ひでりさんのレビュー一覧
投稿者:ひでり
紙の本プー横丁にたった家 新版
2015/10/26 18:26
世界一愛らしいおばかさん。
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はじまりがあれば、そこにはおわりがつきもの。大人になることを拒まなかったクリストファー・ロビン。そんな彼を見送るプー。人間とぬいぐるみ。でも、彼らはともだち。ともだちだから、お別れできたのです。
2015/10/17 21:16
いちばんになりたくて。
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リュカがステファンとルイの二人に抱いた感情は、幼少期に私が母と兄に対して抱いた感情そのもので。どんなに母を想おうとも、私の知らない母を兄は知っていて、兄が母と過ごした月日を私が共有することは永遠にないのだと悟った時、どうしようもない虚無感に襲われた。そして読後、未だにほんの少し、兄に嫉妬している自分を思い出す。どうして人は、私は、誰かの「いちばん」になりたがるのだろう。
2015/10/26 18:28
この本から、次なる本へと、あっちこっちへ。
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小学生の頃、図書室で借りては返し、また借りて、を何度も繰り返した本。初めて触れた旅エッセイに心が躍り、どんなに本の世界が広がったことか。この本を手にする度に思い出します。
紙の本青の炎
2015/10/26 18:23
他の手段なんて、知らない。
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辛かった。読み進めたくないとページを捲る手を何度止めたことか。中学生という未熟な年齢で読んだことが原因ではなく。完全犯罪。なんて甘美で、脆い響きなのだろう。読後、映画を観て更に辛くなった。カセットテープの演出が堪らない。
紙の本ミロとまほうのいし
2015/10/26 18:16
まほうの解き方。
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私にとってトリガーのような本。母の大好きな本。幼少期から今まで大切にしている本。いろいろな感情が混ぜ合わさった本。幸せな結末と哀しい結末。どちらも自分次第なのだと、この本から私は学んだ。「あの時、ああしていれば」と後悔してはこの本を開くのがお決まり。
紙の本ふたりはともだち
2015/10/26 18:14
ともだちからの手紙。
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がまくんにとって何よりも大切だったのは、手紙そのものよりも、手紙を受け取るまでの過程。何日も続く悲しみを、何年も続く喜びへと変える為に。きっと、いつの日かふたりは手紙を読み返すのです。そこで語られるのは手紙の内容ではなく、手紙が届くまでの心境や景色などの他愛もない話。そうすることで互いの友情を確かめ合えたなら、ふたりは満足なのです。何故って、ふたりはともだちなのだから。
紙の本モモ
2015/10/26 18:11
君に盗まれた時間。
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小学生ながらも黄色い表紙に引き寄せられたことを思い出します。早熟、けれども早熟故に感じ取ることが出来た本。
2015/10/15 23:52
崩された壁の向こう側。
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筆者が奥様との会話を思い出す場面が印象的。「思い出」を「記録」として語り継ぐことの重要性や「残す」という行為の必要性を改めて実感。その場に居合わせた者でしか味わえなかったであろうはずの興奮を、時代を越えて知ることが出来る喜びを、我々は当たり前だと思ってはならないのです。
紙の本TRANSIT No.27(2015Winter) 美しきロシアとバルトの国々
2015/10/08 00:45
ロシアという国
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国の歴史の上に人類が立ち、文化が、宗教が、政治が生まれ、戦いの名の下に人類は幾度となく学び、また新たな歴史を紡いできた。その激動の余韻を美しい写真と共に垣間見ることが出来る一冊。ページを捲る度に襲いかかる美からは不思議と寒さは感じられず、それどころか複雑な日露問題を抱える国民としてではなく、一人の人間として、この美しくもどこか神秘的な地に足を運べたのなら、と無垢な憧れは募るばかりだった。タイトル通りバルト三国の魅力も。
2015/10/15 23:48
歴史は繰り返す。然れどーー
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空から降り注いだ粉は、涙のように頬へと伝った粉は、生きたいと願いながらに焼かれた人間の灰だった。これは、消えない歴史。これは、知るべき歴史。これは、忘れてはならない歴史。
2015/10/26 18:35
果てるまで、愛してる。
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魔女、黒猫、そしてニンゲン。報われない結末に終わらない物語。これが三大少女漫画雑誌に載っていたのだから驚きです。
2015/10/26 18:32
強くなければ、涙も流せない。
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この手の本には手を出さない主義なのです、普段は。だって、きっと私は自分と重ねてしまう。それがたとえ、全く異なる病気だとしても。それとも、異なるからこそ重ねてしまうのか。そうと分かりながらも読んでしまう自分は何なのか。そうして読み終わったのち、襲われる激しい嫌悪感。かつて同じことを母に口走った己の頬を殴りたい。母は何度も言っていた。代わってあげたい、と。弱い私は1リットルも涙を流せない。代わりに泣いたのは他でもない、母だった。
紙の本体の贈り物
2015/10/26 18:30
しあわせのかたち。
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満たされない身体。残された感情。逃れようのない死。命を削ることで成り立つ日常。それでも、現実は全てを奪い去っていくだけではない。得られたものは、小さな幸せ。
紙の本アルジャーノンに花束を
2015/10/26 18:21
他人にとっての幸福は、己にとっての悲劇。
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彼が望んだ世界は無垢で穢れのない世界だったはずなのに。みんなに好かれたい。ただ、それだけのことを叶えるにも世界は残酷だなんて。
紙の本蝶々の纏足・風葬の教室
2015/10/16 00:03
風葬の教室に置き去りにされた主人公・本宮杏
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冬の寒さと、教室の冷たさが絶妙にマッチして、読後暫くは言いようのない切なさに襲われた。これがいじめなのだ。何故、本宮杏は微笑むことが出来たのか。あの教室の「子どもたち」には理解不能なまでに彼女は美しかったのだろう。残酷なまでに無邪気な「子どもたち」は子どもであることを放棄などするわけもなく、ただただ積み木を重ねるように、毒を吐き出し続けていく。