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  3. 和田呂宋兵衛さんのレビュー一覧

和田呂宋兵衛さんのレビュー一覧

投稿者:和田呂宋兵衛

59 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本窓ぎわのトットちゃん 続

2023/12/31 18:05

永遠の少女、トットちゃん

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前編で、トモエ学園に入る前、前の小学校で、
チンドン屋さんが通るたび窓際から演奏をリクエストして、退学になったトットちゃん。
続編でも、考え方や生き方は、変わっていませんね。
大人になっても、今に至るまでも。ずーっと、少女のままなんですね。
ステキだな、面白いな、と思ったら、即、行動せずにはいられない。
人がどう思うとか、恥ずかしいとか、自信がないとか、損だ得だとか、後先のことは考えない。
オペラ歌手になりたいと、東洋音楽学校に進学。
それで挫折すると、今度は人形劇がやりたいと、NHK専属俳優「わかぼしめい」(若干名)に応募。
大人の常識で考えたら、無茶な行動なんだろうけど、
「トットさま」と呼んで、芝居をイロハから教えてくれた大岡先生、
先輩に日本語が変だ、人まねだと言われて泣いたあと、
「そのしゃべり方がいいんです」と言ってくれた、劇作家の飯沢匡さんなど、
良い出会いに助けられています。
テレビドラマのスタジオで出会った、渥美清さんのエピソードが面白い。
「寅さん」のだいぶ前、浅草の演芸場から出てきて、何としてでも売れたいと突っ張ってた頃ですね。
挨拶した時の目つきの怖さ、「なんだこのアマ!」と凄みをきかせた声。
「星の王子さま」をプレゼントした時の照れくさそうな様子。
打ち解けたあとの、「腕の立つ奴」の話。
いかにも、若き日の彼らしい。
トットちゃんの戦争中の話は悲しい。
配給が少なくて、15つぶの大豆が一日分の食べものだったり、
スルメの足が欲しくて、出征する兵隊さんに「バンザーイ」と旗を振った話。
だから、実に素朴に「戦争はいけない」と思い、
世界のお腹を空かせた子供たちを思うと、じっとしていられず、
偽善だ何だと言われても、ユニセフの仕事を続けているのでしょう。
NHKでは紅白の司会を務めるまでになり、バラエティやドラマ出演で多忙を極めているのに、
今度は演劇を本格的に勉強したいとNHKの専属を辞め、単身ニューヨークに渡るところで、
本作は終わっています。
これも思い切った決断というか、無茶というか・・・。
でも、「徹子の部屋」も「ザ・ベストテン」も、帰ってきてからの仕事ですね。
舞台での活躍もありますが、お芝居だけでない「何か」をつかんで帰ってこられたのでしょう。
続々編も、読んでみたいですね。

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紙の本

凡人に非凡なことをさせるマネジメント

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせることにある。」ひとりひとりが持っている強みを発揮させ、成果を上げるには、組織をどうマネジメントすればよいか。具体例を示しながら説いていく。繰り返し読んで、実際の仕事に生かしていきたい。

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紙の本

為替相場の基本から応用へ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

見開き2ページで一つのテーマをまとめてあるので読みやすいです。前半は、為替相場とは何か、なぜ円高円安になるのかという基本から入り、後半は応用編で、情報の集め方が面白かったです。

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紙の本

「普通の政党」になれますか?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「反共的」な暴露ものでなく、内輪褒めでもなく、日本共産党を、「普通の政党」として冷静に分析した、おそらく初めての本。結党の経緯から近年の動きまで丁寧に追跡され、西欧諸国の共産党との比較もなされているのが目新しい。
宮本顕治の指導により確立した自主独立路線の下で、この党は、憲法のあり方、天皇制、防衛、核兵器や原発の問題など、思い切った政策の見直しを行なってきた。こうした政策の転換が、「民主集中制」の名の下に、徹底したトップダウンで行われてきたのがこの党の特色であり、ソ連崩壊後、急速に凋落した社会党とは対照的に、野党の一角として一定の勢力を保ってきた秘訣と言えるかもしれない。
ただ、近年の党勢はジワジワと低下している。本書ではこの党が生き残るための提案として、社会民主主義政党への移行と左翼ポピュリスト戦略の採用を挙げている。名実ともに「普通の政党」へ脱皮することの勧めである。
しかし、最近の元幹部の除名騒動を見ていると、レーニン以来の革命結社(あるいは、スターリン以来の官僚的独裁体制)から脱皮するのは、容易ではないようだ。「普通の政党」への道は遠い。

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紙の本

紙の本孔子伝 改版

2018/09/22 07:51

乱世を生きる孔子のしたたかさ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

古代王朝が弱体化し、諸侯が乱立する「春秋」という時代に生きた孔子。社会的に差別された出自、下積みの青年時代、理想の政治に執念を燃やす壮年時代、後進の育成に賭けた晩年・・・。単なる理想的な人格者でなく、乱世をしたたかに生き抜き、絶望的な状況の中でも、懸命に今できることをしようとした一人の人間の姿に心打たれた。

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紙の本

論語を体で読む

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

孔子は建前ばかり言う道徳主義者・・・そんな先入観が、論語を身体で読むとがらり変わってくる。実にエキサイティングな本です。退屈な伝統芸能だと思っていた「能」が、あらゆる古典のエッセンスを詰め込んだ、すごい芸能だということもわかりました。

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紙の本

紙の本殉死 新装版

2023/09/07 14:35

司馬さん、嫌いなんでしょ、でも、避けては通れなかった

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

国民的作家、司馬さんにも好き嫌いはあります。
坂本竜馬、秀吉(ただし天下を取るまで)、土方歳三(ただし組織者として)、
吉田松陰(ただし教育者として)、「菜の花の沖」の高田屋嘉兵衛・・・
このあたり、惚れぬいて書いているのがアリアリです。
乃木将軍については、本書の初めのほうで、積極的な嫌悪はないとしながらも、
「もし、無人島にこのひとと二人きりで流されるとすればーーいや、どうもこの想像は趣味がよくない」
やっぱり嫌いなんだ(笑)。
でも、「坂の上の雲」で203高地のことを書く以上、総指揮官であるこの人のことは、
避けて通れなかったのでしょう。
それと、「馬鹿な戦争」を身をもって味わった司馬さんとしては、
陸軍の極端な精神主義、軍旗への異常な崇拝、玉砕を強要する人命軽視などは、
乃木さんを「軍神」に祭り上げたことに始まるのではという思いがあり、
一度きちんとまとめておかねばと、書き始めたのでしょう。
前半、日露戦争を中心に描いた「要塞」では、乃木さんの指揮官としての行動について、実に手厳しい。
それが後半の「腹を切ること」になると、明治天皇や裕仁親王(後の昭和天皇)とのエピソードなど、
好意的な表現も見られるようになってくるのが面白い。
軍人としてはともかく、「サムライ」としての乃木さんは、ちょっと好きだったのかも。
それにしても、乃木さんの生涯は、実に劇的です。
西南戦争では、不運な形で敵に軍旗を奪われる。
日露戦争では、旅順で大量の戦死者を出してようやく勝利。
それが、息子二人が戦死したことで同情を集め、
あの「水師営の会見」が「敵の名誉も重んじる日本武士道」と世界に宣伝され、
「名将」にされてしまう。
戦後の凱旋では、戦場の軍服のまま明治天皇に拝謁、涙ながらに復命書を読み上げる。
本書にはないが、辻占いや納豆売りの少年に親しく声をかけたというエピソードもあります。
そして明治帝大喪礼の日、奥さんと写真を撮った上で、あの最期。
そりゃ「軍神」にされるだろうし、少なくとも浪花節や演歌の分かる世代までなら、
心に響く所もあるのでは。
だから今でも、「司馬さんはそう書くが、実は愚将ではなかった」という反論が出されるのでしょう。
今から50年余り前、「お荷物小荷物」という変わったテレビドラマがあり、
志村喬演じる明治生まれの頑固爺さんが、大正生まれの息子や昭和生まれの孫たちに、
「乃木将軍のおことば」を持ち出して説教するのがお決まりでした。
乃木さんのこと、実は私も、ちょっと好きなんです。

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紙の本

紙の本窓ぎわのトットちゃん 新組版

2023/07/09 07:48

けた外れのトットちゃん、けた外れのトモエ学園

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

新刊当時に読んで以来、40年振りの再読。
トットちゃんの行動のけた外れぶりに、改めて驚きました。
チンドン屋さんのエピソードには腹を抱えたが、元の小学校の先生は、大変だったろうなあ。
退学にしてしまうというのは、ある意味で思い切った措置。
今ならそんなことはできず、手を替え品を替え、形だけでも義務教育の枠に閉じ込めようとするだろうし、
それ以前に、同級生のいじめに遭い、不登校になってしまったのでは。
そんなトットちゃんを受け入れたトモエ学園。
こんな、けた外れな小学校が、わずか数年間とはいえ、
戦前の軍国主義と戦争の時代に存在できたのは、奇跡としか思えません。
教室は引退した電車、決まったカリキュラムも校歌もなし、
それでも子供たちは、楽しく遊び、勉強しています。
というより、「遊び」と「勉強」を区別するのが、そもそも無意味な日々ですね。
今だったら、フリースクールとしてならともかく、とても小学校とは認められないでしょう。
トモエ学園がなければ、
「君は、本当は、いい子なんだよ」と言ってくれる小林宗作先生がいなければ、
私たちは、「徹子の部屋」も、「紅白」や「ベストテン」での黒柳さんの司会も、
見ることはできなかったでしょう。
以前から映画化の話があったそうですが、「皆さんの頭の中の映像を壊したくない」という黒柳さんの意志は固かったそうで、
このたび、アニメとして映画化されることになったのは、めでたい限りです。
勉強とは何か、そもそも教育とは何かを、考えさせてくれました。

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紙の本

怨念のダンテ、いやらしい近代ヨーロッパ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

理想の女性に導かれて天国へ・・・・お花畑みたいな長編詩というイメージを「神曲」に抱いていましたが、ベアトリーチェが出てくるのは、三部作の「煉獄篇」の終わりから「天国篇」にかけてです。
本書を参考に図書館で「地獄篇」を借りて読みましたが、その怖いこと、いやらしいこと。政争に敗れ故郷を追われたダンテが、作品の中で怨念をぶちまけ、政界や宗教界の「悪いやつら」をコテンパンにやっつける。表現の豊かさから一級の作品であることは分かるが、知らない人名が一杯でてくるし、憂鬱になってきました。
投げ出したくなる私を、本書が助けてくれました。キリスト教がギリシア・ローマ文明を取り込むことで出来上がった近代ヨーロッパ文明は、その始まりから、イスラムへの敵意や反ユダヤ主義を内包していることがよく分かります。
最強の読書案内人・佐藤氏らしく、「国連気候行動サミット」でニューヨークに行った小泉環境大臣(当時)が、ステーキを食べただけで叩かれたのは何故か、二ーバーというキリスト教神学者が、20世紀以降の歴代アメリカ大統領(トランプを除く)に影響を与えている等々、面白い指摘がアチコチにあります。
おかげで「地獄篇」を読了、「煉獄篇」を読み始めました。さすがに綺麗になってきましたね。

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紙の本

こんな翻訳アリ?でも面白い

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「妻に

年がら年中
酔っぱらってばかりで
ごめん 一番最後は
いつだったっけ?」

これ、中国史上最高の詩人、李白の詩の翻訳です。(本書p170)
こんなの許される?....いいんです。
懐古趣味人の慰み物と思っていた漢詩が、いっぺんに身近になりました。
詩の翻訳は、逐語訳ではつまらない。作者が何を見つめていたかを追いかけ、
作者の生き方に迫っていく、新たな創作と言っていいでしょう。
リルケ、ダンテ、ウィリアム・ブレイク、名前だけ知ってるけど、恐れ多くて敬遠していた詩人たちを、
しっかり読んでみようかと思いました。
19世紀末のアメリカで、無名のまま55歳で死んだ女性詩人、エミリー・ディキンソンは、とんでもない「男前」の人ですね。

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紙の本

不思議の人イエス

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「新約聖書=キリスト教の聖典」という先入観から離れて、イエスという不思議に満ちた人物の生涯とコトバを追うのに、とても良いテキスト。
文字にとらわれるのでなく、言葉を超えた「コトバ」を感じ取っていこうという姿勢に共感が持てる。
テレビでの話し方もわかりやすく、親しみが持てた。

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紙の本

紙の本久保田万太郎俳句集

2022/11/26 20:51

江戸っ子の切なさと「やつしの美」

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

湯豆腐やいのちのはてのうすあかり

この絶唱は、どうして生まれたか。
巻末の恩田侑布子さんの解説が、詳しく解き明かしてくれます。
演劇界のボスとして君臨し、文化勲章まで貰いながら、
女性関係は乱脈を極め、初婚の妻は自殺、再婚では二回り年下の妻に振り回され、
最後の恋が実った喜び、それもつかの間の死別・・・。
幼い頃、祖母に連れられて歌舞伎や落語に浸った日々、
そこから生まれた、日本文化独特の「やつしの美」、
恩田さんは、それこそ万太郎の句の真髄だと説いています。
洋画壇のトップ、梅原龍三郎の美食会に招かれ、
本当は大嫌いなナマモノを誤嚥、ひそかに手洗いで吐き出そうとして窒息の最期。
江戸っ子らしい意地っ張りと優しさが切ないです。
そんな背景に思いを致しながら、一句ずつ味わってみてください。

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紙の本

紙の本おかしな男渥美清

2018/11/30 22:50

「寅さん」に殉じた男

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

無頼の過去を持ち、結核で片肺を失い、群れるのも媚びるのも嫌いな、やたら顔の大きな男、田所康雄が、役者・渥見清として何とか売れたいともがくうちに、「車寅次郎」という、奇妙なアウトローのキャラクターに巡り合う。すべてを賭けてこのキャラクターを演じるうちに、アウトロー「車寅次郎」は、美しい日本人「寅さん」として独り歩きを始め、役者・渥見清を、一人の男としての田所康雄を呑みこんでゆく。「車寅次郎」以前の田所康雄と親しく、役者・渥見清の「おかしさ」に注目していた筆者が、「寅さん」に殉じるまでの彼を、美化を排して描いた秀作。「寅さん」として国民栄誉賞を貰った彼は、役者として、一人の男として、果たして幸せだったのだろうか。

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紙の本

紙の本悪童 小説寅次郎の告白

2018/11/23 22:08

悪童は悪人ならず

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「男はつらいよ」に至るまでの寅さん前史。もちろんフィクションだが、山田洋次さんの手にかかると、実在の人物としか思えない。本当に、悪童だったんだなあ。でも決して悪人ではない。ちょっと困った人物ではあるけど・・・。散歩先生のエピソードが良い。寅さんは、インテリぶる奴は大嫌いだが、本当のインテリは尊敬していたんだなあ。さて自分はどうか・・・ちょっと胸が痛い。

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紙の本

AIに負けない国語力

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

国語力とは、自分で問題を見つけて考え、行動していく力であり、AIが取って代わることはできない。筆者のメッセージに勇気づけられると同時に、国語力をつけるためには、丹念な読解と、様々な手法を用いて説明するトレーニングが必要なことを痛感した。私も、努力すること自体に喜びを見出し、自分の持てる力を、自分のためだけでなく、他者のためにも使っていきたい。

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