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清少納言の、優雅な宮廷生活を描いたものという認識だったが、解説を読んで、その裏の定子への思いを感じ、後世に残したい記録を全身全霊を込めて書いたんだな、清少納言は一途だな、と、ちょっとほろり。
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“春はあけぼの”で始まる『枕草子』は、清少納言が定子サロンで見て感じ考えた膨大な随筆集。政治的なしがらみもあり華々しい時は長くはなかったけれど、清少納言の「いとおかし」が詰まっていた。(百合要素は微笑ましい)。読みやすい訳だと思う。
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私の目に映るキラキラした世界を見て。
多分、清少納言が同僚にいたら、お付き合いはできるけど、ちょっと遠まきにする。子どもの頃に枕草子を読んだ時、面白いことを言っているけど苦手だと感じた。何か自慢話の連発のように感じたのだ。どう? 私すごいでしょう? と言わんばかりの文章を残すなんて、自分の感覚的には恥ずかしい、と。
しかし、中高で古文を勉強して枕草子が書かれた背景を知り、今は大河ドラマ「光る君へ」を見て、運命に翻弄される定子の姿を見ていた清少納言は、並々ならぬ決意で枕草子を書いたのではと思い始めた。私の大好きな美しい世界、宮様のいるキラキラした毎日を、残さなくては、と。それには筆の力だと。
あらためて読んでみて、やはり自慢と思うところもある。でも演出に見えてくる。美しくて優しい宮様とその素敵な家族。宮様にお仕えする気が利いて賑やかな女房たち。夢のような世界はここにあったと、清少納言が全力で叫んでいる。なりふり構わない感じは、やはり鼻に付く気もするが、枕草子を書くことで清少納言は後世に定子とその周囲のキラキラした世界を伝えた。美しく、華やかで、漢文や和歌の知識を用いてウィットの効いた会話を楽しむオシャレな世界。憧れの平安時代を見させてくれている。
清少納言のように、気の利いた会話で人気を得ている芸能人等は様々にいるけれど、あまりに数多く、どんどん移り変わっていく。1000年後とは言わなくても、やはり残るには「書く」「読まれる」ことなのだろう。
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昔、角川文庫で断念した枕草子。大河ドラマを機に手に取った。役がかなりフラットすぎるのではとも思うが、まあ読みやすい。
巻末の資料や解説は面白くてためになる。