きょんさんのレビュー一覧
投稿者:きょん
紙の本鎌倉おやつ処の死に神 1
2017/03/03 11:02
舞台は鎌倉のちょっと外れ…
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鎌倉から少し外れた処が舞台で、そこで甘味処を手伝う主人公は不思議な能力を持っている。彼を見張る同居人とパティシエの妹と彼を囲む高校の同級生たちとの小さな日常が、主人公のもつ望まない不思議な能力で少なくとも精神的には大きく揺れて、少しずつ変化していく様をゆっくりとストーリーだてています。読者の私自身が病気で普通の人のように長くは生きられない現実があるので、主人公の心の揺れと自分の能力が原因で妹の寿命への不安が、人の一生は限られているということを、別の側面から伝えられることがあって、物語の意図とは違う形で人の一生を見つめながらよみすすめます。命の大切さ、というより、限りある人の一生を、わかってはいながら意識せずにいきているのて
日常の中でたまには意識した方がいいのかも?と思わせるストーリーでもあります。ただ、これは私が病気で寿命を意識せざるをえなくなっているからかもしれませんが…生と死の間にいる読者には特別の感情を起こさせました。