ポーリィーンさんのレビュー一覧
投稿者:ポーリィーン
紙の本くそったれ!少年時代
2002/05/09 20:20
ブコウスキーの最高傑作自伝的長編
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
子供時代から青年期までを描いた自伝的長編小説。長編作の中では特異な存在でもあるが最高傑作とされており、ブコウスキーファンならずとも楽しめると思われる作品。実際、可笑しくてほろ苦いエピソードの数々には最後まで飽きることはなかった。本書は子供時代が描かれているので年代順に考えると最初に読むべき作品なのだろうが、この辛い思い出したくもない話をブコウスキーが書けるまでには年数を要しているので、なるべくなら執筆順に読むことをお薦めする。長編作のみでは「ポスト・オフィス」「勝手に生きろ!」「詩人と女たち」本書の「くそったれ!少年時代」「パルプ」の執筆順。
2002/07/26 22:54
怖いって
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
外見や内面の醜さが怒涛のごとく押し寄せてくる長編作。ギャグなしシリアスながらデフォルメされた人物たちが実際にいそうでオモシロ怖く、後味はかなり悪い・・・。痩せればキレイになれるもんって訳じゃないんだなぁ〜と実感しました。
2002/07/22 23:03
予想はずれ
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
北海道の獣医学部を舞台に、公輝(ハムテル)と友人たち、或いは少しおかしな教授が繰り広げる騒動を描いたほのぼの動物系コメディ。すごく面白いが読み終わって何か物足りなさを感じていたら、作者本人があとがきでその答えを書いていた(正確には読者のお便り)。色恋沙汰が不自然なほど一切出てこない! 恋愛物に特別こだわりはないと自分では思っていましたが、気が付けばついついこの2人がくっつくのでは? と下世話な予想をしていました。でも、面白いからまぁいいか。
紙の本夢みる頃をすぎても
2001/11/01 22:26
楽園の10代
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
挫折のすえ、進学校から三流高校へ転入することになり酷く落ち込んでいた猿渡は、そこで自由に生きる幼なじみの恭一、美人でしっかり者だが恭一に惚れている黄菜子、風変わりな緑川達と出会い、生活が一変する…。悩んだり失恋したりのスクールライフ・ストーリー。
2002/07/29 13:00
最高の終幕
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
惹きつけるだけ惹きつけておいて最後にガックリすることが多々ありますが、本書は最後になってようやく衝撃的事実を明かし、余韻までも与えてくれる素晴らしい最終巻となっていました。途中、次々と新しい人物が出てきて少々ウンザリしながらも結局個々の人柄に魅了されていきましたが、その登場してきた人物たちがただその場限りで出てきていた訳ではなく、ちゃんと意味があった(再び登場した)という点でも面白さが倍増されていました。これまでのお話が振り返られる「もうひとつのMONSTER」も面白いのでオススメです。
紙の本Akira 6巻セット
2002/05/16 23:25
長かった…
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
本書を読むよりも先にアニメを見たのですが、芸術作品の域にまで達しているかの様な訳の分からなさ具合が最高に面白くて興奮! でも、この世界が漫画だとどうなのか?と不安になりつつ読んでみたら…怒涛の近未来世界にスピード感のあるストーリー、そして原寸サイズであるにも関わらず緻密で正確な描写に圧倒! 最終巻に至るまで長いこと待たされたので、これから読む方は一気に読めて幸せ者と言えるでしょう。今思うと、アニメを後から見ていたら文句を言っていたかも…。
2002/05/09 14:24
初心者もそうでない人も!モローの濃厚な手引書
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
上野へプラド美術館展を見に行き、たまたま出口付近に置いてあった次回予告のチラシに小さく入ったモローの「出現」という絵に惹かれてしまった(さっきまで実際に見ていた絵画よりも!)。売店ではプラド関連商品よりもモローの絵葉書や本書に目が行ってしまい購入。美しくも怪しい世界観に心を奪われてしまった。本書は、文庫よりもやや大きいサイズで読みやすく、モローの人となりも分かって読み物としても面白い。なによりも完成された作品だけでなく、風刺画やデッサン、有名絵画の模写、さらには絵の元となった塑像や写真も掲載されているところがいい。と思ったら著者は、モロー美術館の館長だった。納得。
紙の本美貌の果実
2001/10/15 19:37
働き者な短編集
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ピンチにたたされた弱小ワイナリーに謎の助っ人が現れるファンタジックな物語。なのだが・・・話は結構シビア、なのにのん気な登場人物達のお陰でほのぼのとし、その上ラストではジ〜ンとさせられてしまうスゴイ作品だ。そんな表題作の他に、果実園のヤシの実が偶然頭へ落ちたことからバイトをすることになる女子高生のほのぼの物語「愚者の楽園」等、楽しい短編が盛り沢山。暗い生い立ちがあったりするのに、ほのぼの楽しいというのもスゴイ。
2001/10/03 22:10
ハンカチは必須アイテム
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
わははと照れてごまかす通り、ロマンティックとは程遠いコメディチックな世界NO.1を目指すアイススケート物語。日本における男女ペアの競技人口が恐ろしい程少ないことをこれで初めて知りました。明るく楽しく練習に励み、感動のラストには何度読んでも涙してしまいます。掛け合い漫才のような台詞も面白いです。
紙の本今夜、すべてのバーで
2001/08/27 21:52
入院のお供に!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
酒・タバコとも全く受け付けない体質なのにアル中の話を読んでしまった。他人事なので大笑いだったが、読み出したのが入院初日。入院という点では他人事ではない。話にあったトイレにある尿をためる容器で真似して排尿量ナンバーワンを競ってみたりした。そして手術前夜。もしも医療ミスで死んだら先が読めない! とこっそり徹夜で読んでしまい、おかげで麻酔が良く効きあまり痛い思いをせずにすんだ。アル中以外で入院した時にはお奨めの1冊だ(でも手術前夜はちゃんと寝ましょう)。
2001/08/26 02:20
お転婆ウェスタンもとうとう最終巻!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ついに記憶を取り戻したミリアム。前作「荒野の天使ども」のメンバーで悪の巣窟「白の谷」へ乗り込み事件に決着をつける! 大団円の最終巻!! ミリアムとダグラスのその後を描いた番外編「それなりにロマンチック」他1編を収録。本作を読むと前作が、前作を読むと本作が読みたくなってしまう魔力がある。
紙の本銀色絵本
2001/08/25 09:45
ずっと変わらないで欲しいもの
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大学生になっても子供っぽくてドジなことに悩む千津美とそれを優しく見守る藤臣君。そんな2人の前に藤臣君の中学時代の同級生朝子が現れた! 美人な上にただの同級生ではなかったようで!? 千津美に藤臣君が必要だっただけじゃなく、藤臣君にも千津美が必要だったのだと再発見できるシリーズ第2巻。
2002/07/08 21:50
悲しい出来事、なのに明るい
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
熊のいる海辺のホテルでロマンチックに出会った両親と、それぞれに問題を抱えるその子供たち、ホモの長男、生意気な長女、長女を慕う次男、小人症の次女、難聴の末っ子。その上に次々と起こる暗い事件…なのに不思議と明るく妙に爽やかな読後感を残す魅惑の長編作品となっている。トニー・リチャードソン監督が映画化し、映画を先に見てその奇妙な前向きさや明るさといった魅力にとりつかれたのだが、映画と違わず原作も素晴らしく面白かった。
紙の本神様に誓って
2002/04/07 16:47
出会った翌日プロポーズ!なロマンチック・ラブストーリー
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
めぐみはたまたま遊びに行ったクラブで花屋に働き、DJもやるモテまくっていそうな井葉くんと知り合い、翌日にプロポーズされてしまう! 突然すぎて今ひとつ信用出来ないめぐみは、好きなのに色々と試してしまい、結論は…? 可愛くてロマンチックなラブ・ストーリー。主人公達の洋服や登場するお店がオシャレで話と共に楽しめます。