タヌキネコさんのレビュー一覧
投稿者:タヌキネコ
紙の本夏のルール
2016/05/03 14:40
子供時代の特別な夏
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夏休み、特に毎日特別なことをしたわけでもなく、絵日記もどう埋めようか~という日も結構あったのですが、特に小学校時代の夏休みというのは「特別だった」感があります。
じわじわ思い出させる絵本です。こどもたちだけの秘密のルール、兄弟への信頼、この世にない風景のなかで展開されるあれこれが、「かつてあった」ことを、じわじわと思い出させてくれます。
紙の本水晶山脈
2016/05/03 11:19
目に鮮やかな幻想空間
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たむらしげるさんのファンタジーも、鉱物も好きなので、お気に入りの一冊です。
絵と鉱物のバランスがとてもよく、幻想的です。疲れたとき気分転換したいとき、寝付く前など、パラパラとみます。宮沢賢治の作品に、彼の地質・鉱物的な関心が現れているものがありますが、視覚化するとこんな感じでもあったかもと思ったりします。
紙の本アライバル
2016/05/03 11:09
どこにもない場所へのノスタルジー
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転勤族のこどもとして育ちましたので、知らぬ土地へと移住していく、その移動のなかでこころにうかぶさまざまな「よしなしごと」と底にある希望と不安について、思い出されました。架空の過去・架空の不思議な動物たちも自然で懐かしい感じがあります。説明(言葉)はありませんが、だからこそ自分の中からいろいろな気持ちがわくのでしょう。「時を経た普遍的記憶」的な物語のように思います。
紙の本買い物の日本史
2016/05/03 10:43
あの世の席次・・
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「お買い物」というと私的な楽しみ的な意味の強い現代ですが、この本のなかでは、『地位+名誉』に関わる売買(官位)について、詳しく書かれていました。それを得ないで死んだら「あの世で居場所がない!」多くの人の夢枕に立って訴えたお坊さん!の話はインパクトがありました。「地獄の沙汰も金次第」という言葉がありますが、これが「さもありなん」な人たちの『あの世』って、どんなんなんだろう~と思いました。
紙の本工学部ヒラノ教授
2016/05/03 09:26
どこも組織は大変だ
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大学どたばたと工学部マインド楽しく読みました。
しかし文系でも、実習や資格取得、卒論などはあり、その分野の関連で「何とか食べていきたい」と思ったら、4年+αで身につけることはいっぱいあって、ヒマでもないんですよ~とは言いたいです。
狭い業界なので、「頼まれたら断らない(れない)」も同じです。お金にならないことの納期遅延はありますが・・・
現在の組織的には、「ビーラカンス」の話が一番ぐっときました。机の上にそっと置いておきたいくらいです。
2016/05/03 09:06
歴史はハードボイルド
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社会のあり方で、人の意識も随分かわる。世界の辺境と日本史との相似というのは、興味深く面白い話でした。
『賢者は歴史に学ぶ』というような、我が身の身の振りにナントカという話では全くありませんが、違いにおどろきつつも共感するものがあある、歴史と民俗誌の楽しみを満喫できました。
あと「雌伏の期間が長い方が研究者としてすりへらない」とか「頭がよすぎる人は向いてない」とか、歴史研究者の自らと周辺への視点もなるほどと思いました。
2016/05/02 08:08
デバネズミ社会は面白い
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表紙のインパクトに購入をためらい、その後忘れておりましたが、友人から「テレビの生物番組でハダカデバネズミのことが紹介されていて、とても面白かった」と聞き、読んでみました。
「女王」と「王」、「兵隊デバ」と「働きデバ」の社会生活、確かにとても楽しく、周りのあれこれと比較して考えさせられたりしました。
大学の研究室のようすもほほえましく、あっという間に読了しました。
入門書としてとても読みやすいですが、もっと詳しい本もあったらまた読みたいです。
紙の本考古学はどんな学問か
2015/10/30 20:10
読みやすい考古学入門
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考古学は「モノ」から歴史を考える学問であり、つい最近のものでも、貴重品ということでなくとも、その時々の実態を考える貴重な情報を秘めていることを、大変分かりやすく伝えてくれています。
紙の本江戸の動植物図譜
2015/10/30 19:49
江戸の自然への好奇心
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非常に正確に観察して描かれているものと、当時は実際に見ることが難しく想像によって補っている(と思われる)ものが混在しているようで、興味深く眺めました。全体にもっと絵が大きいともっといいのですが・・・。
2015/10/30 19:45
エジプトと銭闘・・・
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子供のときから憧れだったピラミッドですが、そのふもとに初めて立った時、あまりにも疲れ果てて「石だ。石が積んであるだけだ・・・」としか思わなかったことを思い出しました。エジプトの商魂についてリアルに描かれていて、おもしろかったです。一方のシリアの商売気のなさについても、この平穏がいつか少しでも戻ってくれるようにと思いました。
2015/09/30 00:11
たぬきにも言い分があるのでは
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たぬきが列車にばける話などを読むと、日本人の心の中ではつい最近まで「たぬきファンタジー」が元気に働いていたことに感心します。あまり牧歌的なものばかりではありませんが・・・たぬき好きとしては嬉しいマニアな一冊です。
2015/09/30 00:03
京都の点と点をつないで
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京都の名称・旧跡について、建築・作庭の視点から、いくつかのおすすめコースを紹介してくれています。
現在の京都は大都市と観光地が入り乱れて共存していて、点をつなく訪問になりやすいということ、本当にそう思います。そのなかで、自分の足を実際に動かしてどう線につないていくか。いろいろと参考になりました。
紙の本笑う科学イグ・ノーベル賞
2015/09/29 23:54
まじめなズレが面白い
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最近イグ・ノーベル賞は世間の認知度も高く、日本人受賞!がニュースで報じられるのみるにつけ、世の中に「すぐ、わかりやすい」形で役に立たない、お金を呼ばない研究をたたえるというのは、大きな喜びを人にもたらすのだなあと思います。個人的な関心の有無はやっぱりありますが、研究および研究者の世界にもある程度『生物多様性』がないと、全体が痩せていくようには思います。「良き余裕」がこれからの日本社会にもあるといいのですが・・・そう切に思います。
紙の本わたしを離さないで
2015/09/29 23:43
とてもせつないです
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この物語は「自分の運命は自ら切り開く。何としても!」ということを語りたいのではないのだとわかっていても、感情移入のうえに身をよじってしまいます。悔しくもなります。設定はいささか非現実的と思いますが、「あるシステムとそのくびき」ということでは、実際の日常の中にもひっそりと相似形のものがあるのか?。だからこの物語に感情をゆすぶられるのかとも思います。またそういったこととは関係なく、子供時代の回想がとても生き生きとしていて魅力的です。