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終始モヤモヤした気持ちで読み終えた。
スポーツ推薦で地元ではない私立校に行き、地元ではない県の代表として甲子園を目指す。ずーとずーと前から違和感がある世界ばかり広がっていて、読んだことに後悔。
もちろん、その世界で生きている人はいるわけで、全否定ではないけれど、スポーツで生きるには限界があり、その先の未来を高校球児のどれくらいの子がわかっているのか、わからない子たちがその先に生きる道はあるのかとか、いろいろ考えながら読み終わり。
母親菜々子の保護者会の役員話は共感だらけ。野球ではないけれど、子供の習い事、部活の親同士の関係、あれは本当に疲れた。
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元高校球児です。
野球はやるよりも見る方が緊張する。
ましてや、甲子園のかかった試合で途中出場のショートとは。親になった今、このシチュエーションでスタンドにいたら、どんな気持ちだろうか。
飛んで来ないでほしい!っとグラウンドの子どもよりも思うんだろう。
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"甲子園"を目指す球児を支える母目線の小説。
前半は、『気持ち悪いなぁ』と思ってしまった。"高校野球""甲子園"というものは夏場にTVで観る程度に好きだし、早見さんの描く野球の話は好きだが、この小説は前半にひたすら違和感や気持ち悪さが感じられて読んでいて気分が悪くなるところもあった。
何が気持ち悪く感じたかと言うと、息子が高校野球をやるうえで親が感じる理不尽さである。プリントにして十数ページに及ぶ"野球部父母会心得"、観戦時のお約束、各家庭から8万円ずつ会計係の父母が集めて計400万円ほども渡す監督への"裏金"、上級生の父母が嫉妬から行うイビりや理不尽な発言、監督を神のように崇め奉ること。
体育会系のイヤなところ、頭の悪さ根性の悪さを体育会系の部を支える親まで持っているんだなと思わされてゲンナリした。"高校野球"教という宗教を信じている信者たちのよう。
ただ、主人公をはじめとしてそうした環境を当たり前と思わず疑問をもつ父母も少しはいて、主人公の息子が部内での最上級生になったぐらいからそうした"気持ち悪さ"が少しずつ無くされていき物語がやっと面白く読めるようになった。悪者役だった監督も心境の変化から、指導の在り方も変わっていく。
全体を読み終えて、人や組織や慣例は変わっていくことができるんだなと感じた。
野球部員の親の立場を想像させられる、没入できる面白い小説だった。
ちなみに、物語のなかであった監督への"裏金"。どれぐらいリアルなのか。「どこの学校でもあること」と登場する父母は言っていたが、現実に甲子園に出場するような高校でも実は行われてたりするんだろうかと、ちょっと気になった(笑)
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母と息子で甲子園を目指すstory。
息子はグラウンドで、母はスタンドで、お互い成長しながら高校野球に向かい合う。
息子の幸せを祈りながらも、悔しい思いとか、溢れる嬉しさとか、母親冥利に尽きるよね!って思う。最後は爽やかに、そしてちょっと涙。
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久しぶりの一気読み。息子と過ごしたあの暑~い高校野球の夏を思いだし、また予選に全てをかけて暑くも楽しかった遠い夏を思い出させてくれる作品でした。
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父母会目線、母から見た子への愛目線で書かれた前半。
後半になるに連れ、子にフォーカスを当て、チーム、監督、人間味に溢れる話に。
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甲子園を目指す親子の物語。
高校球児の母親でもないが、何故か共感でき何度も涙してしまう。
野球部だけではないだろうが、個人じゃなくチーム戦のスポーツはとにかく周りとの関わり方も重要であると感じた。
それに監督の影響力は大きいだろうと。
それは、球児たちだけではなく親にとっても。
甲子園というのは高校野球児にとっては踏みたい地なのだというのもよくわかる。
物語は、大阪の南部地域、羽曳野市にある高校の野球部に遠く神奈川からやってきた親子の目指せ甲子園である。
神奈川から大阪での寮生活の息子。
母も知らない土地での生活ながら高校生活の3年間の間にどっぷりと大阪に馴染み親子ともども大阪弁すら違和感がなくなっている。
強烈なのは父母会での決まり事。
反発しながらも学年が進むにつれ、なんとか改善しようとする努力はすごい。
息子も1年からスタメンを経験するも肘の故障、手術、リハビリと苦しみながらも腐ることなくメンバーの拠り所となるまでに成長していく。
高校野球最後の夏、甲子園での三回戦目神奈川県代表との一戦で先発した航太郎は、高校に入って初となる完投勝利を挙げた。
熱い夏、『母一人、子一人の甲子園』。
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航太郎ええ子や〜。゚(゚´Д`゚)゚。
はい、『アルプスの母』です
題名だけで高校球児を育てるお母さんの物語ってのがわかりますな
決して結婚して女の子を産んだあと旦那さんと死別してシングルマザーとなったハイジが娘を連れておんじの元に帰り、独身を貫くペーターの力も借りながらアルプスの山々での子育てに奮闘する物語ではありません
まぁワタクシが高校野球ファンだってこともあるかもしれませんが「アルプス」って強い言葉だな〜って思います
それにしてもええ子なのよ!甲子園を目指す息子の航太郎がありえないくらいええ子!
こんな子やったら男の子も良かったな〜なんてね
ほらうちは謎の生命体(女の子)しかおらんからさ
男の子も育ててみたかったな〜なんて思うわけよね
まぁ、これ言うと奥さんに「お前は別に女の子も育ててないけどな」って言われるんだけどね(;´д`)トホホ…
いや、わいもまあまあ頑張ってると思うけどなぁ〜
はい、中身ね
お話の中身ね
いろいろあって母も子も成長する物語!
好きなやーつ!いじょ!
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高校野球にかける親子の物語にとても感動しました。ドラマチックな展開と親目線で描かれる、息子の青春物語はきっと多くの人が涙するのかなと思いました。
本作の主人公は、シングルマザーである菜々子。彼女には1人の息子がおり、その息子は中学では有名な野球選手であった。そんな息子が、憧れの高校を倒して甲子園に出たいと望み、大阪の新進気鋭の高校に入学することを決める。そして菜々子はそんな息子を応援したいと神奈川から大阪へ移り住むことを決める。本作はそこの高校の父母会や大阪の文化に苦悩しつつ、息子を応援する3年間の母親の物語。
まず本作を読んで真っ先に頭をよぎったのは、私の兄と両親のことでした。私には1歳上の兄がおりまして、野球ではないのですが、高校サッカーで同じような体験をしました。それこそ本作に出てくるような、山藤学園みたいな強豪校が地元にはあって、私の兄は、そんな高校のライバル校でサッカーをしていました。そんな兄も主人公の息子同様、靭帯断裂という怪我を経験したり、強豪校と熾烈な争いをして全国大会に出場したりと、まさしく本作のようなドラマチックな経験をしており、両親もそんな兄を応援するため、毎回試合を観に行っておりました。
そういう、主人公たちと同じ経験をした家族がいたからこそ、本作の親の気持ちが、その当時の私の両親の気持ちとオーバーラップしたこともあって、本作がとても心に刺さりました。親の心子知らずとは言いますが、本作を通して、その当時の両親の気持ちが分かった感じがあって、私にとっては非常に良い読書体験でした。
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高校球児の親目線の物語。今までありそうでなかった話かと。今考えると2年半なんてあっという間だけどそれ以上に濃い時間を過ごせる時期だと感じます。子も親も。
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関わらないとわからない世界で、沢山の難題があるのだと知りました。
多くの苦悩を乗り越えてそこに立つ球児だからこそ、観ている我々に多くの感動を与えるのだと言うことが伝わりました。
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スポーツを扱った話は、やはり感動でまとめられると思う。
本書は高校球児のスポーツものではあるが、視点はその球児たちの母親である。
それぞれの家庭の事情を乗り越え、強豪校へ入部させ甲子園を目指す、という子供に寄り添いながら母親も闘っていくという話だ。
球児の母親になったこともないし、部活の応援をしたことの私には、その父兄間の付き合い、関わり方など、へ~~である。みんな気持ちは甲子園という目標に向いているはずなのに、煩雑な役員の押し付け合い、レギュラーと補欠の親たちの微妙な気持ちの持ち方。
子供と共に野球どっぷりの三年間。ではあるが、読後のすっきり感、爽快感があまり感じられないのはなぜだろう。
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甲子園を目指す高校野球をその母目線で描く。
自分は同じ夏の戦いでも吹奏楽を経験。
懐かしく当時を重ねながら読んだ。
母目線が新しいと感じた。
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自分が元高校球児ということもあり、すごく物語に引き込まれた。(甲子園なんて夢のまた夢の弱小だったが…)
超高校級の才能を持ちながらも自分の不甲斐なさに苦しむ航太郎とその母親の奈々子。航太郎は高い現実の壁に、菜々子は慣れない土地や父母会、そして監督という不安要素に押しつぶされそうになりながらも、周囲の人間と共に成長していく様を描き切った名作と言える。早見さんはなぜ男性なのに母親の心をここまで写実的に描けるのだろうか。
自分はこれを読んでまた野球がやりたくなった。当時の仲間に会いたくなった。読後感が爽快だと感じたが、自分の母親はどうだろう。「こんなこと現実にあるわけない!」と一蹴するか、奈々子に共感して郷愁に浸るか。どちらかは予想できないが、0点か100点の両極端な評価を下すことは確実だろう(笑)
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何この物語!!!
めちゃくちゃ面白かったです。
自分の大好きなスポーツのジャンルだけど
その中でもなかなかない母からの視点。
自分は女性でもないし親でもないから、
『あ〜わかる〜』って感じでは無いのかと思ってたけど
ニヤニヤしてしまう場面や、くぅー(怒り)ってする場面を
菜々子と共に感じれました。
そして何より自分がこの本を買ったきっかけになった
『本当は女の子のお母さんになりたかった。』
この惹き付けの強い最初の1文が
この本の1番好きなところです!
マジでこの本
色んな人に読んで欲しいなぁ〜!!