こういう生活にあこがれていました
2016/05/06 16:28
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『思考の整理術』で有名な外山滋比古さんは1923年生まれだから90歳を超えている。それでもまだ旺盛な執筆活動をされているのだから、頭がさがる。
この本は人生を豊かにする「知的生活習慣」のあれこれを綴ってエッセイである。
読んでいて教えられることが多い。
外山さんは、「生活はもともと個性的なもので、ひとの真似はできない。こういうのがいいとすすめることは考えていない。ささやかな例として参考になれば」と謙虚である。
けれど、実に参考になる。
そもそも「知的生活習慣」とは体の生活習慣と対峙する、心の生活習慣のことだという。
「よい知的生活習慣を身につければ精神的活力の源になって、人生を豊かにすることができる」というのだから、いいではないか。
「生活を大事にする」という項に定年退職後の姿が「それまでの仕事がなくなると、なにもすることがない。(中略)それまで、仕事が生活であるから、仕事がなくなれば生活がなくなったも同然」と書かれている。
なるほど。確かにそうで、仕事をしてきた男性はそれ以外の生活をしてこなかったせいで、定年後行く場をもたず、色々な場面で生活をきちんと維持してきた女性は年をとっても生き生きとしているのであろう。
それを踏まえ、「知識と生活の手を結ばせることができれば、これまでの生き方と違った人生が可能になる」と、外山さんはいう。
その方法として、「日記をつける」「計画を立てる」「図書館の利用」「辞書を読む」「仲間をつくる」といった項目で、特に第一章の中でまとめられている。
外山さんは「予定表をつくる」ことを勧めている。日々だけでなく、月間もそうだ。
「なんにもない日が続くのはおもしろくない。いかにも無為のような気がする」とは外山さんの弁だが、具体的に掲載されている日々の予定には昼寝であったりちょっとしたTVであったりもある。それすら今日やるべきことのひとつとしてあげておけば、目標に向かう感じがあっていい。
高齢化社会になって、今まで以上の「知的生活習慣」が求められるに違いない。
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投稿者:ちぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いまいち。タイトルにひかれて購入したが、得るものが少なく残念。
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一気に読みました。生活を色々見直そうと思いました。最後に万年筆の話を持ってこられていたのでペリカンが欲しくなりました。
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生活軽視の学校→その誤りに気付く人がほとんどいないのは不思議
古来、日記をつける習慣をもつのはエリートに多かった。そういう知的生活にあやかることができるだろう→そう思うのが、虚栄心→虚栄心のお化粧をするのは向上に結びつくことが多い。
勤め先がおもしろくない→校長のいやみ→「俗者のじいさんが何をホザくか」→思いを書き留めておきたい→6、70年前のこと。その間、空白の日は、多分、一日もないだろう。
ドイツの学生 メモをする程度で、じっと聞いている。
いらぬことを忘れるために日記はある。
善玉忘却を強める→頭のはたらきをよくする。
汗をかいたあと、気分爽快になるのは、悪い記憶を流してしまったからである。
図書館での仕事の仕方 1時間→席を立つ→トイレ、館外→空→ヴァン・ホーテンのココア
朝どりの思考 アイディア 感情の内燃化
感情をぐっと抑え、我慢すると、エネルギーが内燃化→爆発的パワー
シッタシズム オウムの言葉くり返し
目的も考えずに知れば知るほどよいと考えるのは、知的な人間の偏見である。
なぜ?どうして?と自問してみる。→すぐ本で調べることは必ずしも賢明ではない。→疑問として持ち、独自の思考
我田引水(がでんいんすい)他人のことを考えず、自分の都合のいいように考えたり物事を行ったりすること。
海外の雑学クラブ Lunar Society月光会 ワットの蒸気機関 マードックのガス燈
ハーバード大学 ノーベル賞多数輩出 学長ポケットマネーで高級ワイン
日本語の横書き 目に悪いとの仮説
縦読みの漢字 一 二 三 視線の走る方向と文字の線が直角に交わっていて合理的
脚力によって生まれる知恵がある。そう信じて、せっせと散歩するのである。
しゃべることはエクササイズ
いつか乗ったタクシーの運転手「花の季節、お客さんは人がよくなります。チップのくれ方が違います」
思い切って朝食抜き 時間がとれて朝飯前の仕事ができる。
朝昼食ブランチbrunch breakfastとlunch
スポーツマンで成績優秀 夕食までの時間を活用→激しく体を使い汗を流した後は、朝飯前に劣らず知的活動に好適
明治時代 日露戦争があったことも知らず、勉強、研究した学者→学問の権化のように称えた。
象牙の塔には生活がなくて、ただ知識の残骸あるのみ
専門尊重の思考 一芸あるが人間的欠点→天才的
人間的価値は生活から生まれる、という考えが否定されている。生活を破壊することも仕事のためなら、美しいことのような錯覚
生活あってこその知識☆部活ばかりの中高生
イギリスのパブリックスクール 寮生活がある。スポーツも重視→知識偏重を避ける。
俳句は田園、農村の詞→都市生活者 季語の大半は実感を伴わない→都市生活者にとって、俳句が異和を与えるのは自然
手紙を書く。
夏目漱石「一月二日、例の人たちが来て会をすると言っている、手伝うなら昼から、食うだけなら夕方からおいでください」
万年筆にこだわる。ペンはもともと横文字を書くためにつくら���ている。横文字の基本は縦線である。ペンは真中に裂け目があって縦線を書くとき、そこが開く。
自分の声をテープで聞いた驚き→あまり愉快でない発見だが、新しいものを生み出すエネルギーを秘めているようだ。
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大手町駅半蔵門線から東西線乗り換えの時にあるステーショナリーショップに置いてあって読みたいと思った本 2015年4月
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読みやすいエッセイ。日記をつける習慣は、以前はあったものの、読み返すのが恥ずかしくて、しばらく書いていなかったので、また習慣づけてみようかと思いました。『思考の整理学』の日常生活における実践が色々紹介されていて参考になりました。
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自分で考え、納得する生活。著者のウイットを感じつつ、鵜呑みにしてはいけない。
日記をつけることの忘却の効用、横になり寝ることの身体への効用、川柳や散文を書く生活習慣の豊かさ。
精神のゆとりと豊かさは参考にしたい。
15-75
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p25 書いたことは忘れやすい、忘れるには書くことである
p48 知識を得たら、すぐに、使わない。時間をおいて、変化するのを待つ。善玉忘却によって知識を解体、浄化する。
p116 「朝は考え、昼は働き、夕べに食し、夜は寝るべし」
p122 so swift as thought = 考えのように疾(はや)く byシェイクスピア
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知的生活習慣を送るためにはどうしたらよいかということが記載されていると思っていましたが,どちらかというと著者の毎日の生活,考え方を記載したエッセイという趣の本です。
老齢になっても健康に,知的生活習慣を過ごすためにはどういうことに心掛けたらよいかという,モデルの一つが描かれています。
毎日の予定を立てるというのは、確かに1日を有意義なものとするために有効であり、私も取り入れ始めてはいましたが、もっと充実させようと思いました。
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知的な生活を送る為に、日々心がけたい、そして自然とやっておきたい習慣。
まずは頭に刺激を与えること。毎日日記をつけること。一方で、日記をつけても何かの役には立たないという。忘却するために書く。これが日記の意味であると。
次に、計画表。これも、自身を鼓舞するもの。何もない一日なんて、悲しいじゃないかと。
かなりご執心なのは、勉強会である。異業種交流界や、朝活的なものも流行ったが、やはりライバルやレベルの高い人との交流が財産だと感じるということだろう。この3つは、何かの形でやるべし。
2つ目のテーマは、からだをいたわること。横になったり、脚力を確りつけたり、カラダは資本であるという名言もある通り、なによりも大切に。意識しないとつい酷使してしまい、ガタが来る。どんなに忙しくとも、いたわる時間を確保すること。
最後は、心を豊かにすること。「生活を大事にする」良い言葉だなと思う。生活においては、勉強したり、仕事をしたり、食事をしたりする。こうした生活から、大切なことは生み出されている。勉強するのではなく、生活を楽しもう。このメッセージは、非常に有意義なものだ。つい、勉強することが目的になるけれど、実は生活をする、生活をより楽しくするために勉強するのだということを忘れがちなのである。
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http://kumamoto-pharmacist.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-e53a.html
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ゆるーく読めるけど、ときどき痛烈な批判がさく裂する外山節が心地よい。たまたま今日読んだ橘木センセの本で大学の教員が書く「紀要」を批判してたんだけど、本書でも「つまらぬ、おもしろくない」とやり玉に。文系の大学教授は、一度職にありつけさえすれば、悪くない職業なのかも。
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「知識はモノマネの結果」その知識を「教養」と名付けて崇めてることの弊害を説いていて、なるほどと思いました。大切なのは生活。そして自分で考える力。子どもにも自分にも参考になりました。
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20150709 基本的なところで幾つか自分もしている事があるので納得がいく。生活するということが意識しないと出来ない世の中が問題。
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知的思考を生むのに最も適しているのが、朝、次に夕食前、適していないのが、昼食後と夕食後ということだ。散歩や運動が生産的思考に有効であることも。