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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『源氏物語』を読んでいると、色についての記述が多い。しかし、どんな色味なのか、この襲の色合いはどうなのか、ちょっと想像できなかったので、この本はとても参考になる。
そして、染の美しさ、色味の妙、微妙な色の違いで変わってくる襲の名、さまざまなことが面白い。
女君たちのキャラクターに深みを感じます。
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源氏物語を読んだことはあるが、その時の脳内イメージは少し薄らぼんやりとした色味の世界だった。
けれど、この本を読むと、そのイメージががらりと鮮やかに変わる。
源氏物語の中にある登場人物たちが身につけている色の描写や、他の文献で書かれている色の染め方などを参考に、著者の父が染めた布や糸が、源氏物語の54帖に沿った形で紹介されている。
染料の専門的な話や、源氏物語から引用される原文は難しいが、英文も並べて書かれているので、日本語と英語を併読して、分かりづらい部分を理解できた。
何より繊細で鮮やかな色は、見ているだけで心が満たされる。
この本を読んだ後に、もう一度源氏物語の世界に浸りたいと思う。
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源氏物語に登場する、衣と襲や、文に使われた紙を、当時の染料と染色法で染め上げて再現されています。
単なる色合わせの本かと思っていたら、源氏物語に書かれてある装束の布の色合いや染料などを様々な文献から考察しておられ、実際に当時使われていたであろうものとして衣を見ると、平安時代の貴族たちはこんなにも豊かな色彩の中で暮らしていたんだと感嘆しました。
襲の再現も、国語便覧で見るような色見本ではなく、実際に衣を重ねた写真なので、その美しさが一層伝わってくる。
そして、このような手間をかけて織られ染め上げられた衣を纏えるのが、どれだけ特別な存在であったかということも…。
写真、というか衣が本当に美しくて、紋様が織り込まれているものもあり、惚れ惚れしてしまいました。
まさに日本の宝…!
英語も併記されているので、ぜひ外国の人にもこの美しさを知ってほしい!
これは絶対に、紙の書籍でうっとり眺めたいです!!
#NetGalleyJP