NKポチさんのレビュー一覧
投稿者:NKポチ
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紙の本ぐりとぐらとすみれちゃん
2003/10/22 06:06
すみれちゃんへのメッセージ
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
今回のぐりとぐらには、初めて人間の女の子が登場します。
ワンピースの良く似合うぷくぷくしたすみれちゃんが、ぽく
ぽくしたかぼちゃをリュックに背負ってやってきました。
さあ、森の仲間達も集まってお得意のお料理の始まりです。
実は、すみれちゃんにはモデルになった女の子がいるので
す。食事も摂れないくらいの重い病気で、4歳で亡くなられ
た女の子。
ぐりとぐらが大好きで、ぐりとぐらが作ったお料理やお菓子
を森の動物たちと一緒にパクパク食べるしぐさをして闘病の
ベッドの上で明るく過ごしたそうです。
そう、この本はすみれちゃんとすみれちゃん家族に捧げる本
なのです。
すみれちゃんがすみれはらっぱに帰っていた後、
ラストでぐりとぐらがかぼちゃの種をまくのですが、
そんなエピソードを知って読むと、読むたびにいつも
胸がポッと暖かくなり鼻の奥がツーんとしてきます。
“種をまく”っていうこと、
それは永遠に未来に続いていて、
すみれちゃんのことをずっと忘れないよっていうメッセージ。
天国のすみれちゃんとすみれちゃん家族に捧げた
作者の最高の思いやりだと感じました。
いつものぐりとぐらのラストと異なって、
意味深く心に残るラストだと思いました。
2004/01/14 05:44
とうとう買ってしまいましたよ、がらがらどん
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
とうとう買ってしまいましたよ、がらがらどん。
買いたくなかった本だったんだけどなあ。
だって絵も暗くてかわいくないし、お話もどこがどのように面白いのかちっともわからないんですもの。
だけど、ご多分にもれずうちの娘もこの本が大好き。
そして「まーしゃ@B◎◎KRACK」さんのように“いやっちゅうほど”読まされてます。
この本のどういうところが面白いのか、娘に問いかけても“?!”。
ほんとにこの本に関しては、娘が書評を述べてくれたらどんなにすっきりすることか、と思います。
俵万智さんも、子供の時この本が大好きで何度も読んでもらっていたそうです。
“「がらがらどん」っていう言葉の響きが好きでした”なんて、彼女らしいコメントをしていました。
俵万智さんは、私より年上なのにこの本を幼少時代に読んでいましたが、
どうしてなのか私は今のいままで知らずに大きくなってしまいました。
娘が保育園に通っていたから出会ったようなこの本。
保育園ではまるで課題図書か教材のように取り扱われて、
保母さんが人形劇したり、子供たちがヤギになってお芝居ごっこしたり、
オペレッタ風のCDまであるようです。
民話に絵をつけて作品にした「マーシャ・ブラウン」の表現力もすごいけど、「そこでチョキン、パキン、ストン、はなしはおしまい」って、名訳でこのお話をいっそうおもしろくした、「せたていじ」さんのとんがったセンスにも唸るものがあります。
北欧ではおばけの類をトロルと総称するそうです。
あのムーミンもトロルの一種。
ちなみに「トロル」については、「トロル」でネット検索すればたくさんの情報が得られますよ。
2003/12/12 13:34
クリスマスプレゼントにいかが
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
アンパンマンの初期の頃の作品です。
困ったゲストがアンパンマンの顔を食べて元気になる、奉仕の心に満ちたお話のクリスマス編です。絵筆のタッチが美しく、お話しをよりいっそうやさしく包みこんでいます。
クリスマスにハラペコで働けなくなったくまのサンタクロースさんに、アンパンマンは自分の顔を食べさせて、かわりにクリスマスプレゼントを配りに出発します。あわてて配ったアンパンマンは珍しくちょっと失敗してしまいます。
でも「アンパンマ〜ン」ってみんながサンタクロースと一緒にそりに乗って助けに来てくれました。
私は、このページを開く時がとても好きです。
みんなの優しい気持ちが、シャンシャンシャン…ってそりの音と一緒に届いてくるようで、アンパンマンのほっとする気持ちに冬の夜空がとてもあたたかくなる感じがします。
3歳の娘のクリスマスプレゼントに、とアンパンマンのクリスマスバージョンの本をいくつか検討してこれに決めました。
ちょっと野暮ったいこのアンパンマンには、アニメ化したアンパンマンが持っていない、“かげぼうし”のあるぬくもりを感じました。
紙の本クレヨンしんちゃんの頭をやわらかくする右脳ブック 1問10秒のタイムトライアル形式
2006/03/14 06:46
答え見れば〜
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この種類の知能テスト風ドリルとしては良問揃いでした。
レベルが3段階になっていて、隠れた積み木の数を数えさせる問題でも、難易度がだんだんあがっていくように構成されていました。
監修の篠田秀美さんは、眼球の動く速さを鍛えることで、問題解決処理が速くなり頭が良くなるという論を提唱しています。
「眼力(めぢから)ーマスカラを濃く塗るのではない。でも篠田秀美さんはかなりのメヂカラ美人ーを鍛えよう」ということらしいです。
キャラクターの力を借りてお勉強をさせるのはいかがなものかと思っていましたが、ついこの間読んだ「問題な日本語」も、いのうえさきこさんのイラストがあったおかげで読み通すことができたようなもの。解説文だけだったら途中で投げちゃいます。
でもせっかくクレヨンしんちゃんのキャラを使うのでしたら、
「解答は△ページ」ってところに「見れば〜」と書いておいて欲しかったなあ。
紙の本幸福のお取り寄せ
2004/05/13 06:49
この本、単なるお取寄せのカタログではないのです
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
この本を読んでなぜか、堺正章さんと離婚した岡田美里さんのことを思い出しました。「毎日カキやナマコ、さつま揚げなど宅配便が来るのに耐えられなかった」と、庶民には理解不能な離婚会見が話題になりました。確かに私もあの時はその気持ちが理解できませんでした。でも、この麻巳子ちゃんのお取寄せ本3冊(「二人暮しのお取り寄せ」「お茶の時間のお取り寄せ」本書)を読んだ後、あの会見の真意がわかりました。この本、単なるお取寄せのカタログではないのです。
だんなさまの仕事柄、さまざまなお届けものがたびたびあるってことを
「うれしい、おいしい、たのしい」って、とてもすなお〜に喜ぶ、麻巳子ちゃん。ナマモノだってたくさん贈られても大丈夫。状態に合わせて毎日違う料理に使い、そのお料理の手間すらも楽しんでしまいます。
一方、美里さんは、戴きものを「こんなにたくさん食べられない」と感じ、ご近所に配ることすらストレスになってしまいます。
この違いは何なのでしょう?
ズバリ、「秋元康と堺正章」の違いなのです。
もう少し詳しく書きましょう。
忘れちゃならないのが、この本の影の主役、秋元康さん。
どんなに疲れていても夜遅くてもネタ考え中でも、
麻巳子ちゃんの作ったお料理を「おいしい」と食べ、
麻巳子ちゃんがお取寄せしたお菓子を「太っちゃうね」と食べ、
麻巳子ちゃんの(もうどうでもよいような)昔話や世間話に「おもしろいね」とつきあって。麻巳子ちゃんの言うことやること、すべて受け止めてきちんと応えているのです。
才能がある人ゆえの心の余裕なのかもしれませんが、でも優しくって包容力があって、そして食べることとおしゃべりが大好きでちょっと女性的。秋元康さんってそういうだんなさまなのです。
食いしん坊だから、ましてやお金持ちだからできるお取り寄せではないのです。
「秋元康さん」がいてこそできるお取り寄せなのです。
だから本を読んだアナタが真似をして高級お惣菜をお取寄せしても、
ダンナに「何それ? 手抜きか?」って言われ、毎度のことながらの無関心ぶりに腹を立てつつも慣れっこであきらめちゃって、今度からダンナにナイショで取寄せようなんてことになってしまっては、幸福のお取り寄せにはならないのですよ。
堺正章さんは、カキやナマコ、さつま揚げなどを食べるはおろか見ることすらしなかったようです。
一口でもいいから、岡田美里さんと食べて「おいしいね」って会話のできる人だったら、あんな意味不明なことを言わせて離婚の事態にまで至らなかったのではないかと思われてなりません。
この本にはそんな幸せになるための夫婦関係の在り方も書かれているのです。読むならそこまで読んであげて下さい。
紙の本ぐりとぐらの1ねんかん
2003/12/12 13:45
トトロの主題歌「さんぽ」の原点?
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他の作品より大きめの絵本で、1月から12月まで季節感にあふれています。どのページも細部まで美しく描きこまれた絵が、ページを繰るたびに出迎えてくれます。こういうカレンダー欲しいなあ、って思うんだけど、ぐりぐらグッズって巷にないんですよねぇ。そこがまた良いんだけど。
5月のページを開くと、おやおやなんだか歌が聞こえてくるような?
新緑の中をぐりぐら隊が元気にピクニックする絵です。
「あるこう! あるこう! わたしはげんき」
そうです、トトロの主題歌「さんぽ」も中川りえこさんの作詞です。
“この絵本が名曲の原点なのかしら?” 子供と読みながらあれこれ想像するのもまた絵本の楽しみですね。
2004/03/15 20:43
いろいろあるなかでこの本がいちばんわかりやすかったです。おすすめします
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書店であやとりの本を探したのですが、どれにしようかとても迷ってしまいました。「そうだ、こういう時はbk1の書評で調べてみよう!」と思いつき、早速「あやとり」で検索したのですが、書評の記載があるのは1件だけ。結局、図書館で数冊借りて読み比べというか使い比べてみました。
その結果、この本が一番わかりやすくて、全作品を途中で放棄することなく、完成させることができました。
この本が他の本と比べて優れている点を以下に紹介します。
・イラストがとても大きく、全ページフルカラーでわかりやすい。
1ページに3〜4の手順の紹介です。
・難しそうなところは、実際にひもをとったりはずしたりしているところを
写真で紹介している。超具体的でわかりやすい。
・紹介作品数は手品を入れても40点弱で少なめですが、
有名な伝承あやとりはしっかり掲載されている。
ほうき、ふたりあやとり、4だんばしごなど。
・本を開くと水平に開く。これは実際にあやとりをやってみないと気がつか
ないことなのですが、両手があやとりでふさがっているので、本がガバッ
と開かず、すぐに閉じてしまうタイプのものは、非常に扱いにくいです。
その点、水平に開くこの本は扱いやすかったです。
欲をいえば、見開きページでは収まらない長い手順のあやとりは、ページをめくるのが手間なので、折りたたみ式ページをびろーんと開いて連続して手順を見ることができたら完璧にいいのにな、と思いました。
あやとりの本で迷ったらこの本をおすすめします。
と言われてもいきなり購入するのはちょっと…という方は、まずは図書館で借りて、実際使ってみてはいかがでしょうか。
紙の本かえってきたカエル
2003/10/23 05:50
どこにでもありそうな梅雨の日のできごとなんだけど。
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ある梅雨の日
保育園で飼うことにしたかえるが逃げちゃって、
みんなで探して…って、
どこにでもありそうな梅雨の日のできごとを
ここまでひき伸ばして膨らましておいしいパンみたいなお話にしちゃうなんてさすが、ピーマン村の絵本。
私が大好きなページは、雨の中のお散歩シーン。
こどもたちとひろみ先生の長靴ランラン♪の絵と、
お花のように開いた傘たちの絵。
構図の取り方が斬新で都会的。
洗練されたポスターのようです。
ところでつけたし情報。
「かえるのみどりちゃ〜ん、どこ〜?」
「あれえっ、こんなところにさつまのおいもがいる!」
これから本を開くあなたは探すことができますかな?
さつまいもがどうかしたの?と思った人、
なにはともあれピーマン村シリーズの最初の絵本、
「さつまのおいも」をまずは読みましょう。
紙の本折り紙ハート
2004/01/29 06:01
折り紙でハートが作れるんです。ちょっとうれしくなりませんか?
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折り紙でハートが作れるんです。
ちょっとうれしくなりませんか?
ハートを娘に作ってあげたくてこの本を買いました。
でもページの後半になると、むむっ、ムズカシイ。。
どうやら折り方が、イラストでも言葉でも表現しきれないらしく、
折ったら次はこうなるんです、みたいな結果表示解説になってます。
こちらは「図を見ながらその通りに折る」という受身の姿勢を改め、
折った先の結果を想像しながら、自分自身が折紙創作者になって
あらためて“紙”に真っ向から取り組んで折らなければなりません。
全作品(40作品ほどあります)を仕上げようと思ったら、結構プロ根性いります。複雑な図を読解するのはなかなか苦労します。
基本のハート型と簡単な作品だけ知りたい方は、図書館で借りることをおすすめします。バレンタインの季節にハートを折って、カードに添えるのもかわいいかもしれませんね。
紙の本私たちは繁殖している 1
2004/01/21 06:12
おふざけのようでいて、実はとても真面目な育児漫画です
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数ある出産・育児体験本や漫画の中で、唯一、出産・育児の真実を言い当てていると感動しました。
内田春菊さんは、そのライフスタイルというか恋愛スタイルが独特。
凡人には真似できない(真似したいとも思わないですけど)、
どちらかというと、末梢神経で感じて、生きて、表現するタイプの人。
苦手な人もいらっしゃるかもしれません。
でも、この本は妊娠したら絶対読んで欲しい。
特に、夜泣きした赤ん坊を抱きながら闇に思い馳せるシーンが素晴らしいのです。これから産まれてくる赤ん坊にいとおしさを感じずにはいられません。下記に一部引用します。
—ここまで追いつめられてやっと気づいた。息子がなぜこんなに泣いているのか。なぜ車に乗せて走り回ると眠るのか。この子も眠る前にいろいろ見て楽しみたいのだ。そしてそれは大人になって忘れていた、意識が遠ざかっていくおそろしさ、死んでいくことを連想させる眠りの前の寂しさをいやすためのいろいろだったはず。どうりでほとんど眠りそうなときほど持ち直してひどく泣くわけだ。そういえば、子どものころ、寝る前になると寂しい気持ちになって、いつかは死ぬんだ、どうしようかと思って泣いたりしたっけなあ。それに気づいてからは突然育児は楽になった。—
2005/07/12 07:16
副題「なぜ、藤原智美は腕のない絵を描いたその子供に直接「なぜ腕のない絵を描いたのか」とインタビューしなかったのか?
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
題名と表紙の子供の絵にドキッとさせられて読んでみました。
子どもの描いた腕のない絵に着眼したところは、作家としてのネタ探しのセンスの良さにうならされました。
しかし「なぜ、腕のない絵を描いたのか?」という解を、つまり子供が自ら腕は不要のものとしてしまった感受性の背景を、
「早すぎて過剰なまでの幼児教育の影響ではないか」、
「母子密着・密室型の都市型子育ての反動ではないか」、
「異年齢での集団遊びをしなくなったためではないか」、
「テレビ、ビデオ、ゲーム、メール、携帯電話の普及により、孤独な時間をぼんやりと空想する時間に充てることが減っているからではないか」
など、過去に事件を起こした子や自殺した子の事例を引き合いに出して本論を展開していますが、作者の結論付けへの暴走が目立って、いまひとつ説得力に欠けていました。
なぜ、藤原智美は腕のない絵を描いたその子供に直接「なぜ腕のない絵を描いたのか」とインタビューしなかったのでしょうか?「あれこれ推測する前に絵を描いたその子に聞いてみたら?」と私はとても素朴に疑問に思ってしまったのでした。
全体に、前作「「子どもが生きる」ということ」の焼き直しのようでした。前作も作者の思い込みによる暴走が見られましたが、それでもひとつところにひとときも落ち着くことのできない子供を、回遊魚に例えるあたりは、他の児童心理分析関係本には無い発想が斬新で面白かったです。
この本を読む前に「「子どもが生きる」ということ」をまずは
お読みになることをおすすめします。
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