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  3. ワヤさんのレビュー一覧

ワヤさんのレビュー一覧

投稿者:ワヤ

62 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本空とぶベッドと魔法のほうき

2001/01/04 12:47

「三人姉弟・夏休み・おばさんの家にあずけられる」ときたら、何か大きなことが起こらずにはいないはず。そ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 物語は三人がこの村一番のレディー、ピアノ教師のプライスさんに出会ったところから始まる。しかし、出会ったその時間と場所とありさまは、およそレディーにはふさわしからぬもの。なんとプライスさんは、早朝、おばさんの家の庭のすみで、上着もスカートも髪の毛もくしゃくしゃに裂け乱れ、おまけに足首を捻挫していたのだ。
実はこのプライスさん、魔法を勉強中の魔女。夜な夜なほうきに乗って空を飛ぶ練習をしているのを、末っ子ポールは目撃していたのだった。
 さて、子どもたちに正体のばれたプライスさん、口封じのため、ちょっとした贈り物をすることにした。魔法をかけてくれたのはポールのベッド・ノブ。これを回して行きたい場所を言えば、すぐさまベッドはそこに飛んでいくというのだ。それも過去にまで!
 いざ行かん! まずはロンドンのおかあさんのところへ。勇んでためしてみたものの、お母さんは留守、おまけに警官に見つかって三人は一晩警察のご厄介に…。
 魔女なんて魔法の杖をひとふりすれば、なんでも望みはかなうもの。のはずが、どうもそうではないらしい。魔法にも勉強や練習が必要で、魔法を使うにも時と場合を考えねば。子どもたちも知恵を絞る。そしてひらめいた。こちらが夜のときには昼の、南の島へ行こう。今度はプライスさんも一緒に! と、いきまいてはみたものの、やっぱりゴタゴタに巻き込まれるのは必至のこと。ましてや過去へなんぞ行こう
ものなら、おお、想像するだに面倒そう。でも、大丈夫。プライスさんが一緒だもの、なんとかなるさ。ね!終わり良ければすべてよし。ラストにはちょっぴりロマンスの香りも。

 いやぁ、うれしい! 長い間手に入らなかった魔法のベッドが、岩波少年文庫でやってきた。魔法って何?とちょっぴりシビアに考えてしまうところもあったりして、つんとした近代の魔女、プライスさんには親近感を覚える。イギリスファンタジーの香りを、堪能できることうけあい。

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紙の本

紙の本だめといわれてひっこむな

2001/11/06 17:05

続々出るよ、お待ちかね5冊目だ。楽しく聞いて楽しく読もう。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 おはなしを語る人、聞く人なら誰でも手にしたことのある小冊子『おはなしのろうそく』。現在23巻まで刊行中。この『おはなしのろうそく』9巻と10巻を合本した、愛蔵版の第5巻目が出た。楽しく聞いたお話は、もういちど自分で読んでみたくなるもの。でも『おはなしのろうそく』は小冊子の体裁なので、図書館にはなかなか置かれておらず、「エパミナンダスの本、どこにあるの?」と聞かれても、答えられないことが多かった。4年前にやっとでた愛蔵版第一冊『エパミナンダス』。この本のおかげでエパミナンダスは、よりいっそう子供たちに身近な主人公となり、「おまえはほんとにあたまがないねぇ」やら「うん、わかったよ、おっかちゃん」やらのセリフが子供たちの間で交わされるようになった。
 子供たちの手にちょうどよい大きさ。世界各地の昔話や語るに楽しい創作話の中に、やさしい挿し絵、手遊びやなぞなぞ。ちょっとしたフルコースのお話集。この5巻には、日本昔話「かちかち山」、グリム・イギリス昔話「七羽のカラス」「クルミわりのケイト」などの定番から北米先住民の昔話「ジーニと魔法使い」、創作「世界でいちばんやかましい音」、ほかに阿波のわらべうたもある。初めて読む話でも語り練られた文章なので、するっと身にしみ込むようにあじわえる。
 どの巻にも、はじめに「おねがいふたつ」がある。ひとつは子供たちに「ひとつでもふたつでも、読んでください。自分で読めないときは、まわりの大人に『読んで』とたのんでください」。もう一つは大人たちに「子供に読んであげてください。お話は大人が子供におくることのできる、いちばんいのちの長い贈り物だから」と。
 本を読んでやることは、本の作り手と読み手と聞き手とが一体になって作る一つの宇宙。作り手がこんなにもおもてだって、読み手や聞き手に迫っている。しかしそれがうるさくない。何十年にもわたって子供たちに語り続けてきた熱い思いが、しらずしらず読者に流れ込んでくるようだ。

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紙の本

紙の本ぞうのはな

2001/03/02 18:54

ぞうがぞうだってことはぞうがぞうだからなのだ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「ながくて りっぱな はなをもっているのは せかいじゅうで ぞうさんだけだもの。だれだって はなをみれば すぐわかる」と、サルに言われたぞうの鼻。鼻は、もうすっかり鼻高々。ぞうの中のぞうは、このぼくなんだ。耳やしっぽでなく、ぼくが一番えらいんだ!!ってね。
 それから鼻はわがものがお。こわいものなし。
 ワニのなきごえが怖いと弱音を吐く耳に「いやなら、いなくなれ」と、きりすてる。耳はポロッとおちた。いいのさ、耳なんかなくたって、自分さえいれば「ぞう」だってわかるからね。
 それから次々と「しっぽ、いなくなれ」「め、いなくなれ」「あし、いなくなれ」おやおや、残っているのはもう胴体と鼻。「もう、うごけない」と言う胴体に「ふん、いいよ、ぼくひとりでいくよ」と鼻。
 さあ、とうとう鼻だけになってしまったゾウは…。
 どうとでも、なんとでも、好きなように読みましょう。ばっかばかしーい、アッケラカ〜ンのアッハッハと笑い飛ばしてもよし。う〜む、なんと深刻な風刺であることよ、と眉間にシワ寄せて考え込んでもよし。読者がどうであろうとお話は、明快な絵と軽快なリズムでずんずん進んでいくのです。

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紙の本

紙の本忍者図鑑

2000/09/12 18:49

闇の住人「忍者」の秘伝、知らせたくないけど知って欲しい。ええい、もってけ!一挙公開!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 忍者といえばハットリ君か、サスケか、はたまた霧隠才蔵か−。名前だけはなじみ深いけれど、知っているようで知らない忍者のあれこれ。その格好といえば「忍び装束」。しかしそれは単に黒覆面をかぶっていりゃあいいってものではない。忍者が忍者とすぐにわかってしまっては仕事になりゃしない。普段は目立たない野良着。そこにほおかぶり、つまり覆面をしたものが正しい服装。ただし、単なる野良着じゃあない。至るところに内ポケットに隠し武器、褌だって使い道いろいろ。武器だって「手裏剣」と一口に言ってもその種類は様々。

忍者の知恵とは? 
忍びの術とは?
う〜ん、なあるほど。知れば知るほどおもしろい。
 
 これ一冊であなたも忍者になれ…ない。忍者はそんなに甘いもんじゃあない。でも、あの少年少女の頃のあこがれを、そこに尊敬を加えて、再び味わえること、請け合い。

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紙の本

紙の本シンドバッドの冒険

2002/03/19 16:39

いざ聞かん、七つの海をまたにかけ、名だたる船乗りシンドバッドの大航海

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 その昔、信じていたお妃に裏切られ、女という女を憎むようになった王さまがおりました。王さまは毎日若い娘をつれてこさせては妃にし、翌朝になると首をはねました。ある日、シェヘラザードという美しくて賢い娘が王さまのもとにやってきました。彼女は王さまに夜毎、話を語って聞かせ、その命を長らえさせるのでした。物語を重ねた夜の数たるや、千と一夜。いつの間にやら王さまは、彼女を深く愛するようになっていたのでありました。
 このシェヘラザードの物語、世に言うアラビアン・ナイト。そのあでやかな話の数々の中からとりわけ波瀾万丈の、シンドバッドの冒険を、これまた絢爛豪華な絵本にて、みなさまに奏上いたしましょう。
 親からの財産を食いつぶしたシンドバッドは船乗りとなり、島から島へ、港から港へと海を渡っておりました。ある日シンドバッドは、小さな美しい島に上陸しました。ヤシの実を割ったそのナイフが、勢い余って地面に突き刺さると、驚いたことにどっと血がほとばしり、島がぐらりと揺れ、海がものすごい勢いで襲いかかってきました。この島は島ではなくて、なんと大きなクジラだったのです。海に投げ出されたシンドバッドは、さらに巨大な怪鳥・ロク鳥にでくわし、大蛇の群に迷い込み、あげくはダイヤモンドの谷から、ヒツジ肉といっしょに怪鳥につかまれて空を飛ぶという、九死に一生を得た冒険譚。
 シンドバッド全7回の冒険のうち1回と2回をここにお届けします。誰しもがいつかどこかで聞いたことのあるシンドバッドの冒険。エキゾチックに美しい絵をみながら、そうそう、こういう話だった。ああ、あれはこういう場面だったのか、と、記憶をたどって楽しめるでしょう。
 第3回の冒険も『シンドバッドと怪物の島』として同時発売。ご一緒にお楽しみください。

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紙の本

紙の本めぐろのさんま

2002/01/15 15:47

下魚さんまは、庶民の口にしか入らぬものでありました。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

下魚さんまは、庶民の口にしか入らぬものでありました。さんまよ、さんま、ああ、さんま。武士は食わねど高楊枝。

 世間知らずのお殿様、野駆けで目黒にやってきました。ころは昼時分、どこやらからいい匂いが漂ってきます。
「これ、三太夫。このにおいは、なんじゃ」と、お殿様。
「ははっ、さんまでございます。下魚にて、とてもお殿様のお口に入るものではございません」と止めはしましたが、焼きたてさんまの匂いの誘惑に勝てるはずがありません。
「かまわぬ、ここへもて」
 運ばれたさんまはと見れば、焚き火の中へぶっこんで、けしずみもくっついたままのあっつあつの真っ黒けっけ。大根おろしと醤油でジュジュジュー。う〜ん、たまらない。お代わりを重ねて満足至極。
 さて、お城の生活に戻ったお殿様、あのさんまが忘れられません。とうとうある日「さんまを持って参れ」
 さあ大変。銚子沖でとれたピチピチのさんまを調達したは良いけれど、こんなに油ぎって小骨だらけのもの、そのままお出しするわけにはいかぬ。というわけで、油抜き骨抜きのすり身にして出来上がった代物は、いやはや、さんまのかげも形もありません。
 「これがさんまか」「さんまにございます」「どこから」「銚子の本場ものにて」ここで殿様、おおいばり。「だから不味いのだ、さんまは目黒に限る」チョン。

 慣用句にもなっている「目黒の秋刀魚」が絵本でお目見え。同作家による落語絵本シリーズ6作目です。『じゅげむ』『ばけものつかい』『まんじゅうこわい』などなど、話を知っている人も知らない人も、くっきりはっきりした絵で雰囲気を楽しみましょう。絵に助けられて、読み方も自然にべらんめえ調になってしまいそうです。
 いかにもとっちゃん坊やのお殿様をはじめ、お毒見役の家来から目黒のお百姓さんに至るまで、この絵から、人柄はもとよりその人物の越し方まで想像できてしまいます。
 さんまは秋の刀と書くように、時は秋。それとなく、桔梗や萩など秋の七草が描きこまれていて、気分もすっかり食欲の秋、高い空。あっけらか〜んと声に出して読みましょう。ついでに他の落語の本も読んでみましょうね。

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紙の本

紙の本ばけねこになりたい

2001/08/21 17:14

化け猫修業のその秘訣は…?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 幽霊になぜ足がないか、知っている? 幽霊はね、この世に出かけるときには、冥土の入り口に足をおいてくるからなのだ。
 ここに小さな猫がいた。大きなイヌにはいじめられ、小さなネズミにまでバカにされる。そこで猫は考えた。ようし、化け猫になってやれ。
 うっかりものの幽霊がいた。冥土に足をおいてくるのを忘れて、木の下に立てかけておいたら、大変、誰かに盗まれた。
 そこにあらわれたるは、化け猫志願の小さな猫。いっしょに足をさがしてやれば、見事発見、一件落着。お礼は化け猫親分への口きき。親分、猫に手紙をくれた。
 化け猫親分が申すには、「体を鍛え、踊りの稽古、あんどんの油をなめる練習、そしてしっぽを育てること」。そう、化け猫のシンボルは二股になったしっぽなのだ。
 おっとそれから、歯をむき出したこわーい顔の練習もしなくちゃね。
 なんだか化け猫、楽しそう。いっしょに修業をしたくなる。体の鍛練、踊りの練習、顔の表情豊かにしよう。その結果は? うーん、化け猫って人気者かもしれない。

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紙の本

紙の本坂本竜馬 飛べ!ペガスス

2001/07/26 19:14

幕末の時代を駆け抜けたペガサス・坂本竜馬。彼は天空までも飛翔し君たちの前に今も燦然と輝く。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ダントツで知名度の高い坂本竜馬。彼が勝海舟や西郷隆盛と同時代人であり、深い関係をもっていたことは知っているだろう。そして名前だけはよく聞くジョン万次郎、彼も竜馬の伝記に名を残す。彼が竜馬の世界への目を開かせたのだ。人と人との出会いが歴史を動かすほどの大きな意味を持ち、人と人との出会いがまた、さらに人間関係をひろげ、新しいきっかけを作っていく。
 社会科の教科書では、明治政府のところで名前が出てきた伊藤博文や山県有朋、彼らはいきなり明治時代になって生まれてきたのではない。彼らもまた、竜馬と同じ時代の空気を吸い、竜馬と共に日本という国を考えてきたのだ。
 激動のこの時代、いくら竜馬ひとりにしぼったといっても、今とはかけ離れた時代のことだ、わかりにくかろう。ぜひ、歴史の教科書と照らし合わせながら読んでほしい。「海援隊」「新撰組」「尊皇攘夷」「薩長連合」等々、とにかく言葉だけをおぼえた歴史の一こま一こまが、動きを伴って目の前に現れてくる。そしてそれが「大政奉還」へと続くのだ。
 彼・竜馬は走った。ひたすら走った。彼の走りは天下を動かすに通じた。しかし彼は決して思い上がらず「しじみ貝のように、いつも土を鼻の先につけ、砂を頭にかぶって」おこうとしていた。
 彼の晩年をここに広げてみせる。竜馬と共にあの時代を生きよう。ひとりの若者が歴史を動かしたその瞬間を、体感しよう。そして、竜馬と共に世界に目を向けよう。

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紙の本

紙の本彼の手は語りつぐ

2001/07/02 21:08

たとえ奴隷でも、自分のほんとうの主人は自分以外にはいない。

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 時はアメリカ南北戦争のさなか。ぼく(白人少年兵シェルダン15才)は、深い傷を負って戦場で倒れていた。ぼくを発見し、自分の家に引きずりかえってくれたのは、黒人少年兵ピンク。ピンクの母親モー・モー・ベイはぼくをあたたかく迎え入れ、看病してくれた。ぼくは少しずつ回復していく。
 ある日ピンクに、なぜ部隊に戻りたいのかと聞くと、彼は言った。「おれの戦争だからだよ、セイ。おまえの戦争でもある。おれたちが戦わなければ、だれが戦うっていうんだ。」でも、ああ神さま、お許しを。ぼくは2度と戦場に戻りたくありません。
 ある夜、ピンクは聖書を朗読した。すばらしい声だ。ぼくは思わず「ぼくも字が読めたらいいのに。」「おれが教えてやるよ、セイ。いつかきっと、な。」ぼくはつい「ぼくだって、すごいことをしたことがあるんだ。リンカーンと握手したんだ」と口走った。ピンクの母親はぼくの手を見て「リンカーンさんの手を握るのと同じくらいすごいことだ」と感心したように言ってくれた。
 明日は部隊に復帰しようというその日。敵兵だ!ふたりは地下室に。敵の乱入。モー・モー・ベイの射殺。
 ぼくたちは出発した。ぼくの心にはモー・モー・ベイの言ったことばが鳴り響いていた。—勇敢であること—。ぼくの足取りは、戦争が始まって以来一番しっかりしていた。
 しかし、敵兵に見つかり南軍捕虜に。ぼくとピンクは引き離される寸前、かたく手を握り合った。そしてぼくは捕虜収容所、ピンクは絞首台・・・。
 ぼくは捕虜収容所を生きのび、ピンクのことをわが子に語った。その子供はまた子供に、さらにまたその子供に。ぼくたちは語り継ぐ、語り継いでくれる子孫をもてなかったピンクを記憶にとどめるために。

 字も読めなかった朴訥な少年兵セイは、ピンクとの数日間で、それまでの生涯全部よりもいろいろなことを考えさせられた。人と人との出会いというのはこういうものだ。このような出会いができるかどうかは、日ごろの姿勢如何なのかもしれない。だれでも語り継いでいくべき物語をもっている。大切に育みたい、自分だけの物語を。

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紙の本

紙の本魔法使いの卵

2001/02/13 16:02

「フツウ人間」のあなたにも必ずある−魔法遺伝子!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ぼく、スカリーの両親は魔法つかいで、ぼくはその卵。ぼくらは「フツウ人間」たちに混じって生活している。魔法使いにだって資格審査があるんだよ。その試験の期日が迫っているというのに、なんと、このぼくに「お守り」がつくことになった。四六時中見張られているなんて真っ平だ。第一、いつ魔法の練習をしろっていうんだ
よ。
 さてそのお守り、モニカなんだけど、ふつうのお守りじゃなかったんだ。急にぼくのまわりを踊りだしたりして…。そんなことより、大変なことが起こった。怪しいじいさんがぼくのまわりをうろついている。えーっ? ぼくをねらっているんだって?! ぼくの魔法遺伝子を搾り取るって?! 助けてくれー!!

 誰にもある「魔法遺伝子」。そう、あなたにもちゃんとある。なぜわかるかって?
 それは自分の考え方をふりかえってみればわかる。自分が考えることのうち、どれだけがほんとうに自分の頭で思いついたことか。魔法遺伝子はちゃんと自分の考えについて考えることができる。きちんと想像力をはたらかせることができる。魔法遺伝子を意識しようとしまいと大切にしている人は、人に操られることがないってわけ。
 
 両親もモニカも、登場人物はみんな個性的でステキ。さあ、スカリー最大の危機を、ハラハラドキドキいっしょにあじわって!!

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紙の本

あたしたちは世界一の親友です。あたしたちはお互いに大好きです。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ここはニューヨーク、マディソン通り。アパートのポーチにはいつも、何でも見とおせるデルさんやハティがいる。あたし、マーガレットとメイゾンは「永遠に親友」と誓い合った仲。でも、利発で流行でもなんでも知っているメイゾンは、コネティカット州の私立学園の試験に合格。あたしは弟のちびジェイの世話に追われるばかり。
 この夏はひどかった。パパは亡くなり、メイゾンは寄宿学校へ。先生は容赦なくあたしだけに宿題を出す。「明日までに夏休のことを書いていらっしゃい」と。あたしはふいに書きたいことがうかんできた。『わたしのペンは、もう書けない』。亡きパパをしのぶ一連の詩が。

 毎日が何事もなく何の変わりもなく過ぎて行くようで、そのくせ少しずつ変化している。ふつうの少女たちはふつうの中に埋もれているけれど、ひとりひとりが自分史の主人公。わが身に降りかかる出来事はみな劇的。「少女」と一くくりにされ、世間では軽視されるような小さな存在でも、彼らはすべて自立したたくましい人間であろうと努める。それを助ける周りの大人たち。

 友だちっていうのは、そばにいて欲しい時と、いて欲しくない時とがわかっている人のこと。 マーガレットとメイゾンとの友情を縦糸に、マディソン通りのドラマがここに開幕した。2部、3部の展開が楽しみ。

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紙の本

やっと出た!ずーっとずっと待っていた、子供用五十音順百科事典。

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 「わからない」ことにでくわしたとき、「知りたい、なんだろう」と思う。わたしたちが「わからない」「なんだろう」と思うとき、まず手がかりにするのは「ことば」なのだ。ことばを手がかりにして「ことがら」の概念に触れ、それを理解しようと想像をたくましくする。まずはことばさがし、これがとっかかりとしてはいちばん手っ取り早く、気軽である。ここから調べることが始まる。子供が使えるそのための百科事典を長い間待っていた。
 全12巻。1巻から10巻までが50音順の百科事典。カラーの図や写真がたくさん挿入され、他のページで項目として解説されているものは青色文字で表示するなど、全体的に見やすいレイアウトになっている。「アイシーカード」などの新しいことばも収録されている。特に重要な項目は“大項目”として大きくとらえ、総合的に説明している。例えば1巻(あいう)には「アジア太平洋戦争」。戦争の原因と経過、戦争中の暮らしから終戦までを4ページにわたって概説。「総合」を冠する百科事典たる点がこのようなところにあらわれる。
 11巻は索引巻。12巻の学習資料集も含めた総索引。これが大事。索引・目次など参考資料としての基本が整っていることの大事さを、児童書出版社はもっと認識してほしい。小学校で参考資料をきちんと使いこなすことを学ばなければ、教えてもらえないままに大人になってしまうかも知れない。ビジネスマンになっていきなり公共図書館を使わざるを得なくなったとしたら、膨大な参考資料群にどうきりこんでいくのだ?
 12巻は学習資料集。法律や各種各分野年表、四字熟語、公式集など「ほしいときにあったら便利」といったデータが教科分野別に編集されている。あったら便利だけれど、地理・産業データは古くなってはあまり意味がないから、百科事典の一巻としてあるよりも、データブックとして安価に手にはいることの方が望ましい。
 歴史、国際理解、環境、福祉…各種いろいろな「調べるための」図書群が出版されている。どれも、子供たちに知らせたいことを、如何に子供にわかりやすく教えるかということに工夫を凝らしている。これはこれでさておいて。
 子供たちにいきなりわからせようとしなくてよい。わかろうとする手がかりを用意してやることが一番大切だろう。ことばを手がかりにあちらこちらから攻めていくことも、またおもしろいものである。大体、世の中の仕組みなんて早々簡単にわかるもんじゃないし、子供のころにもつ疑問は、一生かかえるような大きなものが多い。こたえは簡単には得られない。
 もちろん、大人の百科事典がいっしょに置いてあることが必須です。

(ワヤ/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本

世界中みんなのアイドル“GURI”アンド“GURA”満を持して登場

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 だれでも知っている古典中の古典『ぐりとぐら』が英語の絵本になった。もちろん、大きさもなにもかも日本版といっしょ。え?もうとっくに出ているんじゃなかったっけ?と出版目録をひっくり返してみたくなるくらい自然に英語本になっている。英語が分からなくても、おなじみのあの絵を見ているだけでぐりとぐらの世界にひたれる。
 初めから一枚一枚ページをめくってみる。当たり前だけれど日本語版の『ぐりとぐら』といっしょ。文字がアルファベットなだけ。同じであることになんとなく感激して“Wow”なんて横文字でため息をついてみたくなったりする。
 小学校でも英語にふれる活動が盛んである。『スイミー』などの絵本を英語版と日本語版とをいっしょにもってきて、交互に読むようなことも、よくある。『ぐりとぐら』はひっぱりだこになるだろう。
 ところで、かつて『吾輩は猫である』というタイトルが、英訳されると『I am a cat』となってしまうということを知って愕然としたのだった。これが英語と日本語を「言葉の文化」として意識して考えた初めてのこと。
 『ぐりとぐら』といえばあの歌、「ぼくらの なまえは ぐりと ぐら…」は、「My name is Guri. And my name is Gura.」となる。突然、中1英語の教科書調になってしまった。ぐりとぐらがちょっとよそよそしくなった。これを取り戻すには、やっぱり歌でしょう。さて、このことば、どんな節をつけて、どうやって歌おうかねえ。
 『ぐりとぐらとすみれちゃん』の英語本も同時発売。こっちは『Guri and Gura’s Special Gift』となっている。世界に一つしかない「すみれかぼちゃ」だものねえ。スペシャルギフトにもなりましょう。こちらもお楽しみ。
 ぐりとぐらの英語版シリーズはこのあと続々刊行予定。だるまちゃんシリーズもひかえています。これらの訳者はどちらも日本の学校で教鞭を執る方。おひとりは北海道生まれです。日本の文化の中で英訳されるのは、ぐりとぐらにとって幸せなこと。NAKAGAWA & YAMAWAKIワールドがどんどんひろがってゆきます。

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世界中みんなのアイドル“GURI”アンド“GURA”満を持して登場

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 だれでも知っている古典中の古典『ぐりとぐら』が英語の絵本になった。もちろん、大きさもなにもかも日本版といっしょ。え?もうとっくに出ているんじゃなかったっけ?と出版目録をひっくり返してみたくなるくらい自然に英語本になっている。英語が分からなくても、おなじみのあの絵を見ているだけでぐりとぐらの世界にひたれる。
 初めから一枚一枚ページをめくってみる。当たり前だけれど日本語版の『ぐりとぐら』といっしょ。文字がアルファベットなだけ。同じであることになんとなく感激して“Wow”なんて横文字でため息をついてみたくなったりする。
 小学校でも英語にふれる活動が盛んである。『スイミー』などの絵本を英語版と日本語版とをいっしょにもってきて、交互に読むようなことも、よくある。『ぐりとぐら』はひっぱりだこになるだろう。
 ところで、かつて『吾輩は猫である』というタイトルが、英訳されると『I am a cat』となってしまうということを知って愕然としたのだった。これが英語と日本語を「言葉の文化」として意識して考えた初めてのこと。
 『ぐりとぐら』といえばあの歌、「ぼくらの なまえは ぐりと ぐら…」は、「My name is Guri. And my name is Gura.」となる。突然、中1英語の教科書調になってしまった。ぐりとぐらがちょっとよそよそしくなった。これを取り戻すには、やっぱり歌でしょう。さて、このことば、どんな節をつけて、どうやって歌おうかねえ。
 『ぐりとぐらとすみれちゃん』の英語本も同時発売。こっちは『Guri and Gura’s Special Gift』となっている。世界に一つしかない「すみれかぼちゃ」だものねえ。スペシャルギフトにもなりましょう。こちらもお楽しみ。
 ぐりとぐらの英語版シリーズはこのあと続々刊行予定。だるまちゃんシリーズもひかえています。これらの訳者はどちらも日本の学校で教鞭を執る方。おひとりは北海道生まれです。日本の文化の中で英訳されるのは、ぐりとぐらにとって幸せなこと。NAKAGAWA & YAMAWAKIワールドがどんどんひろがってゆきます。

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やっと出た!ずーっとずっと待っていた、子供用五十音順百科事典。

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 「わからない」ことにでくわしたとき、「知りたい、なんだろう」と思う。わたしたちが「わからない」「なんだろう」と思うとき、まず手がかりにするのは「ことば」なのだ。ことばを手がかりにして「ことがら」の概念に触れ、それを理解しようと想像をたくましくする。まずはことばさがし、これがとっかかりとしてはいちばん手っ取り早く、気軽である。ここから調べることが始まる。子供が使えるそのための百科事典を長い間待っていた。
 全12巻。1巻から10巻までが50音順の百科事典。カラーの図や写真がたくさん挿入され、他のページで項目として解説されているものは青色文字で表示するなど、全体的に見やすいレイアウトになっている。「アイシーカード」などの新しいことばも収録されている。特に重要な項目は“大項目”として大きくとらえ、総合的に説明している。例えば1巻(あいう)には「アジア太平洋戦争」。戦争の原因と経過、戦争中の暮らしから終戦までを4ページにわたって概説。「総合」を冠する百科事典たる点がこのようなところにあらわれる。    
 11巻は索引巻。12巻の学習資料集も含めた総索引。これが大事。索引・目次など参考資料としての基本が整っていることの大事さを、児童書出版社はもっと認識してほしい。小学校で参考資料をきちんと使いこなすことを学ばなければ、教えてもらえないままに大人になってしまうかも知れない。ビジネスマンになっていきなり公共図書館を使わざるを得なくなったとしたら、膨大な参考資料群にどうきりこんでいくのだ?
 12巻は学習資料集。法律や各種各分野年表、四字熟語、公式集など「ほしいときにあったら便利」といったデータが教科分野別に編集されている。あったら便利だけれど、地理・産業データは古くなってはあまり意味がないから、百科事典の一巻としてあるよりも、データブックとして安価に手にはいることの方が望ましい。
 歴史、国際理解、環境、福祉…各種いろいろな「調べるための」図書群が出版されている。どれも、子供たちに知らせたいことを、如何に子供にわかりやすく教えるかということに工夫を凝らしている。これはこれでさておいて。
 子供たちにいきなりわからせようとしなくてよい。わかろうとする手がかりを用意してやることが一番大切だろう。ことばを手がかりにあちらこちらから攻めていくことも、またおもしろいものである。大体、世の中の仕組みなんて早々簡単にわかるもんじゃないし、子供のころにもつ疑問は、一生かかえるような大きなものが多い。こたえは簡単には得られない。
 もちろん、大人の百科事典がいっしょに置いてあることが必須です。

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