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今後の子育てにおいても、折に触れて読み返したいと思える内容。
育児や知育系の雑誌でも触れられていることの多い、「子どもとの関わり方」について、精神科医の著者ならではの知見にもとづいて、分かりやすい言葉で書かれている。
私は今のところ育児で悩んでいる訳ではないけれども、学歴偏重の世の中で、親が子どもに「やれお受験、お教室、ピアノだバイオリンだ体操教室だ水泳だ」と、優秀な子どもにするために血眼になっている姿を見て、果たしてこれが子どもの本当に望むことなのか、子どもの気持ちが無視されているような気がして、ずっとモヤモヤしていた。自分もそんな風な親になってしまうのではないかと、少し不安もあった。
多くの親は、自分の子どもの意思や人格を尊重するより先に、「環境を与えれば思い通りの子どもになる」と考えて、親のエゴで色々な物を与えて続けていて、それがエゴであることにも気づいていないと思う。
自分はそうなりたくないと思いつつも、自分の考え方が絶対的に正しいわけではないから、何か今後の育児において、自分の立ち位置を確認できる良書を探していた。
この本は、まさに自分が都度立ち返りたい内容が、分かりやすい言葉で、説得的に、かつ筆者の経験ならではの優しくあたたかい姿勢で、書かれていたと思う。
この本から感じたことが多すぎて、もっとしっかり感想をまとめられたらと思うのだけど、ひとまず読了した勢いで感想を書いておく。