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miho_tokeshiさんのレビュー一覧

投稿者:miho_tokeshi

41 件中 16 件~ 30 件を表示

紙の本彼の楽園

2001/08/30 02:33

胸がきりきり痛む、切ない1冊

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 泣きました。あまりにも切なくて。本っ当に切なくて。切ない系に免疫がない私は、痛みと感動ごちゃまぜでもう大変でした…(恥)。

 「彼の楽園」は、89年頃ドイツを舞台にしたちょっと現実離れ? なすれ違い監禁モノ。肉体的にというより、精神的な監禁という感じ。
 幼い頃から互いに見つめあい愛し合っているはずなのに、現実では永遠に分かり合えることなくすれ違って破綻する、というなんとも苦しく悲しい話。苦しいはずなのに、読後にはなぜか不思議な透明感があります。なかなかの秀作。

 そして、私が読みながらボロボロ涙をこぼしてしまった(!!)のが「まだ見ぬ夢の」。幼馴染みのイギリス人ハーフの大学生に恋する、中学生の主人公。でも彼にはずっと待っている人がいる…。それは主人公の兄。イギリスに行ったまま何年も帰らない兄を寂しく待ち続ける彼を見て、「自分がもっと大人だったら彼を守れる、頼ってもらえるはずなのに」と悲しむ主人公。
 そんなある夜、奇妙な女に誘われて「飲めば一晩だけ大人になれる」という湧き水を見つけた主人公は、兄にそっくりな大人になって、幼馴染みを慰め穏やかな夜を過ごすようになるが…。

 もう、何故だかは分からないんですが、私は異常〜に主人公・隆裕と同化してしまい、彼が幼馴染み・祐一を抱いてしまう場面では、決して叶わない想いと知っていながら欲求を止められない隆裕の幼さが胸に痛く、思春期の闇雲な真っ直ぐさを見せつけられたようで、辛かった。足を踏みしめながら、ごろごろのたうち、うめきながら読んでしまいました(恥)。結局最後の展開に救われ、感動したんですが。

 もしかしたら、隆裕と自分の幼さを、どこかで重ねていたのかもしれません。ほんとに異常なくらいはまってたからなぁ…(笑)。そういう時期だったのか? うーん。
 だから、他の方がこれを読んで同じように思うかどうかは自信ないです…(爆)。でも、その時期の私にとっては大きな存在感をもつ作品だったのだ、と言うことはできるでしょう。

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なぜか涙が出る写真

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 音楽雑誌で彼女の写真を目にしてから、なんとなく気にはなっていた。しばらく後、かの有名な写真の賞を受賞したと聞き、ますます興味を覚えた。そして某写真誌に載った受賞発表の記事の写真を見た時、本屋で立ち読みしてにいるにもかかわらず心が締め付けられるような感覚にいてもたってもいられなくなり、涙が出そうになり、そそくさと店を出、速攻で帰宅しほとんど衝動的にネット購入の手続きをしてしまった。それがこの写真集である。

 私が心を掴まれてしまった写真は、著者が(後の)自分の夫を撮った写真だった。車の後部座席で、シートに頭をもたせかけながらカメラに微笑む青年。特別凄い写真じゃない。技術があるわけでもない。
 ただ、そのカメラ越しの想いが、互いに対する強い愛情とか優しさとか、切なさのような悲しさのような複雑な感情だとかそんな何かが、勝手な思い込みかもしれないけれど確かに伝わってくる気がしたのだ。私にまで、それがハッキリと感じられた気がした。

 痛みも悲しみも愛しさも、全てのごちゃごちゃを整理せずストレートに焼付けた写真たち。それはとても自然で何気ない。特別じゃあない。人によっては何の価値もないものかもしれない。そういうものかもしれない。けれど、いつまでも消えずに心に残るものって、いつでも何気ない一瞬の「感情」や「表情」だと私は思う。いつまでも焼き付けたいものたちが、今確かにあると感じる。そんな一瞬の想いを、この写真集は抱きしめているのだと思う。

 愛しさと、近いようで遠いものへ憧れ。それが著者の写真を見る、私なりの意味なのかもしれない。いつまでも、1枚1枚を、心に焼き付けておきたい写真集。

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紙の本いのせんと・わーるど

2001/08/07 08:22

硬質の素晴らしさ

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 全体的に硬質の文章と、鋭い線を持つ石原理の挿絵。その2つが上手くはまり、相乗効果で、作品を素晴らしいものにしています。

 検察庁をテーマに、過去にとらわれる先輩検事(伊能)と切れ者後輩検事(野々宮)が、過去の傷に向き合いながら底の見えない事件の闇に挑んでいくというこのジャンルにしてはなかなか渋い(笑)内容。よって、人によっては「…意味わからん」「内容が硬すぎ」と思う人もいるかも。

 しかし、しっかり書き込まれた検察の組織構造・主人公らが追う事件は、まったく法に無知な私にも興味深く、面白い。事件の核心に迫ってゆくにつれ、私の心臓もドキドキと高まるばかり…。ヘタすれば恋愛の描写より、ドキドキしたりして!?

 事件ものとしてもちゃんと(?)面白い素晴らしいボーイズラブ。そんなの滅多に出会えません!! 予定では全3巻らしいですが、ぜひぜひこの機会に読んでみては…?満足すること間違いなし。と、思います。もちろん、恋愛モノとしても良いですよ(ホント!)。ご一読あれ。

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紙の本くっすん大黒

2001/08/05 01:28

転げ、飛ぶ、世界

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 以前から、主に音楽面においてよく耳にしていた「町田町蔵」の名前。その人が小説を書いていると聞き、手にしたのが本書「くっすん大黒」でした。

 とにかく、私の今まで読んだ本の中にこんなにもハッキリ『映像』の浮かぶものは無かった、と本気で度肝を抜かれる。まるで自分がその世界に入り込んでいるような錯覚。何転にも転がる視界、思考、景色、常識。全てが『異常』、しかしそれこそが『日常』なのだと思い知らされる展開の数々。

 そう、日常とは常にこうした混沌と淡々の繰り返し。正道も外道も無く、成功も失敗も紙一重、人はいつも転がる道の途中にいる石っころの一つでしかない。

 内容が有るのかは不明。というより、この小説に内容なんていらないと思う。なぜなら、私たちの人生で、意味を『考える』ことこそ意味が無いような気がするし、人にとって『感じる』ことのほうが、その何倍も重要で必要な気がするからです。

 そういう意味では、これほど痛快で最高な文を書く作家は、今のところ著者が一番でしょう。ぜひぜひ、転がり飛ぶ日常世界へ、おこしくださいませ。

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紙の本ボクサーを犬は癒す

2001/08/02 02:42

愛のある世界

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 雑誌連載を終え、本巻からは書き下ろし形式で続くというこのシリーズ。今までの一章(1round)ごとに区切られた話の構成から、一冊の中に一つの流れを作る構成に変化したものの、違和感もなく更に魅力が増している。

 キャラクター達はさらに重く辛い運命に、巻き込まれ、翻弄されながら、それでも立ち上がり、前を見据え、歩き出す。愛すべき誰かの手に支えられ、また同時に支えながら、遠く輝く目的の場所を目指す。

 いつも、作者の描く世界には愛がある。どんなに苦しいことがあっても、差し伸べられる優しさが確かにある。それは簡単に得られるものではなく、互いに信頼し、互いの存在を認め合うものこそが得られる厳しく強い絆だ。得るための努力・試練は並大抵ではない。それでも、乗り越え続けて寄り添う彼らは、とても眩しく温かく最高に愛しい存在である。

 最後、ライバルである表紙の2人がチャンピオンの座を賭けて戦う日まで、夢と試練と愛に溢れた日々が描かれ続けることを、心から願っている。ボクシング小説に、なっちゃってください。
 今後も期待大な傑作シリーズ。

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紙の本うたかた/サンクチュアリ

2001/07/22 23:36

人は傷を癒し、歩き続ける

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 二短編が収録されているが、私は『サンクチュアリ』が好きです。吉本ばななの作品で一番好きなのが、これ。

 話は淡々と進む。内容が無いとか、ありがちだとか、そういうのは私には分からないしどうでも良いことなので。ただ読んだ時に感じる、あの言葉にはできないような気持ちだけが全てだと思うので。それでいいのだと思う。人の心に深く跡を残す、言葉の波が心地よい。

 死の向こうにも、確かに、明日は広がっていて、歩き続ける誰かがいる。それ以上でもそれ以下でもない、特別でも何でもないことなのかもしれない。でもそれこそが、誰にとっても大切な、痛みであり癒しのような気がするのです。

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紙の本現代ロックの基礎知識

2001/07/20 23:39

ロッキングオン読者は必須、ロックファンならなおさら

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 この本を読んで、自分が今までいかに知ったふうな口を利いていたか、思い知らされました。ロックを深く知るために必要最低限の知識が、分かりやすくかつ面白おかしくまとめられています。目から鱗が落ちるとは、まさにこのこと。ロックファンなら、絶対買いでしょう。

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人は孤独、だけど支え合える

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 入谷鉄夫・木津涼二という二人の高校生(に見えないくらい大人っぽい)男子を中心に、周りの友人達も巻き込んでストーリーは展開する。

 序盤は、主人公入谷の心の内の葛藤・それによる成長が描かれ、中盤から後半にかけては同級生である木津や親友良太とのあやふやな関係性への迷い・悩み・答えが描かれてゆく。

 石原氏の作品は、いつも、単純なボーイズラブ(いわゆる恋愛もの)とはかけ離れた、なにか物事の深みのようなものを描き出している気がする。それは作品により様々だが、この「あふれそうなプール」の場合、私は『孤独』についてそれを感じた。

 中盤、木津の暮らしている部屋についての描写を読んだ時、それがあまりにも上手にそしてあまりも切なく彼の『孤独』を浮き彫りにしたため、頭が死んでしまいそうになった。その光景は限りなく孤独だった。それを静かに、側で見つめている入谷がいる。あまりにも悲しくて、そのまま真実だと思った。

 人はどんなに近くで誰かが寄り添っていても、結局は一人で孤独な存在で、決して他人の全てを分かり合えることはない。そう描かれている気がした。

 しかし、話が進むにつれ、また違う言葉が浮かびあがってくる。たとえ分かり合えないとしても、支え合うことは出来る、共に歩くことは出来る、手を差し伸べることは出来る。そういう救いも、同時に感じられた。

 情けなさも愛しさも可笑しさも、色んなものが凝縮された、読みがいのある作品だと思います。ぜひ、読んでいただきたいものです。

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紙の本過敏症

2001/07/14 14:43

残酷と切なさと愛を抱いて

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 『過敏症』の表紙がカッコ良かった。それが私の「魚住君シリーズ」を読みだしたきっかけである。良い評判は以前から聞いていたのだが、直接の購入動機はこれ。
 銜えタバコのこの男が、どうも気になって仕方なかった。そしてなんとなーく、1巻にあたる『夏の塩』を購入。翌日、一気に残りの3巻を購入。

結論。
1.最高に面白い&行間を読ませる文章。
 決して言葉に出来ないもの(空気や感情etc)を
 言葉で表現してしまっている。
 矛盾しているようだが、本当。これは凄い。
 じっくり何度も読んでしまう。
2.世界観が、現実に近いと感じる。リアルに近い。
 キャラクターが話に都合良く動いたり
 (ピンチに突然助けが来る、すぐにトラウマを克服)しないので、
 そう感じるのかも。
 サラリーマンや大学院生という現実っぽい設定のせいもある…?
3.挿絵が合っている。作品の魅力倍増。
 小説の挿絵というのはかなり重要な要素なので、
 「絵が合わなくて魅力半減」なんてこともある。
 その点では最高級。特に3・4巻の表紙。たまらない。
4.主役カップルの2人。特に久留米充。
 主人公魚住の痛み、悲しみ、喜びなどの全てを力づくで包み込む包容力が、
 1人の男としてカッコ良く、惚れます。
 すかしたエリート男性キャラが多いボーイズラブにおいて、
 その存在は異色ながら独自の地位を確立。
 おそらく唯一無二の存在でしょう。

 長々と書いてきて、結局言いたいのは「オススメ。読むべき」ということだけでした。皆さん、読んでみましょう。それほど価値のある作品だと思いますので。

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紙の本夏の塩

2001/07/12 03:05

引き込まれてしまう文章力&個性的すぎるキャラクター達

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 私が本を読むとき、重要なことが二つ。

1. それだけで想像力を掻き立てるタイトル
2. 「読みたい!!」と思わせるような最初の一文

 実際に以上の条件を満たしている本は、結構少ない。

 そんな昨今、一行読んだだけで骨抜きにされたのは榎田尤利くらいのものだ。まず何より文章が独特。文中急にウナギイヌやらなにやら出てきたりして、作者自身のエキセントリックさがチラチラ見え隠れ。
 そしてもちろんキャラクターも個性爆発。普通そこまでせんだろうというくらい、このジャンルの常識をぶち壊すような設定の主人公(味覚障害・嗅覚障害・不能・鬼畜…)をはじめ、癖のありすぎる人達がわんさか登場。作者の脳は一体どんな構造になっているのかと、知りたくてたまらなくなる…。
 内容はふわふわしているようで実はしっかり重く、かつ面白いという…。不思議すぎる。

 ワンパターンで稚拙な小説に食傷気味な皆様、これを読んだらきっと世界が変わります(!?)

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紙の本ボクサーは犬になる

2001/06/24 22:50

挿絵と本文が絶妙ハーモニーな大傑作

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 こんなに良いボーイズ系の小説を読んだのは、久しぶりな気がする…いや、もしかしたら初めてかもしれない(ほんとに)。とにっかく、読めば読むほど世界にどっぷり浸かってしまい、「あーもー勝手にいちゃいちゃしてくれ」という気にもならないほど、素晴らしい文章力(これが無いボーイズ系は結構多い)。
キャラも最高。話も結構シリアス、凝っているし飽きさせない。
 そして何より、この挿絵!!!! 石原理の挿絵が、作品と完璧マッチ!!!!!もともと石原ファンの私は、文を読みつつ頭中ではあの絵で妄想するという幸せを実感し、本っ当に骨抜き状態。

 人によって好みはあると思うけど、まず一度は読んでほしい。(石原ファンは特に)そしてこの幸せを分かち合いましょう…。

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紙の本Xazsa Ver.1

2001/06/24 22:15

私はここから始まった

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 あれは小学校高学年の頃だったか…。毎日本屋に行っては、『挿絵を見ては戻す、挿絵を見ては戻す』という奇行を繰り返していた私。ただ綺麗な絵が見たかっただけで、内容になど目もくれなかった(なんて奴…)。
 そんなある日。偶然手にした「XAZSA」は、挿絵以上に強い『言葉』が詰まった、もの凄くパワフルで切なくて暖かくて愛しい本だった。ない小遣いをはたいて購入、何度も何度も飽きることなく読み返した。読めば読むほど、好きになった。親にまで本気で「これ良いんだよー!!」と薦めたりして(今思えば微笑ましい…)。
 この本から、今日までの私と若木未生のなが〜い付き合いは始まったのだった。もし「XAZSA」に出会っていなければ、私の人生は確実に違う方向に行っていただろう。それくらい影響を受けた一冊です。
 最近また読み返した時、あれからもう七年も経ったと知り、ビックリ。と同時に、少し恥ずかしさを感じさせながらも、今でも良いと思える作品の底力に、再び感動してしまいました。

 ぜひぜひ皆様、ご一読を。

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紙の本それも愛だろ

2001/11/04 10:14

恋は人をアホにするか?

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 現役高校生の一之瀬冬吾は、ハンサム・秀才・スポーツ万能と自他共に認める“イイ男”。そんな彼が惚れたのはなんと同じクラスの激カワイイ転校生(でも男)・西脇恵だった。初めはうっとおしく思っていたはずが、ムリヤリ振り回されるうち心は骨抜きに…。遊びの付き合いしかしてこなかった冬吾も「これが恋か」と初めて自覚。恵を愛しいと思い始める。同性という事実、鈍感すぎる恵の行動、恵の兄・理の厳しい監視など多くの問題を抱えつつ、恵ゲットに向け熱く頑張る冬吾なのだった。「これも恋だろ」の続刊(上のあらすじ4行めまでが、前作の主な内容です)。
 自ら“イケメン”(死語)と名乗る冬吾が、恵に惚れしまったためあたふた四苦八苦する描写には笑い呆れつつも素直に応援。だって、かわいいんですよ〜。こいつ。相手の誕生日を祝うために必死でバイトして金貯めて、自分で理性飛ばして襲っちゃって、それでも来てくれた相手と旅行に行っときながらワケありな話を聞いて日帰りしちゃう。
 こういう良い(?)部分を見せられると、一人称のアホアホ加減も許せてしまうから不思議(笑)。人って恋をすると少なからずこういう部分を持っているもんじゃないのかなぁーと、個人的には思うのですが。どうでしょう。どうにかして好きになって欲しくてアホな行動をとってしまうことって、結構ありませんか? 恋愛だけに限らず日常の色んな場面において。一生懸命すぎて後から考えると赤面モノみたいなことしちゃったりとか…(笑)。それってムチャクチャ恥ずかしいし滑稽だけど、どこか愛しいし、大切なことだと思うのですよー! 私は!! だからフィクションなはずなのになんとなく他人事じゃあない気がするのかも(笑)。
 冬吾以外の連城、白河たちもなんだかかわいいし、好かれ役の恵も、ただのボケカワイイだけの受じゃないところが凄く良い。絶対周りに流されない。特別目新しいストーリーじゃないのに楽しめるのは、キャラクター達がそれぞれ個性を持って生きている証拠なのでしょう。
 軽いようでいてしっかりキャラの感情・想いが書き込まれたシリーズ。かなり楽しめる作品ですので、ぜひ皆さまご一読ください。冬吾の恋愛するさまを読んだ後、自らの過去を振り返ること間違いなしですので…(笑)。そんなの私だけかもしれませんけど。

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紙の本17歳のポケット

2001/10/21 00:12

永遠の若気の至り

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 初めて彼の詩を読み、絵を見た時、「凄い」と思ったのと同時に「何て自己中心的で、傲慢で、繊細な人だろうか」と、強く感じたのを覚えている。それはまさに彼の若さの極みだったのだろうと思う。

 今、彼と同じ17歳になり、反発以上に強い共感を覚える自分がいて、そのことに心からの照れと嬉しさを感じている。

 きっとそれは、生きている若者にとっての永遠のループなのだ、と、信じたい。

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男たちのカワイイ(笑)世界

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 ある日永島は、不思議な存在感を持つ男、津野に出会う。エレベーターで会うたびに絡まれ、からかわれる永島。突然告白・プロポーズの上、果ては無理やり同居までさせられることに(!!)。悩める男・永島と強引男・津野の未来はどっちだ…?

 これ、まるっきし少女漫画です(爆)。かなりの純愛。かなりのウブさ加減。とても27才の社会人とは思えないですよーこの人たち…(笑)。BLや“やおい”といわれるジャンルは元々少女漫画から派生したものらしいですが、こういうのがまさに少女が夢見る恋愛の1つの形なのではないかと…。同作者『僕のライディーン』しかり。ううむ。
   
 それをかなり楽しみながら読めたということは、わたしもまだまだ少女な部分を持ってるってことなのかも(自分で言うな)。

 お人好しの永島は見ていてカワイイし、謎人間津野はほとんどエスパー(笑)。顔を見るだけでズバズバ気持ちを言い当てられちゃあ、永島じゃなくてもビビります(笑)(永島が顔に出やすいだけかもしないけども)。毎晩寝る前の「結婚しよう」に「愛してる」、満員電車では守られる、それをガタイのいい2人がやってるんだから、ちょっと怖い(笑)。まぁ、それが結構、良いんですけど(いや、ほんとに)。
   
 私も心のどこかで、自然にこの方の描く爽やかでやさしい世界を欲しているみたいです。時には甘ーい恋愛を読むのも、良いのではないでしょうか? ね?
 後半に収録されている短編2作も、こちらとは反対に切ない感じがオススメ。

 「甘々+リーマン+ガタイのいい男」でピンとくる方(私だけ・・・かも?/爆)には、ぜひとも読んでいただきたい1冊です。穏やかに楽しめる作品だと思います。ぜひ。

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