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特定在来生物
2024/05/19 09:58
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
目を凝らせば、世の中には、蛙の意匠が溢れている。
ファンシーグッズから生活必需品まで、蛙を象った製品は多岐に亘り、それらは蛙に魅せられた者の心を捉えて放さない。
情操教育の一環で、蛙の飼育を行う学校もあり、都市化が進んでも、日本人にとって、蛙は身近な生き物である。
だが、蛙が苦手な人もいるので、自分は蛙が好きでも、初対面の人と、蛙の話題で盛り上がれるとは限らない。
下呂薫は、蛙の物真似が得意である。
中学校に入学して、彼女と知り合った少年、鯨井純平は、全く、蛙に興味が無い。
しかし、下呂からは、純平は蛙が好きだと思われており、彼は、蛙に関する情報を、事ある毎に、彼女から提供される。
純平は困惑するが、下呂の事は嫌いではないので、彼は彼女と話を合わせて、遣り過す。
だが、無理は禁物だ。
何かの拍子に、襤褸が出る。
中学一年生の四月から梅雨時までの学校生活が綴られる第一巻では、少年少女の交友関係の広がりが重点的に描かれる。彼等の人間関係に波風が立つ時があっても、大事には至らずに、その関係は修復される。
蛙は縁起物だ。
下呂薫が蛙を好きにならなければ、鯨井純平の新生活は、単調で、退屈なものであったに違いない。
蛙は生き物だ。
雨が降れば、活発に、動き回り、人目に付く。
蛙の鳴き声が響く通学路を、二人は歩く。
蛙は仲人だ。
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