狐塚さんのレビュー一覧
投稿者：狐塚
| 8 件中 1 件～ 8 件を表示 |
電子書籍
2021/11/12 18:12
18巻の前に読んでください
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ハコヅメ本編を一気買いして、18巻を読んで？？？となったのでこちらを読み、天を仰いでいます。しんどい。とてもよかった。
本編でも別冊でも、伏線と結末の秀逸さに舌を巻きます。
どんな仕事であれ結局人間関係だなと思わされる登場人物の好感、彼らの過去と未来、幸あれと願います。カナと山田の変わらない関係が好きです。
現実の警察の皆様は十分に寝て欲しい。家族の出産にも立ち会えますように、これからの制度改革があってほしい。いつか犯罪がなく警察が暇な世界になれれば。
電子書籍
電子書籍私が大好きな小説家を殺すまで
2023/08/24 21:24
神様への信仰心
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
行方不明になったベストセラー作家、遥川悠真の部屋で家宅捜索を行う刑事が見たものは、ノートパソコンに保存されたドキュメントファイルだった。彼の作品を心のよすがに生きてきた少女・梓と遥川の出会い、交流、破滅。苦しい展開なのに、読み進める手が止まらなかった。
心の内で｢引き留めてくれる人｣を待つのなら、そんな選択しなくていい。それでも｢引き留めてくれる人｣なんていない。
そして、ファンとは、誰かを推すとはなんなのだろうと考えさせられた。
中高生の頃、気が狂うほどに好きだったアーティストのことを思い出した。スマホもない時代、下校すると真っ先に親のPCを開いて公式サイトをチェックし、Wikipediaを暗記していたあの頃。私も彼らの信者であり、彼らは神だった。
神は正しい。神は間違わない。神の生み出すものは最上である。
神に祀りあげられたヒトが遥川なのだろうか。神に近づきすぎて破滅したのが梓だったのか。とても残酷で、とても美しい物語だ。
電子書籍
電子書籍占星術殺人事件 改訂完全版
2022/12/30 09:29
ミステリ好きは読むべき
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
(某漫画との騒動含め)あまりにも有名な作品でトリックを知っており、まあいいかと後回しにしていた本作。もっと前に読むべきだった。
奇妙な手記を残し密室で殺された父、偶然か必然かひとり殺された長女、そして切断され全国に遺棄された6人の娘たち。昭和史に残る連続変死事件を御手洗潔は解き明かせるか。
某漫画を先に読んでしまったため本命のトリックは知っていても、｢こんなん聞いてないぞ？｣というすごい展開や伏線が満載。
ただ、やっぱり知らずに読んだ方が楽しかっただろうし、そこは悔しかった。
事件が1936年、御手洗のいる作中現在が1979年なので、2022に読む平成生まれの私は二重に時代の壁があり、｢昭和って破れた紙幣銀行で取り替えてもらわないの？｣など作者の想定していないことにも驚いた。
将来、令和生まれにもこの作品を読んで驚いてもらいたい。
電子書籍
電子書籍紅蓮館の殺人
2022/11/29 12:24
小出さんのファンです
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
張り巡らされた伏線と魅力的なキャラクター造形がよかった。
嘘が許せない探偵・葛城と彼の近くで推理を見届けたいと願う田所。高校生の彼らと、探偵であることをやめた28歳の飛鳥井の対比。
私は飛鳥井と同世代なので、どちらかというと彼女寄りの俯瞰した読み方をした。
葛城、それは本当に言う必要があることか？それを暴いたところで何になる？
葛城が嘘を許せない理由や正義感に溢れているのは描写されていて、それ納得ができる。
一方、正しいことをしているが故の攻撃性、想像力の欠如。飛鳥井が言うように｢若さゆえの青さ｣。
彼の頭脳は諸刃の剣である。
なぜ人は嘘をつくのか。それぞれの背景まで推理して赦せるようになれば、彼は本当の名探偵になれる、と思った。
小出さんは本当にカッコよくてとてもすごかったので再登場させて欲しい。小出さんについて話していたちょっととりとめもなくなってしまうと思ったので今回はこれで。170cmあって実は男だと思ってたらただのカッコよくて危険な女性だった。つよい。
電子書籍
電子書籍魔眼の匣の殺人
2022/09/03 07:19
面白かった………………
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
良かった！！！すごい！！！すごい！！！
今作も比留子先輩の名前の覚え方講座があったり、葉村くんのミステリ談義があったり、超常現象を前提に本格推理が展開されたり。
つまみ食いのように少しずつ複数の本を読み進めることが多い中、一気読みしてしまった。
電子書籍
電子書籍ｍｅｄｉｕｍ 霊媒探偵城塚翡翠
2022/05/03 12:46
とにかく上手い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
正直、最初はなんだか読みにくいと思っていたんです。
謎もキャラクターも魅力的、それなのになぜか読んでいくのがしんどい。どうして？
｢なぜ読みにくく書かれたか｣その謎が解け、ルールに縛られなくなったシーンの爽快感。すごい、ものすごく文章が上手い作家さんだ！と感動しました。
電子書籍
2020/10/22 21:00
ここに通いたい
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
私は心療内科にかかっています。ここは6件目の病院です。作中で精神科は精神医学を専門としてきた医師で心療内科は必ずしもそうでない、という話がありました。私も過去にかかった心療内科で双極性障害だと言われ薬を貰ったけれど余計にしんどくなって、他の精神科や心療内科で｢この薬はおかしい｣と言われ全く別の診断がでたことがあります。ああこういうことだったんだな、と思いました。
ただ、私は精神科よりカウンセリングをしてもらえる今の病院が合っていたので、心療内科もいい所はありますよ。(精神科でもカウンセリングしてもらえるところはあるんでしょうか。私の地域にはなかった)
最初から弱井先生に診てもらえたら幸せだろうな。落ち着く空間でゆっくり話を聞いてくれて、押し付けがましくなくて。
こういった医療漫画が増えると健康な人もこころがしんどい人も知識が増えるので、とてもありがたいです。
電子書籍
電子書籍変な絵
2022/10/22 16:05
思ってたやつとは違うけどすごい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
オモコロにハマって購入。
皆様ご存知の通り、オモコロは肩の力を抜いてゲラゲラ笑いながら読める記事が満載、雨穴さんの書く記事はホラーでゾクゾクするけど解説のイラストでゲラゲラ笑ってしまう。
展開も語り手の雨穴さんが奇妙な依頼を受けて栗原さんと共に謎に迫る形式が多く、前作の｢変な家｣は民俗学洒落怖っぽくて非常に私好みだった。
そのため、｢新作〜！！！！！！｣と狂喜乱舞して購入したものの、第一章に入り｢雨穴さんがいない…？？？？｣と心細さに部屋の片隅で膝を抱えながら読み進めることに。
そして読み終えると｢やっぱ上手〜！！！！｣とオモコロを開き、温度差に訳が分からなくなった。
これは雨穴さんの書く｢小説｣である。
オモコロでは｢本当にあったことでは？｣と思わせる写真をはじめとした工夫に背筋が凍ったり腹がよじれたりするが、｢変な絵｣は面白くて非常に出来のいい創作だと理解しつつも気持ち悪さが離れなかった。
解が提示されてスッキリはするのだが、｢倫理観〜！！！！｣と叫び暴れたくなっているため、オモコロで本屋ダンジョン企画を読み返し落ち着きたいと思う。
| 8 件中 1 件～ 8 件を表示 |
