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発行日が2024.5.1となっていますから、武田氏による最新本だと思います。ダイオキシン問題を始めとして、地球温暖化、それに伴う自動車のEV化への疑問など、科学者の観点からの考察があって、ここ20年間以上は彼の著作には注目しています。
この本では、日本の技術(残念なもの、素晴らしいもの)について具体的に解説しています。電気自動車については、今でも懐疑的にも思っています、ただそれを著作で述べられる人は、関連団体に属していない、資金に余力のある一部の人だけのようですね。私の知る限りでは、武田氏以外には、後一人しか思いつきません。彼らの主張には注力し続けたいです、それと反対の内容は、一般のメディアを見ていれば嫌でも入手できますので。
以下は気になったポイントです。
・中国や朝鮮より文化が早いとか、優れているとかを絶対に書くなという縛りがある、なので「日本では4万年雨にすでに1万ヶ所以上の遺跡が確認されている」などという話は、残念ながらほとんどの日本人に知られていない(p18)
・日本語は曖昧な言語である、そんな曖昧なものでどうして言葉として成立するかというと、日本人同士がテレパシーを持っているから。日本人は皆までいうことを嫌います。言語化しない部分はテレパシーで補う、世界の言葉とは全く逆である(p20)
・黒曜石(硬度の高い)は普通の石と比べると、より細かく砕くことができる。ただし黒曜石はどこにでもあるわけでなない、日本で採れるのは、伊豆の神津島、長野の野尻湖の2ヶ所である。これ以外には、北海道の置戸、白滝、佐賀県の腰岳がある。伊豆神津島から船で黒曜石を運び、伊豆半島もしくは房総半島に陸揚げして、それから日本全国へ運ぶ(p29)
・3万から2万5,000年前は、中国から日本に文化が来たのではなく、日本から中国への文化が入ったことが明らかである。このことも教科書に書いていない。日本の文化が発展した理由は、石器の技術が発展していた以外に、インフラなどその文化を育むための背景が成立していたから、黒曜石を運ぶ野尻湖からの運搬道路、神津島から陸揚げする港、港からの道である(p31)
・挫折した三つの夢の技術、1)常温超伝導(p116)、2)核融合、鉄よりも原子番号が小さい元素は核融合によって鉄(原子核が最も安定している)に変化しようとする、核融合はできても、プラズマを維持するための装置が非常に高価で実用化はできていない(p121)、3)高速増殖炉(p125)
・地上から出て行こうとする赤外線を吸収するのはCO2に限らない、水蒸気、メタン、フロンなどが同じ性質を持っている(p148)
・EVは、ガソリン車と比べて、発電所とEVとの間で2回(発電所で電気を作る=70%の熱が失われる、車のモータを回すための電力を発生する時の熱発生)熱が失われるので、高効率えであるはずはない。(p163)
・タンパク質として人間が主に食べてきたのは、脊椎動物のうち魚類と哺乳類であって、両生類や爬虫類は積極的に食べていない。(p174)
2024年5月21日読破
2024年5月23日作成