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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
藤崎伊左次の前職であるNBL(日本ビジネスインフラ・リミテッド)から常駐案件が舞い込む。藤崎はノータイムで依頼を断るのだが、運悪くそれが社長の六本松に漏れ、桜坂工兵と室見立華が売られていくことになる。
向かった先は、一部上場企業NBLの本社…ではなく、ボロボロなプロジェクトルームだ。入館のセキュリティチェックの厳重さ、新規受入手順も定型化されていない無能なプロジェクト管理、そして手元のPCからは実環境にアクセスできない。そもそも、前任のエクセルエレクトロニクスがドキュメントを最新化仕切れておらず、チームリーダーのプロパー大濠も丸投げ状態だったため、目隠しで手足を縛られたまま、仕事を振られている様なものなのだ。
ところがそんな環境にあって、ベンチャー企業スピリッティアのデータベースアーキテクト貝塚悠里だけは何故か悠々と構え、定時で退社していく。そんな彼女を脇目に見つつ、今回も一発逆転できるさとポジティブに仕事を進める工兵だったが、大濠の下請けを見下す言動と、立華の異変により、ついに進退窮まってしまう。
そんなとき、姪乃浜梢に相談したことがきっかけで、窮地を脱するためのヒントを藤崎から手に入れることが出来るのだが、それは彼を技術者ではなく、別の道に引き込むことになるのだった。
元々は第一作のプロットだったらしい。もしこれが先に出版されていたら、こんなに売れなかったかも。売れたとしても、こういう現状が事実だと信じられる層にしか売れなかっただろう。その意味で、編集はGJだった。
しかしこれこそが真の姿。こういう業界で一工数以上の存在感を出すためには、人飼いにでもなるしかない。しかないというと嘘かも知れないけれど、おおよそ真実ではあるはずだ。
そんな真の姿をこれ以上なく見せつけられた工兵がこれからどう動くか、次巻以降に真価が試されることだろう。まあ、何かトラブルも起きるみたいだし。
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わーい、業務委託の典型例~(笑)
下請けにはとことん強気な元請けさんいるからねぇ…ww
毎度毎度、このシリーズにはニヤニヤさせられてますわぁ。
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相変わらず面白いけど、相変わらずすごい内容…。
個人的に今後転職する機会があっても、SEにだけはなるまいと改めて心に誓いました。
そんなわけでこの「なるな!SE」の第7巻。
今回は例によって社長の無茶ぶりから大手企業のプロジェクトに参加。
相手のオフィスに常駐勤務することになります。
一流企業のオフィスで働けると意気込む工兵。乗り気のしない立華。
そんな彼等がおかれたのは、奴隷もかくやというほど酷い状況でー。
細かい専門的な部分は素人ゆえイマイチ理解できないけど、ストーリーや展開は充分に堪能できます。
SEなんてなるもんじゃないね!
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PRが描写の通りなら、本体は5~6万以下でCeleron、メモリ1G、ディスプレイ19インチ以下、OSはもちろんVistaか7で良ければXP、Office起動もギリででかいファイルを扱えばエラー&再起動、 再起動に10分……とかで室見さんはブチ切れ必至ですよね? と、思いましたがそんな冗長描写はなく、それだけでもホッとしてしまった自分がいました。スペック足りないPC、恐いです。
それはさておき。
工兵さんが、客先常駐案件に駆り出され、狐顔のお姉さんに化かされながら、個人の限界を知る話。
読後感としては、今回のゲストヒロイン狐顔さんに振り回されて、狐につままれたような感覚(案件も、彼女の性格や恋人の有無や好意の行き先ですら曖昧で思わせぶり)。暗中模索のなか、全力投球しきって疲弊した室見さんに肩を貸しながら提灯の薄明かり(ひと気)を目指して必死で駆け寄ったら狐火でした、みたいな。
室見さんの後ろ姿の先輩としての力強さと物理的な華奢さに惚れ、カモメさんとのやり取りで下心を刺激されてモヤモヤして、梢さんの理想のヤンデレっぷりでゾクゾクして、橋本さんの近況で萌え萌えして、カナちゃんも、チラッと存在を主張してくる。こういう、前作までの繋がりもちゃんとありますよ、という描写がはいるところ、丁寧で好きです。
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萌えないSE残酷物語。むしろ怒りが燃え上がる。
カタルシスの解放。
だから僕は働きたくない。
せめて……フィクションであれ。
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今更ながら感想。
スルガシステムも属しているSI業界というのは、
大部分の人達が客先常駐という形で「別の会社(客先)に常駐して」働いている。
派遣社員というわけではない。
見た目は正社員、実態は派遣、その名はITドカタだ。
今回は桜坂と室見さんが客先常駐するお話。
このラノベに書かれていることはフィクションであるが
現実にどこかで起きていることだ。
本当に恐ろしい。
SI業界のピラミッドの上層に位置する会社、特に管理職クラスは、
他社から来る協力会社のことなんて使い捨ての奴隷としか見てないと思う。下手したら自社の社員でさえもね。
体壊す人、精神病む人、失踪する人、自ら命を絶つ人、、、
本当にいるんですよ。
こういう人が出てくることが非常に問題なのに全然問題視されず、
見て見ぬふり、ましてや使えない奴、自己責任だろという考えが罷り通る恐ろしい世界です。
梢たんも言っていたけど、
デスマーチに参加している人達は、耐えられなくなったら「逃げる」ことも重要。
あなたが壊れても誰も責任取りませんから。恐ろしい世界です。
壊れたらポイ捨て、「交代要員早く出せ」と言われるだけです。
軽い気持ちでSEになろうと考えている、
就職活動中の学生には是非読んでほしいですね。
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読み物・フィクションとしてはとても面白かった。んですが、ここに書かれていることの半分でも現実に起きているというなら、それは許されることではない。
それをあたかも美談のように描いているということについては、不愉快だったと言わざるを得ないな。
ブラック企業に対して、法の手を借りて戦うことは「逃げる」とは言わないでしょ。
もちろん、そうしない選択肢を選ぶのは当人の自由だけど、耐えることや策を巡らせて反撃することが「カッコいい」みたいな空気には異を唱えたい。
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ライトノベルだけど、内容はライトというよりヘビーな作品の7巻。
本来は一巻目のプロットとして考えていたらしいけれども、却下されたよう。そりゃそうだ。残酷すぎる。
改めて、うちの会社はホワイト企業なんだろうなと感じる。
後、今回は立華の謎な部分は露呈せず。今後、生活感のない部屋の理由や、今の会社に入った理由は明かされるんだろか。
後、今回は梢の黒い部分もあまり露呈せず。まあ、こっちはそういう場面があったけど、無理やりな気はした。今回は頼れる先輩の同僚という感じ(年下だけど)
それと今回気になるのは終わり方かな。これは次巻のつながる伏線なんだろうか。それとも、5巻と同じ、ホッと一安心した後の緊急業務というオチか。
ところでこの本の発売日と同時に公式サイトもオープンしたよう。
http://nareru-se.dengeki.com/
このサイトの予告があった時は、てっきりアニメ化だと思ったけど、ボイスドラマだった。聞いてみたけど、こっちも面白くなりそう。つづきが楽しみ。
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新キャラこええええええ!!!
そしてまさかの次巻引き!?
回を増すごとに修羅場度が増している、もはや「なれるSE」というより「なりたくねえSE」になってしまってますね。
あるあるな現場に突っ込まれても「主人公たちはがんばったから助かれたよ!?」というのがこのシリーズの本筋だと思います。毎回係る案件が違うだけで。
しかしこの7巻はこれまでの6冊とは格が違いました。
就職活動している学生が怯えそうなほど、夏向けのホラーです。
これを1巻目にしていたら、おそらく主人公崩壊でシリーズが終わっていたでしょう。却下した担当さんGJ!!
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SEの仕事を題材にした小説。今回は客先常駐案件。今自分が所属する職場は、常駐に赴くことよりも、常駐に来ていただくケースの方が多い。
ここで問題になっているようなことがうちの職場で起こらないようにしないと。。。
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前巻が中・短編集で比較的明るめの内容だっただけに、今回の重さがきつい。これまでで一番ヘビーな状況に陥った工兵くんと立華ちゃん。自分の腕一本で真っ向勝負しようとする立華ちゃんが、ますますかっこいい!
http://mylovelybooks.jugem.jp/?eid=423
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ただただひたすら腹立たしく暗い展開。恐ろしい話でした。でももっと恐ろしいのは現実に似たような事が起きている事。キャラが魅力的なので楽しく読めたのが救い。
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2012 8/24読了。WonderGooで購入。
シリーズ7巻はブラックな客先常駐編。
当初は1巻にこれ持ってこようと思ってたとのことだが、いきなり自社でなく客先常駐の話ってのもどうかと思うし、なによりこれひどく欝になるわ!
最後、嫌な顧客が出世街道から外れるカタルシスはあるにしても・・・うーむ、中小も怖いが大手も怖い。
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ごめんなさい。
今まで作者勘違いしてました・・・もしドラの人と・・・・
夏海しかあってねぇ・・・orz
今回は客先常駐、人工売りの話
自分は経験無いけどこれは怖いw
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今回は黒いです。今までの不条理さとはワケが違う。
身売りされ、大赤字の破綻プロジェクトに投げ捨てられる工兵と室見。セキュリティがガチガチでろくに行動も取れない中でどんどん追い詰められていく。
最後の解決方法はちょっとご都合主義なところがあったけど、それでも最後の最後でさらに裏が明かされ・・・最後まで、黒かったです。