サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. タンポポ旦那さんのレビュー一覧

タンポポ旦那さんのレビュー一覧

投稿者:タンポポ旦那

207 件中 31 件~ 45 件を表示

一風変わったキャラクターが魅力

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

京都案内や全国の宿、美味い物のエッセーで楽しませてもらっている柏井氏。小説では「鴨川食堂」シリーズしか読んでいないが、好きな分野だ。それに続いて、やはり京都が舞台か、と思いつつ開いてみれば、一風変わったキャラクター。それに加え、いきなりの殺人とは……。
ただ、二話以降は長屋人情話風の展開で、ややギャップを感じつつも楽しめた。
京都ガイド本の裏話とか、おなじみの京風俗紹介も挟まれ、柏井ワールド満開といった感じ。でも、そろそろ京から離れた地域・食などに関しても、小説でのアピールをお願いしたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ハレのヒ食堂の朝ごはん

2016/06/30 03:26

マイノリティーに向ける優しい眼差し

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「すみっこごはん」の次は朝ごはんか、と余り期待せず手にした一冊ながら、良い意味で裏切られた。どこか小川糸の「食堂かたつむり」と乾ルカの「森に願いを」を併せたようなテイストで面白かった。
最初は主人公の余りにもの“後ろ向きさ”に戸惑い、少々いらつきもしたが、全体を通してみれば、著者のマイノリティーに向ける眼差しの優しさが心地良い読後感となった。
余計なお世話ではあるが、この小説を面白いと感じた方には、小川糸とともに荻上直子監督の映画「かもめ食堂」をお薦めしたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本十五歳の課外授業

2016/06/12 17:13

高校生の頃、この作品に出合っていれば

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

時々、若い頃のことを思い出して“ワッ”と叫びたくなる恥ずかしさに駆られる事がある。“若気の至り”では済まされない思いに苛まれる……。歳を重ねて年々薄れていた、そんな感情を久々に味わされた作品だった。
ブラッドベリの言葉を借りれば「言うところの知恵の始まり」を迎えていない、「世界について全て知っている」子供の時代の思い上がりや残酷さ、他の人に対する思いやりの無さ、と言った自分自身が経てきた嫌な記憶がページを繰る度に甦った気がする。
白河三兎の「私を知らないで」などの既作のようばミステリーではないが、【ビターな青春小説】としては、なかなか面白い読書体験をさせてもらった。もし、高校生の頃、この作品に出合っていたなら、今とは少し違う人生を歩んでいたかも、とさえ感じさせられた。
また、何故かポール・ニザンの「アデン・アラビア」をもう一度読み返したくなった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本杏奈は春待岬に

2016/05/18 18:14

著者にも読者にも時間は過ぎる

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「地球はプレインヨーグルト」以来、親しんできた梶尾真治ではあるが、数年ぶりに刊行された「エマノン」を読んで食傷気味になり、近年はすっかり御無沙汰していた。
しかし本著は久し振りの時間テーマ、“クロノス物”といことで手にした。
やはりこの分野、ジャック・フィニイやロバート・ネイサンにも通じる、梶尾真治の独壇場という感じで面白く読めた。
ただ、少年の視点は変わらず梶尾真治の感性ながら、中・老年の視点が加わったことで、著者と同時代的に過ごしてきた自分にとっても、著者にとっても、時は無常に過ぎていると、妙に納得した作品でもあった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

現実世界に近づくユートピア

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前作が見事なラストで締めくくられていたので、続編の出版にはやや驚かされた。
再開発にさらされる「すみっこごはん」と商店街、常連たちのバックボーンが次々明らかにされる中で、一種ユートピア小説的だった前作から、どんどん現実世界に近づいてきた気がする。
むろん小説としては面白く読め、特に“有村さん”の二つの章には定年後の管理職のやり場のないプライドと妻に先立たれた熟年の意地と悲哀が感じられ、反感を覚えつつも共感するところがある。再開発問題には一応の安堵が得られたが、まだまだ予断を許さない状況で、その意味では続巻が楽しみ。ただ、ここまで来ると、前作と色彩が異なるので、スピンオフ的な気もするシリーズとなりそう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本獅子吼

2016/03/14 19:19

「山月記」と「ぼろぼろな駝鳥」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

書籍タイトルから、漠然と中島敦の「山月記」を思い浮かべていたが、表題作は、むしろ高村光太郎の「ぼろぼろな駝鳥」を思わせるものだった。この二作に浅田次郎らしい戦争批判が織り交ぜられ、小説としての完成度はともかく、やはり文章と、短編の書き方がうまい人だと思う。
二篇めの「帰り道」はよくあるテーマながら、前半のモノクロームに対し、後半、急に色彩感が溢れる印象で、再度読み返し、妙子の服装描写にそれがあったかと納得。浅田次郎作品としては新鮮に感じた。
本書の中では「ブルー・ブルー・スカイ」が一番の収穫。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本吸血鬼ハンター30 D-美兇人

2016/03/13 02:22

もっと強い敵キャラが欲しい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ここのところ、Dの世界にグレイランサーに続いて貴族泥棒スティールの誕生と、個性的なキャラクターが増え、ファンとしては“タマラナイ”ところ。
しかし一方、本家のDシリーズに登場するキャラがだんだん薄くなっているような気もする。今回のジェストは貴族の多様性を著すモノとしても、敵キャラに関しては“技”も強さも物足りなさが残った。もう少し書き込んでも良かったのでは?

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

人類永遠のテーマに挑みながら重さを感じさせない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

初めての作家ながら、タイトルと表紙に魅かれて手にした一冊。結構な収穫だった。
大げさに言えば、人類誕生から現代に至るまで未解決の思いテーマなのだが、明るく柔らかな絵と“普通の”高校生の日常を描くことで、重さを感じさせない。といっても、微妙な感情表現で読む者の感性に訴える、優れた作品と思う。
誤解を承知でいえば、傾向・テーマとも隔たりがあるかも知れないが、ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」やアシモフの「鋼鉄都市」に始まるシリーズを思い出してしまった。
今後、何度か読み返したくなる作品のひとつ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本世界の涯ての夏

2016/02/18 19:08

新たな「幻想の未来」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

最初は章ごとの文体変化に戸惑ったが、読み進めるうちに作品世界にのめり込んでいた。抒情的側面を併せ持つ、面白い味のファーストコンタクト物。
巻末インタビューでは、「ソラリス」や「幼年期の終り」に言及されているが、本作を読む間にずっと頭を占めていたのは筒井康隆の「幻想の未来」だった。いずれにしても、新たな才能の誕生を素直に喜びたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本私を知らないで

2015/11/14 13:55

家族を創り、守ろうとする意思の強さが痛々しい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

何冊か見かけて、どれもタイトルに魅かれていた白川三兎作品。
ファーストコンタクトとなる本書は、屈折した“僕”の性格から、最初は樋口有介の青春ミステリを思わせるが、“僕”の生い立ちが次第に明らかにされるうちに、独特のキャラクター性と構成に納得させられる。
もう一人の主人公である“キリコ”の謎は早い時点で察しが付くものの、キリコにも周辺人物にも明確な輪郭が感じられ、けっこう楽しめた。
家族を創り、守ろうとする“僕”の頑ななまでの希望と意思が貫かれているだけに、ラストには痛々しさが残る。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

エドガーからの“メッセージ”かも…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

率直に、単行本で読むのはいいけれど、月刊誌で追い続けるのは、しんどいだろうと思うシリーズ「ここではない★どこか」。モトさんが自由に描ける場としてのシリーズ名なのか、単行本化のためかは知らないが。
オイディプス・スフィンクスといった作品は、単体として充分な魅力を持っているものの、“メッセージ”シリーズとして見れば、掲載の間隔がもどかしいだろう。特に“予言者”?の存在が気になるのは、時を超え人と生を見つめ、得られぬ答を求め続けるような描き方に、「ポーの一族」からのファンとして、エドガーの影を求めてしまうためなのか……。
「ここではない★どこか」シリーズってまだflowersで続いてるのかな。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ミツハの一族

2015/08/21 03:24

ファンの欲目

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

多様な作品で楽しませてくれる乾ルカにあって、無理やり分類すれば「密姫村」の系統か。北海道開拓期を背景とし、烏目・水守といった着想も面白い。ただ、この分野は乾ルカのファンとしては物足りなさも感じる。太田忠司の「月読」より読後感は良かったけれど。
「密姫」でも思ったが、恒川の「金色機械」に近い世界までも、あるいは本作で言えば例えは悪いが、今市子に抒情性をさらに足したような、と思うのはファンの欲だろうか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

アンコール!を叫び続けたい

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

もう終わってしまった……。というのが、まず第一の思い。連載誌の廃刊、再スタートを経て、カイと阿字野の成長と周辺環境の変化に一喜一憂してきた18年だった。
もともとピアノはジャズのほうが好きで、クラシックピアノはアルゲリッチとグルドを数枚持っている程度だったが、この作品に接して幅が広がった思い出深いシリーズでもある。
何より、描写と心象風景だけで感じられる音の世界の表現に、一色まことの新しい魅力を見せてくれた。ストーリーも人間味・人情性あふれる“らしさ”満載の一色ワールドを展開、新刊をこれほど待ち望んだ作品もないくらいだ。
今までも何回か泣かせてもらったが、この最終巻、カイの阿字野への思いにまた涙。番外編でもスピンアウトでも、シリーズとして続巻が描かれるまで、アンコール!を叫び続けたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

描かれないページの間にも愛がある

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

連載は読んでいないが、タイトルとPRカットで発売を楽しみにしていた作品。期待に違わず、また新たな西炯子ワールドが展開された感じ。今までの作品では脇役的存在の定年期世代がやっと脚光を浴びたようでもある。
西炯子らしい不器用な男と女、そしてその新旧対比や家族愛もあって、代表作の一つに数えられてもいいと思う。不在のチビを介して、作品中には描かれない夫婦の感情交流・交錯をも感じられ、気持ちのいい余韻が残った。
ラストでは、西作品として初めて涙ぐんでしまい、ほのぼの感とともに、歳とったかな?というある種の無常感をも抱かせてくれた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

オールドファンの渇きが癒される

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

小松左京原案ということで、「バルバラ異界」以来、久し振りに萩尾望都作品に接した。多彩な作品を繰り出す望都さんだが、やはりこの人のSF物は面白い。オリジナルはもちろん、ブラッドベリや光瀬龍の漫画化でもその力量を存分に発揮してくれただけに、読前から胸躍る思いだった。
期待に違わず、子供たちのコミューン形成の過程や食料調達・死・出産と言った現実的な生活の描き方に、望都さんらしい未来への視点と警鐘が感じられる。
アシモフや星新一とともに育ったオールドSFファンの“渇き”に応えてくれたうえ、緊張と不安が交錯する子供たちのコミューン生活の中に、どこか「3月ウサギが集団で」を思わせる雰囲気を漂わせ、オールド望都ファンとしても大満足の作品。
また、主人公の一人である飛比夫クンの名も、手塚治虫へのオマージュと思われ、「アトム」を通じてアウェイ世界の未来への希望を感じさせる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

207 件中 31 件~ 45 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。