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現代思想 vol.51−16〈12月臨時増刊号〉 平田篤胤 みんなのレビュー

  • 税込価格:3,30030pt
  • 出版社:青土社
  • 発売日:2023/11/28
  • 発送可能日:購入できません

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紙の本

現代思想の増刊『平田篤胤』を読む

2024/01/28 16:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Hyperion64 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2023年暮れに出版された「現代思想」の増刊号。現代思想も西洋思想から一回転して矯激な国粋主義に戻ったとお嘆きの貴兄に、一言。
 どちらかというと仙童寅吉や稲生もののけ録、あるいは日本的創世神話の語り部としての平田篤胤を扱っている。
数年前にSNSで「天狗にさらわれた少年」が大いに盛り上がっていたが、自分の興味もそこが起点である。初期柳田国男の「山人論」もおなじ関心でなかったろうか。
篤胤にはいつも山師の風格がつきまとう。神代文字のような偽史を生み出すのだから、そう思われても仕方がないだろう。だから、彌永信美氏が「平田嫌い」を表明している論文は、ある意味、偽史の語りの手口を告発していて、おもしろい。
 だが、平田篤胤には、「日本が世界の中心」であるとしたいやむにやまれぬ大和心があったと思うのだ。それを一流の論者たちが専門的視点かつ現代的視点から解説してくれていると感じた。
 富永仲基や折口信夫との関係などアクチュアルな論文が多いので、自分的には読み応えありましたわ。
 でも、雑誌なのに広告が一切ないので3000円と高価ではある。

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