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【創業350年の老舗デパート『三越』をめぐる物語】嬉しい時も悲しい時もいつでも迎えてくれる場所。過去の時と今が繋がっていく、人気作家6人が紡ぐ心揺さぶる物語。文庫オリジナル。
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たまたまTVで、三越の歴史を紹介していた番組を観たことがきっかけで本書を購入した。
包装紙の『華ひらく』のサインは『やなせたかし氏』であることや、パイプオルガン、エレベータ、三越劇場などなど、どれも小説に出てくる話と重なり、読んだタイミングがぴったりだった。
6人の作家さんが三越を題材に書いているが、それぞれの話の広がりに感心した。
初読みの作家さんもいた。
好きなのは『思い出エレベーター:辻村深月』『Have a nice day!:伊坂幸太郎』『雨あがりに:阿川佐和子』
感動あり、SF調ありで楽しく読了!
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柚木麻子さんのと、東野圭吾さんのにグッときました。
アンソロジーはいつもと違う作家さんに出会えるいい機会。
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三越が舞台で繰り広げる短編集
大好きな作家さんが多くて大満足!
東野圭吾さんはちょっとテイストが違ったけどすごく好き。
他の話も不思議な感じでとても良かった
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三越に馴染みがないし、
話ごとに時間軸も主人公も変わるから
それを掴むのに疲れた。。。
辻村深月と東野圭吾の話は面白かった
結局、いつも読んでる著者。w
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濃厚なオムニバス!もう、短編集だとは思えないほどの読み応えでした。
作家陣の特性かもしれませんがミステリー色がとても強くて、
しかし、350年続く老舗のデパートでならこんな不思議なこともあるかもなぁ、
と思わせる作品ばかりです!
私の故郷の札幌三越は残念ながら出てきませんでしたが、
学生時代に楽しくバイトした想い出が蘇ってきました。
30年以上前ですが、こちらも色褪せない良き経験として心に残っています。
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柚木麻子さんの小説が特に良かったので★4評価に。
東野圭吾さんや恩田陸さん、伊坂幸太郎さんなどあまり有名所のちゃんとした小説が合わないタイプなので、正直柚木さんの以外はあまりはまらずにうーんと読み飛ばしていたけれど、「七階から愛をこめて」は良かった。
インスタで人気でしっかりとしたコメント力でテレビにも呼ばれるロシア人ハーフのインフルエンサーを「全方位ソツなしいっちょかみ加工女」と表現するような現代的にすれた話が好きなタイプなので。。。
ロシア人ハーフの友人と買い物に来た現代のお話と、1930年の女学校の先輩後輩が三越の中でだけ時空を超えてしまうお話。ウクライナで戦争が起きている現代と、戦争に踏み出そうとしている日本との対比が面白かった。
戦前の日本人に、特攻隊がモチーフのアンパンマンの歌詞が刺さるのいいですよね....
てっきりこの話の流れで和子さまは日本初の女性弁護士になるのかと思ってしまった(ちょうど4月から日本初の女性弁護士のNHK連続テレビ小説がはじまるし。)
ちょうど某クイズ番組で三越の包装紙はやなせたかしのデザイン、と聞いたばかりだったのでなおさら刺さった小説。
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三越を舞台にしたアンソロジー。
日本橋三越が多い中、仙台三越が舞台な伊坂幸太郎に喜んでいたら後半の伊坂ワールド全開な展開に笑ってしまった。
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辻村深月
東京會舘に引き続き、懐かしい景色を思い出させてくれた。
日本橋三越に足を運んだのは大人になってからなので、子供の私はエレベーターホールにはいないが、読んでいて思い出した。
三越劇場に確かに行ったことがある。
誰の公演かはもう覚えていないが、あの雰囲気は鮮明に思い出すことができた。
辻村さんらしい優しい物語で、ふんわりできた。アンモナイトるは必須なのかな。
伊坂幸太郎
途中まではおもしろかったのだけど、いきなりUFOが出てきて、気づかぬうちに他の人の話に飛んでしまったかと思った。
もうちょっと2人の話を読みたかったな。
阿川佐和子
短いながらも、その中にあたたかな愛情だったり、戸惑いなどがうまく盛り込まれていて、時々の情景が浮かび、すんなり読めてしまった。
その後のお母さんはどうなったのかなと一瞬思ったが、やっと手を繋げたのだからきっと大丈夫ね。
恩田陸
なんと楽しい、軽妙なお話。
ド派手でデカい天女が貴船神社由来だったとは‥勉強になった。
このお話、読み手がスラスラ読めたのだから、きっと作者の筆もスラスラと動いたに違いない。
絵巻は私も端から端まで何度か見たことがある。
三井越後屋はそれは立派な大店だったことはよく覚えている。
今度それぞれを見に行く楽しみができた。
柚木麻子
早いものでウクライナ侵攻から2年がたつという。
そんなLINEニュースを見た直後にこの話を読むとは、巡り合わせにびっくりする。
前半はなんかピンとこなくて、おもしろくなく感じた。
途中からの和子様のお話に興味がわき、できれば、ずっと和子様の話を読みたかった。
東野圭吾
まさかここで湯川先生に出会えるとは思っていなかった。
いつものやりきれない内容ではなく、湯川先生の頭脳が際立つスッキリした秀逸な話だった。
6話読んで、それぞれ楽しかった。
自分の中の懐かしい記憶が蘇えり、ほんわかと読み終えた。
アンソロジーはあまり好きではなかったが、これでまた見方が違ってくると思う。
2024/02/24 09:20
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2024年 16冊目
錚々たる著者が描く、三越にまつわる短編集。
百貨店もコロナで売上を落としてたが徐々に復調し始め、これからも難局はあると思うが街に残り続けてほしい。
御子様定食を食べに日本橋三越へ行かないと。
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創業350年の老舗デパート『三越』を舞台にした6つのデパートアンソロジー?
三越に特別な思い入れは無かったけれど、好きな作家さん達の名前が並んでいたので手にとりました。
それぞれがいい味を出していてすごいお得感。なかでも阿川佐和子さん、東野圭吾さんはさすがだと思いました。
日本橋三越にも行きたくなりました。
包装紙をじっくり眺めてしまいそうです。
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舅が
お茶会に呼ばれたと嬉しそうに東京に来て、このネクタイで良いかなぁ?と
素敵ですよ。と言っても、ウーンと悩んで「まだ時間があるから銀座三越に寄ってから行く」と
「いやぁ~。二人で色々試したのに、最後には、お客様のお召しのネクタイが一番お似合いですよ。と言われまして、これで来ました。」
と
美智子様も笑いながら、似合っていると言ってくれて、まわりの爺さん達もワイワイネクタイ談義になって楽しい時間になったと。
私が
新宿三越にお花を活けに行ってたとき
1週間経って、大きく活けた花器は洗われ
枝や花は小さく活け直されていました。
次女が高校生の時
書道部に
銀座三越から書道パフォーマンスの依頼がありました。
校内の文化祭でしかお披露目していないのに、なぜ?
と戸惑いながらお受けしたら
4月 春
新春高校生による書道パフォーマンス
と。
文化祭の時は3年生と自分達2年が中心で仕上げた作品を、1年生(新2年生)だけで作らなければいけないことに。
新3年生の修学旅行と重なってしまったから。
結果
白い大階段から堂々と降りてくる姿も、はつらつとした文字も竜の墨絵も素晴らしく
大役を無事終わらした新2年生達は、それは大きく見えました。
残念だったのは娘達3年生。
作品の指導や立ち居振舞いの所作、力のある子は伸ばし、
自信のない子や怖じけずく子に寄り添い、春休み返上で
頑張っていたのに。
ところが、三越さんから参加していない3年生にもお礼が届いてました。
広重の浮世絵日本橋三越バージョンの缶入り焼菓子。
「心ばえ」と聞くと、何故かネクタイ売場なのにネクタイを売りつけず、うろうろする老人に自信をつけて送り出してくれた店員さんや、
デパートの空調や照明に弱っていく花に心を通わしてお世話をしてくれた店員さん、
影になった3年生にも思いを馳せてくれた係の人達を思います。
だから、私にとっても三越は特別で心からこの短編集を楽しめました。
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有名な人気作家6人が老舗デパート三越を舞台にして綴るアンソロジー。
思い出エレベーター 辻村深月
階下を見下ろしている泣きそうな顔の子どもがもし、いるとしたら。
Have a nice day! 伊坂幸太郎
三越のライオン、知っている?
あれにまたがると夢が叶うんだって。
雨あがりに 阿川佐和子
三越でしか買い物をしないなんて、
どこかのお姫様のすることだ。
アニバーサリー 恩田 陸
ざわざわとするというか、
ウキウキするというか。
七階から愛をこめて 柚木麻子
私の本当の願いはね。
これから先の未来を見ることなの。
重命る(かさなる)東野圭吾
草彅は思わず声をあげて笑った。
「いいねえ。湯川教授の人生相談か」
この本の装丁を見てすぐに「三越デパート」を思い出させて、
とても懐かしい気持ちになり思わずすぐに手に取ってしまいました。
本店である銀座の三越デパートには数えるくらいしか行ったことが
無いですが、幼い頃に行ったことのある三越デパートの思い出も
手繰り寄せながらこの作品を読み進めていきました。
それぞれの作家さんによって三越デパートがファンタジーになったり、ミステリーとなって形が変わって、
こんなにも捉え方と印象が違ってくるものだなとしみじみと思いながら読みました。
印象的でお気に入りの作品は「思い出エレベーター」、
「雨あがりに」、「重命る」でした。
辻村さんの「思い出エレベーター」は子供の目線でデパートを見まわし、
子供の頃の思い出も織り交ぜながら過去を振り返っているのが
切なくも心に響いた作品でした。
阿川さんの「雨あがりに」は家族との微妙な距離感が
程よく描かれていて、それが家族の絆や温かさと繋がっているのが良かったです。
ほぼファンタジー小説が多かった中で、
東野さんの「重命る」ではミステリー小説で久々に湯川教授の登場で
長年のガリレオシリーズのファンにはたまらない作品だったので
映画やドラマを想像しながら読んで楽しめました。
三越デパートといったらライオン像が象徴的なので
ライオンに跨るというのを一度は想像してしまうことが
このアンソロジーの中でも何度か登場しているのが
また面白いなと思いました。
デパートというとこのアンソロジーの中でも描かれていましたが、
中高年以上の人達にとっては特別な思い出の場所となっている
方も多いかと思います。
何か特別な家族とのイベントだったり、何かの節目だったり、
そんな時にご褒美的な感覚で出向いていった場所がデパートであったりすると思います。
そんなデパートが今では全国的に減少してしまい老舗デパートで
あっても閉店せざるおえない所が多くなってきています。
そんな切ない気持ちを少しでも代弁してくれたかのような
アンソロジーでどの作品も心温まって良かったです。
デパートは武陵桃源であって、
いつでもお客様を温かく迎えてくれる場所だということを忘れないでいたいと思えました。
何だか急に三越デパートに行きたい気分にもなりました。
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三越をテーマにしたアンソロジーです。
過去と未来のつながり、未知の生命体からの襲撃、刑事モノなど、同じテーマといえども、作家さんによって家色が異なります。
全ての作品に共通というわけではありませんが、似ている観点だと思うのは、過去と現在(未来)というところです。三越の長い歴史と共に育まれてきた日常、ありえたかもしれない世界が多く描かれています。
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あらすじ
350年の時を刻む老舗デパート『三越』
楽しいときも、悲しいときも
いつでも、むかえてくれる場所
物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー
総合点 3.7/5
ストーリー 3.8/5
短編小説にもかかわらず、どの作家さんも起承転結が明快にテンポよくかかれていました。
トリをかざる東野さんの作品がガリレオだったのはびっくりしました!
キャラクター 3.5/5
短編なので、当然どの作品も登場人物は少ない。
最後の湯川先生の印象が強くのこり、ほかのキャラクターの印象がうすれました。
表現力 3.8/5
特別表現にこだわった作家さんはいない印象ですが、辻村さんの情景描写はとても丁寧で脳内イメージがしやすかったです。
テーマ 4/5
全員が三越をテーマにする素晴らしい企画。
満足度 3.5/5
三越を利用する側の視点だけだったので、三越で働いてる側の視点もあるともっと良かったと思いました。