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  3. 筑波太郎さんのレビュー一覧

筑波太郎さんのレビュー一覧

投稿者:筑波太郎

122 件中 1 件~ 15 件を表示

この一冊があれば、安心して病院が選べる

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

医学の日進月歩は目覚しい。だがそれに伴い多くの医療問題が起こり社会
問題化している。なかでも人々の注目を集めているのが「医療ミス」である。
私の妻も専門外医や、担当医師の力不足が原因で、危うく命を落とすところ
であった。だが妻は、ある大手病院の門を縋りつくようにくぐったのであ
る。重度の妻を一目見るなり医師は、多種多彩な検査と医法所見により見事
に原因を探し当てた。まさに名医はいたのである。

今でこそ、医療問題や医療ミスを認め公表する医療機関が増えてきている
が、一昔前までは皆無であったように感じる。それもこれも、テレビ報道、
新聞などで事細かに採り上げだしたので、医療機関も重い腰を上げ、原因究
明に乗り出し少しずつ責任を開示しだしたのである。それでも診療を受ける
側は少なからず不安を抱いている。不安を取り去るためにも、事前に医療機
関の情報が分かればおおいに役立つ。ということで本書の出番がある。
 
掛かりつけ医で治療中、手に負えなくなれば大手病院を紹介されるが、な
にも情報を持たなければ、良し悪しに関わらず紹介された病院を選ぶだろ
う。しかし事前に、良い病院や良い医者が判っている状況であれば納得して
選べる。そのためにも病院、名医を選ぶ選定条件を“6項目”に絞り込み推
薦している本書が頼りになる。

 病院は、外科、内科、神経科など多種にわかれているが、本書では専門科
の専門医がいる診療科ごとに分類されている。しかも専門医同士の技術提供
などもある。さらにその科の「得意診療対象病名、得意診療分野」欄も載せ
ているので参考になる。最後には名医による「患者さんへの一言」のアドバ
イスがあるので非常に役に立つ。
 
我が家でも一歩間違えば、命を落としていたかもしれない。それほどまで
に良い病院や、良い医者を知りえる情報が少なかったのも事実である。これ
からは本書が手元にあるので、的確な情報を素早く把握できるので安心感が
湧く。たしかな病院、名医を選ぶのも他人(医者)任せでなく、自己責任に
おいて見極めることが、大事なことだと感じたのである。

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紙の本年金大崩壊

2004/03/13 19:52

これが年金事業の実態なのか、怒りが収まらない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 今、身近に考えなくてはいけない問題。それは“年金”である。本年は大
幅な年金改革を断行しようと厚生省は虎視眈眈である。様々な改正案が審議
され国会に提出されている。少子高齢化と、若い人が年金を積まないため財
政を締めつけだした現状を察し、このままでは年金崩壊を食い止められない
と厚生省が考えだしたからである。

厚生省の提示した施策の一つに、年金掛け金のアップ、給付金の50%維
持を掲げた案がある。さも道理を通した試案に映る。だがその中身は保険料
を引き上げ、年金給付額を減額するだけである。いつもながら厚生省は国民
をはぐらかしながら推し進めてくる。だからこそ、年金崩壊の元凶を改善し
なくては前へ進めないと強く感じたのである。

 高い、高い掛け金を支払ってまでも、老後の安心生活を夢見ていたが無残
にも破られた。それはあまりにも多い官僚達の年金利権に絡む汚職がいたる
ところに蔓延んでいたから。その実態は読んでも読んでも次から次へ出てく
る。その一つでも国会審議になれば、どれほど年金積立金が助かり、老後の
生活も安定できるのにと、心は煮えくるばかりであった。

 それだけではない、社会保険庁が事務費の名の下に、年金保険料を職員宿
舎費用や、社会保険庁長官の交際費などに充てていた問題や、「年金資金運
用基金」などの特殊法人を作り、厚生省などの天下りを受け入れている実態
は想像に絶する。何せ天下りの人件費は莫大なのである。それもこれも議員
は先刻承知の上である。誰も見直しを引き受けない。これが年金の仕組みの
一端かと思うとぞっとする。 

まだある、私も利用したことのあるグリーンピア。広大な土地と建物であ
るが、人里離れた原野にあり利用するにも非常に不便さがある。しかも従業
員のひどさといったら語りつくせない。しかしながら管理者は平然としてい
る。経費は年金積立金で賄うので、利益がつながらなくても痛くも痒くもな
い。年間の赤字は莫大である。さらに「施設の運営において、下手に黒字を
だしたら、(年福)からの資金援助を打ち切られるという空気が現場にはあ
る。そのため、つねに少しばかりの赤字を出すよう決算処理している」と語
るくらいだから言葉にならない。

 赤字になるからと、国民を脅かし<年金改革>を推し進める厚生省。腐敗
だらけの年金行政を見直すことが、一番先に行うことではないのか。網の目
のように張り巡らされた年金利権に群がる官僚の一掃こそが、健全な年金運
営の始まりではないだろうか。

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紙の本牛乳には危険がいっぱい?

2003/08/22 12:59

エィー・これが本当なのかとても信じられない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 我が家では、毎日牛乳を飲んでいる。その牛乳が危険だらけだと言われて
も、疑問だけが先行する、牛乳は健康食品の優等生と思っていたから。牛乳
がこんなに危険があるとは思わなかった。医学的には早い段階から分かって
いたようだが、テレビや新聞で報道されなかったので、今まで分からなかっ
た自分である。

 とくに、牛乳には沢山の栄養素があると言われるが嘘なのか。しかも著者
は言う、牛乳に含まれる、脂肪、たんぱく質、糖質などが様々な病気の原因
を作り出していると。糖質は「乳糖不対症」を作り出す。「乳糖不対症」が
原因で、胃けいれん、放屁症状、水様性下痢などの症状を起こす。牛乳の脂
肪では「アテローム硬化」が起こり、心筋梗塞、脳卒中、ガンなどのリスク
を高める。牛乳のたんぱく質は、アレルギー体質、乳幼児の鉄欠乏症貧血な
どを起こす、と。
 
その他にも、ビタミン、ミネラル、カルシウム、ナトリユムなどが含まれ
ていているが、カルシウムは、リンと結合するため吸収されにくい。ナトリ
ウムも含有量が多く低ナトリウム食には適さない。また、牛乳は水分などと
混合すると、抗生物質アレルギーや、アストロゲン症状を起こすようだ。
 
まだまだある。難病といわれる「白血病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬
化症、未成年者のリューマチ性関節炎」などや、虫歯などの原因にも関わり
がある、のだと。

このような、危険だらけの牛乳は、医学的見解からあまり摂取しないこと
だと著者は語る。これが本当だったら、詐欺にあっているようだ。これから
生まれてくる孫のためにも(とくに、一年未満の幼児には絶対与えてはいけ
ないと述べられている)、牛乳が危険であることが、分かっただけでも何よ
りと思う。心配なのは、孫の母である娘を、説得できるかということだが。

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若者たちの救済の道はあるのだろうか

10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 アメリカの(サブプライムローン)がきっかけで、世界中に飛び火してしまった経済危機。対岸の火事どころか、火の粉は真一文字に日本経済をも飲み込んでしまった。株価の大暴落、銀行の貸し渋り、円高による大赤字、洪水のようにあふれ出る失業者、政府は経済成長の下方修正を余儀なくされた。このままでは日本沈没もありかな? 生き残りをかける社会と企業。狭間で生き抜く我々の進む道は果てしなく厳しい。

 生産体制の見直しと人員削減を打ち出した大企業。もろに被る中小企業。労働者の賃金は物価高に追い付かないし、家庭は火の車なのだ。貸し渋りの煽りは個人や社会の源泉まで変えているに、政府の打つ手は後手後手だらけ。景気回復剤となるか定額給付金。中小企業救済の資金貸し出しなど、策は素晴らしいが即座に発動しないと、生き残りを掛けたサバイバルゲームに勝てないのではないか。

 年金、介護、高齢者医療にと、これからの社会福祉には膨大な資金が必要なのだ。健全な福祉国家を構築するためには、格差社会に取り残された若者の救済こそが第一ではないか。「フリーター、派遣の立場は不安定だ。彼らを下流の一言で片付けるのはたやすいが、それでは、社会不安の温床になる格差拡大」は拭いきれない。正社員になりたいのになれない。正社員にはなりたいが、彼らを思い留まらせている今の現実(過剰労働)。若者たちを取り巻く環境は厳しいが、明るい未来を取り戻すためにも。

 サバイバルを生き抜くための努力は欠かすことができないが、政府も企業も若者たちの育成や、雇用体制の拡充を図るのは社会の責任だろう。フリーター、派遣でも生活ができる社会が望ましいが、現実は無理なのだから。社会福祉の手直し、それが国家安泰の礎になるのでは・・・。

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紙の本がん検診の大罪

2008/10/27 18:40

本当に検診は大罪なのか

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 国民皆保険のなかに「高齢者の医療に関する法律」がある。今年も高齢者の健康を守る一環として、特定健康診査・特定保健指導の実施が行われた。検診結果には様々な苦悩と安堵のドラマを垣間見ることができる。あなたは再診が必要ですよと言われれば、そんなはずではない、何かの間違いではないのかと自答する。だが、落とし穴はそれだけではない。早期発見・早期治療がうたい文句のはずが、「検診を受けるほど、ガンのリスクは高くなる」。「ガン検診の有効性を示す根拠は存在しない」。これはいったい何なのだろう。

 放射線検査はガン(3.2%)を誘発する。ショッキングな一言が飛び込んできた。まさか・・・。さらに追い打ちをかけるように、「降圧剤、糖尿病、高脂血症」治療薬の副作用。過半数が異常と判定されかねない「メタボ検診」の不可解な基準値? など、統計データの非常識。現代医療の闇を解き明かす。

 再検診・レントゲン。肺ガン、胃ガン、大腸ガン検査はレントゲンが支流。医師たちは危険性は少ないと口をそろえ、受ける側もほとんど気にしていないのだが、そのレントゲンが危ないとは、まさに青天の霹靂。

 検診も、予防医学の立場から判定すると、吉であり、凶である。だが、我々の得る道は健康が一番。本当の医療とは、考えさせられた一冊だ。
 

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格差社会に弾き飛ばされた、ニートや高齢者の救いの手はないのか

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「郵政民営化」成立のためには、異議を唱えた自民党議員は勿論、立ちはだか
った同僚議員さえあっさりと首を切った前総理(第一声が自民党をぶっ壊す)で
あった。国民に後押しされて見事なまでの幕切れを飾ったかのように感じさせら
れたが、<本当にそうだろうか>。外資に脅かされる大企業、合併による人員削
減、働き盛りの人たちや若者たちの就職難が生んだ? ニートの世界。社会現象
さえ変えた女性たちの進出、一握りの人たちだけが描ける上流社会、格差社会は
厳然と広がりだした。
 前作『年収300万円時代を生き抜く経済学』あ・うん2003年発刊で、著者が語っ
ていた年収300万円時代は3年で崩壊、早くも現実120万円時代に突入したと言う。
しかも、一度でもこぼれ落ちた人たちは、永久に這い上がれない世界が広がりだ
した。こんな時代を「生き抜くための知恵と工夫」あなたは持ち合わせているだ
ろうか。
 「小泉・安倍と続く自民党政権は、過去に例の無い過酷な≪弱者切り捨て≫路
線」を突っ走っている。サラリーマンの定率減税廃止、成果主義によるレットカ
ード、公的年金等控除の縮小や老年者控除の廃止、さらに国民健康保険料や介護
保険料の引き上げ、長期入院の高齢者の食費・居住費が保健医療の対象外となり
生活を圧迫している。まさに「穀つぶし老人は早く死ね」と言わんばかりである。
さらに大トリには「参院選後に始まる消費税大増税」が待っている?
 この難局を乗り越えるには二つの方策があると語る。≪その方策とは≫。年収
120万円では暮らしていけない、あなたが取る手段はいかに。私だったらこころ起
きなく戦いに挑もだろう。

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将棋を楽しんでみてはいかがかな

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 将棋は囲碁と違い、陣取り合戦ではない。戦国絵巻ではないが相手の総大将(王将)を討ちとれば終了。打ち取ってこそなどと、物騒な例えだが「玉を詰めれば勝ち」である。ルールはシンプルだが、根底は奥が深く無限の広がりがあり、まさに小宇宙のゲームかもしれない。クリアするハードルはあるかもしれないが、決して高いものではない。老若男女の人たちが、将棋をこよなく楽しんでいる。誰人も初めて「将棋を指す」とは、免許取りたての新人が運転するような感覚なのかな。

 本書は将棋の基本や駒ごとの特徴など、初心者のための講座から始まる。駒の配列、動かし方がクリアできたら、次は「勝負に勝つための5カ条」をひも解いてみよう。「取る・攻める・成る・詰める、寄せる・囲う」など、戦い方の基本である駒組や作戦は、是非マスターしたい。ワンランク上がることは勿論だが、将棋の深さや親しみ、挑戦意欲などが自然と身につくように。

 5カ条をマスターしたなら、多彩な戦法を学びとりたい。なかでも「居飛車・振り飛車」での攻めは基本中の基本だから、じっくり覚えよう。ここまで来たら少しは将棋が指せると言ってもいいのでは、あなたのレベルは間違いなく数段アップしているのだから。

 将棋も礼儀で始まり、礼儀で終わる。勝った負けたで、あまり熱くなりすぎるのは良くない。常に自然体を心掛けたい。直ぐにもう一局と対局するのだから。マナーも大事な戦略、楽しく大局しながら腕を磨いていければ、将棋の醍醐味は益々膨らむだろう。

 最後のコラムに、詰将棋が載っている。上達の近道は、詰将棋をこなすのが第一だとある。「下手な鉄砲、数打っちゃ当たる」ではないが、実践あるのみか。

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非人道社会の解決策は

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

若年雇用が激変期を迎えている。「内閣府が発表した、<国民生活白書>には非
正社員が「417万人」という衝撃的な数字」が公表され、この10年で4倍に膨
れあがった。なぜにこれほどまで若年層非正規社員が、拡大したのだろうか。政府
は景気が回復期を向かえているというが、雇用形態は依然として正社員雇用は狭き
門である。本書は正社員と同じ就労で、責任を負わされながら、劣悪な労働条件で
働く「非正社員」のドキュメンタリーである。

 パブル崩壊。リストラ、人件費削減、経営合理化を推し進めた企業。従業員の大
半を「非正社員化」に、さらに政府は財界の後押しもあり、追い討ちをかけるよう
に企業緩和政策を打ち出したのが遠因か。非正社員は低賃金、低収入の生活に追い
落とされた。「収入を増やそうと働くために、過労で倒れたり、うつ病」に、妊娠
したとたんに解雇が待っている。「悲惨な職場、非道な現実」は、いたるところか
ら生まれた。必至にもがき苦しむ<声なき声>を、あなたは聞き取れますか。

 パート、アルバイト、派遣、契約社員たちが望む、正社員の道はほとんど閉ざさ
れている。少数の新卒者だけが正社員のキップを掴み取れるのだ。格差社会の広が
りは急ピッチで進みだした。これでいいのだろうか・・・。

 若年の3人に1人は非正社員、家を建てるどころか結婚もできない。低賃金で年
金積立金や健康保険も支払えない、病気になっても医者にも掛かれない。国は最低
保障の文化生活を唱えているが、若年の未来は暗澹たるものだ。この責任は誰が取
るのだろうか、政府、企業、メディアは勿論だが、我々、一人一人が立ち上がらな
くては道は開けない。
 

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紙の本いまさら聞けない将棋Q&A

2006/10/09 16:49

将棋フアン必見の一冊

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この将棋寄せきれるのか? 終盤の攻防。対局棋士の一挙手一投足に固唾をの
む観客、まるで自身が参加しているかのように、将棋の醍醐味に酔いしれる。老
若男女、誰にでも愛され指されている将棋。だが、将棋盤を囲めば素朴な願いが
頭をもたげる、≪もっと強くなりたい≫。本書はそんな夢を叶えてくれるだろう。
 知っているようで、案外知らない序盤の指し手。定跡を覚えているようでも応
用が出来なければすぐに行き詰まり、防戦一方。そんな初心者のお助けマン(勝
負手)を、文と図解で示唆してくれる。
 例題「棒銀で、いつも飛車先を破られてしまう。最適の受けは」。
   「横歩取り、4五角には、どんな対策があるでしょうか」。
など、序盤での受けをひも解いている。マスターできれば実力アップは間違いな
い。勝率もぐんとハネ上がる。
 序盤、中盤、終盤の指し方、受け方など、難問や定跡が一目瞭然に解けていく。
将棋フアンの102の質問に、著者が身体を張って回答しているので、初心者
レベルでも有段者レベルでも、糸がほぐれるように解決していく。将棋フアン必
見の一冊かな。

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紙の本いいかげんがいい

2009/03/02 17:47

成功のカギを握るのは、息抜きかも

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 敗戦に打ち砕かれた日本、どん底にもがき苦しむ我々は「がんばる」を合言葉に、世界第2位の経済大国にまで押し上げた。その原動力は何なのだったろうか? 「奇跡といわれた経済成長を支えてきたのが、会社や組織が一枚岩になって」がんばる社会だった。一枚岩の経済力は、物事が順調に回りだしているときは偉大な力を発揮するが、ひとたび何かが起きれば脆さをうむ、まさに両刃の剣なのだ。右肩上がりの社会は脆さを吐き出してきた。5年後、10年後さえ読めない社会、混迷する若者たち、生活も不安定で将来さえ語れない。「がんばって、がんばって」豊かさをえたが、息苦しい社会も同時に生んでしまった。がんばりすぎが「いいかげん」本来の意味も忘れて、歩んできた結果なのだろうか。

 人気絶頂のスマップ、「キムタク」の母との対談には、なるほどと感じた。某テレビの「ピストロスマップ」でもその技を生かす彼には、料理に対する母の思いが込められていた。「3歳の時からナイフを持たせてリンゴを切らせ、小学校にあがる前にガスコンロの点火」を教えている。ホットケーキを作ったのもそのころで、ハンバークや餃子作りの手助けは日課となっていた。強かな彼の一面をのぞき見たようで、親から授かった料理の手法は、私のこころずしりと、とりこにしてしまった。 

本書は、素晴らしい人たちとの出会いを41遍に纏めたものである。生きていくためには、がんばりは大事だが、時には「いいかげん(良い意味での手抜き)」も寛容かな。ストレスは万病の元なのだから、溜めないうちに撥ね飛ばそう。大切な身体を守るためにも。

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貧困と格差社会、これでよいのだろうか福祉国日本

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

貧困はじわりじわりと拡大し深化している。働けど働けど低所得の生活に甘んじている
人たち。貯蓄はおろか、多重債務の急増、保険料さえ納められず、医者にも掛かれない。
最後の砦は暗雲たる死がある。少子化問題が急増しているが、貧困の拡大は将来の夢も描
けないほど、子どもたちさえ巻き込んでいる。経済成長を旗頭に格差社会を築けあげたの
か政府は? 労働分野における非正規雇用の推進、その間に生まれた貧困、その実態は、
当事者の声なき声が語りかける。貧困と格差社会の打開策はあるのだろうか。

 あなたならどう考えるだろうか? あるシングルマザーの声なき声を紹介してみよう。
お決まりの家庭内暴力に始まり、浮気と借金。今は「小学2年生の子どもと母子生活支援
施設に暮らし、生活保護を受給中」。役所の職員からは「働きなさい」との再三の忠告。
だが、働きたいと努力しても、女性には補助的な仕事か、パートなどの非正規の仕事しか
斡旋されないのが殆んど、まして子育て中に離職となると、元のさやには戻れない。非正
規雇用では親子の生活さえ賄えない。生活保護費よりも下まってしまう安い賃金は、暮ら
しの見通しさえ困難。この事実を逆手にとって、役所は生活保護費の見直し(引き下げ)
を企んでいる。何のための福祉か? 憲法で保障されている最低限の生活、考えたことが
あるのだろうか。

 若者の3人に1人は非正規雇用である。ますます広がる格差と貧困、将来の生活設計な
ど<絵に描いた餅>のように現実味はない。若者の生活がこの有様では、自ずと高齢者の
福祉などに、危険信号が灯るのは当たり前で、高齢者福祉の切捨て、医療費の値上げ(1
割~2割)年金の引き下げなど、高齢者は生き残るのさえ大変、これが「美しい国?」日
本の現実だ。

 「人間は使い捨てですか? 壊れた部品(人間)はどうなるのでしょう? 孤立無縁で
自分は世の中に必要のない」人間なのでしょうか? この声なき声を、あなたは聞き捨て
ますか。生活の危機と再生、声を大にして叫ぼうではないか、日本の未来のために。

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もがき苦しむ下流社会、明日への未来はないのか。

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

定年を向かえた団塊世代の風が社会全体を蔽い、渦巻きのように走り出している。
好景気に向かいつつあるというが、若者たちの3人に1人は非雇用社員、中流団塊家
族でさえ一度道を外せば、下流社会でもがき苦しむ現実。二度と這い上がれない線
路をひいたのは、政府か大企業か? あまりにもひどい惨劇や真実。このままでは
“日本沈没”か、明日への未来はないのか。「明るい政治、美しい国づくり、責任
の取れる政治」を掲げている政治家たちよ、いま大英断をやらねば≪日本丸≫は、
間違いなく沈没の道をたどるだろう。

 「勝ち組」「負け組」に二分される団塊ジュニア。負け組みの代表なのか? コ
ンビニ&ファミレス通いの若者たち、「働けど働けど我が暮らし楽にならざる」で
はないが、明日への希望など微塵も持てない。「年金」が社会問題となっているが、
年金保険料さえ納められない現実、一方では病気になっても、医者にさえ掛かれな
い団塊ジュニア、その成れの果ては、<野垂れ死にか>・・・。笑って見逃せる光
景ではないはずだ。

 正社員になったからといっても勝ち組ではない。社員には過酷労働と長時間勤務
が待っている。残業など当たり前、少しぐらい体を壊しても医者にも掛かれない過
密労働。多くの同僚が命を落としたり、廃業に追い込まれる姿は日常茶飯事、この
現実から目を背けることも出来ない。

 「消費社会から格差社会へ」移行しつある。広がる男女格差、不公平感や不平等
性が渦巻く社会。《少しでも癒してくれるか(本書は)》。格差社会はあってもい
いが、尊い人命まで奪うような、格差の広がりだけは断じて待ったをかけたい。

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紙の本小児科を救え!

2007/06/11 17:26

小児科の現実、我々は何をするべきか

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 小児の急な悪寒や発熱、嘔吐や下痢は夜間だろうと待ってはくれない。だがな
ぜなのか、命綱であるはずの小児病棟が急速に減りだしてきている。大都市でさ
えこの現象だから片田舎は押して知るべしか。急患扱いはされるが専門医がいな
いのだから話にならないし、重篤状態であったならば、助かる命も助けられない
現実が待ち受けているかもしれない。この本は小児病棟の危機を訴えたドキュメ
ントである。
 子育て真っ盛りのお父さんやお母さん、我が子さえも救えないかもしれないほ
ど、小児科医は疲労困憊していると言う。当直明けから一睡もせず、通常の医療
勤務、これではミスマッチが起こらないのが不思議なくらいだ。大手病院でさえ
この有様、まして開業医ともなれば(勿論病院は営利が目的)子供の診察には手
が掛かりすぎるし、利益は大人の半分。最初から小児科医だけは避けて通る現実、
未来のある子供たちを見殺しにしても、良いのだろうか。
 だが、小児科医は語る。子供たちが治る割合は非常に高い、まれに障害が残っ
てしまうお子さんもいるが、大半は元気に退院が叶う。その姿が目に焼きつき、
小児科を選んでよかったと自問自答している。それに引き換え、中高年の人たち
は病気を完全に治癒できるのはごく稀で、いつでも生命の危機と背中合わせで生
きていかなければならない。だから、子供たちの未来まで奪ってはいけないし、
逆境を救えるのは小児科医なのだから。なのに夢多き医師たちが小児医療を放棄
してしまうのはなぜか。過酷な労務に縛られすぎるのか、それとも、過労がもと
で自殺をした小児科医がいたことも一因か。
 小児科医を守り育てるのは、医療制度改革が先ではないか。開業医は収入がす
べて、赤字では子供たちを救うという大義名分も薄れがち。まして、責任重き大
手病院は、業務改善が最前提か。解決策が示されなければ、日本の未来に赤信号
が灯るかもしれない。

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健康によいと言われる食でも害がある、あなたは信じられますか

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 医学の発展は日進月歩。だが、病気は減るどころか日増しに増えていく。
何故なのか? 「病気にならない体つくり」を怠ったつけにあると著者は語
る。世界で初めて「大腸内視鏡を使うことによって開腹手術することなく、
ポリープを切除」することに成功し、ガンの早期発見、内視鏡切除を可能に
した功績は類まれである。その医師(著者)が語る、人の寿命は「ミラクル
・エンザイム(酵素)」によって決まると。

 「健康で長生きする方法」とは何か? 「ミラクル・エンザイムを消耗し
ない生活」を送ることにある。「ミラクル・エンザイム」聞きなれない言葉
だが、誰にでも「人間の生命活動を担っている五千種以上の≪ボディ・エン
ザイム(体内酵素)≫の原型となるエンザイム」がある。エンザイムは「生
物の細胞内で作られるタンパク質性の触媒」の総称で、「生命を維持するた
めに必要な活動にはエンザイム」が関与している。エンザイムがなければ、
生物は生命を維持できない。私たちも食物を中心に生きるために必要なエン
ザイムを体内で作りだしている。現代社会はエンザイムを消費する要因に満
ち満ちている。「お酒やタバコといった嗜好品、食品添加物、農薬、薬やス
トレス、環境汚染」などあげたらきりがない。この生活習慣が寿命をちぢ
め、病気を誘発するのである。
 健康維持、増進のため適当な運動。サプリメントや漢方薬、食事などに気
を遣っているが、「食」のなかにも健康によいといわれるものでも、「実際
には健康に害」をおよぼしているものがあると言う。たとえば、「・腸のた
めに毎日ヨーグルトを食べている。・カルシウム不足にならないように、毎
日牛乳を飲んでいる。・ごはんやパンなど炭水化物は控えている。・水分は
カテキンの豊富な日本茶をとる。」など、良いと思ってとっていることがす
べてにおいて健康を害していると片付けている。とても信じられないことだ
が、医学的から一つ一つ解説されると納得しかないのかと? だが、そう簡
単には“半信半疑はぬぐい切れない”。
 食生活を見直すためにも、健康によい食品としてあげている穀物、無農薬
野菜、大豆などの植物性タンパク質、低温加熱の牛乳などを取り入れよう。
精白米ほど栄養価値がないものを感じていたので。健康に害がある「薬」は
極力飲まないようにしよう。だが、一番大事なのはミラクル・エンザイムの
浪費を抑えることかな。

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紙の本こんな病院やめておけ

2005/11/18 11:06

今あなたが通院している病院信頼できますか?ときにはチェックするもありかな

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 突然の胸痛、呼吸困難、あわてる家族、救急車の音だけが激し
く響く。一時を争う救急患者、病院の使命は果てしなく重い。不
安や恐怖を胸中にしまいこみながら、病院の門をくぐる人たち
(患者)。そのような人たちを丸ごと見捨ててしまう病院関係者
が蔓延っていたら、大切な命を預けられだろうか? この本は病
院スタップが惹き起こした「医療ミス」。医師や看護師の実態、
病院の利権など、あますことなく捉えたノンフィクションであ
る。
 やたらと切りたがる外科医。D患者は危うく両乳房を切られる
ところであった。何の疑いも持たなかった患者、二度も誤診をし
ながら平然としている医師。それだけではない今でも複数患者に
メスを振るっている現状。愛情のかけらもない医師の一言「全身
に回っているので切りましょう」という言葉。(誤診しているこ
とも気付かずに)あまりにもひどい。怒りと恐怖心で背中が凍っ
たのは私だけだろうか。
<別棟>に、医師と互角に渡り合うために「正式な病名を聞く
」「病状はどのようなものか?」など6項目のチェックポイント
を載せているので参考になるだろう。さらに基本的な良い病院、
悪い病院の見分け方が載っているので、もしもあなたが病院通い
をしているなら、チェックするのもありかな。
 有名病院、名医だけで易々と身を任せるべきではない。自身の
状態(病状)を納得してからでも遅くはない。他人事と思うな医
療ミスはいつ我が身に降りかかるかもしれないのだから。

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