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先月(2017年5月)

しいこさんのレビュー一覧

投稿者:しいこ

29 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本ありがとうフクロウじいさん

2003/04/12 15:14

こんなに素敵な絵本をつくったみなさんにもありがとうを言いたい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

恥ずかしがり屋で友達ができないもぐらくんは、ある日やさしいフクロウじいさんと森で出会い、散歩に誘われます。大きな白モクレンの木の下で、フクロウじいさんは、何でこの美しい花が見えるのかな、目があるからなんていうのはだめだよと、もぐらくんに宿題を出します。
二人は大の仲良しになって、よく一緒に森を歩きました。森の生き物たちは、カタブツと思っていたフクロウじいさんのことをちょっと見直すようにもなっていました。
フクロウじいさんはもぐらくんのことを「もぐちゃんや」と呼んでとても大事にしていました。二人でいればそれで幸せだったのですが、年をとって体が弱っていくのを感じたじいさんは、もぐらくんに友達がいないのを心配して、わざとみんなに会いたいと頼むのでした。
もぐらくんは勇気を振り絞って一番遠いところにすんでいたうさぎさんを訪問します。うさぎさんはもぐらくんを連れて、次々に他の森の住人たちを訪ねて歩きました。じいさんのところには大勢がお見舞いにやってきました。もぐらくんもみんなと友達になれました。
フクロウじいさんが亡くなって最初の春、もぐらくんは森を歩いていて、あのモクレンの花を見つけます。そして気づくのでした、「ぼくがここにいるから」この美しい花が見えるんだと…。

シンプルで深くて美しい物語です。生きてここに自分がいるから、出会いがあって、美しいものを見ることもできる。絵本の主人公、もぐらくんは、フクロウじいさんという大事な友人を失うのですが、だからこそ初めて自分が生きていること、そして生きているからいろいろなことができるのだということを実感することになります。それはまたフクロウじいさんが彼がさみしくないようにと友達を作る機会を贈ってくれたからでもあります。そうでなければ、もぐらくんはじいさんの死後もただ悲しみに明け暮れていただけかもしれません。さみしさと同時に新しい希望がもぐらくんを包んでいたからこそ、生きていることの素晴らしさを、自然の美しさの中に実感することができたのです。
本当に、ありがとうフクロウじいさん、と言いたくなるおはなしなのです。
ふんわりした感じのタッチの絵もやさしい気持ちを誘います。
こんなに素晴らしい物語を、一冊の絵本で表現した作者、デザイナー、出版社のすべてのみなさんにお礼を言いたくなってしまいました。
ちなみに、うちの娘もね、最初は触手が動かされなかったのか、なかなか読もうとしなかったのに、一度読んでからは何度も何度も繰り返して読んで、ある日私に「ママ、この絵本くれてありがとう」って、何度もお礼をいってくれました。私も嬉しかったです。

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紙の本正しい暮し方読本

2003/01/19 03:38

正しく暮らせない私の必読本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

五味太郎大先生の、優しくて可笑しくてためになる子ども以上の人のための絵本です。この本を私にぜひ、とプレゼントしてくれたのは、私の尊敬する友人の一人でした。なかなかセンスがいいのです。
テーマは、買物、箸の持ち方、ねむり、ホームラン、犬やネコの飼い方、象の見方、テレビの見方、凧の上げ方、靴の履き方、リボンの結び方、変身の方法、歌、本、昆虫採集、へびの長さの測り方、お弁当、ゴミの分別、怪獣との付き合い方、全自動洗濯機、ケンカ、叱られ方、だまし方、だまされ方、「正」の字の書き方、かさのさし方、マラソン、カカシ、バードウォッチング、木の登り方、電柱の登り方、山の登り方、魚の食べ方、雪だるまの作り方、と、大変生活の多彩な分野にわたっていますが、役に立ったり、びっくりしたり、とても示唆的だったり、あたりまえだったり、ほんとに納得できたり、全然うそだったり、さりげなかったり、それなりに筋がとおっていたり…つまり際限なくて、楽しい絵本なのですが、わかっていただけますでしょうか。
絵がないと説明しづらいものが多いのですが、例えば、「正しい買い物のしかた」は、「もう持ってる、あぶなそう、ばかばかしい、使うあてがない、自分で作れそう、なんとなく地球環境のために悪そう…」などなど、もろもろの「いらない」理由がまったく思いつかない物があって、さいふの中のお金と折り合いがつけば、それがあなたの買うべき正しいもの、とのこと。私はすでにこの最初のテーマでマイッタ!と頭を下げてしまいました。だって、欲しいものがあると「いらない」理由より「いる」理由ばかり考えて、つい買ってしまうのです。わたしの読むべき本がこんなところにあった!という感動さえありました。
正しい凧の上げ方では、さいごに「で、自分で空にあがれる人はタコあげの必要はありません。この場合の糸の出し入れは自分で工夫してください」なんて、書いてあります。とにかく、かわいい絵とやさしくてちょっと可笑しなコメントと絵がとっても楽しいのです!
丁度、本のお礼をどうしようかな、と思いながら観ていた映画は「ペイ・フォワード」。恩を本人に返す(ペイ・バック)のでなく、その分を別の人にいいことをして世界中に親切の輪をひろげよう!という話でしたので、これは私も五味正しい生活教祖のこの本を他の人にも広めなくてはと、さっそく自分の父(医者です)に見せたら、大変に感動して、病院に置くゾと、書名を控えていました。60代にも大うけの絵本です。

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紙の本ミッケ! 3 クリスマス

2002/12/14 14:21

クリスマスに楽しく「みんなで」本を囲んで!

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I SPY ミッケ!のシリーズのクリスマス篇です。このシリーズは、小さなアイテムや絵、ジオラマなど、細かーい物をたくさん配したセットをカメラマンが写真に撮って、大型絵本にしたものです。ページの下には、「**5つみっけ」、「**はどこだ?」などと探すものの目標が書かれています。いっぱいある細かいものの中からアイテムを探し出すのは、結構大変で、子どもと一緒についつい大人もはまってしまう、探し絵の絵本です。
訳は糸井重里さん。子どもにもすっきりわかる平易で簡潔な表現なので、子どもに文意の説明をしてやる必要はありません。字が読めればもう4歳くらいでもひとりで挑戦できます。さすが(こういうのって意外に難しいのよね)。
もちろん、文章で書いてあるアイテム以外にも面白いものがいっぱい。一通り遊んだら、次は自分だけが見つけた面白アイテムを探す謎かけごっこ。「誰かが忘れたプレゼントみっけ!」「うーん、どれどれ…」と、いつまでも楽しく遊べます。
「クリスマス」は、ラブリーなアイテムとパウダースノーが配されて、シリーズ中でも「ファンタジー」と並んで特にファンタジック。難易度は並。クリスマスツリーの飾り、人形、ヒイラギやなんてんの赤い実の枝、マフラーや手袋や毛糸の帽子、靴、いろいろな形のクッキー、ビーズ、リボン、木のおもちゃ、雪の村のジオラマ(風景の中に変なアイテムが隠されてます、このナンセンスさもたまりません、子供たちもこれが大好き!)。
大人もついつい一緒に遊んでしまうので、子どもには楽しさ倍増かも。プレゼントに最適です。この「クリスマス」はどちらかというと女の子向けです。ちなみに、男の子には「たからじま」(難易度高)かな。「ゴーストハウス」(もしかしたらシリーズで一番できがいいかも)とセットなら最強!
うちは帰省のとき何冊か持って帰ったら、おじいちゃん、おばちゃんの方がハマってしまって、ふと気づくと最後には大人だけが集まってアイテム探しをしていました。私も父親と妹と一緒に頭つき合わせていたのですが、なんだか久々の実家で、久々に童心に帰って、父に遊んでもらったようで、うれしいようなこっぱずかしいような、微妙な気分でした。でも、実は父が一番一生懸命探していたんですよ…

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紙の本ノコギリザメのなみだ

2004/02/08 02:39

自分を好きになるために

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ノコギリザメのおじいさん、ノコギリの歯がボロボロで泣いています。海のオバケが来て、直してやるといって、さっさとノコギリを取ってしまいます。かなり強引なオバケの行為ですが、オバケは親切で、次々に代わりになりそうなものをくっつけてくれます(しかし、くっつけるものがメチャクチャ、すぐ取れてしまうし)。おじいさんはどれもうまくないと、ずっと泣きつづけます。そして最後に、流れていった涙が集まって、もとのノコギリをくっつけてくれ、オバケもあやまって、めでたしめでたし。

いろいろ自分らしくないことをしてもうまくいかないし、結局、嫌だったはずのもとの自分の姿が自分にとって一番自然で、一番居心地がよいということがおもしろかなしいノコギリザメじいさんの物語でわかるようになっています。
流した涙がすべて無駄に流れたのではなく、自分の本来の姿を受け入れるように教え、最後には自分を助けてくれる役目をするなんて、洒落た設定ではありませんか。

途中のいろいろなものをくっつけたサメの姿はナンセンスで可笑しくて、かなしくもあります。子供たちにはここがたまらないところ。ヘタウマ系の味のある絵も雰囲気を盛り上げます。寝る前に読んで、電気を消してから、「わたしだったらヒマワリくっつける」「じゃあ、ヒマワリザメだね」「クスクス…」と、楽しいお題になってます。こどもが自発的に自分から声に出して読む本のひとつでもあります。

リーブル・リーヴル、本当におそるべし。すばらしいシリーズです。ぜひ、今後もタイトルを増やしていって欲しいですね。

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ショコラシビリとぼく

2004/02/08 01:59

ふしぎな力のある絵本です

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ショコマルはコショコマール山にすんでいる緑の帽子(三角頭?)の子。ショコラシビリは春の訪れとともにどこからかやってきた赤い帽子の不思議な子。二人は自然に仲良しになって夏の終わりまで、一緒に踊ったり、空を飛んだり、音楽を奏でたりして遊ぶのです。そして、夏が終わるとショコラシビリは遠くへ行ってしまいます。ショコマルはそれでも二人で過ごした楽しい日々を思い出せるから、さみしくありません。それにショコラシビリは必ず帰ってくるということを承知しているようなのです。

虹のような色彩、詩のような言葉で描き出される、ショコラシビリとショコマルの楽しい日々。何度も読み返しているうちに、ジワ、ジワ、ジワ、と心に沁み込んでくるような絵本です。

一緒に何度も読み返した娘たちと、「ショコラシビリって何者かな」、「ショコマルは?」と布団の中で話し合いました。
我が家では、ショコラシビリは「南の風の神様」で、ショコマルは「コショコマール山の神様」かな、という想像をして楽しんでいます。そうやって考えると、この作品が、突然、宮沢賢治ばりのシンボリズムに彩られた、壮大な自然賛歌に思えてきます。二人の楽しくじゃれあい、遊びまわる日々が、自然の純粋さ、無邪気な美しさを象徴しているようで、二人の幸せな日々が、自分たちにも幸せを運んでくれるような、深い癒しを感じます。そこがこの絵本の魅力をいや増しにしているように思えます。

フレーベル館の「リーヴル・リーブル」は、お洒落で癒し系の素敵なシリーズ。ファンタジックで賢いナンセンス、奥の深さと言う意味で秀逸です。その中でもこの「ショコラシビリとぼく」は一番のお気に入りです。子供も大人も「心が育つ」ファンタジー、いいですね。

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絶対こどものお気に入りになるナンセンス絵本!

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タイトル通り! ある朝ジジ・ジャン・ボウが目覚めてみると、おったまげるようなことが起こっていたのです〜!!
なんと、ジジのおちんちんがずぅっと部屋の外まで伸びていて、ボクのおちんちんどこまで行っちゃったのー!?と追いかけていくと、町の人たちも不思議がってみんなついくるというお話です。
肉屋のおじさんは、「いつも悪戯ばっかりしてるから…」なんてのんきなコメントを言ってついてくる。花屋のおばさんは「あたしゃ信じないね」と言いながらついてくる。通りを抜け、角を曲がって、教会の前を横切り、TV局まで来ちゃったりして、大変な騒動が町に起こります。
という、人騒がせな男の子のお話ですが、こどもたちはナンセンス大好き! だから、すぐにお気に入りの一冊になる絵本です。
私の観察では、男の子より女の子の方がこの絵本を好きみたい…かな。
他人事だからでしょうかね?
絵もかわゆいし、楽しさと独創的な発想に星5つデス。
ひらいたかこさんの絵はヨーロッパテイストがあふれていて、その発想ともども日本人離れしているのですが、鼻につくこともなく、とっても感じがよいですよ。
実はこのジジ・ジャン・ボウは彼女の最高傑作なのではと、私は密かに思っているのです。
こどもらには、なんとなく気分が落ち込んでいるときや不安なときに、こういう楽しい発想の絵本を読んでやると、うふふと笑って癒されるかな、とも思います。うちの娘の愛読書でもあります。
自分で読めるようになったので、何度も繰り返して声に出して読んでいます。「オチンチンガ!」という個所だけ強調するのは、ちょっとやめて欲しいですが…。

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紙の本てぶくろ The mitten ウクライナ民話 A Ukrainian folktale 新装版

2003/01/19 02:34

あまりに有名なこのお話を英語でぜひ

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ラボ教育センターの英語絵本シリーズを試してみたい方にはまずこの一冊をお勧めします。どこの保育園でも幼稚園でも大抵は置いている、定番絵本の代表「てぶくろ」です。もともとがウクライナ民話で、楽しい繰り返しの言葉遊び、シュール&ナンセンス、大逆転またはカタストロフィックなオチ(突然の逃亡など)のスタイルが完成されています。豊かな発想とイマジネーションの源泉として、子ども時代にこういうお話に出会うことはとても有意義なことだと思います。
森でおじいさんが手袋を落とし、そこにうさぎやら蛙やら狐やら、果ては熊までが住み着いて、押し合いへしあいしていると、おじいさんが犬を連れて戻ってきて、みんなびっくりして逃げました。という超現実的なお話で、大小複雑なふしぎな関係が魔法みたいで、子どもはこういうお話が大好き。てぶくろがどんどんおうちみたいになっていく絵も楽しいです。そこにやってきたのはだれ?と訊くと「○○よ」と答える。かけあいの楽しさ、繰り返しの楽しさもあります。
英語日本語を交互に読み上げるので、繰り返し聞いていれば自然にせりふを英語で覚えられます。車で子ども連れの移動の多い方はぜひ試してみてください。

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ようやくでた再版!メイキングで目玉が…

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ティム・バートンの不思議アニメ大傑作! ようやく再版が出たので入手できました。公開当時は「考えられない映像」でしたが、今になってみると何となく普通に観られるのは、時代がようやくティム・バートンに追いついたということなのでしょうか。
ストーリーは、ハロウィン・タウンの支配者ジャック・スケリントンがクリスマス・タウンに憧れて、サンタを捕まえて町を乗っ取ったら楽しいクリスマスがはちゃめちゃにというとっても破天荒なものですが、がいこつのジャックが悩み、人形たちが歌って踊るティム・バートンの独特の演出で、すっかり一つの世界が出来上がった、とにかくすごい作品です。
子供たちもジャック・スケリントンの大ファン。初めてのお留守番の時には、このビデオを仕掛けてから出かけました。
余談ですが、終わる時間を見計らって帰るよと電話を入れたら、「ビデオが終わっちゃって急にさみしくなっちゃったぁ〜」と子どもが悲壮に泣き叫んでいます。最後のながーいエンドクレジットを計算に入れてなかったのです。焦りました。
今度のDVDでは、メイキングが見られるのですが、4年の歳月をかけ、細かいセット組みから、人形の繊細な演出まで、こつこつと仕事を積み上げて出来た集大成なのだということが、ほんとによくわかりました。長いエンドクレジットもうなずけます。すごい人たちです。
人形は、関節を自由に動かせる精巧なスチールの骨組みに、ゴムを焼いて作ったカバーをつけ、いろいろな表情を出すために顔も何種類も作ります。首を次々にすげかえるのです。まばたきをするのがとても印象的なのですが、目玉も取り外して入れ替えるようになっていました。ほんとに、気の遠くなるような作業です。
そんなメイキングを見た後、また本編を見ると、見方も変わります。そのうちに、ほんとにすごいなぁ、人間ってどうしてこんなものをつくれるのかなぁ、と、じわーっと感動がわいてきました。
ちなみに、ティム・バートンのディズニー人形アニメ「ジャイアント・ピーチ」も発売になりました。名(迷)曲「桃を食べよう!」が収録されてます。こちらにもジャック・スケリントンが友情出演??しています。ダールの原作「おばけ桃の冒険」にはないティム・バートンのオリジナルの場面です。

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紙の本少年

2002/02/10 14:24

絶対みんなに読んでほしい。面白すぎるから

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 イギリスのユーモア作家ロアルド・ダールが、自分の少年時代を回想して書いた掌編集。各エピソードが、ダール独自のシニカルな視点で描かれ、ついついふきだしちゃう面白さです。誰もが子供時代に経験したことのありそうな感情、いたずら、事件、事故。それがみんないたずら心たっぷりに記されています。

 寮でホームシックになって仮病を使ったり、いびきのうるさい同室の子の口に石鹸を突っ込んで泡だらけにしちゃったり、車のフロントガラスに突っ込んで鼻がもげてくっつけてもらったり…。ほかにもいろいろなエピソードが一杯です。どんなエピソードもダールの手にかかれば、「もうおかしくって仕方ないんだけど、こんな話があったんだよ...」風のユーモアエピソードに仕上がってしまうのがなんともすごい! いつも感心しちゃいます。

 英文学者にダールの根強いファンも多いようです。もちろん大学受験、大学院受験の試験問題にもかなり採用されている模様。オリジナル英語版も、子供にも向けてかかれているためか割と読みやすく良文。受験勉強の合間に勉強と楽しみをかねて一石二鳥で読んでみてもよいかもしれません。

 とにかく一読を、超おススメ本です。私も、自分の子供時代のエピソードもダール風にアレンジして子供に語れたらなーと密かに思ってます(と、こんなところで大々的に発表してしまった)。

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名作は英語でも楽しい!(英語・日本語のCDつき)

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ラボ教育センターのCDつき英語絵本シリーズのラインナップとして、ぐりとぐらのシリーズから楽しいクリスマスのエピソードが選ばれています。
雪の野原で大きな変な穴がずうっと向こうの方まで続いているのをみつけたおなじみなかよしコンビのぐりとぐら。罠かな〜?と覗いてみたりして、不思議がる二人ですが、それが誰かの大きな足跡だということに気づきました。
跡をたどっていくとなんと自分たちの家に到着! 中にはだれかが入った形跡(大きな長靴、大きな赤いコートなど)が見つかりますが、肝心の本人はみあたりません。ベッドにもお風呂にもいないのですが、最後に台所からいい匂いが…。なんとお客様はサンタさん。プレゼントにケーキを焼いてくれたのでした。
なんと心温まる、また子どもの夢をはぐくむお話でしょうか。シンプルで楽しい筋立てとかわいい絵、ちょっとシュールな展開も、英語版にしてまったく違和感ありません。ぐりとぐらはほんとに名作なんだなぁ…、と感心してしまいました。
本文は英語、和英対訳の小冊子も付いています。付録CDでは英語・日本語の順で段落ごとに交互に読まれます。シンプルなので、本当に子どもの英語入門用にもよいと思います。「おきゃくさまはだれだろう」という挿入歌も入っていました(こどもは歌が入るとほんとに嬉しいようです)。
日本語の方はおうちに持っている人も多いと思いますが、英語版はあまりないでしょう。そういう意味でもプレゼントにはなかなかよいのでは、と思います。シリーズはほかにもたくさん名作があります。

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うれしいうれしい春の訪れを楽しいやんちゃ坊主たちが代弁します(英語・日本語のCDつき)

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

春風たちがやってくるとまちの人たちが手を振ってニコニコあいさつ。「あ、春かな」というわくわくしたなんともいえない嬉しさを懐かしい気持ちで思い出させる絵本「はるかぜとぷう」。
子どもの頃読んだときは「はるかぜと、ぷう」と発音して、「ちがう!」と何度も言われた覚えが…。正しくは「はるかぜ、とぷう」です。
「とぷう」は、春風の子どもの名前で、ほかの春風の子どもらと動物園へ飛んでいって、動物たちとしばし戯れた後、他の春風の子どもたちのグループと出くわし、おおげんかをして大暴れします。が、ライオンさんにいさめられ、また、頭の「うずまきもよう」からすぐにお母さんにケンカしたことがわかってしまったり、かわいいエピソードが、全体にうきうきした春の雰囲気とやんちゃな春風のかわいさをうまく伝えるやさしい絵に載せて語られています。
私自身は信州育ちなので、厳しい冬の後の春の訪れの喜びは子ども心にもひとしお感慨深いものがありました。うれしくて、水の引かれていない田んぼの中を突っ切って、靴を泥だらけにして走り回り、うきうきわくわくした自分たちの気持ちが、この絵本の中にいっぱい閉じ込められているような気がして、何となくいとおしい、子供時代のお気に入りの一冊でした。「なんでこの本が好きなの?」と訊かれて、理由がうまく答えられなかったのもよく覚えています。
この本は、本文が英語です。CDつきの絵本を探していて、見つけました。CDの方は、英語・日本語を段落で区切って交互に読み上げます。車での移動のときなど、お話のCDは大変役に立ちます。英語と交互なので、大人が聴いても勉強になります。和文英文の対訳も別冊の小冊子に付いていますが、できることなら、本文に対訳で載せて欲しかったですね。

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済南賓館物語 新装版

2004/04/05 02:53

日本人女性が救う?中国伝統料理の世界

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済南賓館は、四谷の駅近くのマンションの奥に店を構える中華料理店。店を切り盛りするのは佐藤さんという老夫婦だ。中国料理の教室も開かれている。おっとりとした物腰ながらも芯に底知れぬ強さを秘めた奥様、そして情熱的な語り口が印象的な旦那様。二人が日本で伝えているのは、中国の伝統料理、すべての中華料理の源流といわれる山東料理だ。この店に出会ったのは、佐藤老夫婦が主人公のドキュメンタリー映画「味〜Dragon Cuisine」がきっかけだった。
奥様の孟江さんは中国で育った。女学生時代、街の露天で食べ歩きしたおいしい料理に魅せられ、中華料理の修行を始める。当時由緒ある料理店の厨房に女性が入ることは困難だったため、男装までした。彼女は日本に帰るまでに何千種類もの山東料理を覚えたという。
中国本土では文化革命時の伝統排斥によりすっかり廃れてしまった山東料理を日本で守りつづける孟江さん。彼女は料理に砂糖を使わない。ラードや砂糖、化学調味料をふんだんに使う昨今の中華料理は本物の中華料理ではないと彼女は言う。そんな彼女の料理は、非常にさっぱりとしていながらも中国の風味がしっかり出ている不思議な気品の漂う料理だ。
夫婦は、毎年中国に呼ばれ、料理学校で特別講義も行っている。彼女の夢は、中国に帰り、本物の中国料理を若者たちに伝えること。彼女の故郷は、生まれ育ち、青春時代をすごした悠久の大陸なのだ。が、彼女の前に、「現代中国」が容赦なく立ちはだかる。でも彼女は決して諦めない…。
映画の種本になったこの「済南賓館物語」は、そんな佐藤孟江さんの生い立ちから中国のすばらしく豊かな料理文化との出会い、修行時代、帰国後の波乱の人生、今のご主人と出会い、東京に店を開き、中国で山東料理を教えるようになるまでを描いている。淡々とした語り口調ながらも、中国の料理、風土、文化への彼女の愛と尊敬の気持ちが深く深く伝わってくる内容だ。
冒頭部には中国の伝統料理、家庭料理の定番メニューのレシピが写真つきで紹介されている。実際私も試してみたが、簡単でなかなか美味しかった。じゃがいもの細切りと糸寒天を炒め合わせる「炒土豆絲」は、意外な食感が病み付きになってしまったくらい。
激動の時代を生きぬき伝統を今に伝える一人の女性の強さ、青春時代の夢を心に今も温め、「良いものは良い、それを残さないのはおかしい」という単純明快な信念に従って行動する爽快なほどの人物像には感動を禁じえないものがある。

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ついに完結!本物の医者が解説するBJの腕前

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手塚治虫の傑作マンガの一つブラックジャックを、本物のお医者さんたちが解説するシリーズ第三巻。完結編です。
メインの症例カルテでは、BJ作品中に登場する病気、けがなどが各専門分野別に紹介されています。病名、症状の簡単な説明、患者のプロフィール(不明、不詳が多いですが)、治療費、診療内容、あらすじ、担当医による処置の評価(メスの本数で表現)、評価の理由、「私ならこうする」という判断、その病気の現況などが盛り込まれています。

第一巻では、さらに架空症例(木の葉人間、鳥人間?)をお医者さんたちが語り合う特集コーナーがありました。

第二巻の特集は、精神科のお医者さんのコラムと架空手術(暗闇の中での手術、ミイラや宇宙人、幽霊の手術、鏡を使って自分で自分に施した手術(スゴイ!)など)についての対談でした。

そしてこの第三巻では、症例カルテの頁数はぐっと抑えられ、「病める日本!BJからのメッセージ」という特集と、封印作品と呼ばれる、雑誌に一度掲載されたがコミック等には収録されなかったいわゆる幻の作品の紹介ページが全体の半分ほどを占めています。
前者のコーナーでは、現代社会と医療をめぐる問題が様々なトピックについて取り上げられ、自分自身を実際に取り巻く世界とBJの世界との重要な関わりを改めて感じました。突発する奇病、子供の心の問題、医療ミス、公害、美容成形、不治の病、告知、安楽死…。現代日本のデータと、BJの判断、そして現場のお医者さんが「私はこう思う」と語っている意見の数々。医療関係者ならではの視点もあります。急増する美容成形というトピックで、「醜形恐怖」(自分の外見が周囲に不快感を与えていると思い込む)という病気が紹介されているのですが、実は若い男性に多いということにちょっと驚きました。

さらに、全巻ともコラムが挿入されていますが、これが、BJに登場する医師や不良少年の徹底比較、姓名判断、形成手術前後の顔相比較、BJのトランクやコートの中味、格闘術の分析など、なかなか凝った内容なのです。

完結編最後の症例カルテは、子宮癌。学生時代BJが想いを寄せていた如月めぐみ(現在は船医)の子宮全摘出術でした。処置も腕前も最高といいながら、担当医の山畑氏は珍しく辛い評価、メス1本としています。女性の気持ちを踏みにじっている、ほんとに愛してたの?というのが彼の評価理由のようです。(ちなみに、山畑医師は幼い頃からのBJファンで今は救急医。国際線の飛行機の中でドクターコールがあったとき、自信を持って名乗り出られるようになりたいというのが救急医となった理由なのだそうです。きっとBJのように素敵なお医者さんなのでしょう。でも手術中に歌を歌うというのはどうかなぁ…)

治療費の額は、今見るとコミックスで読んでいた当時ほどの衝撃は感じませんでした。対ドルレートと物価上昇率から現在比較する指標なんていうのが考案されていたりしないかな。確かもっと驚きがあったと思うのです。現在かかる実際の治療費の額や、「私ならいくら請求する」なんていう情報も入っていたら、さらに面白かったと思います。
でも、中には「日本一うまいすし」なんていう代価もありました。お金では換算できないものの価値を知っていて、患者を「生きる」勇気に向かうよう励ます人間BJの姿勢に、今も感動は変わりません(すぐ泣く私は、日本一うまいすしという文字を見ただけで、涙とよだれが出てしまいました。食べたいよね、やっぱり…)。

私は父(医者で手塚治虫の作品はほとんど読んでいるフリーク)に三冊まとめてこの本を贈ろうかと思ってます。
アトム誕生の日も終わり、クローン人間も誕生するかという2003年。手塚治虫見直し機運も高まっている中、関連本に注目していますが、このシリーズは特に、本物のお医者さんがBJを熱く、でも冷静に語っていて、本当に興味深いです。

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こびととくつやさん

2003/01/19 02:59

CD挿入歌に微笑む!

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おはなしCDつき絵本シリーズは、手のひら大のボードブックで、名作や有名な昔話を非常にシンプルに構成しなおしてマンガ風の絵の小さな絵本とCDに収めたものです。本の感じは童謡のCD絵本のような感じです。
「こびととくつやさん」は、はたらきものだけど商売はさえない靴屋さんが最後の材料(革)を使って靴を作ろうと思ったら、夜のうちに立派な靴ができていて、それが高く売れたので、また革を仕入れておいたら、次の朝また素敵な靴が出来上がっていて、ふしぎに思った靴屋夫婦が夜そっとのぞいてみたら、小人たちが靴を作っていたというお話です(でも、小人たちへのお礼に小さな靴と上着を作って置いておいたら、もう二度と現れないのですが)。
お話は単純化されているし、絵もシンプルなものですが、CD自体はよくできています。ラジオドラマ風にちゃんと音や音楽もついていて、声優さんが吹き替えしています。挿入歌は「ヘイホホー、ヤッホホー! おれたちゃ、こびっと〜…」と元気なオリジナルソング。今は子供たちの十八番になっています。帰省の長旅などには役に立つCDです。うちの下の娘(1歳)も、この曲が大好きで、語尾だけあわせて「びっと〜」「てきた〜」と歌って頭を左右に振ってうれしそうに踊っています。乳幼児向けです。

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紙の本ふしぎの森のミンピン

2002/12/21 18:48

いたずら心が世界を救う!?(文化の違いとそれを超えるものを感じました)

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大好き! ダールの世界中で売れたファンタジー。
ママに怪物がいるから行っちゃダメといわれたのに、一人で森に行ったリトル・ビリー。案の定、怪物に襲われ木によじ登って逃げると、そこは「ミンピン」という小人の世界。鳥の背に乗って飛ぶミンピンたちを見て、ビリーは怪物をやっつける方法を考え出します。自分も大きな鳥の背に乗って、怪物をおびき寄せ、湖に落としてしまう作戦。火を吹く怪物の唯一の弱点は、水だったのです。
細密なスケッチ風のイラストが淡々とした雰囲気で、イマジネーションが膨らみ、ファンタジー気分がさらに盛り上ります。小人、怪物、森、湖、鳥に乗って飛ぶ空中飛行。ファンタジーの要素はばっちり。それにダールらしい悪戯心も。ミンピン一族が木の幹を自由に歩き回り、さかさまになっても落ちない理由として、「ぴったんこブーツ」なるアイテムが登場し、ジャブをきかせてます。
翻訳は、「〜だった」ときっぱりした言い切り調。特に怪物に追いかけられる場面では臨場感高です。ママの怪物の話では、blood thirsty Whangdoodles(血に飢えたあの例のやつ)とか Spittlers(つばをとばすやつ)が登場しますが、翻訳では「ヒトダマシ」、「キュウケツムシ」など、へんてこな名前を日本語で再現。一番ヒットは「チヲスイ・ハヲヌキ・コナゴナニシテポイ」でしょうか。こんなへんてこな名前のおばけに追いかけられても笑っちゃうよな〜と内心思っていたのに、うちの娘は私の腕をぎゅーとつかんで「ひ、ひ…」と声を上げ、ちゃんと反応していました。そして、ちゃんと「チヲスイハヲヌキコナゴナニシテポイってさぁ…」とまっとうに「怖いキャラクター」として覚えています。
それにしても、あの「ハリーポッター」を国教会が禁書にした(理由は子どもが魔法やおばけと仲良くする話は容認できないためだとか)英国だからこそでしょうか、こういう面白いファンタジーが出てくるのは。「だめ」といわれるとますます興奮が増す、「罪深い」ファンタジーの世界。ママが行ってはだめと言ったあの森の名もForest of Sin(翻訳では「あやまちの森」)です。そして、ビリーを森に行くよう誘うのは他ならぬ悪魔でした。「怪物なんかいないさ」、「真っ赤に熟したイチゴだらけだよ」という囁きには、大人だってわくわく…。この罪深さを盛り上げる小憎い演出が、その後の怪物登場のシーンでの怖さを、物理的怖さから、罪の怖さにまで深めています。ここで、「あーあ、ママの言うこときいておけばよかった…」と思わない子はいないでしょう。これが、ちゃんと日本の子どもにも伝わっているのがすごい。本質的な罪の感覚が、ファンタジーの喜びとしてこの物語に織り込まれているのです。それがダールの魅力。永遠のいたずらっ子というか。
怪物をやっつけ小人の世界を恐怖から解放するという偉業を小さな男の子がやってのけ、でも家では「あらまあ、そんなに汚しちゃって」とママに叱られている。そんなコントラストもたまりません。子どものヒロイズムがぐっと高まります。そして、ママに「何してたの?」と訊かれ、「外の木に登ってた」とビリーが答えるとき、子どもは「ウソじゃないもん(もっとすごいこともあったけどね)」という秘密の共有の喜びを味わうことになります。
ところで、ママが、「二度と木登りなんかしちゃだめ」と怒ったのですが、うちの子は「ママと違うね、木登りしなさいっていうでしょ」と一言。そういえば、今まで公園などで木に登れと言ってきたのですが、これは田舎育ちの母として、都会で子どもを育てることに一種恐怖と後ろめたさを感じている自分の「田舎教育」ママ的な側面なんだと気づきました。ミンピンの森は私自身の憧れでもあります。そう、特にピッタンコブーツが欲しいなぁ。私もまだまだリトル・ビリーの仲間です。

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