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投稿者:はまち - この投稿者のレビュー一覧を見る
すきですね。俺にも書ける作れると思っちゃうよね。でも夭折ってほどではなく50年以上生きた人だから認めちゃうね。
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
種田山頭火。昔から馴染んできた名前、しかしその作品や生涯をきちんと把握しているとは言い難い。ということでこの「入門」と題された本を読んでみました。正直、私の疑問に真正面から答えてくれるものではなく、これもまた漂泊・流転・剽軽の感がある一冊でした。
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「老パンクロッカーで物書き」である町田康さんによる、俳句界のパンクともいえる山頭火の評伝。
山頭火入門、ではなく、『入門 山頭火』である。
町田さんは、山頭火のことはよく知らない、と、言いつつ、村上護さんの著書『山頭火 漂泊の生涯』を主なガイドに、小説家の想像力で、山頭火と併走し、山頭火に潜る。
脱線したり、山頭火や、自己にツッコミを入れたり、はたまた世間に吠えたりしながら、山頭火に共鳴していく町田さん。
その姿は真摯で、例えば、こういう評伝とか読むと、この人はアンタなのかいっ!と言ったものも多いけれど、町田さんは「〜と、俺なんかは思う」と、謙虚。
そこが好きである。
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山頭火は素晴らしい句をたくさん世に送り出した天才だと思うが、実生活はあまり褒められたものではなかったようだ。町田康の筆致にかかればそんな山頭火の生き様も愛おしく思えてくるから不思議だ。
改めて山頭火の句集を読んでみたいと思った。
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確かYouTubeで山頭火の解説してたし詳しいんだろうと思ったら、「よく知らない」という出オチでズッコケた。(さっき調べたら本書の元になった連載に絡んだ企画だった)
「ようわからんけど、こんな感じなんちゃう?」って調子のダラダラした書きっぷりが町田先生らしい。パンク歌手がパンク歌人を語るとあって町蔵時代のパンチラインまで引っ張り出してくるのもミソ。
私はこれを読んだところで俳句のことは相変わらずよくわからないんだけど、このまま町田先生の小説のキャラクターとして登場しても違和感なさそうだし、令和に転生したらバンド組んでX(Twitter)やらせたら面白いことになりそうな人だという理解をした。
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山頭火が詠うブルースを町田康のパンク的フィルターを通して綴った評伝。著者独特の文体ながら、するりと頭に入ってくるポップな快作でした。
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山頭火も町田康からすれば、紛れもなくパンクロッカーだ。
「…自分の身の上に今この瞬間起きている抜き差しならない事態、を当事者としてでなく、劇として眺める、そしてそれを水のように純粋な言葉に置き換えることによって、それを見ている自分、肉身を離れた自分を創りだし、肉体の痛苦、精神の痛苦から免れようとする。現実から離脱して「一切を放下し尽くす」みたいな境地に一瞬、至る。或いは、至った気になる。これが山頭火の俳句ではなかったか。」
のあたりに大きく共鳴しているのは、『くっすん大黒』や『きれぎれ』などからもよくわかる。
「入門」とあるが、山頭火やその俳句の解説本ではなく、それに町田康の心がどう動いたかを味わう本。
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山頭火。旭川発の美味しい塩ラーメンのことではない。「分け入つても分け入つても青い山」で有名な俳人の種田山頭火のことである。そんな山頭火の生涯を楽しく辿り語ったのが町田康氏による『入門山頭火』。本書の執筆2週間前から山頭火の勉強を始めたというから驚きである。お金に困りながら放浪し、酒も絶てずに俳句を作り続けた山頭火。著者自身だったらこう行動するのに、と余計な文を入れながら現代に照らし合わせた解釈もあって、愉快に読み進められる。町田節炸裂。こういうスタンスの伝記もいいものである。
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前半の少し謙虚?遠慮がち無い町田康の語りからはじまり、途中からだんだん山頭火考察に熱がこもってゆく。後半はまるで山頭火が町田康に乗り移ったかのよう。熱い!そしてパンク!
山頭火の人生観のなかに自分と同じものを見てしまう。その結論に至るまでの、町田康の世の中に対する、ちょっと捻くれた(でも私はとても正直だと思う!真っ直ぐで気持ちいい!)見方や物言いに私自身がハッとさせられ、自分のことをぐさっと言われている気がして。むちゃくちゃ突き刺さってきた。
恐ろしく粗暴な語り口と、自由な文体とこれぞ生けるパンクな町田語りにどっぷり浸かっていると、いつもやけどなんか元気もらえる。
口の悪い兄貴、でもちゃんと分かってくれてて、本当は芸事も人も大好きで、正直で、誰かを救えたらと思ってそうな(ご本人はその意識はないかもやけど)、そんな兄貴に会ったみたいな気持ち。
山頭火も町田康もすっっっごい素敵な人だと思う。かっこいい。絶対真似できひんけど。
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町田康氏とたどる山頭火の生涯。
『ギケイキ』や『口訳古事記』みたいな町田節が炸裂…!
それらとちょっと違うのは地の文に完全に町田氏が入り込んでいる分、よりパンクロッカーとか実際の経験をたくさん盛り込んでいるところ。
山頭火の生い立ちは恵まれていたのに、親の手腕が及ばず崩れていっており、それらも生きることに対するやるせなさに影響していて、一方で自分でも押さえきれない真面目さに振り回されている…。そんな生きるのに不器用な人だなぁと思いました。
そこにお酒が入ってきて、何もかもがめちゃくちゃに…。
山頭火の人生がつらつら描かれていても入り込めなかったと思うのですが、町田氏が自分と山頭火を重ねながら話を進めているので面白く読めました。
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とても素晴らしく面白い本。「私が携わっていた頃のパンクロックというものは、下手であればあるほど価値がある、」というフレーズを読んで、上手くなることを避けるパンクスピリッツを捨てられないと思っていたけど、いまのパンクは違うのかも、と考え直す。
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少し前に「口訳 古事記」を読んだ。ややこしくて読み切れなかった。
山頭火は予備知識もあるし、興味もあるし。
出生から、生い立ち、亡くなるまで述べてある、が、そうであろうとか、こう思うとか、作者の推測によるものが多い。
また随所に出てくる、関西弁の感想や、話がめちゃくちゃな妄想劇?が少しうざったい(すみません)関西に馴染みのない人が読んだら意味不明な言葉多々あり。
思うに、芭蕉や西行など俳人や歌人は往々にして旅に出ます。山頭火も然り。
でも先のお二方とは何かが違う・・・
旅と放浪? 目的? 人生観? 作品への思い?
とてもモヤモヤしています。
最後に私の好きな山頭火の句。
〈生死の中の雪ふりしきる〉
〈ここにおちつき草しげる〉
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町田康が種田山頭火の生涯・人間性を独断と偏見で語る一冊
それはもう本当に『わしはこう思う』で書かれた一冊
でも、町田康自身のパンクロッカーとしての経験だったり、酒に溺れていた過去だったりだとかと重ね合わせて語ってくれるので、なるほど!と思わせる説得力があります
ただ(後半は特に)さすがにこれは好意的に捉えすぎ、山頭火を擁護しすぎでは……ってな部分も見え隠れするので、もうちょい厳しい視点での意見も読んでみたかったかな
山頭火の生涯を語ってはいるのだけど、没年まで追っているわけではないです
ので、巻末に掲載された山頭火の略年譜を見ると「ほえー、このあとこんなことしてたんかー」とか「んでこのあと○○年ののちにお亡くなりになるわけですねー」とか、色々と感慨深いものがあります
年表の数行を読んだだけでその時の人生に思いを馳せる事が出来るという、ちょっと不思議な体験も面白かったです
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山頭火のどうしようもない人生と町田康の文体の相性がいい。タイトルに「入門」とある通り、気楽に読める。続編が出る?
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大好きなさ自由律俳句の俳人二人のうちの一人。尾崎放哉については、吉村さんが「海も暮れきる」という名作残しているが…。大分、赴きは異なるが、これも伝記?つまらないギャグ、ダジャレは辟易だけど、俳句に関心のない若い人には逆に取り付きやすいかも。面白い試み。酒好きの二人だから通じるものがあるのだろうな。「分け入つても分け入つても青い山」「まつすぐな道でさみしい」「解くすべもない惑ひを背負うて」「どうしようもないわたしが歩いてゐる」「現代人でもひとりで山登りをすると魂が身体から滲み出ていくような感覚に見舞われることがあるが…」「人にバカにしられて腹が立つのは自分の中に人を見くだす心があるから」心しないと。