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海外向け配信サイト「futekiya」から見た日本のイベントとは!詳細イベントレポート第5弾
2021年10月17日に、on BLUE10周年記念企画「オンライントークイベントツアー」第5弾に人気BL漫画家・紀伊カンナ先生のオンライントークイベントがZOOM上で開催されました!
今回の司会は担当編集者・鹿さんでした。担当編集者だからこそ、グイグイとファンが知りたいことを聞き出していただけて感謝です!では、一体どのようなウラ話・面白いエピソード・こぼれ話が話されたのでしょうか?
早速イベント開始!の前に、待機画面にイベント専用のハッシュタグ「#紀伊トーク2021」が記載されていました。ご興味がある方は是非Twitterにて検索してみてください!
では、ようやくイベントへ!
第1部(Q&Aセッション)
紀伊カンナ先生についてQ&A
最初の質問に画面が切り替わる前、先生はチャット欄に興味津々。
今回もファンから山のように質問が送られてきておりました。紀伊先生・鹿さん共に、各スライドに、質問に合うコマを添付していただきました。
「カンナ先生は昔から絵を描くのが好きだったのでしょうか?また、いつ頃から絵や漫画を描き始めましたか?」
先生は、幼稚園の頃から絵を描いていたそうです、一番最初に描いた漫画は小学4年生のころ、魔法少女ものでしたが、最後まで描けず…そのままになったようです。
鹿さんその描いたものはとってありますか?
紀伊先生ないですね。あっても出しませんね。
二人同様そりゃそうですよね。
残念!幼い頃の紀伊カンナ先生の作品はご想像にお任せですね。

そして、次の質問の前に、先生は呟く。
紀伊先生なんかBGMもなく、ずっと人間の声を聞いているのって退屈そうですよね…
鹿さんそこは頑張って退屈じゃないようにするんですよ、我々が!
鹿さんのツッコミに先生もクスクス笑っていました。なんだか仲の良い様子、いつもこのような感じだと想像ができて、面白いです。
「先生は自分の絵でどんなところが1番好きですか?また、エトランゼで『ここ描くのすごい頑張ったよ!』と読者に訴えたいところはありますか?」
先生は特に「ここがポイント!」というのはないそうです、その代わり「全体的に見てもらえたら」と答えていました。
鹿さんみんな、全部くまなく眺めてください。ってことですね。
先生の絵は気がついたら、いつも全部見てしまいます。
そしてまた、次の質問の前に、先生は呟く。
紀伊先生これ、チャット欄見ながらなので忙しいですね。しかも、ドローイングの下書きもしなきゃいけないんですよ…していないから。
鹿さんなんでしてないんだよ!!!
紀伊先生寝ちゃいましたね~
「漫画家と担当編集者」のコントみたいで思わず笑ってしまいました。
「先生は元々アニメーターをされていたと聞きました。それからどういうきっかけで漫画家になったのかお聞きしたいです!」
紀伊先生は集中して最後まで絵を描ききるのが苦手だったため、描ききる集中力や精神的体力を付けられるのでは?と思いアニメーターの会社に入社したとのことでした。そして、漫画家になったきっかけは、なんと、鹿さんが根気強く「描いてくれないか」と言い続けてくれたからだそうです!
漫画に対して意欲的では無かった先生に声をかけ続けた鹿さんの頑張りにチャット欄が大喜びでした。
一年かけて執筆まで漕ぎつけた先生と担当さんは、ペンネームを決めるステージまで至りました。
果たして先生のペンネームはどのように決まったのでしょうか?担当編集者・鹿さんも知らない由来でした。

芸能人の「北乃きい」さんと『電脳コイル』(※2007年にNHKで放送されたテレビアニメ)に登場する「カンナ」ちゃんを合わせ、『紀伊カンナ』が生まれたという話でした。
紀伊先生タイトルとペンネームを提出してください!と言われてその時流れてたCMの北乃きいさん、と丁度DVDで観ていた作品のキャラクターの名前を組み合わせました。今考えるとちょっとひびきが可愛すぎましたね。
鹿さんいや、いい名前ですよ。
「紀伊先生の好きな食べ物を知りたいです!また、締め切り前や脱稿した後にいつも食べてる物などあればそれも知りたいです!」
先生はこの質問でテンションが上がったのか少し実央くんチックでした。
好きな食べ物が多いためピンポイントチョイスできなかった様で、選ばれたのは「麺類」「梨」「おにぎり」の3つでした。しかし、締め切り前は恐るべき敵「眠気」を呼ばない為に、シンプルに具沢山のお味噌汁か牛乳をかけたコーンフレークなどで締め切りを乗り越えているそうです。
紀伊先生本当に人間として最低な生活になってしまいます。
鹿さんもっと味気があるご飯を食べればいいのに。
もしかしたら、締め切り後に美味しい食べ物をいっぱい食べているのでしょうか?
紀伊先生終わったら、はしゃいでとんかつとか食べてお腹を壊している。
先生はお味噌汁も好きで、味噌汁愛が画面越しに伝わってきました。
紀伊先生味噌汁の具は何が好きですか?とコメント欄に出ていますが具はなんでもいいんです、何か煮て出汁と味噌入れたら味噌汁なので。すぐ出来て栄養もあるし、美味しいし良いですよね、おにぎりと味噌汁は最高の日本食ですね~。
味噌汁へのラブコールに鹿さんも笑っていました。
その他には、トークイベントなどでの差し入れが話題に…最終的に何がいいかと言われると何もないのが一番良いの結果に。
紀伊先生お手紙をもらえるのが一番うれしいです。
先生…!(´;ω;`)ウッ
「紀伊カンナ先生のバイブル的な漫画があれば教えていただきたいです。」
画面には、藤田和日郎先生『うしおととら』・藤たまき先生『ミスター・シーナの精霊日記』・のばらあいこ先生『秋山くん』3つの書影が写されました。
先生が一番好きとするマンガはおそらく藤田和日郎先生の『うしおととら』だそうです。
紀伊先生これを読めばこの世の人間の光と影がわかる、みたいな漫画です。すごく好きですね。めちゃくちゃ面白いです。
鹿さんも「最初から最後まで面白い」と勧めてくれました。
次は、BL的なバイブルとして、先生は『ミスター・シーナの精霊日記』を選びました。学生の頃、BLは今のように可愛い絵柄のタイトルが少なかったそう、藤たまき先生の作品群から『ミスター・シーナの精霊日記』をバイブル作品として選んだ理由は、主人公と人魚の国の男の子との別れの際のエピソードにその後の「ボーイズラブ」の捉え方そのものに影響を受けたためと話しました。
最後に、『秋山くん』です。
紀伊先生「好きなBL何かあげてください」って言われたら「秋山くんです!終わり。」って感じです。単純にBLとして漫画として面白いですし、秋山くんがかわいいです、他のキャラもみんな魅力的です。
と、先生と鹿さんの気持ちが一致していたようで仲良く笑っていました。
紀伊先生のばらさんの漫画は面白くて、絵もめちゃくちゃうまいし、男の子も可愛いし、完璧です。それ以上にコメントはないです。(笑)
絵も柔らかくてさり気ない感じがうまいし、キャラクターに隙とか弱さみたいなのがあるのが可愛いし、完璧ですよね。
「先生の絵柄、作画において、影響を受けた方などいますか?もしいなければ、好きな漫画家さん・イラストレーターさん・アニメーターさんなどを教えて欲しいです!」
先生はあきまん先生がお好きだそう、「あきまんさんが好きなのはこれまであまり言ったことは無いかも?とにかく絵の情報量がすごくて、ずっと見ていられます。」
漫画家では、弐瓶勉先生が好きだそう、『シドニアの騎士』の話題では「掲載誌で初めて読んだ話数が主人公の長道(ながて)とツムギがデートする所なんですが、なんかスゴイ漫画読んじゃった…となりました。」そこから単行本を集めたそうです。最新作『人形の国』も先生は是非!とおすすめしていました。
鹿さんぜひ皆さん、おすすめでございます。
紀伊先生以上、オタクからの推しタイトルプレゼンでした。
あとは、幼稚園から馬場のぼる先生の『11ぴきのねことあほうどり』のねこ達があほうどりにコロッケを食べさせる話が非常に好きだそう、「疲れている時に絵を見るのが良い。」
次に、最近読まれた漫画2作品の紹介をしていただきました。
1作品目は藤本タツキ先生『チェンソーマン』。最初は「流行ってるし1巻だけ読んでみようかしら」とコンビニで買ってみたそうです。しかし、読み始めると面白くて結局すぐに全巻読破してしまったと笑っていました。
2作品目はつくしあきひと先生『メイドインアビス』でした。こちらの作品は、アニメ→映画→マンガの順番に見たとのことでした。先生と鹿さん共に『メイドインアビス』は「上級者向けの漫画」と表現し、「読む人を選ぶ描写もありますが、それでも面白い」とおすすめ(?)していました。
続く質問は「先生の作品に流れる空気がとても大好きです!作品の「日常感」を描くにあたって日々の生活などで大切にしていることについて伺いたいです。」
日常とは「何もない」の繰り返しだと先生は言い、その「日常」を描くために生活で何か心がけていることはないと回答しました。漫画は娯楽でありファンタジーであり、そういったフィクションを日常描写のなかで成立させる事は意識しているそうですが、それを意識して日常生活を送ったりはしないという事でした。
「紀伊先生の描かれるお話は、優しさを感じるので大好きです。読んでいて心が満たされ、物語の世界が愛しく羨ましくなり切なく感じます。
どういう人生を歩めばこんなやさしい物語が描けるのだろうと興味があります。先生が子供の頃に好きだったものや、影響を受けたものを教えていただけると嬉しいです。」
先生は、同性愛などに対して寛容な環境で育ったそうで、「好きになる人とは人そのものであって性別は後続的な要素」だと話しました。先生はお母親の感性や周りにいる友人達に恵まれたといった印象で、その環境からの影響が作品に表れてるのかもしれないとお話しされました。
鹿さんなんかわかるような感じはしますね。今に通ずるものがある気がします。
先生の描き方について
「実際作業はアナログなのでしょうか?それともデジタルでしょうか?もしデジタル作業であればペンやトーンは自作していますか?」
ネームまではアナログ、それ以降はフルデジタルと返答、デジタル作業は、ペンツールは基本デフォルトのものを使用し、自作はしていないそう。また、ペン入れまでは「ペイントツールSAI」で行いフォトショップへ移動しトーン作業を行ってるそう。
使用頻度の高いペンの数値設定は大まかに決めているそうですが、ツールのカスタマイズやDLはしてないそうです。
鹿さんカスタマイズしていない……。弘法筆を選ばず…。
「CLIP STUDIO」は素晴らしいソフトと紹介しつつ、先生は相性が悪かったと断念したそうです。専門の人にしかわからないことはいっぱいありそう、興味深いです!
「漫画を描く工程で、先生が一番好きな、楽しい工程を教えてください!!!」
こちらの質問に先生は即答で
紀伊先生ネームです、プロットとネーム。それだけですね、その後の作業はもう苦行です。
鹿さんはこの回答に爆笑していました!鹿さんの作業前の声掛けは「ネームお願します」とシンプル、先生は鹿さんとの打ち合わせは簡潔で、出したネームを見ての調整になるため非常にやりやすいと説明していましたが…
紀伊先生そのネーム以降は人が読めるように何回も清書していくだけの作業なので、大変ですね…
鹿さん私は「頑張ってください!」って言ってるだけです。
「1ページ大体何時間くらいで描かれているのでしょうか?また、下描きやペン入れの時間配分なんかもお聞きできると嬉しいです。」
「これがわかっていれば締め切り前にあんな大変な事が起こらずに済むんだよ」と半分諦めの声、「わかりません」と呟きました。
そ、そうですよね…
学生の課題提出日寸前のように、先生も締め切り間近には、残りの時間を残りのページ数で割り、1ページに使える時間は〇〇分…!!といった計算で進めるそうです。
鹿さん算出して、後ろが押して、追加×日ぐらい、になりますね。
紀伊先生なんでそんなリアルな数字出しちゃうんですか。
こちらはおなじみ橋本駿先生の締め切り前の様子。


紀伊先生すごい悪意を感じるスライドですね。
鹿さんこんな怖い感じで電話してないですよ。
紀伊先生これ一応ちゃんと言っておきたいんですが、これはフィクションですよ。この担当さんは鹿さんぽく見えると思いますが、勿論こんな感じではないんですよ、フィクションですよ。誤解をされると困るのでちゃんと言わなくては。
鹿さんぎゃ!チャット欄に「事実だと思ってました」というコメントが届いています…!
紀伊先生そんな…鹿さんは優しいですよ、ちゃんと励まして応援してくれます…。
鹿さんこの絵の中での事実は、汚いデスクのみ。
紀伊先生編集部でネームをやらせてもらった際に鹿机の写真を撮らせてもらったので、机は本当にリアルです。
…ノンフィクションな部分も存在していました。
次はチャット欄からピックアップされた質問でした。
「アシスタントさんはいらっしゃいますか?」
先生はなんと!アシスタントはいないそう!
紀伊先生優秀じゃないですよ、作家さんはアシスタントを雇って作業分担して締め切りを守るのが絶対正しいですよ。
鹿さんの苦笑いが画面に写っていなくても、なんとなく想像ができます…。
「題名は先に決める派か後から決める派かも知りたいです。」題名を考えつつ執筆、原稿提出時に確定を出す流れが多いそうです。
どうやら、『エトランゼシリーズ』と『雪の下のクオリア』は「の」が入るよう考えたそうです。それはなんと、「某アニメ映画で「の」が入るとヒットする」といった迷信法則からだそう。鹿さんは初耳でびっくりしていました。
紀伊先生『も〇〇け姫』は「の」が2個あるから大ヒットしたみたいな逸話があったんですよ。
鹿さんへーーーー!!
全作品に拘ってはいませんが、頭の隅に置かれていたようです。
鹿さんの印象は、紀伊先生は割りとはっきり「これにします」と題名を決める方だそうです。
「キャラクターデザインについて教えて下さい。駿や実央たちが現在のデザインに落ち着いた経緯とは?」


先生はあまり拘らないでキャラクターデザインをすると答えました。BL作品を描くことになり、男の子二人で「要素や性格が被らず、なるべく描きやすいキャラクター」を条件にしたら、実央と駿になったと説明しました。先生は、好きな特徴や描きたいキャラクターより前に、最初は物語に必要な要素を重視して決めていくと言いました。
キャラクターに関して
「キャラクターの名前の由来が知りたいです!また、キャラクターたちはどのように生まれたのでしょうか?」
橋本駿(はしもと・しゅん)の名前の由来から。
実は、最後まで駿の名前が決まらず、最初の候補は「宮尾駿(みやお・しゅん)」でしたが、あのすごい監督と1文字違いになってしまう…と気づいたため、ごく一般的な苗字をあてたそうです。
知花実央(ちばな・みお)は、沖縄にルーツがある苗字から「知花」を先に決め、下の名前は男女共有の物にしたかったとのことでした。


鹿さんチャット欄に「駿のスパダリをやってくれてありがとう」というメッセージが来てます。
紀伊先生「駿専属スーパーダーリン」ですね。
鹿さん大変な男性の面倒を見ていただきまして、ありがとうございます。
紀伊先生ほんとですね。実央は偉いね。


桜子ちゃんは、先生の学生の頃に友達に〇〇子といった、女学校みたいな花の名前に子が付く名前の姉妹がいたという思い出にインスパイアされ、命名されたようです。近年のコラボカフェの特典「フルネームの入ったサインチェキ」をきっかけに「清水」という苗字も明らかになりました。


橋本文(はしもと・ふみ)は先生の弟君から文字違いで付けたとのことでした。文くんのモデルが弟、というわけではないそうですが漫画を読んだ先生のお父さんがそう勘違いしてしまうハプニングがあったそうです。


お父さんが紀伊先生の漫画を読んでいる話題から実は紀伊先生のホームページなどをひっそりチェックしているらしい…、などのエピソードに鹿さんは嬉しそうな様子。
鹿さん紀伊ファミリーのお話はすごくレアなので、楽しい気分になってしまいました。
BL作品に登場する女性にもちゃんと人間関係が必要との思いで、途中から文が登場したと先生は説明しました。当初は文が出てくる予定はなかったそうです、先生曰く「少年が好きだから、登場したとかではないですね」だとか。
鹿さん私は文がすごく好きだから出ると嬉しいです。
紀伊先生文は面白いから描いてて楽しいですよ。
鹿さん全ての場面を破壊してくるところが好きですよ。
紀伊先生文みたいな子がいると全部粉砕破壊してくれるから、私はすごい勝手が良くて助かります。出現ボーナスが高いキャラ。
鹿さん文はいい仕事してくれてますね。
「桜子さんは、お仕事は何をされているのですか?ご実家の家業でしょうか?」
紀伊先生桜子ちゃんはとにかくなんかすごい女ですよ。
桜子ちゃんの実家は観光ホテルの経営に関わってるため、桜子ちゃんもそういった仕事をされているそうです。ミステリアスで魅かれます。
実央と駿
「『海辺のエトランゼ』の「エトランゼ」は異邦人とか、旅人とか、そんな意味かと思いますが、エトランゼって実央や駿のことを指しているのですか?」
概ねそうですが、漫画に出てくるキャラクター全員含めてそうですね、との答え。ちょっと外れたり、浮いてる人というニュアンスでこのカタカナの文字も選んだと説明しました。
鹿さん多分、この人たちはどんな場所にいても異邦人っていうポジションだとなんとなく描かれ方から感じます。
紀伊先生そうですね。ずっと同じところにいない人っていう感じも含みつつのニュアンスです。
「「二人の些細な日常的プロフィールのようなもの」もお聞きしたいです。実央と駿の好きな色や食べ物の好き嫌いを教えて下さい。」
こういったプロフィールはなんとなくはあるがハッキリ決めていないようです。
実央は、食べれるものならなんでも好きで嫌いな食べ物はない、駿は食べること自体には大して興味がないそうです。駿は興味ないから料理も下手、レーションやプロテインといった完全食のようなものでも構わないようです。
先生自身はコーヒーをストレートでは飲まないそうですが、駿はアメリカンが好きかな?と思っているよう、実央は砂糖もミルクも入った要するにコーヒー牛乳なら好きだそう。
好きな色も特に決めてないそうですが、それぞれ選ぶ服の傾向は、駿はモノトーン、実央は割と原色系のカラフルで派手なものも着るイメージだそう。
実央が好きな漫画は決めていて『鋼の錬金術師』と『ナルト』だと教えてくれました。駿の好きな漫画は「おそらく『火の鳥』かな?読んでそう」だそうです。
駿は漫画より小説を読むタイプで、実央は漫画を愛読してるようですね。

「実央くんの服装はなんとなく、あ~あこういうの実央っぽい~~!というのをイメージしやすいのですが、駿くんの何気にさらっとしゃれていてお兄さん感のある絶妙なファッションは、具体的に参考にしているブランドなどはあるのでしょうか?たまに大人な感じを出してくる橋本駿に悔しいけどときめいてしまいます、 好きです…」
実央はおしゃれに情熱を注ぐタイプではありませんが、適当に着ても大体似合うタイプで、駿は「 JOURNAL STANDARD (ジャーナルスタンダード)」にありそうな服というイメージで描かれているようです。
紀伊先生高すぎず・安すぎず、ちょっとイイ服ってライン。でも全然ユニクロとかも着てる、若干フォーマル寄りでカジュアルとの間位、駿はTシャツ以外は襟付きの服を多めに着せることが多いかも。
鹿さんこのようにしてこ洒落た駿の造形が作られてるということですね。


「実央と駿のべたべたしすぎず、甘々すぎず、いちいち出さないけどしっかりお互いが好きと言うマイペースな雰囲気が大好きです。先生は二人のこういうところが好きみたいなポイントはありますか?」
先生は、みんなが好きになってくれればいい、と説明し、特に二人の好きなポイントはないとのことでした。「駿の他人に嫌われても、好きなように生きる姿勢は好きですが、もう少し人間としてしっかりした方がいいですね…」と先生は言っていました。
鹿さん駿頑張れーー!
紀伊先生頑張ってるかもしれないがもうちょいがんばろうね。
そして、先生は実際は描いてないだけで、きっとどこかでベタベタしているとコメント…!
鹿さんえーーー!描かれたらいいじゃないですか。
紀伊先生私は作者で漫画を描いているけど、漫画のキャラクターっていう以前に「二人のカップル」なので、プライベートじゃないですか。二人しか知らないやり取りがあるんですよ、それをわざわざ大衆、公にさらすかと言うと…みたいな考え方。
鹿さんなるほど!分かりました。ベタベタする番外編を依頼したら見れるかもしれないですね。
紀伊先生それを描くかは別の話で…
鹿さん皆さん、私の頑張りに期待してください!
「駿くんは、もともと年下はタイプではなかったようなことを言っていたシーンがありましたが、どんな人がタイプだったのでしょうか。個人的に橋本駿は顔がいい男が好きだな~~!と思います。(実央も和田くんも顔がいいので…)」
紀伊先生駿は面食いですよね。
鹿さんうん。
実は、年下はタイプではないという流れは、『海辺のエトランゼ』で高校生の実央を社会人の駿が好きになるのはどうかな…と倫理構造上そうなってしまったっそうです。
鹿さん駿は顔がいいですよね~
紀伊先生まぁ、悪くないぐらいのイメージ
「髪を切った駿の話です。スマホ新調する前に髪を切った駿の話を聴きたいです!」
急に髪型が変わるのは『エトランゼあるある』と先生がコメントしました。でも、理由は現実的で、伸びたから切ったようです。だが、グズグズしていた時に髪の毛が伸び、そろそろちゃんとしようという気分を一新する表現も踏まえてると解説していました。

『魔法が使えなくても』と今後の予定
「カンナ先生が『魔法が使えなくても』で一番描くのが大変だったページと一番好きなページを教えて欲しいです!」
先生はライブのシーンの観客や楽器が、「もういいわ」となるぐらい大変だったそうです。
鹿さん大変さを伴ったけれども我々は素晴らしく良い気分を味わいました。
紀伊先生漫画もエンタメですから。
先生は自分自身で描いている漫画で好きなシーンやコマがあまりないとのことでしたが、強いて言えば、最後あたり燃え尽きた岸くんが好きと返答していました。
好きなシーンとは別ですが、こちらの収録タイトルでは「パラダイス!」が一番気に入ってるそうです。「パラダイス」のような漫画をいっぱい描けたらいいけど、なかなか描けないと嘆いていました。


「本編で描かれていない期間の出来事が気になります。今後、本編やスピンオフなどで描かれる予定はございますか?(例えば…駿は高校卒業後、婚約まで働いていたのでしょうか?また、婚約破棄から沖縄に至るまで、また実央は本島へ移ってから島へ戻るまで、どのように過ごしていたのでしょうか?などなど)」
先生は特に描かかれていない時期のことは今の所描く余裕、予定はないと答えました。逆に、スピンオフや公式ノベライズをどなたかに描いて欲しい…とお願いしていました。
第2部(ライブドローイング)
ドローイング画像はチケット購入者のみの閲覧となりますので、文章と先生・鹿さんのやり取りをお楽しみください!
予定より長くなったQ&Aセッションが終わり、休憩を挟んだ後は紀伊カンナ先生のライブドローイングが開催されました。紀伊先生の画面が共有され、ペイントツールSAIの画面に実央と駿が肩を組んでいる絵の下書きが描かれていました。
紀伊先生いきなり文句を言っていいですか?ライブドローイングとかいって30分たらずじゃ何も描けませんよ。
鹿さんじゃあ40分にしますか?
紀伊先生10分足されても変わらないから!と、先にそういう逃げ道を作らないとね…。
鹿さん皆さん、時間が伸びてもお許し下さい。
紀伊先生描き終わらなくても許して下さい。
ということで、ライブドローイング開始!
先生が描かれている間は、鹿さんが送られてきた質問やチャット欄の質問をピックアップしたり、雑談や思い出話を先生と一緒に話していただきました。
先生と鹿さんが話しているうちにペン入れが進んでいきます。
先生が描きながら話した内容は実央と駿が好きな卵の調理方法(駿=居酒屋に出てくるような大根おろしが乗った卵焼き・実央=調理方法関係なく、多いと多いほど良い)や、先生の猫さんの話や、編集者・鹿さんの一番多い感想(かわいい!!!)など、幅広い範囲のトピックスを渡りました。
本当に仲が良く、楽しそうに話している先生と鹿さんのトークを聞いている間に、画面のドローイング作業はどんどん進んでいきます。
ペン入れが終わったと思うと髪の毛や影の調整など、デジタル特有の処理が加えられていきます。まるで魔法を見ているようでした。
ペン入れが終わり彩色作業がスタート、話は続きました。
映画『海辺のエトランゼ』の制作時のエピソードや、先生が漫画を描く前の一年に渡る鹿さんとの喫茶店トークの内容、不労所得で生きて行きたい…!先生の切望と念願などの話で盛り上がりました。
ライブドローイング開始から約1時間15分で、実央と駿の可愛いツーショットが出来上がりました。
ライブドローイング終了後
ライブドローイング終了後には、視聴者に向けてアンケートが実施されました。
質問は「実央・駿に一番行って欲しい旅行先はどこですか?」でした。
回答は「仙台(牛タン)」、「四国の愛媛(温泉)」、「大阪(食い倒れかな?)」、「九州と言ったら博多(食い倒れかな?)」、「奈良(鹿が可愛いよね)」から選べました。
最も人気スポットは…投票の30%を勝ち取った大阪でした!2位は奈良で28%でした。
紀伊先生全国の観光地を巡るだけのBL漫画として、新生します!
それも面白そうです!
最後に、先生と鹿さんからのメッセージをいただきました。
紀伊先生メッセージ何を言えばいいんですかね?最近ちょっと新作のページ数が少なくて申し訳ないんですけど、でもまあ、とりあえず載ってるだけよく頑張ったねっていう、すごい低いハードルでやっているので。あんまり心配もせずよいしょもせず普通に、単行本を待っていただけると一番それが私はうれしいかなと思ってます。それくらいですかね、もうちょっと前向きなメッセージを送りたいけど思いつかないです、鹿さんが言ってくれると思うのでどうぞ。
と、鹿さんに丸投げされ…
鹿さん本日はちょっと始まりの時間を前後してしまって、皆さんを混乱に陥れて申し訳ありませんでした。アーカイブの方は、この後すぐ準備して、このチケットを買った皆さんが見れるメッセージ欄に、お送りいたします。アーカイブチケットは別途販売が始まりますので、だいたい数日間しばらくご覧頂ければ嬉しいです。ではでは、本日はどうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
紀伊カンナ先生、鹿さん、素敵な時間をありがとうございました!お疲れ様でした!
©紀伊カンナ/祥伝社on BLUE COMICS