がんりょさんのレビュー一覧
投稿者:がんりょ
淋しい狩人
2001/10/17 10:10
宮部タッチが救いになっている
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古本屋を舞台としたミステリ連作集。
客や近所の住民が巻き起こす事件を孫の稔をしたがえた店主のイワさんが解決する。普通は胸糞が悪くなるような結末がほのぼのとした文体で救われている。
本好きにはお勧めの一冊。
R.P.G.
2001/10/13 16:59
最後までだまされたかった
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ちょっと悔しい。途中でトリックがわかってしまったのだ。それでも作者のストーリーテリングの力ともしかしたら違っているかなという期待で最後まで楽しめたが。
これ思いつかずに、最後に知らされたら気持ちよかっただろう。もう同様なものには2度とだまされないだろうし。ああ、無垢だったあのころにもどりたい。
緋色の記憶
2001/10/10 19:20
思いやりが裏目に出る悲劇
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校長の息子は何をみたのか?
何があったのかは終盤まで明かされず、何かが起こったという前提で物語が進む。
そのせいか、前半はすごくいらいらさせられる。
最後に、何が起こったかが知らされたとき無力感に襲われてしまった。
人の好意や思いやりがこんな悲劇を起こすとは...
ぢん・ぢん・ぢん 上
2001/10/10 19:14
性的でない性表現にとまどう
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全編に性的な描写が登場する。が、ちっとも性的な気分にならなかったのはなぜだろう。
これでもかって醜く描かれる編集者のせいか?
彼女の醜さを引き立てるように登場する、美女たちの非現実性のせいか?
結局よくわからないが、その代わり心の中に塊を残してくれる作品だった。
アホー鳥が行く
2001/10/03 19:34
金銭感覚の崩れた二人は人生なめている
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ギャンブルを題材にしたエッセー集&西原のイラスト。伊集院静という人は、女優を妻に持つくらいだからスマートな人なんだろうなと思っていたが、とんでもない金銭感覚をもつギャンブラだったのね。1日に何百万もギャンブルにつぎ込み酔っ払いながら原稿を書く。小説でつじつまが合わない部分は、のみに行ったからだと公言しちゃうあたりすごすぎる。それでも、原稿を頼む人がいるという事実に、世の中不公平なんだということを再認識させてくれました。
ポップ1280
2001/10/03 19:22
倫理感なき犯罪者
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主人公ニックは倫理観がない。朝飯を食うように人を殺し、鼻を掻くように人をだます。普通なら怒りの対象となり、正義のヒーローに成敗してもらいたいような人物だが、なんなんだこの憎めなさは。ラストは神がかりすぎてちょっと興ざめだが複雑な余韻を残してくれた一冊でだった。
脳男
2001/10/03 19:15
論理で感情を構築できるのか
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生まれつき感情を持たない男、鈴木。彼を爆弾魔にしたのはなぜか。感情を持たずに人間はいきていけるのか。学習による論理でどこまで感情をシミュレートできたのか。本書を読んでみましょう。
片想い
2001/10/03 19:00
男って?女って?
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東野作品としてはちょっと重めのテーマの作品。ジェンダーやセクシャリティについて考えされられるが、作者の筆力でミステリタッチでさらりと読ませてくれる。
改善魂を求めて トヨタ生産方式
2001/10/03 18:55
奮い立たせてくれる
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改革断行したい人には必読の1冊。トヨタ生産方式を世に広めた著者の金言集。周りの抵抗にあって、改革に挫折しそうなとき、読むと奮い立たせてくれる言葉の数々が収録されている。
永田町のKさんにもおすすめしたい。
おもしろくても理科
2001/08/30 18:50
シミズ先生が壊れていく過程のドキュメント
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西原のめちゃくちゃなイラストに影響されて,まじめな清水先生が壊れていく過程が面白い.
できるかな
2001/08/30 18:47
究極の怖いもの知らずが行く
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権威のあるところへ行って、無茶をやらせたら彼女を越える人はいないだろう。鴨ちゃんという人の話がやたらと出てくると思ったら、「鳥頭紀行」によるとどうも彼と結婚したらしい。
墨攻
2001/08/30 18:40
軍師一人でここまでできるのか
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中国戦国時代の宗教“墨子”の一員が弱小の城を守る話。史実として分かっているのは“墨子”が篭城の技術に長けていたというくらいで,それ以外は作者の創作であるが実にリアリティがある。前作“後宮小説”とともに読み応えのある一冊。コミックス版もある。中島敦記念賞受賞作。
桜雨
2001/07/10 12:43
やっぱ女は恐ろしい
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1人の画家と2人の女性の愛憎劇。巣鴨のアパートにくらす老女たちとの関係は…。戦火を越えて1枚だけ残された絵の真の作者は…。
戦中から戦後にかけての時間を超えた女の執念。最後の結末はヤラレタって感じ。
二人のガスコン 上
2001/07/10 12:36
騎士と自由人の凸凹大活劇
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3冊に及ぶ大冒険活劇.
三銃士のダルタニャンとシラノ・ド・ベルジュラックのコンビが,先王の弟と現宰相の政治紛争に巻き込まれて大暴れする.騎士道を重んじる厳格なダルタニャンと自由人シラノの掛け合いが面白い.
最近復刻されたダルタニャン物語を読んでみたくなった.
狼の領分
2001/07/09 18:50
擬似家族のぬくもりと限界
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花村得意の擬似家族ものである.具連隊長,旅館のおかみと博打狂いの弟,元刑事,元相撲取りなどで構成されるコミュニティの物語である.
登場人物はみんな,愛の表現が下手で,ゆがんだ形でしかぶつけることができない.このため,お互いに気ずつけ合いながら,近づかずにはいられない,いわゆる「ハリネズミのジレンマ」状態に陥ってしまう.このような複雑な人間関係を暴力描写,性描写をちりばめながら,うまく描いている.
どこか懐かしい人たちが出てくるなと思ったら「なで肩の狐」の続編だったことを終盤にきづいた.