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  3. 折鶴さんのレビュー一覧

折鶴さんのレビュー一覧

投稿者:折鶴

27 件中 1 件~ 15 件を表示

命の尊さを今一度考えよう

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 北アルプスの景勝が眼前に迫り来る立山連峰。人々を虜にする剣山の冬景色、晩春だと言うに、残雪を切り開いた壁が覆いつくす国道、眼下に広がる高山植物、まるで別世界を演出しながらたどり着く室道。クライマーや登山者、旅人を飽きさせない秘境の山々。だが、一度自然界の猛威が吹き荒れると、まるで季節が半回転したように、恐怖の牙をむき出しにしてくる。尊い人命が一瞬のうちに飲み込まれてしまう山の掟。“一寸先が闇”の世界に敢然と挑む、富山県警山岳警備隊の決死のドキメンタリーがここにある

 バスとケーブル、トロッコ電車を乗り継いで、「本書の出発点」室道に着いたのは何時の事だったのか。野原一面に咲き誇る高山植物、はるかかなたの関東平野、眼前にはアルプスの尾根がキラキラと反射していた。主人公の1人「高瀬洋副隊長」は語る。先輩の死、同僚の死などあいつぐ殉死事故が発生、山岳警備隊は極限の状態にまで追い込まれていた。そのような中でも「山の遭難救助は自分の仕事。山岳警備隊員である以上、遭難救助の現場から逃げてはいけない、真っ先に駆けつけるのが任務である。ならば我々も殉死してまで任務に当たった
二人の責任感に報いなくてはいけない」。力の限り人命を救った喜びや、充実感は何物にも勝るのだから。この一言は、ともすれば命を軽視しがちな現代社会に、一条の波紋を投げているのではなかろうか。

 最近では年配の登山家だけだったり、とても山登りできるような姿ではない、軽装な若者が増えているようだ。
山の恐ろしさは、いつ急変してもおかしくない下地はあるのだから、無謀な行動や無理のある計画は、命をそまつにしているといわれても仕方がない。かけがいのない命なのだから、守れるものは自分で守りたい。万が一事故に遭遇しても<備えあれば憂いなし>、小さい傷口ですむかもしれない。

 冬将軍の到来はもう直ぐだ。山岳警備隊員たちの休息の場は、少なくなるかもしれない。自ら選んだ仕事とはいえ、命の保障さえおぼつかない任務をこなしている人々がいるからこそ、山は守られているのだと、心から感謝しずにはいられなかった。

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紙の本少子化対策が日本をダメにする

2007/10/30 15:39

政府と正反対の正論もありかな

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 高齢化社会への移行が急ピッチである。医療や年金、少子化などの社会問題は、日増しに激論をよんでいるが解決の糸口さえ読めない。格差社会は広がるばかり、若者の年収は底なし沼に引きずられるように下がりだし、生活もままならない。やっとのことで結婚はしたものの、子どもを産み育てることなど高嶺の花である。厳しい状況に後押しされたのか、政府はあの手この手と改善策を講じるが、決め手を発揮するまでにはいたっていない。
追い討ちではないが、<この救いの手が>日本をダメにするとは、いったい如何なことなのか。

 「出生率の低さが世界でもトップレベルであることから、その危険が声高に論じられている」。政府は少子化担当の特命大臣をすえてまで、国を挙げて取り組みだした。「産めよ、増やせよ」と論じているが、ここに重大な欠陥があるという。少子化は脱することができるかもしれないが、教育や諸々の問題で弾き飛ばされる子どもが増えれば、大きな社会問題を抱え、政府のお荷物になりかねない。ロボットが働く時代、人は量より質の高さが問われる時代が目の前に迫っている。「何が何でも産んでもらえばいいという無責任な、時代のバイアスから脱し、少子化時代にどうすれば国は生き延びられるか」が問われていると喝破する。

 「産めよ、増やせよ」で生まれてきた子どもたち全員とは言わないが、望まぬ子どもや、産まれるべきでなかった子どもまで、産めばよいと出産奨励すべきではないと語るが、これでよいのだろうか? 疑問は拭いきれなかった。手探り状態の少子化対策は始まったばかり、確かにこのままでは日本はダメになるかもしれない。暴論や奇策もあるかもしれないが、政府と正反対の正論もありかなと感じた。

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年金を取り戻す必殺技はあるのか

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

社保庁の杜撰な管理から端を発し、消えた年金、宙に浮いた年金が5000万件を超え
たと報道され、慌てふためく国民。我先にと問い合わせに走る人々、社保庁機能はまひ状
態、政府の打つ手はことごとく後手後手、誰がこの責任を取るのだろうか。年金問題を掲
げた先の参院選は自民党の大惨敗。三日天下ではないが、安倍総理の突然の退陣からリリ
ーフ福田首相の登板、まさに波乱の幕開けだ。調査をすればするほどボロがでる年金や諸
問題、社会の混乱は一筋縄では治まらない。この本は消えた年金を取り戻した当事者のド
キメンタリーを交えながら、いかにしたら消えた年金を取り戻せるのか、解決策を伝授し
ている。

 老後の安定を目指し、納めてきたはずの年金記録が消えてしまうなんて、とても信じら
れない。現実にあなたの周りにも、当事者は沢山いるようだ。怒っているだけでは何も解
決しない、まずは以下の14項目にアタック。
 1・名前の読み方がいく通りもある。
 2・男女ともに使える名前。
 3・結婚で姓が変わった。
 4・養子縁組で姓が変わった。
5・転勤した経験が一度以上ある。
 6・転職した経験が一度以上ある。
 7・夫が会社員で、自分は専業主婦だが、パートの経験がある。
 8・大学を卒業した後、会社に就職した。
 9・結婚退職して専業主婦になった履歴がある。
 10・会社組織の家業を手伝っていたことがある・
 11・高校を卒業してフリーターをやっていた。
 12・引越ししたことがある。
 13・持っている年金手帳がオレンジ色だ。
 14・厚生年金基金がある企業に勤めている。
 おそらくどれか一つには、該当するのではないか。だが、これだけではない、「極論す
るば、もう誰もが、10人中8人や9人が、被害にあってもおかしくない」状況が起きて
いる。一つでも該当すれば、社会保険庁に出かけるのが第一。

 だがその前に現状を把握するため、独自の「年金用履歴書」を作成し、年金履歴を確認
してみても遅くない。自分の年金は誰もやってくれないのだから、老後の生活は今から築
こう。

 

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隠された病気の恐ろしさ、何よりも早期発見が大事

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

某テレビでお馴染みの「本当は怖い家庭の医学」書籍版である。肩こり、頭痛、軽いせ
き、めまい、腹痛、関節の痛み、誰でも日常茶飯事に起こるできごと。だが、ここに重大
な病気が隠れているかもしれない。「そのまま放っておくと大変なことになりますよ。」
健康に関する情報は乱れ飛び、敏感になりすぎている。「何のための健康なのか」忘れ
ているのかもしれない。だからこそ正しい知識を身につけ、病気の治し方を自分なりに考
えていきたい。

 症例「頭痛」。「あなたは最近、ズキズキするような頭痛がしませんか? 耳鳴りがす
ることがありませんか? そして時折、身体のどこかに水泡ができていませんか? その
まま放っておくと大変なことになりますよ。」その正体は「帯状疱疹」。頭痛といっても
様々で、いろいろな病気が潜んでいる。自分の判断だけで決め付けないで、人生が与えて
くれた休日ぐらいと、軽い気持ちで病院の門をくぐってはいかがかな。仮に重大な病が発
見されても、生命まで及ぶのはごくまれなのだから。

 症例「げっぷ」。「あなたは食後にげっぷをすることはありませんか? 胸焼けがする
ことはありませんか? そして何より、食べてすぐに横になっていませんか? そのまま
放っておくとたいへんなことになりますよ。」病名「バレット腺ガン」。暴飲暴食の食生
活と、肥満体型の人は要注意らしい。

 あなたや家族に、当てはまる症状があれば、《備えあれば憂いなし》ではないが、一度
は専門病院を叩くのも一考かな。命の源泉を守るのも早期発見なのだから。

 

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桜の名所飛鳥山、武蔵野の面影残る石神井公園、かくれた秘境独り旅

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

懐かしくも幼少の思い出が蘇る公園、ボート遊びに講じた学生時代、夕暮れの待
ち合わせ、一面花に飾られた散歩道、己の心を優しく包んでくれる緑のじゅうたん、
“公園は不可思議”飽きる言葉さえ浮かばない。四季折々の光景は、雑踏の都会を
今日も洗い流してくれる。

無限に広がる草木の森、閑静な住宅街を包むように流れる源流、ひっそりとたた
ずむ緑橋を渡り、自然の夕闇に溶け込む緑の大地、まるで旧跡をたどりながら歩く
のか? 石神井公園。だが、我が胸中には、今でも生と死の間が過ぎる三宝寺池で
のボート転覆。まさに神業? 九死に一生。偉大な自然の恵みは我が手(カナヅチ)
を救い上げてくれたのだ。言い知れぬ感動、心底まで護り温めてくれた公園は、一
生忘れることのできない宝物である。

桜の名所でも知られる飛鳥山公園。8代将軍徳川吉宗が桜の若木1270本を植樹した
のが始まりと言われているが、見どころは桜だけにあらず、紫陽花やツツジも見事
に競い合っている。庭園には、旧渋沢庭園の趣深い建物や博物館、史料館などがあ
るので、史上探索には最適かな。もちろん心のケアーも叶えてくれる。

浜辺のオアシスお台場海浜公園、スポーツ&体験ができる駒沢オリンピック公園、
江戸時代にさかのぼるか小石川後楽園や六義園、ちょっとおしゃれな六本木ヒルズ
・毛利庭園など、とっておきの公園70箇所を紹介。行き方(地図)、開園時間、
休園日、入場料、P、売店などの詳細もある。

家族や友達、恋人同士で出かけるもよし、もちろん一人旅も乙なものだろう。楽
しい一日、心の洗濯にあてては如何かな。公園はあなたの訪れをいつでも待ってい
るのだから。

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幼児教育の実体験は、あなたとお子さんを繋ぐ夢の懸け橋

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 子育ては男女同権と認めているが、口先ばかりで妻任せ。(とかく言い訳だらけ)
育児の基本はなにか? 理解できていないのだから始末が悪い。そんな我が家の子
育てに、一石を投じてくれた応援歌。いざ出発進行。
 人となり親となり、わが子とどう接し、育てあげればいいのかと考えをめぐらし
ても、かぎられた範囲しかできない。だが、著者は語る「子育て教育は何も特別な
ことではなく、難しいことでもありません。暮らしの中にあった遊びが、子どもの
見方を導いてくれたり、楽しみを教えてくれる」からと。子どもたちの多くは「知
力に優れ、コミュニケーション能力」が豊かであることも。子育てに関わる時間は
短いが、この貴重な財産を、楽しみながら学び励んでいきたい。
 幼児期の子育てが大事とある。特に(0歳から6歳ぐらいまで)が、人間が本来
持っている無限の可能性を引き出す時期だから。お父さんの出番もここらが一番か
な。子どもは見るもの動くもの、聞くものや話すことなどに、興味や反応を表して
くれる。楽しく語りかけたり、散歩や運動を通して、バランス感覚や平衡機能を育
てる大切な時期でもある。世のお父さんたち一緒に過ごしてはいかがかな。お子さ
んの語りかけが掴み取れることだろう。
 幼児、小学生、中学生と子育ては限りなく続く。大切なお子さんが、世の中に羽
ばたくまでは責任は重い。自愛の心で他人のためになる責任感の強い、子どもを育
てあげているお父さんたちに、乾杯。

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字幕文化と日本語どちらも大切にしたい

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 生まれ故郷の浅草は、映画の出発点でもあった。六区の街を着飾るように流れる
ネオンサイン、彩りも鮮明にそびえ立つ映画館、まさに一大絵巻の風がそこから発
信されていた。銀幕の世界を盛り上げてきた字幕屋稼業。「映画が誕生して一世紀
余り、日本で初めて映画に字幕がついたのは1931年」のことで、以来今日まで「字
幕文化は、映画翻訳の王道として」生き続けてきたのである。
 ≪活弁、吹き替え、字幕≫と、映画を楽しむ我々に、素晴らしき文化を貢献して
くれた主人公たちではないか。本書では「外国映画の翻訳にまつわる」苦労談や、
せりふという「生きた言葉」を通して、翻訳文も日常に密着した自然体でまとめて
いる。翻訳での絡み、製作会社との駆け引き、裏舞台での限りない手法などが分か
れば、一味違った映画の醍醐味を感じとれるだろう。
 字幕屋が指摘する「いまどきの日本語」に、やたらと多い<混ぜ書き語>。一例
だが「だ捕・誘かい・ばん回・危ぐ・そ上・じゅ文・真し」これはなんだろうね、
字幕には殆んど使えない。「新聞の見出しにもよくある《漁船だ捕される》。これ
ではまず《漁船だ》と読んでしまう。次に《補される》」と読んで、なにか変だな
と気付く、字幕の一場面では気付いた時には時遅し、それでもあなたは字幕映画を
観賞するだろうか。見出しでは納まっても字幕では通らないのだから。
 最近頻繁に使われている敬語や接続語、巷には「お・さん」が乱れ飛んでいる。
なにもかも使えばよいというものでもないだろう、まるでごり押しのようだ。某テ
レビでやっていたが、「社長が部長の部下に、社長室まで部長に来るように」部下
はどれだけ敬語を使えばよいのか? あなたは分かりますか。
 字幕屋が指摘する“乱れた日本語”知らず知らず使ってしまう、これからは少し
でも襟を正した使い方を心がけよう。日本語を引き継いてくれる子供たちのために
も。

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人と馬とのふれ合い、助け合いのなかから命の大切さを教えてくれる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 四白流星のタテガミをなびかせながら疾走するサラブレッド。人馬一体となって
演出される素晴らしき躍動感、手に汗握る大観衆。観ているものを魅了し虜にする
世界の大技、馬と騎手が織りなすスポーツの華、馬術競技。「馬の心は気高く、厳
しい。だからこそ、馬に乗る人の成長を導く。何よりも強く学ぶことは、命の大切
さです」。情操教育のサクセスストリーがいま大注目。馬たちは私たちに何をメッ
セージしているのだろう。
 「親が子供に聞きました。どうして馬がいいの?」牛や象、ロバではいけないの。
子供の答えは「馬は私たちを乗せて空を跳んでくれる唯一の生き物」だから。ただ
餌を与えるだけではなく、馬とふれあい、愛を育み、体を鍛え、コミュニケーショ
ンをとり、≪私の背に乗ってもいいよ≫と言われた人間だけが馬上の人となれるの
だ。
 いじめ、飛び降り、風邪薬の副作用など、暗い事件が後をたたない。子供たちが
主役であるはずの情操教育でさえ、暗雲に隠れてしまったかのように感じていたが、
久しぶりに目を覚まさせてくれたのがこの本である。人と馬とが心と心でぶつかり
合い助け合い、自然に溶け込みながら、命の大切さ尊さを教えてくれる。その姿に
少年時代を懐かしく思い出させてくれた。
 馬の写真集でありながら、一言一言の添え書きが真珠のように輝いている。情操
教育真っ盛りの子供たちや親たちに、プレゼントしたい一冊である。

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当たるはずがないと思っているあなた、ある日突然一等2億円の宝くじに当たるかも

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 人はなぜ勝負事にこだわりを持つのだろう、魅力や魔力の異彩か? それとも、
おのれの価値観を試す唯一の手段なのか。「密かに購入している宝くじが、2億
円の当たりくじに」突然変わるかも、「今購入した馬券が帰りには1000万円に化
けるかもしれない」夢がある。確率に隠された夢やロマンは無限だ。確率は人を
絶頂に導くかもしれないが、人生は皮肉なもので、あまり有頂天になると、得意
の確率が奈落の底へ突き落とすかもしれない。夢と現実の間にある「確率にひそ
むロマン」とはいかなるものなのだろうか。
 春の選抜野球大会も終わり、目指すは夏の甲子園。地区予選から勝ち続けなけ
れば甲子園の土は踏めない。まして優勝となると、計り知れない<勝利の微笑>
が働かなければ、どんなに強いチームでも至難なのだ。連戦連勝を続けてこそ重
みのある、紫紺の優勝旗は輝くのだから。「昨夏の優勝校早実」の斉藤投手は幸
運児だったのだろうか、確率計算で出した結果はいかに。
 株式に一喜一憂する投資家、これから株式を始めようとしているあなた。第10
章・株の買いどきはいつ? は参考になるのではなかろうか。「突然起こる株の
暴落」一瞬のうちに豪邸が消えて豪墓だけが残る怖さ。「株の変動、相場の変動、
値上がりから値下がりまでの」動きを確率ではじき出し、「大変動のメカニズム
」を検証する。株の買いどきはいつ? その答えは。
 宝くじの当選、勝ち馬投票券、株式市場への参入など確率計算がご利益をはじ
き出す。“当たるはずがない、儲かるはずがない”と、思い込みや先入観のあな
た、まずは必見かな。

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地球温暖化論争は是か非か?

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「南極の氷が溶け出している、地球は急速に温暖化している」いま、人間社会が
排出する二酸化炭素(CO2)によって、「地球大気の異常な温暖化が引き起こされ
ている」とする不安が全世界に広がっている。果たして本当なのか? 「コンピュ
ーター・シミュレーション」が生んだ産物なのだろうか。はたまた 京都議定書に
盛り込まれた現実は、気象学者がとなえた副産物なのか? これらに根底から異議
をとなえた学者がいる。あなたが知りたいサイエンスは、どちらなのだろうか。
 「南極大陸の棚氷の周辺部が溶けている場面が、地球温暖化の証拠映像として使
われているが、実際には棚氷の周辺部にはつねに溶けて崩落している。大陸中央部
分では、氷が増加して起こる」現象の一場面にすぎない。これらをメディアが取り
上げるたびに温暖化が叫ばれ、いまにも地球が沈没するかのようにあおる。たしか
に「グリーンランドの氷床が全部溶ければ、海面は6メートル、南極の氷床が全部
溶ければ海面は56メートル上昇する」と計算するが、勿論そんな現象になれば、
「日本沈没」にとどまらず地球の破滅だ。「温暖化によって海面の上昇は10年で
4ミリ、このままの状態で氷床が溶け出しても、全部が溶けるまでには13万年」
かかる計算。あまりにも早急する考えではなかろうか。
 さらにこれが決めてかな、「地球温暖化の専門家と呼べるような科学者、研究者
は世界のどこにもいない。地球の気候変動のメカニズムがほとんどわかっていない
以上、懐疑論を正面から否定したり、正しい温暖化のしくみを説いてまわれるよう
な専門家はいるはずがない」。明らかでない問題だからこそ、つねに懐疑的である
ことが「真の科学的な態度」であると著者は語る。
 地球温暖化問題は科学者の手からはなれ、政治施行に移りつつあるのではないか
と感じる。危機感を唱える科学者、持たない科学者たちだが、未来永劫まで生き続
ける地球のために、いま何をなすべきか答を出して欲しい。地球温暖化のシミュレ
ーションに、吸い込まれてしまうまえに。

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百花繚乱の春、一枝の花びらが心を癒してくれる

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 桜と問われて、何をイメージするだろう。街灯に浮かび上がる満開の一枝、そよ
風になびく可憐な花びら、無情の雨に泣いている桜の蕾。桜花爛漫に咲きほこる姿
には、圧倒されて声も発する事ができない。自然界の織りなす営みを乗り越えてき
た草花には、力強さやたくましさ、純粋な清らかさがある。孤独の知恵と粛々した
生き様の先には、壮大なロマンを演出しているのだから。
 本書は日捲りのように一日一種を基本として、「百花繚乱の春から木の葉いろづ
く秋」までの草花をひも解くエッセイ集である。4月5日・6日には「片栗」がある。
「ユリ科の多年草で、早春の山地の雑木林に群生し、雪国に春を告げる花として親
しまれている」さらに、「一つ一つは可憐だが、同じ生き物が、ある一定の量をこ
えると、呪術めいた迫力をおびてくるものだ。自分たちの仲間でもって地表を覆い
つくそうという壮大な野心を持っているかのようである」と熱く語る。まさに幻を
見ているような花の幻想に、嵌まり込んでしまうのかもしれない。
 野に咲く花には、誰でも一つや二つは心に残る思い出はあるだろう。私もしかり
だ、目を閉じれば「宵待ち草」の一節が浮かんでくる。「待宵草(マツヨイソウ・
花名)」風雅な名前の由来は夕方に咲くからとある。別名「月見草」、黄色の花弁
は月光をそっくり吸い取ってしまうのかのような激しさを感じる。一途な恋の終わ
りはこの花のようだった。
 三六五日思い出を刻んでくれる野の花。花の命は短いが、心に刻みこまれた花は
いつまでも生き続ける。そんな野の花に今日も逢いに行きたい。
 下巻は「晩秋から早春までの草花」が登場する。一面の銀世界から待ち望んだよ
うに顔を出す草花、きっと私をときめかせてくれるだろう。

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失敗は最高の宝

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日本テレビ「笑点」の大喜利は時々観ている。奇抜なアイデアと洒落たおちに
は、疲れた体に温風が通り過ぎていくような、爽やかな足跡を残していく。本書
は大喜利メンバーの1人である、林家たい平の失敗談を基にした自叙伝である。
 とかく男性は、仕事だからと自分勝手な言い訳を、家族に押し付けているのか
もしれない。≪もちろん私も≫。炊事・洗濯・育児と、目の回る忙しさの妻や、
子供の成長を側面から見守ってきたつもりでも、温かい思いやりのある言葉を掛
けたことがあっただろうか、自反ばかりである。著者も失敗談から家庭革命した
ように、私も体験から得た<貴重な言葉>を探し当てた。心のそこから家族に
「ありがとう」。
 殺伐とした世の中、やれ殺人、強盗、隠蔽、捏造などと、毎日紙面を賑わす事
件が後を絶たない。ゆとり教育の是非を問いながら、再建に踏み出した政府だが
容易ではなかろう。親の躾が悪い、教育現場はなっていないなどあれこれ押し問
答をしているが、すぐにキレる子供たちを救い出せるのだろうか。キレる大人や
子供たちに著者が回答している、「しかられた経験がないから」と、「親や近所
の大人たち、同級生や仲間、先輩や先生などに小さい時から叱られた経験」が乏
しいのが根底にあるからだと。実社会は家族より、ずっとずっと厳しいのだから。
 ポジティブ姿勢で何事も前向きに捉えるのも一方かなあ。相手を思いやる心と
コミュニケーションは大切にしたい。着飾った言葉や有り触れた名言など出る幕
がないように、直ぐ側に息づいている何気ない言葉こそが肝要かな。

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大事なマナーは後から学ぼう、まずはモラル溶解が先かな

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 学校給食費の未払いが20億円を越えたと言う。どうしてなのかと考え込んで
しまった。学校給食は「GHQ・連合国軍総司令部の号令で昭和21年から」わが国
では始まった。貧困と物量不足に蔓延り、小学生の体質改善と栄養不足を補う画
期的な一大イベントであった。その給食が様々な問題を投げかけているとは?
生活基準が変り、「給食を食べない子、食べさせない親」など、決まりを守らな
い現代社会の一端が見え隠れしてならない。どことなく斜め向きに進み出してい
る現実? 今一度、暮らしのマナーの再点検がありかな。
 社会秩序を守るための暮らしのマナーは大切だ。だが、その前にやらねばなら
ないマナーがある。指定された場所や曜日にごみを出さずに、放置する人たち、
「電車の中で、人目もはばからずいちゃついているカップル。大また開いて座席
を占領する若者。高級外車を乗り回す生活をしながら、給食費を払おうとしない
一部の親たち」。だが、もっとひどいのは「国民の選良のはずだった議員たちは、
本会議中でも携帯電話に忙しい」など、モラル溶解の例をあげればきりがない。
手直しのマナーはここからだろう。
 そして本題、暮らしのマナーといっても、ある程度は常識の範囲内で解決でき
るが、やはり大切なのは相手の心を尊ぶことから始まるのではなかろうか。本書
は、一章・結婚もマナー。二章・葬儀のマナー。三章・祝い事のマナー。四章・
お付き合いのマナー。五章・訪問する、されるマナー。六章・手紙のマナー。七
章・和食、洋食、中華のマナー。八章・ごちそうを食べるマナー。となっている。
 間違いでは済まされない葬儀のマナーや、訪問する、されるマナーには特に気
を付けたいと感じた。全体的によく纏めているが、全部は必要に迫られないだろ
う、時と場合はあるが、暮らしに役立つ事柄は覚え直そう。大切な一言に再認識
させられたのだから。

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NPOの未来はあるのだろうか

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 行政の担い手NPO(非営利組織)が1995年に起きた阪神・淡路大震災で、政府
機関よりも早く救援活動に入り、孤軍奮闘の活躍をしたのはいまだに記憶に残
る。日本にもこんなに逞しい、ボランティアや民間人がいたことを誇りに持ちた
い。「災害は48時間以内に救援できるか否かで死亡者数」がまったく異なるから
だ。だが、現実はNPOが行政の下請け化になりつつある。これでいいのだろうか
? 鋭くメスを入れている。
 営利事業を伴わない、行政が認証したボランティア活動を、組織化・法人化し
た団体「NPO」を、行政のサービスの一端に加えだした。確かにNPOの存続はかな
り厳しい、頼りの収入源も寄付金と行政委託金・補助金が主で、真の民の担い手
は安価な委託金だけではお先真っ暗。「高齢化社会、財政破綻のなか行政改革が
進められるなかで、公の領域が民側に移行されようとしている。行政からの委託
やアウトソーシングという生温かいものではない。民が自立的に担うことを求め
だした。」NPOは、公の担い手になりうるかと問われているが、現状は可能性す
ら失っている。
 多様化する現代社会、NPOの独自性や運営さえ危ういのに乗じて、私物化しよ
うとしている行政。公から民へ移行したはずが、多額の委託金をエサに縛り付け
ている。その現状から脱皮することさえ叶わない、「資金基盤の脆弱さ、人材不
足、人と金、組織を支える根幹、土台が弱すぎる」のがネックとなって、予算が
弾けだせないからだ。
 「地域活性化、自主活動の組織化」から生まれたNPOの未来は、行政も民間企
業も共同体意識が生まれなくては生き残れないだろう。容易なことではないが、
日本の未来のために、我々民が今何をするべきなのか、問われているのではなか
ろうか。自立できる日が近いことを切望しているのだから。

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たかが1万、されど1万価値ある1万円を楽しもう

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 都会の雑踏を離れ、至福の時間を求めて家族旅行のおともに、恋人同士や友人
たちで活用しても良い「1万円プラン」。〈旅は道ずれ世は情〉ではないが、楽
しい旅の始まりも事前の計画が大事。予算と目的地が決まったら、いざ出発進行。
 1万円の価値、あなたは想像できますか? 「東京タワーのライトアップ(電
気代)」2時間30分。「日本一高い駅弁」<松坂牛ヒレ牛肉弁当>。「東京か
ら公共交通機関で行ける一番遠い場所・山口県岩国市935.8km」の旅。「北海
道の原野・およそ39メートル四方」の地代。「国際電話の通話時間・アメリカ
約3時間8分、ブラジルやく43分」など価値を換算している。「私たちの身の
まわりのあらゆることを≪1万円≫という定規で測れば」価値ある利用法が見え
てくるのではなかろうか。
 遊びの達人おすすめ特選プランがある。食べ歩きには「デバ地下グルメで極上
の食卓(日本橋)」。「都内で世界の料理(恵比寿・渋谷)」「夜景のきれいな
レストラン(丸の内・築地)」などは、家族連れでも、恋人同士でもいけるので
はなかろうか。若者たちには「昭和ノスタルジーショッピング(中野・高円寺)
」やテレビ局オリジナルショップめぐりなどは、うってつけかな。
 久しぶりに銀座に買い物に出かけたついでに立ち寄った、デバ地下グルメ(日
本橋)。食卓を囲んでみて驚いた、《とっても美味で》デバ地下のイメージが1
80度回転したかのような、充実した食感がいつまでも消えることはなかった。
 数年前に「お誘いお楽しみプラン」があり、癒しの一泊旅行に出かけた。費用
も想定内の範囲に納まり、楽しい一時を過ごした思い出が心に残る。あの時ほど
とは思わないが、1万円一泊の旅に興味津々、近々、家族で出かけようと計画中。
新たな一頁が刻まれることを楽しみに。
 おすすめプランは、1万円で泊まれる、食べる、乗る、文化にふれる、癒す、
ショッピング、など様ざまなジャンルを楽しむことができる。“たかが1万、さ
れど1万”価値ある1万円を楽しもう。

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