紙の本
キツイね
2024/04/08 15:08
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
甲子園の常連校とか、全国から集めてるもんね。
親の負担も半端ないわけだ。
今作では球児が爽やか系だったけど、
実際にはドロドロした部分なんかいっぱいあるんだろうな。
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高校野球児を母親の目線で描いた物語。ここまでではないが、卓球でインターハイに出場出来るまでの娘を応援してた日々を思い出しました。やっぱりスポーツはいい!としみじみ思える作品。
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高校球児を支える母親目線の物語。
体育会系の中でも異質な野球を、新しい角度からより強く異質に感じることのできる作品。一方で、逆境も自分が正しいと信じる信念を曲げずにやり続けることで、振り返った時に「良い時間だった。」「今の自分に生きている」と感じることができることも学びになる。
また母子家庭という環境は、周りと比べ「不足している」という感覚は感情の大きな源泉になる。原動力にして、周りよりも踏ん張れるタイプ。「どうせ」を口癖にして卑屈になってしまうタイプ。そこを分けるのは一つには、その環境を親自身が乗り越えようとポジティブになれるかどうか。もうひとつは、今回の野球のように、本気で打ち込みたいものに出会えるかどうか。
「足りないことは原動力」この考え方を1番強く学んだ。
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高校野球の光と闇。目をそらすことなく向き合った元球児の早見さんだからこそ書けた傑作だと思います。
高校野球ファンではないですが、球児たちの姿には素直に感動しました
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早見和真さんの作品を読んだのは、『店長がバカすぎて』、『新!店長がバカすぎて』から約1年ぶりとなる3冊目になりました。
先の2作品も、大好きな本屋さんを舞台にしていることもあり、とても面白くて十分に楽しめたのですが、本書『アルプス席の母』は、それらを遥かに凌駕する作品として、私の心に突き刺さりました。
本当に「読んで良かった」と言える作品で、
早見さんはもとより、出版に携わった皆さんにも感謝したい気持ちで一杯です。
そのような感想を持ったのも、(小説として抜群に面白かったのは言うまでもありませんが)私自身の体験・経験と照らし合わせて、共感できる多くの事柄が描写されていたことが大きいと思います。
本書を読んでいる間、私自身が子供の頃に励んだ部活(野球)とその頃の母(その頃に父はいませんでした)、息子達が励んだスポーツクラブや部活を見守る私(役員やりました)が、意識せずともシンクロしていました。
状況に多少の相違はあれど、数多くの方々が航太郎(高校球児)であり、菜々子(航太郎の母)であり、また、そうであったのは容易に想像できますね。
最後に、本書はタイトルがまた秀抜で、(私のような)高校野球に思い入れのある方は、タイトルだけでも心を打たれるのではないでしょうか。
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すごくおもしろかった!!
始め惹きつけられて途中も気付いたら時間経ってるぐらいハマってて、あー終わっちゃったって思うぐらいおもしろかった!!
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面白かったです。私は高校野球ファンですが非常に興味深い内容でした。
1人息子が神奈川から大阪の強豪校野球部に入ります。
父母会での母親の苦労や監督との関係性など実際にもそうなんだろうなと思えるよう内容でしたね。母親の目線で実にリアリティに描かれていて、とても良かったです。
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Amazonの紹介より
まったく新しい高校野球小説が、開幕する。
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!?
補欠球児の青春を描いたデビュー作『ひゃくはち』から15年。主人公は選手から母親に変わっても、描かれるのは生きることの屈託と大いなる人生賛歌! かつて誰も読んだことのない著者渾身の高校野球小説が開幕する。
高校球児の母から見た高校野球の奮闘記なのですが、高校野球の裏側では、色んな苦悩や父母同士のしがらみや嫉妬といった新たな一面が垣間見れて、また違った高校球児の物語で新鮮味がありました。
冒頭では、甲子園での高校野球の試合の模様が描かれています。この時点で、主人公の息子が甲子園に出場していることがわかります。といっても、試合日の前に息子が放った言葉が気になっていました。「高校で野球を辞める」と。
そこから中学3年生だった時へ遡ります。スカウトされつつも入った高校は、色んな困難が待ち受けていました。
スポーツ小説だと高校生視点での練習の苦悩が描かれるのですが、この作品では母親視点なので、サポートする側になります。
上級生の保護者からの威圧や部におけるルールといった色んなしがらみが発生します。
とにかくまぁ陰湿な雰囲気で、現実にもこういったルールがあるのではと思うくらい、大変さが窺えました。
そこに入る菜々子なのですが、不安や憤りを感じつつも、息子のために奮闘する姿に応援したくなりました。
郷に入っては郷に従えとは言いますが、理不尽だなと傍から思ってしまいました。
なかなか連絡を取りづらい菜々子と息子。やつれていく息子を見ながらも、いつまでも息子を信じ続ける描写は、胸が痛かったです。
不満を持ちつつも、ルールを変えていこうと奔走する菜々子も印象的でした。批判はされつつも、負けない精神は見習うところがありました。
またそんな姿を見る息子を含め、高校球児たちが放つ言葉には、ジーンと感動してしまいました。様々な行動や発言など、自分の知らない所で、相手の心に刺さっているかもしれません。
やっぱり誰かは見ているんだなとしみじみ思いました。
高校3年間、早足で展開していき、ついに甲子園へ。色んな苦悩がありましたが、そこから息子はどう決断していくのか。気になるばかりでした。一味違った青春小説で、大人目線ならではの共感も詰まっていて、面白かったです。
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日本中で毎年、何人の球児が、その親が、どれだけの喜びを、悲しみを、その心に感じているのか
高校野球でスポットライトがよく当たるのはスター性や大変な経歴があったりする選手が多い
その陰に隠れがちな、名もなき球児たちは何を想い、何を感じ、何を考え、引退を受け入れるのか
名もなき球児たち支え続けた親は、何を思うのか
人生に重みの違いなんてない、全員が主役なんだ
菜々子と周りの人たちのトークが軽快で笑顔になるシーンが多かった
できるだけ甘い部分だけ味わって生きていたいけど、酸いも甘いも経験した人の方が、厚みがあったりするよなあ
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高校球児の成長を母の立場から追う作品
自身の体験と重なり面白く読了しました。
甲子園を見る目線も少し違う角度からも楽しめそうです。
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こんなに笑って泣けて納得感のある高校野球小説は空前絶後なのではないかと思わせる大傑作。個人的には甲子園の伝令に出てエンディングの方がしっくりくるが、それは些末なこと。野球をあまり知らない母親の目線を通して、甲子園を頂点とする小中高時代の最高峰アマチュア世界の難しさと異常さを丹念に描きつつ、可愛い息子から子離れできない母と、野球や寮生活を通して急成長する息子の親子関係が、憎らしいほど上手く描写されている。早見氏お得意の軽妙な会話も存分に楽しめる。野球を通してチームスポーツの面白さと残酷さも確り描かれている。今年のベスト10には必ず入るであろう作品で、本作で最低直木賞ノミネートはしてほしい。
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補欠の母で役員やったんですけど。補欠の親が役員やらなくて良いの羨ましい。全ての部活、親巻き込まないでほしい。(ピッチャーで4番とかの親になってたらそんな事思わないかもね)
全体的に面白くて一気読み。
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「今度は僕自身が、きちんと僕に期待したいなと思ってます」
失望を抱え、期待を背負いながら青春を駆け抜ける母子の物語から、早見和真という作家の覚悟と決意が伝わってきました。
一読者でしかない自分の非力さに失望しながらも、一人でも多くの方に読んでもらえるためにこの作品を広めていきたい。
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とても良かった。
グッと来る場面が多く、その度に胸が熱くなった。
スポーツ強豪校で、酸いも甘いも経験した息子と重なって、当時の事を嫌でも思い出し感情が揺さぶられた。
監督への不満、上級生母からの攻撃、試合で負ければ往復ビンタ、成績が下がれば丸刈り。
納得出来ない数々の理不尽に遭遇しては無理やり呑みこみ、祈る様に応援し続けた日々が蘇る。
本作では甲子園を目指す航太郎と母・菜々子の生きざまが描かれる。
困難を乗り越え前を向く航太郎の健やかさに心が洗われる思いだ。
野球小説と言うより母と息子の愛情と成長の物語。
清々しい読後。
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スポーツ小説のほとんどの主役は選手。
だけどこの本は、それを支える〝母〟が主役として、さまざまな苦悩や葛藤を乗り越えていくストーリー。
まさに
「こんな小説、見たことない」
子どもには選手目線、大人には親視点で楽しめる一冊。