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Ottoさんさんのレビュー一覧

投稿者:Ottoさん

80 件中 1 件~ 15 件を表示

方法序説

2019/10/27 13:51

短いのですぐに読もう。

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1637年に著者名なしで出版したらしい。出版の直前にガリレオ・ガリレイをローマ教会が裁判にかけ、「天文対話」を問題にしたことが影響しているのは明らか。当時の欧州の科学とカソリック教会の対立した雰囲気を伝える逸話。
 さて、内容は、6部からなる序文。
 これでも長いと感じるならば、6部に分けることができるという書き出しから始まる。
 500頁を超える大部のわずか78頁の序文「序説」だった。
 だれもが知っている「われ思う故に我あり」、近代思想の根本概念がこんなに短く読めるのならもっと早く読んどけばよかった。それでも、もっと早く知りたい人は、第4部だけ読んでもよい。

第1部:有名な学校で、一通り学問を修めたが飽き足らず、「世界という書物の中で研究」するとモンテーニュの「エセー」にも通じることを書き、各地を歴訪することにした。
第2部:すべてを疑い、思考の方法として、4つの規則を決めた。
第3部:道徳(モラル)
第4部:コギト・エルゴ・スム
    真と神の存在証明をしている。しかしこれは、後世「デカルトの循環」として批判される。
第5部:後に出版したいと考えていた「世界論」、「人間論」のさわり
    これは、身の危険を感じて出版延期することになる。
第6部:文句なく面白い。
「バカにつける薬はないから、いちいち批判に答えるのは、面倒くさい。だから『世界論』の出版を自分の死後にする」と言っている。自分にはもっとやりたい実験や証明があるので批判に関わりあっている時間はないというのだ。アハハ!

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西行 改版

2020/07/26 11:33

西行法師さまラブ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

西行法師は、元北面の武士、祖先は「むかで退治」で有名な俵藤太秀郷、奥州藤原氏にもつながる武門のほまれ高い家柄の出身、原因ははっきりしないが、若くして出家し各地を漂白する。その足跡をあっぱれなといっていいのか、数寄者白洲正子さんが辿る。平安末期の混乱と和歌を日常でやり取りする百人一首の世界を見せてくれる。
後白河天皇の生母、待賢門院璋子とのかかわりや堀川局との関係
「ねがわくははなのしたにて春死なむ そのきさらぎの望月の頃」の歌のとおり1190年2月16日に73歳で亡くなったとされる。

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人類が知っていることすべての短い歴史 上

2015/12/26 23:19

科学の教科書に推薦

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こんな風に物理、化学、生物や歴史も教えてくれていたら、学校嫌いになることもなかったろうにと思う。
同じことを習っても、教科書に載るとつまらなくなるのか、文科省に偉い人、少しは考えてほしい。
数学者のガロアが20歳のときに決闘で死んだと若い肖像画とともに数学の教科書に載っていたのを思い出したが、それだけである。教師はガロアの短い生涯のうちに、数学的功績以外になにがあったのか無視である。ニュートンが錬金術に夢中になっていたとか、DNA二重らせんモデルのワトソン博士がノーベル賞メダルを競売にかけたとか逸話を交えて教えてくれたら、無味乾燥な科学が目の前に活きて立ち上がってくるような気がする。

「へー!」、「ふーん」一気に読める上下巻1000頁である。

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神は妄想である 宗教との決別

2020/07/26 10:01

よく言ってくれました

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

神の存在について科学者の回答
よくもまあ、こんな本が書けたなという1冊。八百万の神とおおらかに付き合っている日本人ならともかく、キリスト教に1000年以上支配されてきた欧米で書くのは、神、宗教を信じる人、すべてを敵に回す覚悟がないと書けない。
哲学の世界では、既に「神は死んだ」ことになっているが、科学者は、ルネッサンス以来神の存在を疑っており、うすうす神はいないことは分かっていた。そこをドーキンスが言っちゃったというところか。
日本は非常にゆるい宗教習慣だから、戦国時代はともかく宗教で殺し合い(戦争)をすることはないが、近年、世界で発生した戦争、テロのほとんどは宗教がらみだ。異教徒をゆるさない一神教は恐ろしい。

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誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

2018/09/29 10:41

「存在と時間」怖くて近づけない人集合

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「存在と時間」、言わずと知れたハイデガーの主著だが、難解なことでも有名である。きっと、読み始めても挫折し、本棚の一角で永遠に空間を占める状態の人が多いだろう。
本文わずか92頁で分かるのなら(分かったつもりになれるでもよい)、これほど安いことはない。社会学者の大沢真幸氏が解説を書いている(45頁もある)。そこで絶賛、哲学者ならこんな風に書けなかっただろうと。
著者の筒井康隆氏が読むのに1か月かかったと書いている。その時間をわずか92頁に圧縮した存在はまことにありがたい。

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武士道

2015/08/12 12:00

本の題名は誰もが知っているが、

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「武士道」
誰もが知っている題名だが、みんなが勝手にイメージで「武士道」を考えている。
この本がその根本。

明治時代、日本人が英語で日本文化を紹介した本が3冊ある。
内村鑑三の「代表的日本人」
岡倉天心の「茶の本」  そして
新渡戸稲造の「武士道」です。
日本の文化や社会に興味のある人は、どこかでこの3冊に出会うことになる。
なにしろ、あの「ラストサムライ」のトムクルーズの読んでいるというから。

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街道をゆく 新装版 2 韓のくに紀行

2023/07/23 21:28

ふむふむ、あるある

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

抑制的だが、皮肉もこめて、韓国人がなぜこんなに依怙地、セコク、儒教社会に棲む知識人にありがちな根性のせせこましさが鼻につく(と司馬先生は言っている)のか、冷静に歴史家の目で持って、日本人と比べながら書き進める。
 まず朝鮮史、宗教で「仏教と儒教をへて、そういう土着のものをあとかたもなくけしてしまったために、もの(’’)としての証拠を採集することが困難なだけのことである」という。
 大事なものは、焼けて土の中にあるということだ。清正の責任にするんじゃない。
 次に民族の血統、両国ともツングースの系統だと、「かれらが、政治的呪文をとなえて集団発狂するとき、着衣をばらりとぬぎすてたようにモトノモクアミのツングースにもどってしまう。」ので、儒教の衣をまとってもダメだと。
 そして李朝の政治、「その民族を、他民族(中国)の原理を導入することによって飼いならしてしまったところによる」
 最後に古代から変わらない特質、百済が滅亡した時、「困難なときはよく協調する。しかし一陽来復すると苛烈な内輪もめをおこす。」日本が敗戦した後、民主的な手続きで選挙しようとしていたのに結局、内輪もめで南北に分かれたことを思うと変わらないなと思う。
 また、ホテルのマッサージでぼられた話、など満載。

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歴史 改版 上

2023/07/17 21:15

歴史秘話 ヒストリア

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こんなに面白いとは思わなかった。歴史教科書で「エジプトはナイルの賜物(ヘロドトス)」と出ている例の『歴史』(ヒストリア、NHKの番組名になっている)だ。まだ上巻(岩波文庫では上中下三冊に分かれていて、上巻で450頁ある)だけだが読んでみた。
 ヘロドトスは、冒頭、紀元前6世紀に古代ギリシャとアケメネス朝ペルシャとの間のペルシャ戦争について、発端や経過がいずれ忘れ去られるだろうから記録しておくと述べている。そしてきっかけは、フェニキア人がギリシャ人女性を略奪したからだと記す、次に紀元前8世紀までさかのぼって、アッシリア帝国が分裂してできた4つの王国のひとつリディアの王カンダウレスが、王妃の裸を覗き見たギュゲスが逆に王妃にそそのかされた末、王の寝首をかかれ王位を奪われる話が続く。この話は、プラトンが『国家』のなかで指輪をつけると姿が消える「ギュゲスの指輪」で有名。
 歴史とはこんなにも面白いのに、なんで歴史教科書は出来事と年号ばかりでつまらなくしているのか。援助交際を調査と言い張る事務次官の文科省と不倫スキャンダル大好きなPTAに忖度しているのか。

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この人を見よ 改版

2023/07/17 20:35

突き詰めるとこうなるのか

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大学教養課程アルアルで生協で買った。しかしいきなり「なぜわたしはこんなに賢明なのか」ときた。やはり学生らしく、「なに言ってんだ、偉そうに」と放り投げた。それでカントやハイディガーなどとともに本棚の隅でほこりを被っていた。
 数十年の年月を経て、ようやくこの本を読んでみようと思うところまでたどり着いた。ニーチェは、神は死んだといったが、中世なら異端審問にかけられ火あぶりだろう。最近はあまり言わないが「天才と〇〇は紙一重」という言葉がある。ニーチェのことか?神と道徳を否定し、一切の価値の転換を行うことがどれほど危険なことか。精神が崩壊するのは、超人にしてもなお止むを得ないところなのか。ヨーロッパにおいてキリスト教の呪縛がそれほど根深いということだ。
 なお、177頁「偶像のたそがれ」2の2行目 永遠の「偶然」は「偶像」の誤植、2010年に改訂版が出ているが修正されていない。

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車輪の下

2023/07/17 20:26

自殺防止Book

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

誰かが小説の書き方で、書きたいから書くというのではなく、書かなければ自分の存在が危うくなるという動機で書くというものもあると言っていた。
 ゲーテが「若きウェルテルの悩み」で、三島由紀夫が「金閣寺」で主人公に自己を投影しておいて主人公を自滅させることにより、作家が生を保つことができたという種類の小説がある。ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」もそのプロットで書かれている。時に芸術作品はその作者を殺すことがあるが、こうやって若き才能を生かすこともできる。感受性の強い若者が一人自殺してしまう前にこういった作品に触れる機会が訪れることを願う。

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ファウスト 改版 1

2023/07/17 19:53

今まで気が引けていたが、、

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

還暦を過ぎた今頃になって、読んでよかった。こんなに面白いとは思ってなかったが、正直なところ、若いころでは挫折していたと思う。読書には読むべき時期というものがあるらしい。
いろいろ経験してもう楽しむものがないという年齢に差し掛かって、悪魔に魂と引き換えになんでも経験させてやると言われれば自分でも口車に乗ってしまう。周囲の者が不幸になっても最後に自分が破滅するかもしれないことが分かっていてもかまわない。悪魔と契約するファウスト博士に共感する自分がいる。
さあ、第2部でさらなる冒険を経験しよう。

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誰も死なないミステリーを君に 眠り姫と五人の容疑者

2021/10/27 23:42

サトシオコンビ エピソード1

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

遠見志緒と佐藤君の出会いから書かれているから、スターウォーズでいえばエピソード1か。
白雪姫には7人の小人がつきものだが、眠り姫には5人の容疑者?
誰も死なない、起きた事件を解決するのが名探偵ではなく、事件を未然に防ぐのが本物の名探偵ならば、神戸ポートアイランドを思わせる人口島にある高校の同窓生に次々に現れる死線、そして何者かに殴られ眠り続け、やはり死線の現れたもう一人の同級生、ネタバレになるから書かないけど、容疑者は全員仲の良かった同級生、だれの死なずに解決できるのか、謎解きがミステリー。

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車寅二郎の祖先ではない

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

高校歴史教科書では、江戸時代の士農工商身分制度のその下に置かれた被差別民「穢多・非人」と一括りにして習うが、成り立ちや性質が異なり、対立していたところを江戸幕府が治安や都市環境維持に巧みに利用し、その仕組みを知らない明治政府が持て余した様子が描かれる。
穢多が「けがれ多し」と死んだ馬牛の処理、その皮革利用を職業としていたのに対し、非人は「人に非ず」と生業を失い身分制から脱落した者を指す。かつて「こじき」、「ルンペン」、現在は「ホームレス」と呼んでいる人たちのことだ。
ちなみに、Wordで「ETA」と打っても「穢多」と変換されないし「非人」も同じ。

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定家明月記私抄

2016/01/17 12:59

百人一首の編集者の日記

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読み始めのきっかけは、明月記に1054年の超新星の記録が書いてあるとのことだったので、読み始めたが、陰陽師からの伝聞だそうで、本書にその記述はない。ただ続編の後半、寛喜二年(1230年)記に別の客星の記述が出てくる。他にもう一つ超新星の記述があるそうで一つの文献に3回も出てくるのは明月記だけで、天文学的には非常に貴重な記録だそうだ。

原文は漢文なので私抄はたすかる。やはり男の日記は漢文で書くのが常道なのでしょう。和歌の家なので仮名でもよかったのではと思うけれども。

平安末期から鎌倉初期まで藤原家一族といえども、経済的な困窮し見栄を張るにも苦労する様子や、和歌で交流のあった源実朝、後鳥羽院の暗殺や島流し、親鸞の娘と息子の結婚など激動の時代を、政治にわれ関せずの姿勢で綴る。
高校の日本史もこんな感じで授業してほしかったな。

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日本の思想 改版

2019/10/27 13:43

絶対名著

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

帯に絶対名著とある。
もう50年以上前の1961年発行、岩波新書青版C39、2015年第100刷で改訂されず改版。著者は、いわずとしれた丸山眞男、1960年安保闘争の思想的指導者にして、60年代後半には学生運動家から糾弾された日本政治思想の大家である。
この本が有名なのは、最終章『「である」ことと「する」こと』が、大学入試でたびたび出題されたことによる。受験生は、入学後この本を手にすることになるのである。

最近も、慰安婦問題で日本政府の「反省はするが謝罪はしない」という態度について、これは「反省(状態「である」)するが、謝罪(行為「する」)はしない」のが日本の思想であって、韓国等外国には理解しずらいだろうから、その点をちゃんと説明しないと問題の解決にならない。との解説をみた。

やっぱりそうか。いまだに一読の価値のある名著と言われる所以である。

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