みんみんさんのレビュー一覧
投稿者:みんみん
紙の本凍える牙
2001/10/13 06:49
オオカミ犬が生き生きと描かれていた。
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女性が、男の職場(特に警察などの場合)で働くのは、大変な思いをするのだとつくづく思わされた。だけど、仕事をしていくうちに、若い女刑事と今まで彼女を鼻にもかけない態度でいた、熟練した刑事の心がすこしづつ通ってくるところが何とも良かった。あと、事件の要となるオオカミ犬もまるでそばにいて触れるように生き生きと描かれていて、そのあたりはすごいなと感じた。
紙の本松風の家 上
2001/10/13 06:39
茶道宗家の再興小説
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明治から大正にかけての茶道宗家を再興していく小説。
その日の米代にも困り、かなりの貧困の中を耐え忍びやっとの思いで茶道宗家を立て直す姿に感動した。この時代、結婚は家同士のもので本人の意思に関係なく結婚させられるのは、今の時代からは考えられなく、驚きの思いで読んだ。また、多くの人達が静かに耐えてきた姿が良く書けていた。
紙の本白き旅立ち
2001/10/10 13:38
日本で一番最初に解剖された女性は遊女だった。
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日本で一番最初に解剖されることを願い出た女性、美幾の、生まれてから解剖されるまでを書いた作品。
貧しい家に生まれて吉原に遊女に売られ、必死にがんばってきたが結核に犯されて、もう助かる見込みもなくなったが、自分の愛する医者の為に自ら腑分けを望んだ遊女、美幾の姿がいじらしかった。顔も性格も頭も良かったのだからこんな時代に生まれなければ、もっと幸せな生き方出来なのではないかと、美幾がかわいそうでしょうがなかった。
紙の本葵を咲かせた女たち
2001/10/04 06:17
女性の目から見た歴史を楽しく読む。
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戦国時代、江戸時代に活躍した女性の歴史について書いた本。お市の方に始まり、お市の三人の娘、淀殿、お初、お江や徳川家康の正室や数多くの側室達、お江の娘の千姫、徳川家光の乳母、春日野局について書かれている。歴史物なのに女性の見地から書かれているためか、全然堅苦しくなく楽しみながら読めた。
2001/09/15 04:49
バリエーションにとんでいて、しかも、ヘルシーな料理集
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よく使う安い材料を素材別に簡単に料理できるスピードおかず。意外と作り方を知らなかったソースとたれ。ちょっとアイデアを加えるとこんなにも違ってくる定番おかず。
例えば、ハンバーグなんかでもこんなにいろいろな種類が作れるのかと驚くほどバリエーションにとんでいて、しかも、ヘルシーなものばかりでした。
紙の本花散る頃の殺人
2001/09/14 07:37
「凍える牙」の続編にあたる6編の短編集
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「凍える牙」の続編にあたる6編の短編集。「あなたの匂い」警視庁機捜隊で働く音道貴子は、自分の出すゴミを何者かが拾っているに気づき不信に思い始める。「花散る頃の殺人」古びたホテルで、老夫婦が青酸カリを飲んで死んでいた。他殺か自殺か音道貴子らは、捜査活動を始めた。
全体的に重くなりがちな内容だが、登場人物にオカマや生意気な女子高生など面白みのある人々が出て来たり、最後のほうで明るくからっとした終わり方だったりしたので、読書後は、爽やかな気分だった。
紙の本夜叉街道
2001/09/08 04:43
子供から大人まで、わくわくする時代劇
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子供向けに書かれてあるのだと思うが、子供から大人、おじいちゃん、おばあちゃんまで楽しんで読めると思う。美しい姫様が絶体絶命のピンチのときに、頭巾をかぶった正義の味方がどこからともなく表れ、悪党ども切り倒してやっつける。欲にまみれてえらそうにしている悪党をやっつけるさまは、読んでいて胸がスカッとした。勧善懲悪時代劇。
紙の本365日のムダなしおかずの知恵 食費も手間も時間も節約できるおかずが650品 やりくりと繰り回しの知恵とコツがいっぱい
2001/09/06 06:56
これ一冊で節約できて簡単手料理
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これ一冊で節約できて簡単手料理。確かに野菜なんか料理していてあまって捨てる部分が多いので今までもったいないなと思いながらそのままできたけど、「捨てないでもう一品」や「やりくり」が書いてあるのはいいですね。
あと、その素材ごとにまとめてあるのは探しやすくていいですし、その料理ごとに時間や値段が書いてあるのもぱっと見て時間のないときなど決められるのでなかなか便利です。
紙の本伽羅の香 改版
2001/09/05 03:34
香道の復興に貢献した女性の生涯を描いた作品
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相次ぐ家族の不幸にも負けず、香道の復興に貢献した本庄葵の生涯を描いた作品。
三重の多気村の山林王の一人娘として生まれた本庄葵は、女学校の親友と同じ相手を好きになってしまうが、結局、葵がその相手と結婚をし、2人の子供に恵まれ、家族4人で幸せな生活を送るが、それもつかの間で、夫、両親、2人の子供と亡くなってしまう。失意の中にあった葵だが、それを乗り越え、以前、叔父に勧められて始めた香道を復興させようと自分の財産を惜しみなく使う。
有り余る財産、美貌、知性と兼ね備えた女性なのになんでここまでつらく苦しい人生を送らなければならなかったのか、人の一生を通してみると本当に人生って大変なことばかりなんだなとつくづく思った。
紙の本そして誰かいなくなった
2001/08/29 06:13
夏樹静子の力作
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アガサ・クリスティの名作、「そして誰もいなくなった」をモチーフにして書かれている。豪華クルーザー、インディアナ号に招待された5人の乗客と2人のクルー、晩餐の途中、全員をを告発するテープが回された。そして、メンバーが一人ずつ殺されていく。
ストーリーの中でもクリスティの作品と比較されて書かれており、設定も酷似しているが、最後の大どんでん返しがすごかった。また、船上で生き残った人間同士が互いを疑いあい、誰が犯人か想像がまったくつかないところも恐ろしかった。
夏樹静子の力作だと思う。
紙の本クレオパトラ 上
2001/08/18 06:00
かなり波瀾に飛んだクレオパトラの一生を描いた作品
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エジプトの王女クレオパトラの波瀾に飛んだ一生を描いた作品。クレオパトラは6人兄弟であったが、長姉トリファイアは、病弱で次姉ベレニケに毒殺されてしまう。次姉ベレニケは、夫と共に父王と戦ったが、破れて父王に処刑されてしまう。
父王に気に入られていたクレオパトラは、父王に次の妃にと望まれていたが、父王が病気で余命わずかであったために、長弟のマグスと結婚する。だがクレオパトラがマグスと契るのを嫌がり、愛するシーザーの子供を身ごもり、シーザーはマグス達と戦い、戦いに勝つ。
身内どうしでなぜここまで残酷に殺しあうのか、理解しかねるが、ストーリの展開が劇的だったのでどきどきしながら読んだ。
2001/08/18 03:26
しんみりとしてしまうものばかり集めてある。
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どの話も心を打ってしんみりとしてしまうものばかりだった。保存版にして母から娘へ送る本にしてはどうだろうか。
三浦綾子
「母」小林多喜二の母が多喜二や家族について語っている。
「孤独のとなり」作者の身近な出来事に対するエッセイ。
宮尾登美子
「連」真珠作りに一生をかけた女性の話。
「櫂(第一部)」作者の父親、岩伍と義理の母、喜和の話。
「卯の花くたし」身売りされた少女の話。
「菊まがき」作者の義理の姉、菊と絹の話。
紙の本決闘
2001/08/09 10:17
息子の決闘がいつのまにか親の決闘になり、2人は、対決する
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大学3年生の征哉は、たった一度だけの相手、久美から妊娠を告げられ、幼馴染の典子からお金を借り、始末をつけようとする。そんな征哉に妹思いの久美の兄が怒り、決闘を申し込む。一方、征哉の父親である日比野は、余命半年と医師に告げられ、久美の父親である向井も会社の負債を抱えた上に愛人の自殺で絶望的になっていた。実は、この2人はまだ若い頃に1人の女性をめぐって決闘した仲だった。息子の決闘がいつのまにか親の決闘になり、2人は、対決する。
あまりに面白くて、一気に読めてしまった。そんなに長くない文章なのに登場人物の心情が伝わってくるようだった。現代に決闘を持ち込むのは、かなり無理があったろうが、そこは赤川作品でうまくまとまっていた。
紙の本見知らぬ妻へ
2001/08/02 09:48
悲しくて切ないが、すんだ美しさがある8編の短編集
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悲しくて切ないが、すんだ美しさがある8編の短編集。8編とも全部違う趣向で書かれているので、好きな作品や嫌いな作品が出てくるだろう。全体的に心切なく悲しくなるような話が多いが、ほんわりと温かい終わらせ方をしている。
「うたかた」子供達も自立して、夫にも先だたれた老女が、長年すんでいた団地の取り壊しを機に自ら餓死を選ぶ。実は、この作品が一番心に残っている。誰にも迷惑をかけないように餓死を選んだ老女の姿が悲しすぎた。
「見知らぬ妻へ」客引きとして生きる男が、日本に滞在させるため偽装結婚した中国人女性を愛し始める話。中国人女性がただひたすら言いなりになって、謝ってばかリいる姿が、かわいそうだった。
紙の本裁かれた女
2001/07/27 08:13
「招かれた女」の15年後を書いた続編
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「招かれた女」の15年後を書いた続編。
父親と共に殺人を犯して15年、事件も時効になった頃、倉田淳子の父親が突然病死した。しかし、それから後、淳子の周りで次々と事件が起こる。次女の美樹が公園で池に投げ込まれたり、淳子達が殺した女性の友人という女が現れたり、長女の成美が首を絞められて殺されそうになった。これらの事件は、15年前の殺人と関係があるのか?
「招かれた女」を読んでない人は、先に読んでから「裁かれた女」読んだほうがいいでしょう。こういう、事件が起きてから何年後かの続編はずっと読みたいと思っていた。これからもこのような続編をどんどん書いていってほしいと思う。