥ったことが何度もあるが、そんな時にやっとありつけた食事の美味しさだけは克明に覚えている。
安寧の中でいただくミシュランの星付きレストランでのゴージャスな食事もいいけれど、私にとって美味しさとは、空腹と食欲という本能の容赦ないアグレッシブさがあってこそ、極みをもたらしてくれるものなのである。
以上あとがきより
このエッセイを集約していることばだと思います。
この本は貧乏でも美味しく食べられたイタリア料理(何も具材が入っていないけど凄く美味しそうなパスタ他)から始まり、美味しそうなものがたくさんでてくるエッセイです。
ヤマザキマリさんは地元北海道のテレビ番組で料理コーナーに出演されてイタリア料理を教えていらしたこともあるほど。
レシピ本出して欲しいと思いました。出してください!!
イタリアの美味しいものは、パスタ、ピザはもちろん健康にもよい青魚、オリーブオイル、大豆、蜂蜜、トマト、メロンetc。
最近年を経てからは日本のデパ地下の魅力。
又、イタリア人の夫は、日本の牛乳が一番美味しいと言い、栗饅頭が大好きだそうです(モンブランに似ているから)。
身近なところでは日本の旅館の和朝食。私が食べたことがないものでは中国の火鍋が美味しそうでした。
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食べ物、家族、海外の食、色々興味深い楽しい本でした。ヤマザキさんのお母さんの、暮しの手帖のくだり、何となく気持ちがわかる私です。少ししたらもう一度読もうと思います。
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①他国では朝ごはんに何を食べてるのか問題
②他国では酒飲んだ後に何を食べるのか問題
③「とりあえずビール」がタブーな国もあるようです。
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「テルマエ・ロマエ」からのファン。漫画も最近作は既視感があるので、エッセイの方が面白い。毎日新聞の書評欄に紹介されていたので、即購入して一気読み。
前作「パスタぎらい」同様に世界の食文化を題材とした比較文化論。どのエピソードも面白いし、文章もとても上手。ヤマザキマリのお母さまがすばらしい子育てをされたんだなといつもしみじみ思います。気軽に美味しいイタリアンを食べたくなりました。高級な敷居の高いところなんて行かなくていいんですね。
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書店で平積みされているのをたまたま見かけ、イタリア人のマッシさんが紹介していた本だなと手に取ってみたら、数日前に読んだ「ラテン語で世界はできている」の著者ラテン語さんと対談していた方だと気づく。実は「テルマエロマエ」の作者さんであるということも知らなかった。
イタリア人が食に強いこだわりを持っているのは知っていたが、自分たちの食文化に誇りを持っているがゆえに、実は食に対してかなり保守的だというのは意外であった。これはイタリア人に限ったことではなく、私の知る限りではトルコ人も似た傾向にあるように思う。食わず嫌いが多く、少しの味見も怖くて試したがらない。なお、過去最も怖がられ不評だったのは海苔。
そう考えると、日本人も食への執着が強いが、外国の食べ物にも積極的に挑戦し、自宅で作ってみたり企業も商品化したり、時には一大ブームにすらなったりと、かなり寛容なのだなと気づかされる。
しかし、異文化食に対する姿勢がこれほど違っていても、ゴージャスで洒落たお高い料理よりも慣れ親しんだシンプルな家庭料理が一番おいしいという認識は、イタリア人も日本人も同じなのが面白い。むしろこれは世界共通の認識ではないかなと思う。
おなかがすいていれば、なんだって特別なご馳走になる。安上りでも、手が込んでいなくても、シンプルな料理をおいしいと感じられるのは実はとても幸せなことなんだなと思う。人生って食べることなんだなぁ。
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「ヴィオラ母さん」に育てられた食に関する最強のエッセイ第二弾! 幼少期の食に係るトラウマが爆発する様が大爆笑を巻き起こす! この親にしてこの子あり! 親子の絆の素晴らしさを感じさせられる傑作です。
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食は文化であり、歴史でもあり、幸せをもたらすものでもあり、味覚の記憶と共に人生を織り成すものでもあります。
また、食は活力の源泉でもあり、その美味しさは金銭的価値にリンクするものでなく、食する時の食する人の心の有り様、その時の空腹度やその食につながる記憶、さらに食する時の本来味覚と関係ない視覚や聴覚などの感覚にも影響されるものだと改めて思いました。
本書に「どんな生き方をしてきたのか、どんな感性の持ち主かによって美味しさの沸点も概念も違う」また、「味覚の喜びは自由を謳歌する頼もしい味方」とあります。
自由な味覚で味覚で織り成された豊かで彩りのある人生を謳歌したいものだと改めて思いました。
作者の老犬ピエラや母の思い出、作者の子供時代やイタリア生活の食に結びつく思い出など楽しく読まして貰いました。
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知らず知らずのうちに自分も飽食でわがままになっていたなぁと考えさせられた。空腹と貧乏は本当に最高の隠し味だと思う。
旅先ではその土地のものを、そして日ごろは住んでいる環境のものを味わいたいし、生まれ育った環境や文化の味を大切にしたいなぁと思う。
美食と金銭価値は決して結びつかないというのはその通り。
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お腹空いた。今日は何食べよう?
フードコートでもレストランでもデパ地下でも、テイクアウトでもウーバーでも、世界各国の料理が手軽に美味しく食べられる日本という国に改めて驚くとともに感謝。
ベッピーノさんいわく、日本の牛乳が世界一旨いらしい。
我が子たちの「おふくろの味」は一体何になるんだろうか。
そもそも「おふくろの味」になるものを提供できているのか不安になった。
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妻の購入した本。イタリア生活が長かった山崎さんが、日本とイタリアの食文化の違いを綴った本。ピザは原価がとも安いのに日本人は千円も出す。ビールも日本のものは美味しい。海外から見るとデパ地下は天国のような楽しさ。
お袋の味の1位は肉じゃが、味噌汁、卵焼き
鼻くそを入れてる民族もいた。楽しく生きることが重要との締めくくり。
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国による食文化のあまりに異なっていることを再認識する。食べたことないものがいっぱいある。でも日本にいながら異国の料理が楽しめる国のようだから挑戦してみたいものです。火鍋が特に気になりましたが辛いもの大丈夫な仲間をみつけねば。
あと、バーコードで読み取ったのに、図書館で私が借りた本はこんな可愛い表紙ではなかったぞ
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おもしろいに決まってるから出たときから読みたいと思いつつ後回しになっていたけれど、新書大賞2024の四方田犬彦の選評(「中央公論」の特集で読んだ)がちょっと気に入ったので、買ってみた。